【感想・ネタバレ】四度目の氷河期のレビュー

あらすじ

小学五年生の夏休みは、秘密の夏だった。あの日、ぼくは母さんの書斎で(彼女は遺伝子研究者だ)、「死んだ」父親に関する重大なデータを発見した。彼は身長173cm、推定体重65kg、脳容量は約1400cc。そして何より、約1万年前の第四氷河期の過酷な時代を生き抜いていた――じゃあ、なぜぼくが今生きているのかって? これは、その謎が解けるまでの、17年と11ヶ月の、ぼくの物語だ。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

タイトルと「クロマニヨン人」ってのはアレだけど、今まで読んできた荻原浩(10作品ほどだけど)の中では一番好きかも。
やっぱ、個性的な子供が成長していく過程の話ってのはいいなあ。

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2019年08月26日

Posted by ブクログ

着想が面白い。
その自分の出生が、最後まで貫かれている。
終盤からは、一気に読み進まなければと思うほど
吸い込まれてしまった。

「こんな青春はいいなぁ」と思ってしまいました。
そして、サチの人間性にも惹かれてしまった

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2017年11月24日

Posted by ブクログ

とにかく泣けました。ラストはタオル抱えて泣きながら読んだ。久しぶりに顔が腫れるくらい泣いた本です。
もちろん笑いもあるし、青春小説なんだろうけれど…気持ちは最早お婆ちゃん。もう私の家の近所に住んでたら、抱っこしてかいぐりしてたな。煮物とかとどけながら、様子見に行ってたな…ってくらい、可愛くて、健気で
愛おしい主人公でした。
博物館での呼びかけも、あらすじと冒頭で想像していたけれど、後半での呼びかけは深い意味をふくんでいて、切なくてまらなくなる。
サチちゃんがいて本当に良かったねぇ。深い部分で通じ合える二人だから、いつまでも幸せにね。
…って思ったのも、やっぱりお婆ちゃんだぁね。

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2013年02月12日

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これまで読んだ小説の中で1、2を争うほど好きな本。男子なら少しは共感できるはず!さくさく読めて、ほんとうに面白かった!

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2012年12月18日

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ワタルが成長していく過程の心理を巧みに描いていて、笑いあり、涙あり(ほんとに泣きました)、そしてバカバカしさ満載で、「あ〜、小学生男子ってこんなんだよね。」って思わず納得してしまう、とてもおもしろい作品でした。
ただ、最後がちょっとやり過ぎかな、っていう感じ。

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2022年02月16日

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ネタバレ

中学生向け問題集のどこかで読んだことがきっかけで惹かれた。
美術の授業中のシーンを抜粋してあった。
とても瑞々しくて痛くて好きになった。

全体的に若者の口語体であるためテンポよく読めた。
難しいところは特にない。
彼の苦悩は私と同じではないが、なんとなくわかる。
特別だと思い込まなければ今死んでしまう気がする感じ。

こちらも概ね思い込みであった、都度起こす彼の犯罪にはあまり共感できなかったが、それこそ彼と同じ境遇だったらわからない。
アイスマンを持ち出したら何か変わる気がしてしまうのもよくわかる。
でもきっと、私には実行するだけの度胸はない。

そこだけが少し気になった。

私はやっぱり、青い何かのために犯罪を肯定できない。
それに手を染めてしまう、一種の陶酔は、理解する。

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2020年11月20日

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荻原 浩は本当に小説を書くのがうまい。この作者の小説も映画化やテレビ化される事はあるだろうが、決して映像化を見越して書かれた物ではなく、小説として楽しませる技術を持っている。好きな小説家の一人だ。

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2015年01月29日

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個人的にはとっても好きなお話でした。
みんながどこかに持っている「自分が異質に感じられてしまうこと」が描かれているので
共感できる人、多いんじゃないかなぁ。

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2014年04月08日

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1308 幼少期から始まるアイデンティティー探しの青春小説。このままずっと見守りたいくらい感情移入出来ました!最後駆け足気味だったけど終わりも良し。星4つ半って感じです。

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2013年08月13日

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初・萩原浩。読みやすい。青春小説だけど、恋人の存在で家族小説にもなっている。萩原さんの他の作品も読みたい。

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2012年12月17日

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ワタルとサチ。父親と母親。いや、最後のシベリアのくだりなど、読む手が止まらなかった。この人の作品は、神様の一言もそうだけど、余韻がたまらんな。

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2012年10月04日

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正直、最初は?って感じだった。
でも読み進む度ワタルの成長、生き方、それを取り巻く人達との関係の変化にドンドン引き込まれて行った。
色んな思いが交錯する中、最後はえーっ!っていうことがあってちょっと笑えたり…とにかくおもしろかった!

