荻原浩のレビュー一覧
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荻原 浩さんの初のエッセイ集
とても面白かったです。
エッセイにはその人となりが表れますが、荻原さん、最高に面白くて優しくて温かくて大好きになりました。
全4章のうちの2つはタイトル通り、極小農園日記、後の2章は旅ノートと日常のスケッチが書かれています。
読んでいて何度噴出した事か!
いきなりの替え歌で始まるエッセイあり、悲しみ、怒り
どんな内容も荻原さんが語ると、温かい物になるから不思議だ。
本文のイラストも著者自ら描かれた物で、これが又凄く可愛い。
時々イラスト入りのエッセイがあってもあまり目を留める事がないのだけれど
荻原さんのイラストは表紙も含め、イラスト自体にもユーモアがあっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ七つの短編集。全てが題名に絡む訳でもない様でしたが、空が青過ぎると何故悲しい気持ちになるのか、と共感できる篇もありました。
「人生はパイナップル」
戦時を生き抜いた人の言葉は重く、伝わりにくくても説得力がある。やはり命懸けだったからでしょうか。想像でしかわかりませんが、ずっしりときます。
高校最後の試合で聞こえた、じいちゃんの声は生前交わしたもの。状況は違っても必死という言葉が迫ってきました
自分のことは自分で決めろ。失敗しても後悔はしない。
じいちゃんの人生から奏太に伝わり、今に至っていることの繋がりが気持ちよく感じました。
他の篇も多彩で、「君を守るために、」もコメディと思いきや、最 -
Posted by ブクログ
出張中の会社員たち5人、おじいちゃんと小学生の孫、新婚旅行カップル、ガタイのいい白人、機長の飼い犬のセントバーナード。
小さな飛行機は海上で不時着し、遭難。ゴムボートで生き残ったメンバーが漂着した島は一体どんな島なのか。
会社員たちは上下関係がきっちりしてて、パワハラ上司たちはいずれ救助隊が来て助けられると思いこんでる。
微妙な距離感の新婚カップルは絆を深めることができるのか。
救助隊は予想に反してすぐには来ない。
どんなところなのかを見極めるために探検し、無人島だとわかる。非常食の他に食糧を求めて海で魚を、森に果実とキノコを。
サバイバル生活はいつまで続くのか。
平和ボケの我々現代人が、 -
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Posted by ブクログ
映画化されたら絶対に面白い作品。
でも、血生臭いのは苦手な私は映像になったらきっと見れない。。。
著者は当然のごとく、しっかり調べたのであろう、カマキリやハリガネムシ、その他の虫の生態が紹介されるため、知識がたくさん得られ、もともと虫・動物好きの私は吸い込まれるように読み進められた。
物語も最後の最後まで、本当にいろんな意味でドキドキ・ハラハラさせられ、最後の1ページまで堪能できて、もう満腹といった感じ。
主要人物たちも人間味があり、とても魅力的。容易に感情移入でき、物語がより楽しくなる。
逆に被害者はB級ホラーの鉄板のような人物たちのため、ある意味、安心感のようなものがある。
体感温度が -
購入済み
残酷と可憐と、疲弊と生甲斐と
一方では、恋愛も生活もままならず、
死とすれすれで生きている男。
もう一方では、
期待がこの上もなく膨らんだところで
残酷極まりない現実に直面する女。
やる気ゼロに近い者と
何度死んでも何度も復讐を繰り返す者。
かと思うと、なんともあどけなく、
可憐で綺麗な魚?女?だとか、
いろいろと女の魅力も感じられる。
死者を目の当たりにする不思議な感覚も味わえる。
死に触れたり、弱いものに頼られることが
人を本当の人にしていくのを見る驚きもある。
珍しい植物の蘊蓄も興味深い。
釣り込まれてどんどん読み進めてしまった。