荻原浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレそれぞれの話の毛色が独特なホラー短編集。
一つ一つの話が本当に面白かった!
他の短編集に入ってたら、「この話が一番良かった!」となるような話ばかり入っている短編集でした!
「お母さまのロシアのスープ」…中国奥地に住む子供たちが、最後にシャム双生児だったのには、驚いた。
「コール」…超常現象研究会のメンバーだった美雪•雄二•岳。学生時代の部室でのシーンや、美雪をめぐりポーカーをする場面が、青春を感じた。
語り手が死んでる岳であり、結婚していたのも岳だというドンデン返しでした!
「押入れのちよ」…引っ越した格安物件には、自称14歳明治生まれの少女が?チヨがビーフジャーキー食べたりカルピス飲んだりしててかわいかった笑 悪霊はチヨではなく隣人だと思っていた浪人生であるというのに驚いた。
「老猫」…死んだ叔父の家に引っ越したが、そこには老猫がいた。引っ越してから、部屋がやたら臭くなったり、娘はやたら部屋に引きこもり老猫を愛するようになったりしていく…老猫により家族みんなが「猫化」していく様がとにかく不気味!
「殺意のレシピ」…17年夫婦が、お互いに食事を用意し合うが、お互い毒殺し合おうとするという、なんとも言えないブラックコメディ。
「介護の鬼」…義父を介護をする妻。ボケているのをいいことに、義父に対し酷いことばかりするが…亡き妻にも同様酷いことをしていたと分かった義父は、ボケから醒めて”覚醒”する…
覚醒した義父がもはやモンスターで怖すぎた!笑
「予期せぬ訪問者」…愛人を殺してしまった矢先に、住宅清浄業者が家に入り込んでしまう。必死に死体を隠すが…業者がまさかの詐欺師で、捕まえた警察が現場検証として家に来てしまい、自分の殺人までバレてしまうというブラックブラックコメディ。
全く関係ない事柄のせいで自分の罪がバレるのが皮肉たっぷり!
「木下闇」…かつて妹がかくれんぼの最中に行方不明になった家に、15年ぶりに訪れた。そこには大きな大きな木があり、直感で”何かいる”と感じた主人公は、クライマー技術を駆使して木登りしてみる。木の上で見つけたのは妹がつけてたネックレスと、小さな骨であった。
妹の記憶が脳内再生されて、犯人が15年前に遊んだ家の子供であり、それがわかった後にその男が自殺する展開が凄まじい…
「しんちゃんの自転車」…ある日の夜11時頃、友達のしんちゃんが、遊びに誘ってきます。
しかししんちゃんは実は死んでいて、土葬のため墓から出てきていたというとんでも設定。
しんちゃんは死んでいる体なので首が折れたりウジが湧いてたり臭かったりしているのに、何故か怖さや気持ち悪さがなく、主人公との会話がどこか切なさを感じさせました…
とにかく粒揃いの短編集なので、読んで損なし!