宮下奈都のレビュー一覧

  • 羊と鋼の森

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    調

    美しく繊細なピアノと調律師の物語。

    これさえあれば生きていける。
    その瞬間の弾けるような気持ち,途切れることのない情熱,味わってみたいなぁ。

    目で読んでいるのに,耳の奥から,頭の中から音楽が流れ出てくる。

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    2020年10月15日
  • スコーレNo.4

    購入済み

    恋心が瑞々しい✨

    中学、高校、大学、社会人…それぞれのステージで、少女が瑞々しく、自然に恋をしていく様子が素敵でした。

    どの相手も格好良いなぁ~(о´∀`о)✨
    ……………あ、あれ…?大学時代の相手だけ、誰だか忘れた(笑)印象薄かったんかな。

    そして、麻子の背景にある、モノを愛する力と、家族(特に七葉ちゃん)の存在も、温かくてとても良かったです。心が柔らかく、キレイになった気がします!!

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    2020年10月14日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    出会えて良かったと思える本。私が絵を描いているというのもあって、「額装」を中心に主人公が少しずつ変化していく描写が繊細で、少し寂しくて、それでも少しあたたかくなった。個人的にですが、先生の描写を読んでいると、自分の祖母に重ねられて、また、自分の親もそうなっていくのかなと、そんな気持ちが湧き上がってきた。同時に、今の時間ひとつひとつを大切にしようと思えた。 何度も読みたいです。

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    2020年05月09日
  • 終わらない歌

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    それぞれの登場人物が自分の状況に葛藤しながらも音楽から力をもらい、自分の人生を切り開いていく姿に心が揺さぶられました。
    特に、音大ではクラスでも二番手だと嘆いていた玲さんが、オペラとミュージカルと分野は違えど、自分が光輝く場所で頑張る姿が印象的でした。

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    2020年01月22日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    8人の作家による本をめぐる物語。切り口が各人各様、装丁の話もあり、作品を生み出す基本エッセンスあり etc。電子書籍が増えてきたけど、やっぱ手に取る本がいいわと感じさせてくれた一冊。本は誰かに届けられる。本は電子書籍に比べ、より沢山の人の気持ち、技術が結集され生まれるを実感。それにしても最近の本はアニメのような絵が表紙を飾るようになったなぁともおばさんは感じた一冊。

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    2020年01月19日
  • 終わらない歌

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    ネタバレ

    「よろこびの歌」の彼女らが帰ってきた。よりパワフルに、より人生をしっかり踏みしめて。
    大人(成人という意味で)になって帰ってきた。でも決して順風満帆とはいかず、彼女らはそれぞれ、彼女らの境遇に不安や鬱屈を感じて一所懸命生きている。

    最初は「元気がなかったり、悩んでたりする彼女らをもう一度読み直すのはイヤだなぁ」と思って、ページも進まなかったのだが…1ページ1ページ進むごとに、違ってくる。エネルギーというか生きる活力というか、(これを言うとホンマジジイを認めてしまうのだが)若さゆえの回復力というか。

    読んでるこっちまで元気が与えられる。実家帰ってうどん食ってしっかり寝たら、明日から何とかなり

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    2019年10月03日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    自分自身を見つめる

    この本も面白かったです。
    梨々子の色んな葛藤や、夫やこどもまわりとの
    人間関係の過程、頷ける部分も沢山ありました。
    宮下先生の作品は、いつもブレブレの私の姿勢を直してくれています。
    温かさやぬくもりがいつも込められていて、毎作品胸が熱くなります

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    2018年09月18日
  • 終わらない歌

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    ネタバレ

    『よろこびの歌』から3年、主人公たちが20歳を迎えるその時を切り取った青春物語。宮下奈都が創り出す彼女たちの静かなあがきが、部分部分を紡ぎながらクライマックスに向かっていく流れは、全体が音楽そのものだ。

    高校時代でそれぞれの想いに決着をつけた彼女たちは、次のステージでまたそれぞれ悩みを抱えながら生きていく。けれどもそこには区切りをつけたからの悩みや思いが渦巻く。あるメンバーは偶然出会った人物とのつながりに感銘を受け、あるメンバーは友達とのやりとりの中で新たな気付きを得ていく。

    「こうじゃなきゃならない」あるいは「どうしてもあそこには行けない」という思い込みが、他人と触れ合ったり、論じたりす

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    2018年09月02日
  • 羊と鋼の森

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    調律師という仕事

    ピアノの調律という仕事を通して、主人公外村青年を取り巻く人間ドラマが展開され、調律師とピアノ、あるいはピアニストの関係が、読み終えると、ある種の清々しさを感じるほどうまく描かれています。外村青年とピアニストを目指す双子のお姉さんとの関係が、ずっと続くといいなぁという余韻を持って、読み終えました。ありがとうございました。

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    2018年04月21日
  • 終わらない歌

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    よろこびの歌の続編。ちょっと大人になったヒロインたちの今を描く。ラストの章では胸の高鳴りを抑えきれないほどの熱い展開があり、興奮冷めやらないうちに一気に幕が閉じる。ブラボー!

