荻原浩のレビュー一覧

  • 人生がそんなにも美しいのなら 荻原浩漫画作品集
    荻原浩の漫画家デビュー作。傑作。これは小説では描けない世界だ。画のタッチと作風は『星守る犬』の村上たかしに似ているかな。加えて,独特の奇想天外風味がある。
  • オイアウエ漂流記
    生きていくこと。
    シンプルだけど、この上なくハード。
    それぞれの持ち物や特技が工夫されて役立っていく過程が面白いけど、いちばん胸が熱くなるのはおじいさんの記憶でした。
    登場人物の性格が際立ち過ぎているが、それはエンターテイメント作品として受け入れたもの勝ちです。
    これは映像化するより舞台が面白そう。...続きを読む
  • ひまわり事件
    良かった!!
    結構長いので旅行のお供に。

    初めはそんなに楽しくなく、進むのがゆっくりやったが誠次と晴也が出会って絡み出すと超面白く一気読み。

    和歌子先生の一生懸命さに、共感したり園長やひまわり荘側のやつらにイライラしたり。

    ラストは想像出来たけど、やっぱり誠次と晴也は再会して欲しかった〜

  • それでも空は青い
    短編集なんだけど、特に3話目の「あなたによく似た機械」が、思っていた展開と全く真逆になったのが新鮮だった。5話目の「君を守るために、」も、解決したと思ったら、もっと伏線があって、しかもどちらもスッキリ解決して気持ち良かった!
    野球にからめた短編が多かったけど、どの短編も、いいお話だった。
  • 海の見える理髪店
    読み終わってから直木賞だと気づいたが直木賞っぽい。最後の1文。もうほんとに、いい意味で。成人式は泣いてしまったわ。よい作家にめぐりあえた。いまの、わたしの価値観にピッタリの人かも。
  • 明日の記憶
    出版当時、初めて若年性アルツハイマー型認知症を知った。
    今は実際のアルツハイマー型認知症の方々と接しているこの不思議。
    利用者さんの心の機微を思う時、この本を思い出す。
    認知症は誰でもなり得る未来。
    自分が認知症になるかもしれない未来のために読むのも一興。
  • 僕たちの戦争 <新装版>
    結末がはっきりしないのが逆に良い。健太が戻っても決して今までとはいかない事態になってしまっていて、一方吾一が戻ってもその後の生存は絶望的という状況。そこに至るまでの展開は笑えるところがありながら真に迫っていて、特に吾一の現代に対する思いについては、考えさせられるところが多くある。
  • 金魚姫
    自殺願望を持った男と人間に変化できる金魚(金魚に変化できる人間?)の出会いから別れまでを描いた長編

    リュウ(金魚姫)のキャラクターが面白くも可愛くもあって癒される
    "押し入れのちよ"のちよちゃんよりも少し大人な設定であったが、話し方や仕草、性格など通ずるものがあり愛らしい
    守るべき対象が存在するこ...続きを読む
  • ワンダーランド急行
    予想外だったのは、似ているが……ここ”も”私の世界じゃない でしたね。人間関係も「ずれる」のが気持ちわるいなあ。
  • メリーゴーランド
    久しぶりの荻原さんの本、予想通り面白かった。
    公務員の惰性的な世界の中で遊園地開発という問題に取り組むお父さんのガッツが頼もしくて、イッキ読みしました。
  • 極小農園日記
    荻原 浩さんの初のエッセイ集

    とても面白かったです。
    エッセイにはその人となりが表れますが、荻原さん、最高に面白くて優しくて温かくて大好きになりました。

    全4章のうちの2つはタイトル通り、極小農園日記、後の2章は旅ノートと日常のスケッチが書かれています。

    読んでいて何度噴出した事か!
    いきなり...続きを読む
  • それでも空は青い
    七つの短編集。全てが題名に絡む訳でもない様でしたが、空が青過ぎると何故悲しい気持ちになるのか、と共感できる篇もありました。

    「人生はパイナップル」
    戦時を生き抜いた人の言葉は重く、伝わりにくくても説得力がある。やはり命懸けだったからでしょうか。想像でしかわかりませんが、ずっしりときます。
    高校最後...続きを読む
  • 明日の記憶
    木崎先生が釣り銭ちょろまかすの衝撃的だった。実は私も子供の頃認知症の祖母から何度もお年玉を黙って貰っていた。その後祖母はお金がない!泥棒が入ったと騒ぎ出すのを遠くから眺めていた。

    アルツハイマーの様に患者が多い病気だと時間がかかっても薬が開発される。本書発行から15年、エーザイのアルツハイマー薬が...続きを読む
  • 明日の記憶
    若年性アルツハイマー型認知症。
    感情のコントロールが上手く出来なくなり、元々の人格も損なわれてしまう。
    自分が少しずつなくなっていく、自分が自分でいられなくなるという恐怖と無力感。
    自分がわからなくなる。
    死ぬという概念すら抱かなくなり、幕を閉じるその時、どのような感覚になるのだろう。
    自分が忘れて...続きを読む
  • メリーゴーランド
    地方のテーマパーク立て直しの痛快な話しで終わるのかと思ったが、その後の市長選まで描かれ役所勤めの悲哀を感じました。
    荻原さんのストーリーの力はさすがですね。
  • 花のさくら通り
    一気読みしました!

    寂れた商店街に零細広告制作会社が入り込み、商店街の活性化を計っていく。

    商店街内の力学や人間模様もありそうと思いながら読んでいました。

    他人に勧められる一冊だと思ってます。
  • 花のさくら通り
    ユニバーサル広告社のシリーズです。主人公杉山の離れて暮らす早苗から届くハガキにせつなくなったり、寺の息子と教会の娘の淡い恋にキュンとなったり。。。
    登場人物がそれぞれにいいキャラです。
    楽しく読めるおすすめのシリーズです。
  • 楽園の真下
    虫、そんなに苦手じゃなかったのに、苦手通り越して無理寄りの嫌いになってしまった。。それくらいこわい。ウニョウニョ系も飛ぶ系も節足も全部怖い。デカいのも怖い。どうしてくれよう。
    めっちゃおもろいです。
  • オイアウエ漂流記
    出張中の会社員5人とおじいちゃんと孫、新婚旅行中の夫婦、ちょっと怪しい外国人、機長の愛犬が乗った飛行機が墜落し無人島で生活するお話。
    ヤシの実を割るときなど時々活躍するおじいちゃん、時々はさまれる孫じんたの日記、さおりさんの言葉遣いにいつの間にかなってる外国人サイモンなど、ちょこちょこ面白いです。
  • オイアウエ漂流記
    出張中の会社員たち5人、おじいちゃんと小学生の孫、新婚旅行カップル、ガタイのいい白人、機長の飼い犬のセントバーナード。
    小さな飛行機は海上で不時着し、遭難。ゴムボートで生き残ったメンバーが漂着した島は一体どんな島なのか。
    会社員たちは上下関係がきっちりしてて、パワハラ上司たちはいずれ救助隊が来て助け...続きを読む