荻原浩のレビュー一覧

  • 噂

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    他の作品とはちょっと違った切り口?の一冊でした。途中で犯人やカラクリは分かるのですが、後半は「何故、そうさせてしまったのか」の過去や深層部に入り込んでいき、中弛み無く最後まで楽しかったです。

    噂、、ウソも方々から何度も耳に入り事実に変わってしまう軽さ故の怖さ。



    俺はイケメン 俺はイケメン 俺は、、 以上ですけど。

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    2025年08月25日
  • 明日の記憶

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    自分を失っていくこと、できることが減っていくことがどれだけ恐ろしいのか考えずにはいられない。
    もし、自分がアルツハイマーになってしまったら
    読み進めて行くのが苦しい。
    確実に病気が脳を痛めつけ、人格すらも変えていってしまう描写は残酷とも言える。
    ラストは悲しく思った。
    人によっては感じ方は違うのかな。
    でも、救いがないわけでもなかった。記憶はなくなっても愛情は残っていたんじゃないかな。そうであって欲しい。
    自分が生きているうちにできること、したいこと、残せることはなんだろうそんなふうに考える契機になった。

    それでもやはり怖い病気だなー、人ごとじゃない誰でもなりうる。そのことを忘れずにいよう。

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    2025年08月22日
  • 神様からひと言

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    会社の指示なら「何でこんなを…」と誰だってできるようなことも仕事として受け入れてしまう。自分しかできない、思っていても実は自分がいなくても会社は回っていく。

    そんなこと本当はみんなわかっているはずなのに、
    自分こそ一番大変で、真剣で、プロフェッショナルだと思い込んでいる。

    私はそういう会社を変えたい。
    私がいないと…の人材は必要ない。
    一緒に悩み進める人が仲間に欲しい。
    例え、会社からの指示だとしても、仕事中に私の意思は生きていく、そういう仕事ぶりをしていきたい。

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    2025年08月17日
  • 猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。

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    猫にまつわる短編集です。
    作家さんによって、猫の描写やひととの関係性の捉え方が異なっていて、楽しめました。猫って、何を考えているかわからないけれど、ふとした時に寄り添っていてくれているように感じたり、不思議な存在です。

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    2025年08月15日
  • 押入れのちよ

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    再読。そうそう、はじめの「お母さまのロシアのスープ」で軽く衝撃を受けたのはいい思い出。
    「殺意のレシピ」も忘れられないメニュー。
    でもやっぱり荻原さんはハートフル怪異話が好き。

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    2025年08月08日
  • 海の見える理髪店

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    直木賞受賞作。
    短編6作品収録されています。
    家族の関係が描かれており、海の見える理髪店では、店主の語りが印象に残りました。

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    2025年08月02日
  • ストロベリーライフ

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    いいですねー、この作品。思わず野菜が食べたくなります。人生の乾いた疲れに、イチゴのみずみずしさがしみわたりました。そして、例のごとく農業っていいなって思ってしまいましたが、現実は大変なのでしょうね。今夜も美味しく野菜をいただきます!

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    2025年07月24日
  • 千年樹

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    樹齢千年のことりの木にまつわる連作短編集
    子どもが神隠しにあうという都市伝説を持ち、子盗りの木とも呼ばれている
    戦時中の淡い恋心とその孫娘の葛藤を描いた、バァバの石段がおもしろかった

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    2025年07月20日
  • 海の見える理髪店

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    タイトルにもなってる「海の見える理髪店」が一番良かった。
    散髪の描写が気持ちよく、鮮明に書かれてて髪切りに行きたくなった笑

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    2025年07月15日
  • 神様からひと言

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    ネタバレ

    日々のモヤモヤ気分をスカッッとさせてくれる痛快サラリーマンストーリー!!読後感はスッキリを保証いたします。

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    2025年07月14日
  • 僕たちの戦争 <新装版>

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    フリーターが戦時下へ!
    帝国海軍航空隊員が現代へ!
    過去を知る者と、未来を知った者。
    瓜二つの二人がタイムスリップして入れ替わる物語。
    タイムスリップは偶然なのか?必然なのか?