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    2018年03月14日
  • はじめからその話をすればよかった

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    単行本未収録の掌話が掲載とのことで、文庫も買っちゃいました。
    宮下さんのエッセイや掌小説は、とても穏やかで優しくて、でも凛としていて、長編もいいけれど、こちらも読んでいて心地が良くてやっぱり好きだなと思いました。

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    2016年05月30日
  • スコーレNo.4

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    いつ読んだか覚えてなかったので再読。言葉が風に乗って心に入ってくる感じがした。女性とか男性とか、そうではなくて、その人そのものを映し取るようなお話でした。

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    2025年12月07日
  • 羊と鋼の森

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    綺麗な場所が文字だけで沢山想像出来て、暖かくて、若々しい小説でした。
    若くて勢いのある男の子の頑張る姿に、元気をもらったのも勿論ですが、微笑ましくなるお話でした。
    始まりも終わりも意思、その間にあるのが努力や頑張りやそれ以外。この言葉がとても好きでした。(うろ覚えです。)

    何かをやってみて、頑張って、やめ時って分からないと思うけど、その時に意思が弱いから続かないとかいう人がよくいます。
    そんな時に、意思が弱いんじゃなくて、やめ時はここだという意思があるから区切りが着いたんだよと言える人になりました。

    まあ、そんなこと考えずに夢中にすごしていたら
    「ただ、やるだけ」。とても良い意味の「ただや

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    2025年12月05日
  • 羊と鋼の森

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    実は宮下さんの作品は初めてでしたが、静かで落ち着いた文章の中に、深み、重みがあって、「森」のようだと感じました。他の作品も、読んでみたいなぁ。

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    2025年12月04日
  • スコーレNo.4

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    静かな中に、力強さを感じる。

    「羊と鋼の森」を読んだときと似た読後感。主人公があまり声に出さない性格だからこそ、生きてくる風景描写から感じられる登場人物の心理描写、本当にステキです。

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    2025年12月04日
  • 羊と鋼の森

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    こういう本がベストセラーになる時代は良い時代だと思う。ストーリーそのものは特段目を引くものはないけれど、一つ一つの表現が綺麗で澄んだ気持ちになる。
    それでいて十人十色な仕事への向き合い方があり、「夢のように美しいが現実のようにたしかな」作品だと思う。

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    2025年11月30日
  • 羊と鋼の森

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    「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」まさしくそんな小説。

    「羊と鋼の森」というタイトルは、羊毛と鋼で構成されたピアノの世界、そしてその調律という森に飛び込んだ少年の物語のため。

    この先の外村や双子の成長が気になる。もっと読みたいと思わせる終わり方だった。

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    2025年11月29日
  • スコーレNo.4

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    ネタバレ

    すごく好きでした。
    宮下奈都さんの紡ぐ物語は、心がとても丁寧に表現されていて、静かなのに熱くて、大好きです。
    麻子が幸せを掴めそうな時の感情の高まり。私まで心がきゅうっと熱くなりました。
    他の作品もどんどん読みます!!

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    2025年11月24日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    婚約者から、結婚直前で突然婚約を解消された
    主人公のあすわ(明日羽)傷心の彼女に
    叔母のロッカさんはドリフターズリスト(やりたいことリスト)の作成を提案する。
    ロッカさんの能天気ぶりに、腹が立つやら
    あきれるやら‥でもきっと、この人には
    何を言っても通じない。
    ドリフターズリストを悩みながら書いて
    無理にでも達成しようとするあすわだが、
    ドリフターズリストは「不可能リスト」と、
    エスティシャンの桜井さんに教えられる。
    リストは反面教師で自分にできないことを
    挙げるらしい。本当に大事なこと、どうしても
    守りたいものは口に出したり紙に書いたりしない
    ほうがいいと言われて、愕然とするあすわ。

    会社

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    2025年11月24日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    ネタバレ

    主人公がつい頭の中で繰り広げてしまう言葉の連想が唯一無二。こういう思考ごできるのは「書く」からこそなのでは。宮下さんはアイデアをちゃんと手書きする方なのかも。などと妄想。
    介護問題を押し付けるでもなく、額装の世界にどっぷりというわけでもなく、ひたすら今について語ってくれるやさしい物語。

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    2025年11月21日