宮下奈都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宮下奈都の文章を読むと、どろどろしていた心にすっと風が吹くような感じがする。
理由はわからないけど、なんでか本当に何もしたくないときに読み始めた。本当は本も読みたくなかったのに、することがなく、本を読む以外に時間を潰せなかった。
そんな時こそ宮下奈都だろうと思って、無理矢理文章を追い始めた。最初のホルモンの話からどんぴしゃだった。
そういう気持ちになる事るよねえ、と共感したり、ふふっと笑ったりするうちに、あっという間に1つ目のエッセイを読み終わった。
もう、やる気がないことは忘れていた。
宮下奈都の文章はきれいな文章だと思う。そして、優しさが詰まっていると思う。
だから、読んでいるうちに心が洗われ、優しさに満ち、明日からなんとなく頑張っていこうと思えるのだ。
神さまたちの遊ぶ庭も読み直したいな。
また、宮下奈都は本の紹介がうますぎる。読みたいリストに何冊追加されたかわからない。
メモを起こして感想を書き直している1ヶ月後の今もまた本を読みたいなぁと思わせてくれるからすごいと思う。
結局、何が言いたいかって、宮下奈都の文章がとてもすきです。
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購入済み
羊と鋼の森
今回初めて宮下奈都さんの作品を読みました。ピアノと調律師の物語と知って驚きながら手にとりました。
読みながら、夜に光る木々、星座、森の空気感、風と...丁寧な描写によってさまざまな美しい情景が浮かぶ瑞々しい文章は読んでいてとても心地よかった。他の作品も読んでみたいです。
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購入済み
六花さん
六花さんがとてもいいキャラで、癒されました。自分の近くにいて欲しい存在。多くは語らず、でもそばで背中を押してくれる存在でした。
とてもほっこりする小説でした! -
購入済み
調
美しく繊細なピアノと調律師の物語。
これさえあれば生きていける。
その瞬間の弾けるような気持ち,途切れることのない情熱,味わってみたいなぁ。
目で読んでいるのに,耳の奥から,頭の中から音楽が流れ出てくる。 -
購入済み
恋心が瑞々しい✨
中学、高校、大学、社会人…それぞれのステージで、少女が瑞々しく、自然に恋をしていく様子が素敵でした。
どの相手も格好良いなぁ~(о´∀`о)✨
……………あ、あれ…?大学時代の相手だけ、誰だか忘れた(笑)印象薄かったんかな。
そして、麻子の背景にある、モノを愛する力と、家族(特に七葉ちゃん)の存在も、温かくてとても良かったです。心が柔らかく、キレイになった気がします!! -
購入済み
自分自身を見つめる
この本も面白かったです。
梨々子の色んな葛藤や、夫やこどもまわりとの
人間関係の過程、頷ける部分も沢山ありました。
宮下先生の作品は、いつもブレブレの私の姿勢を直してくれています。
温かさやぬくもりがいつも込められていて、毎作品胸が熱くなります -
購入済み
調律師という仕事
ピアノの調律という仕事を通して、主人公外村青年を取り巻く人間ドラマが展開され、調律師とピアノ、あるいはピアニストの関係が、読み終えると、ある種の清々しさを感じるほどうまく描かれています。外村青年とピアニストを目指す双子のお姉さんとの関係が、ずっと続くといいなぁという余韻を持って、読み終えました。ありがとうございました。
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Posted by ブクログ
なんのお話かタイトルでは見当がつかなかったが、そういうことかと納得。
学校に必ずピアノは存在して、どんな音色がするのかなと興味本位で鍵盤を叩いて、時には音色に合わせて歌って。他には耽美なプロの演奏に耳を傾ける。気づけばあまりにも当たり前に、私たちの生活に溶け込むものだった。
そんなピアノを支える人たちのことを、私は何も知らなかった。
地味な男だけれど、真っ直ぐで、意固地な外村がいい。才能があるのかどうかもわからない。ただ、調律師の仕事に惹かれてしまった。調律師の仕事が好きだから、とその一点だけを頼りに、ひたすら調律という仕事に向き合っていく。