     戦争をテーマにした話ではあるけれど本書は重苦しさを感じさせない。
    主人公の健太(フリーター)は「根拠なしのポジティブ」思考で楽観主義者なので物事を明るい方向に切り替えてしまうのと、ちょっとおバカキャラなので周りを明るい雰囲気にしてしまう。
    能天気過ぎて「それはないだろ!」とイラっと来る場面も。
    もう一人の主人公吾一も現代と戦時下のカルチャーショックを受けている様子がコメディタッチで描かれていて、無理して現代の言葉を

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    2025年07月12日
  • 海馬の尻尾

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     二度目の原発事故が起きた日本の二年後。どん底に落ちた社会。広範囲にわたって、避難が余儀なくされる。原発事故は実はテロ活動によるものだった。日本全体に恐怖が覆い、何もかも沈滞している。自衛隊は、自国防衛隊となって、テロ活動を阻止する。「特定秘密メディア規制法」が成立している。

     主人公、及川頼也は、20代後半。幼少時から母親のネグレクトと義父による暴力を受けていた。16歳の時に義父を金属バットで殴り少年院に入った。3年前に二度目の服役を終えたヤクザ。仕事は組の管轄の店の見回り、店長や店の人間に気合を入れる。腕っぷしは強いし、怖いものはない、背中には観音様の彫り物がある。
     
     ある日、ぼった

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    2025年07月07日
  • 我らが緑の大地

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    相変わらず読みやすい作家さんのひとり。今回は、一段とSF要素が強く、ドキドキしながら読破。最近SF感の強い作品が多くなってきた感じするのは私だけかな?

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    2025年06月25日
  • 砂の王国(上)

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    順風満帆な人生から転落した男が、これまでのスキルを使いながら世の中に大逆転を起こす。それは宗教法人という手段であり、計算をしながら巨大な団体を組織してゆく。
    そんなにうまくいくか!と思いながらも、なぜかリアリティのある策だ。

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    2025年06月24日
  • 我らが緑の大地

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    ある日、植物が人類に牙をむく話。たしかに人類はこの地球にとって害虫でしかない。今日もまたトランプが戦争を始めたし。戦争は最大の自然破壊。
    植物はあらゆることをコントロールできる。もしかしたらこの異常気象も、人類を駆逐するために仕掛けられてるかもね。

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    2025年06月22日
  • 神様からひと言

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    ありそうでやっぱりない、サラリーマン奮闘記をユーモアで飽きずに一気に読ませていただきました。
    令和に読むとハラスメントのオンパレードやな。

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    2025年06月17日
  • 砂の王国(下)

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    美形のホームレス、怪しい辻占いの三人で
    新興宗教を立ち上げる。

    明日の食事にも困っていた木島が、
    「大地の会」を大きくして行く様には、
    こうやって宗教はお金になっていくのか、
    とただただ感心しました。

    箱庭療法の箱庭が暗示的に何度も登場し、
    この物語はどこまで行くんだろう、
    大地の会はどこまで広がっていくんだろうと、
    そう良い未来が
    待っているわけではないと思いながら、
    それはいつ来るんだと、
    落ち着かない気持ちで読んでました。苦笑

    仲間でもないし友達でもない。
    人間として繋がっていたわけではない。

    みんな病んでて救いを求めてる。
    でも目が覚めたら…世界は違う見え方をしているかもしれな

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    2025年06月14日
  • 我らが緑の大地

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    植物同士が情報伝達をしていることや、自分を食べる虫の天敵を呼び寄せていることは以前TVで見たことがあったので知っていたが、アカシアが樹液を与えることで動物を操っているとは…!さすがに人間まで操るのはどうだかって感じだけど、いやいやあり得るかもと思わせるあたり、荻原氏は上手いなと思う。次々と降りかかるアクシデントにも、主人公は最後まで無事に切り抜けるだろうという安心感が何故かあって、ハラハラドキドキしつつも楽しめた。一樹くんと同じ年ごろの孫がいるので、余計ドキドキしたけど(笑)

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    2025年06月12日
  • 我らが緑の大地

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    自然賛歌系の本だと(他の方のレビューを読んでいたにも関わらず)思い込んでいましたが、近未来SFホラーでした。前半は提示された世界にちょっと入れずに寝落ちを何度もしてしまいましたが、ホラーというか、アクション全開になる後半は一気読み。あとは、ホラーアクションありなのに、主人公が1歳半の母。しかもこの母がなかなかのんびりというか、ふつうに子育てして子供の成長に悩んでという女性で、アクションで突然、育った時の環境で得た能力を発揮し、格好良くなって、そのギャップがおもしろく、格好良かったです。しかも[くるー」っていう恐怖の時も、「あ?あー」「る?る る」とか言いながら常にいる。なんだろう、ホラーなのに

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    2025年06月02日
  • 僕たちの戦争 <新装版>

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    ネタバレ

    二人がお互いの時代にタイムスリップしてしまい、元に戻る方法を探しながらそれぞれの時代で必死に生きる物語。
    交互に読み進めるが、自分も健太と吾一に身を置き換えて読んでしまった。
    健太の方は、大変な時代だったことがとても伝わってきた。
    吾一の方は、セブンイレブンやテレビ、電子レンジ、ケンタッキーなどの独特な表現がとても面白かった。
    ラストは想像と違ったが、なかなかよかった。

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    2025年05月31日