2012.9.19

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2012年09月19日

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ネタバレ

恥ずかしい話、読み始めてからしばらくは、SFだと思ってました。
だって、荻原浩ですよ、守備範囲の広い。何が来るかわからないし。
「さよならバースディ」もあったし。
でも、青春小説なのですね。
内容的には「僕が僕であるために」的な、いわゆるアイデンティティが云々的な、ベタな青春もの。
でも、そこは変化球の荻原浩。楽しかったです。
「クロマニヨン」をキーワードに、空想がちな少年時代から、よりリアルな大人への世界への変化を丹念に描いてくれました。
とても愛すべき作品です。
サチがかわいいね^^

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2012年04月29日

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 訳あり母子家庭の子、ワタルの幼少期から17才11ヶ月までの回想記。

 「ぼくはクロマニヨン人の子供」
やや多動(?)で山を駆け回る少年期から、様々な人たちとの出会いの中、身体や心の変化に戸惑いながら成長していく。
 そこまでは力強いワタルを応援したい気持ちで読めた。

 母親の病死後ロシアへと旅立ち、アイスマンを強奪する場面はやや非現実的だったし、
 サチのためとはいえサチの父親への殺人未遂ともいえる行動はあまり共感はできなかった。

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2025年01月03日

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この物語を青春の二文字では語ってはいけないと思う。
自らの出自に縛られ続け、ようやく答えを見出した頃には、
大切なものを、あまりにも大切なものを、失っていた。

月並みではあるが、この本は未来に生きる人のための、物語である。とおもう。

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2022年08月28日

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ひとりの少年が自分や自分のまわりの環境に、悩み、もがき、向き合って、そして克服していく。そんな内容。
同じく悩み、もがいてる男の子ならきっと共感できるはず。ただ主人公にはその過程で、大切な仲間やガールフレンドが出来ます。大多数の人はそんなことはなくって、自分ひとりで、もがき、乗り越えて行かなくては行けません。
そこはほら、小説だから。

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2021年09月09日

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生まれたときから父がおらず、人と違う外見で差別されてきたワタルが自分のアイデンティティーを確立するまで。特別扱いを嫌だと思いつつ、どこか自分は人とは違うのだと思いたいという気持ちもある。まさに青春である。
しかし、ラストは若干ぶっ飛び過ぎているような。確かにクロマニヨン人と向き合うことは、ワタルにとって非常に大きい出来事だったわけだが、明らかにやりすぎ。クロマニヨン人のことだけでなく、申告外の滞在なんかも、その後、大変なことになるのではないかという気がするのだが。余計な話なのだが、そこが気になって、なんとなく余韻に浸れないのであった。

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2019年02月03日

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最後まで父がクロマニョン人のような原始人であって欲しかった想い。実の父親に再開して失望した現れからなのだろうか。

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2015年04月11日

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最初の方の父親がクロマニョン人だという突飛な話ではなかったのであまり興味はそそられなかったし終わり方が気に入らなかった。

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2014年11月23日

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ネタバレ

父親がクロマニョン人!?
でも荻原さんなら書きかねない…、と期待しました。(笑)
ふたを開けてみればそんな突飛な話ではなく、子供の頃誰もが一度は抱いたことある「自分は特別なんじゃないか」という、思春期特有の悩み(?)に翻弄させられる話。
ただね、その思春期の描写が長い、そしてあまり興味をそそられなかったというのが本音…。
男性の方が、性への目覚めとか共感しやすいかも?

