荻原浩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2015年4月に文庫化されたのが、荻原浩さんが書かれた「家族写真 (講談社文庫)」という一冊。7つの家族のそれぞれの思いを綴った、心温まる短編集だ。
男手ひとつで育てた娘が、いつのまに大人になって結婚することになった。彼氏を自宅に連れてきて結婚の挨拶をさせようとするが、話を巧みにすり替えたりはぐらかしたりするのが、父親の最後のささやかな抵抗だ。亡き妻の遺影とかすかに残るテープレコーダーの声を聞きながら、妻との出会いや結婚してからの生活、娘との家庭生活を淡々と、そして大切に思い出す父の姿があった。(「結婚しようよ」)
他にも、妻に先立たれて町の小さな写真館を営みながら子ども達を育てた父親が -
Posted by ブクログ
「美獣戦隊ナイトレンジャー」が面白かった。一真に会うために必死になる由美子が滑稽なんだけど、振り返ってみればオイラも似たようなことしてる。自分を元気にしたり癒してくれるものが犬や猫、アーティストや俳優だったりするなら人目をはばかることもないけど、ちょっと恥ずかしくて言えないものに励まされていることだってあるw
本人はその瞬間を楽しみに普段以上に頑張ったりできちゃうんだよね。誰にもホントのことは言えないのに。高校の真面目で面白くとも何ともない数学の先生を思い出した。休みになると虫取り網を持って蝶(ちょうちょだね)を追いかけてることが判明した。いま思えば高尚な趣味だけど、当時は小学生の格好した先生 -
Posted by ブクログ
『明日の記憶』ですっかりシリアスandハートフルな物語の作家として定着した荻原さんですが、デビュー作は『オロロ畑でつかまえて』次作が『なかよし小鳩組』のユニバーサル広告社シリーズ。
このシリーズから入り込んだ私としては久しぶりの第三作(なんと14年ぶり)となれば、これは読むしかなく。
余りに前作から時間がたったせいで、すっかり設定を忘れてました。というか、山本幸久さんの『凸凹デイズ』の凹組クロニクルが頭に浮かび(こっちはシリーズではないけど山本さんの本にちょこちょこ顔を出す広告会社)ちょっと戸惑ってしまいました。
最初の2作ほどのスラップスティック感は弱く、ハートフルな要素の比率が増えましたが -
購入済み
最高ー!
かなり前にも一度読んだことがある作品です。
笑いあり、涙ありで、読めば自然と『私も頑張ろ』って思わせてくれます。
…まぁ、現実はこんな『大どんでん返し』はないんでしょうけど 笑
とにかく、主人公の凉平とお客様相談室の個性溢れるキャラクターとの絡みが、本当に面白いです。
特に篠崎さんという、一風変わったおっさんとの会話が本当に笑えますww