登場人物も、それぞれに癖がある。けれど、皆どこかに譲れないものを持っている。憧れを諦めながら、それでも誰かを支えることを選んだ人もいる。
決して、煌びやかな世界ではない。表舞台に立つ人間の背後にいる、縁の下の力持ちだ。それでも、なくてはならない。
自分の仕事に耳を澄まし、手を動かし、少しずつ理想の音へ近づいていく。その姿が、とてもよかった。
当たり前にそこにあるものほど、その裏側を私たちは知らない。ピアノの音を聴くたび、その音を生み出すまでに誰かの手があったことを、きっと少し思い出すような気がする。
なにより、この作品は説明チックにならないのが素晴らしい。調律ってどんなものか想像はつかなかったし、外村の人柄も山育ちで兄弟がいて、ということしか分からず、下の名前も明かされずじまい。でも、なんでこんな心が揺さぶられておもしろいのだろう。
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Posted by ブクログ
私にはちょっと不思議な感じがした小説
前半まではフワフワした掴みどころがないなと読み続けると後半は余韻を感じる部分が多くて読み進めながら色々と考えました。
前半の背景や展開の部分を読んでいて、私は女性でもなく子供もいないので実感として共感しにくいなあと感じていたのですが、途中から普通の生活の中にある自分の弱さや強さのような部分を感じるようになってきて、最後の方では主人公が前を向いて普通の日常の中で強く歩いていく姿に、自分たちの日常の毎日にも通じる頼もしさを感じていました。
読み終えて嬉しくなる小説ってイイですね
それとタイトルが『???』だったけど、途中から『そういうことか』、そして読み終えてみて机の上に置いてあるブックカバーを見る度に非常に印象強くなるタイトルとなりました -
Posted by ブクログ
ネタバレピアノの調律師になった青年のお話。
主人公に共感できた。
序盤の初めての調律に失敗した時。
決まりでは引き受けてはいけないけど、お得意様相手で、さらに頼るべき先輩や上司とは連絡がつかない。かといって断るのはお得意様相手に角が立つ…こういった板挟みの状況は身に覚えがあるので読んでいて苦しくなった。
失敗の場面も、主人公の焦りや苦しみが伝わってきて、緊張感でつらくなった。緊張で冷や汗をかくのも、今までできていたことができなくなる焦燥感も…まるで自分が作業をしているようないたたまれなさを感じた。
その後の上司の言葉が特に印象に残った。
失敗して、次は名誉挽回しようと決心し、改めて教えを請う主人公に対して、上司がかけた「ここから始まるんです」という言葉。痛みなくして成長なし、仕事というのは血を流して覚えるもの、失敗は成功の母…古今東西、成長の前に失敗があると説く言葉はたくさんある。それをこんなにもポジティブに表現できるとは、なんてすてきなのだろうと思った。
ここから始まる。つまり、まだ成長できる、伸びしろがある、可能性は無限大。
そんな暖かいまなざしで失敗した部下を諭し導けるのが素晴らしいと思った。
また、全体にわたってとにかく文体がきれい。
風景の描写や自然に例えた綺麗な単語を、訥々と語るような文体で描写していて、主人公の素直で丁寧な性格が表れているようだった。
北海道の山村で育った主人公が、ピアノという楽器や音を、自分の記憶にある美しいものである自然に例えて、懸命に伝えているような…そんな純真さを感じた。 -
Posted by ブクログ
ピアニストではなく、ピアノの調律師という私たちの生活ではあまり関わりのないマイナーな職業の話を覗けてかなり興味深かった。
感銘を受けて調律師を志した高校生、専門学生になって、就職して、調律師見習いになって、2年目になって...風のようにトントン時が流れていく。その流れる文章の中で外村は少しずつ実を結び、ちゃんと成長している。本人がその自覚がなくても周りの人達はちゃんと見ている。同じく社会人3年目の私自身にもなんとなく通ずるものがあって、ただがむしゃらにやればいいんじゃなくて、知見を広げて見る文体がとても惹き込まれた。
文章なのに音が聞こえた気がした。それは外村の純粋な好きの気持ちが溢れた表現で、清々しい軽やかな気持ちになれた一冊だった。