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2014年07月18日

Posted by ブクログ

面白かったですよ。
男の子の成長と女の子の成長、そして恋。
まさに青春って感じですね。

ただ、後半の彼女のお父さんとの衝突や父の謎、博物館での出来事など、リアリティに欠ける場面が続き今一つ盛り上がれなくなってしまったのが残念でした。

でも、子供に読ませてあげたい本の一つです。

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2014年04月07日

Posted by ブクログ

主人公の成長はうまく書かれてるけど、
最初のクロマニヨン人が父親で期待した奇想天外な話じゃなくてちょっとガッカリ。

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2013年12月11日

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まぁ普通の小説でしょうか。
特に印象深いと感じるものはなかったですな。
締め方には疑問はあるものの、そもそも全体的に色が薄いため、それが大きな欠点とも思えない。
明日には「クロマニヨン人の息子と思い込む主人公」くらいの記憶しか残らなさそうです。

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2013年10月10日

Posted by ブクログ

小さい頃、自分は人とは違う特別な才能を持ってここにいるんだと思うことが必ずある。この主人公もその意識をひょんなきっかけで高く持った少年だった。歳を重ねるにつれ、自分の特別が周りに埋もれていき、特別なんかではないと気づかされる。そんなごく普通の少年から青年の話。

作者らしい作品だった。他の作品よりウィットは少なめだったかな。

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2013年08月01日

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思い込み激しい少年が
アイデンティティを確立させるべく奮闘する話。

<青春小説>なのかは疑問だが。

最後がイマイチ好きじゃない。

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2013年03月16日

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少年の創造力は偉大である。そして尋常ではない思い込みも兼ね備える。
自分の父親はクロマニヨン人だと思い込んだ少年の壮大な青春記。周囲から疎外されつづけながらも、心をひとつにできる恋人と友人の存在が、そして苦楽をともにした母親が彼を支え、夢を叶えさせてくれる。
少年よ、大志を抱け!

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2013年01月01日

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笑っちゃいけないけど、誰にでも自分の外見に悩む時期はあるはず。。ただ、ここまでの思い込みってすごいかも。そして、ワタルの行動力もすごすぎる!おもしろかった!

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2012年10月11日

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小学五年生の夏休みは、秘密の夏だった。あの日、ぼくは母さんの書斎で(彼女は遺伝子研究者だ)、「死んだ」父親に関する重大なデータを発見した。彼は身長173cm、推定体重65kg、脳容量は約1400cc。そして何より、約1万年前の第四氷河期の過酷な時代を生き抜いていた―じゃあ、なぜぼくが今生きているのかって?これは、その謎が解けるまでの、17年と11ヶ月の、ぼくの物語だ。
(BOOKデータベースより)

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氷河期と聞いて(見て)、まず思い出すのは地球のことではなく、就活のこと。…哀しい、自分。

環境が悪かったんだよなぁと思います。
せめて母子共に疎外されない土地だったら。
父親が現代日本人だったなら。
ワタルの悩みは決して無駄ではないだろうけど、もう少し楽に生きれただろうに。
それが良いか悪いかは別としても(もちろん、この人生でなければワタルはワタルではなくってしまうし)。

今後、2人はどう生きて行くのかな。
最後のはさすがにまずいんじゃなかろうか。

途中ちょっとダレた印象はありつつ、楽しめました。

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2012年10月08日

Posted by ブクログ

タイトルからSFミステリーを想像したのですが、いわゆる青春小説でした。
良くできた話だけど、逆に言えばどこか突き抜けた所が無いのです。悪く言えば月並み。確かに主人公の出生の秘密という仕掛けは目新しいし、最初はそこに惑わされて、それはそれで面白いのだけれど。
ただ、ヒロインのサチ。とんでもなくボーイッシュな少女というキャラもありきたりなんだけど、どうも好きなんですね、こういうキャラを。
あと、最後の展開はちょっと強引過ぎるかな。
何度も書くようですが、荻原さんには初期の作品のようなユーモア路線を書いてほしいですね。

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2016年08月05日

Posted by ブクログ

出生がほんの少し周りの子とは異なる主人公。思慕する父親の姿!、母親の適切な導き、幸運にも出会うことのできた友人達、そして何よりも自分自身のまっすぐな姿勢で、オトナへと成長する物語。だが、なぜ「アイスマン」がでてくるのだ? その違和感がこの作者の特徴。

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2018年10月14日

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