宮下奈都のレビュー一覧

  • 太陽のパスタ、豆のスープ

    匿名

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    人生の暗い時期からまた次のある時期へと移行していくその時期にどんなことをして何を指針に生きていくのか。この小説の中では特に大きなことは起こりません(婚約破棄以外には)。自分自身と向き合って何かをできるだけ素直な気持ちで選んでいくその過程を通じて、自分自身が回復していく。そしてその選んだものって意外と自分自身に根ざしていて実は自分の周りにすでに転がっている何かだったりするので、その何かに気付いてあげることが大切なんだろう。

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    2024年08月17日
  • マウンドの神様

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    荻原浩さん、早見和真さんの出来れば物語で読んで見たかった。好きな作家ばかりで 特別感のある短編小説で得した気分

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    2024年06月04日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    2016年本屋大賞受賞(『羊と鋼の森』)作家、宮下奈都さんの食エッセイ。
    一編あたり3ページほどなので、隙間時間に読むのにちょうどいい感じ。
    …なのですが、3編に1編ほど心にグサッときて、鼻の奥がツーン。
    さすが人気作家…人前で読むのは要注意ですね。

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    2024年05月31日
  • 静かな雨

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    ネタバレ

    2編が収められている。
    文学的な作品。
    「静かな雨」
    記憶が思い出せない彼女との日々に、悲壮感はない。ただ、日常の些細なことの積み重ねができない半紙のようなさみしさが積み重なって行く。忘れてしまう自分を突きつけられたときの悲しみが美しく表現されてある。静かな雨は、静かな涙だ。

    「日をつなぐ」
    縁故のない土地での出産育児。手に取るようにわかる。その後のふたりがどうなるか。
    夫が「引っ越そう」というか、「転職することにした」というか。妻が寝不足で自分が自分でないような状態にありながら、夫のために夕食を準備する場面からの、「別れよう」は悲劇すぎるからなしにしてほしい...など、その後のストーリーを

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    2024年05月18日
  • スコーレNo.4

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    卓越した描写力。豊かな表現力。
    無駄なものが一つもない、実りに満ちた文章。

    一つ一つの表現が瑞々しく、的を得ているので、深い共感を得られる。

    中学生から30代までの、全ての女性へ。

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    2024年05月10日
  • つぼみ

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    生きてきて 心の片隅に引っかかってたことが
    片っ端から書いてあるような本です。
    晴れた日に生まれた子供は なんか行く末が気になりますね。この彦君が なんとか生きていけますように!お姉ちゃんのコーちゃんも 家族にばかり縛られていないで なにかみつかるといいですね。
    なつかしい人 は 主人公の僕は 本屋さんで出会ったセーラー服の女の子から 勧められた本を読むことで なにか次に行けそうです。母親のいなくなった家には住めない!
    えーそうなんだ!お父さんも子供たちも
    仕事をやめて 転校して 亡くなったお母さんの実家に身を寄せる。父親の実家ではないんだね。
    なんか たんたんと なんとかなりそうになっていく

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    2024年05月08日
  • 誰かが足りない

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    カバー写真と題名から、勝手にサスペンス?と思っていたら全然ちがいました。最初の2話は少し暗い話でしたが、あとの話は先が明るいように感じました。短編になっているので読みやすく、1軒のレストランでつながるというアイデアもなんだかいいなと思いました。

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    2024年05月04日
  • 羊と鋼の森

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    再読中 文学文学した小説は苦手です。ワインの味を表現するときの比喩のような文章が出てくるとぞっとします。でも、この小説の中で音楽に対して使われる比喩には心が共鳴し、美しい表現だなって共感できました。恐らく、音楽に対する表現には許せるようです。恩田陸さんの蜜蜂と遠雷が好きなのも同じように、音楽に対する比喩表現は受け入れられるようです。

    本当によい小説で、小説の中に流れる音楽を感じられる一冊でした。青年の成長や心の描写が美しく、読んでいて清々しい気持ちになりました。強く美しく、自分の子らにはそうのように生きて行って欲しいと願っています。そして、私もそう生きたいと思わせてくれました。ありがとうござ

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    2025年12月03日
  • ふたつのしるし

    匿名

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    偶然か必然か

    ふたつの物語が丁寧に紡がれていた。
    時に傷つきながらも、自分の人生に向き合っていた2人。よかったね、と声をかけたくなるストーリー。

    #ハッピー #エモい

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    2024年04月23日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    2024年25冊目
    宮下奈都さん/田舎の紳士服店のモデルの妻
    容姿端麗な夫と2人の子どもと暮らす、主人公の梨々子。しかし夫がうつ病になり、故郷の田舎へ引っ越すことに。
    慣れない土地での暮らしや子どもたちの問題と向き合いながら、進化していく梨々子がカッコいい

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    2024年04月13日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    初めての宮下奈都さん
    食べることと生活をテーマに優しく暖かい文章でいっぱいな一冊
    小松菜を食べていれば大丈夫とかひな祭りの特別な献立とか共感する部分が多くて、でも宮下さんの自然体な丁寧さや北海道での一年に憧れる
    大きな鍋私も欲しいなあ

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    2024年03月10日
  • スコーレNo.4

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    宮下さんの文体はどこまでも抽象的というか、
    例えば『好きになった』と一言で済むところを、何度も何度も言葉を重ね直接的な言葉を使わず表現しているんだなぁと感じます。

    そこが想像力を豊かにするし、細かな情景が浮かび上がると同時に、何かが起こるのか?どうなるんだ?とどんどん読み進めてしまいます。

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    2024年02月24日
  • 静かな雨

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    『静かな雨』

    やたらと美味しい鯛焼き屋のこよみさんと出会った主人公。
    そのこよみさんは突然の事故で事故前の記憶しか留めておけない。
    毎日事故前までリセットされる記憶。
    たまたま『博士の愛した数式』を読んだばかりだったのでこの設定に驚いた。
    しかも作品中にも登場する。

    「人間は何でできているか」と問う主人公に「記憶=意識にのぼらない経験したことも含めて全部。生まれるまで辿ってきた祖先の記憶」と答える姉。
    主人公は「毎日の生活の中での“思い”」だと考える。
    記憶は更新されないが、リセットされている間に何度も聴いたレッチリの新曲を『なんか聴いたことある』と言うこよみさん。
    忘れてしまうこと、忘れ

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    2024年02月19日
  • ワンさぶ子の怠惰な冒険

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    個人的に、のんびりとした何もないように見える日常のなかから生み出す文章が好きなので面白く、どんどん読み進めて行った。3年の間にはいろんな出来事もあり、読み始める前は3年だけかと思っていたけど、3年は長いからやっぱりいろんなことがあるなぁ、と読み終わった時は思った。

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    2024年01月16日
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版

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    「神さまたちの遊ぶ庭」のいわばその後が描かれています。
    他所様(宮下家ね)の家の子供なのに、まるで我が家のように感情移入してしまうのは宮下さんのワザなんでしょうね。すごいワザを使ってるように見えないのに見事に手のひらで踊らされてしまいます。……その宮下家のお子さんがいつか我が家の子供の顔と入れ替わり、子育てしてたあの頃をいっぱい思い出させていただきました。
    ありがとうございました。

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    2023年11月20日
  • 誰かが足りない

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    最近宮下さんの作品読みすぎでは?ってくらい読んでるけど、基本全部好き。こちらもよかった。
    他の方の評価・コメントを見ると、意外と高くないことに驚いたけど、好みは人それぞれなんだと改めて感じた。

    前情報無しだったから、タイトルと表紙のちょっと暗いところから、ホラー要素でもある?と思ってた。そんなことないです。むしろ心温まる。タイトルはともかく、表紙は明るくしても良かったのでは、、、

    どこかの国の言葉で晴れという意味のある店名「ハライ」に訪れようとする人々の短編集。
    予約が取りにくくて、いつもいいにおいのする町のレストランに行くときって、どんなときだろう。そういうちょっと特別なお店って、素敵だ

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    2023年09月27日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    人と関わる喜びからも悲しみからも距離をおいていた主人公が少しずつ枠をはみ出していく物語。主人公のモヤモヤした気持ちがきめ細やかに言語化されていてすごかった。一方で、あえてモヤモヤのまま残されている部分もあって面白かった。
    人と関わる喜びも悲しみも、全部受け入れる覚悟を持とう。身の回りの人たちにちゃんと焦点を合わせて生かなければと思えた1冊。

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    2023年08月13日
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版

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    「神さまの遊ぶ庭」を読んでみてその続きがよみたくなって、カバーの挿絵がかわいくて読んでみた
    子供たちの成長てすごいな 自分も二人の娘を育ててみて、毎日このように日々成長できてる感はあまり実感していなかったけど、振り返ればいろいろあったな 家族の形はみな違うけどきっと自分は間違ってなかったんだろうなって思う 大切な娘たち いつまでもいつまでも大好き

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    2023年07月13日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    食べ物にまつわるエピソードのエッセイ集で、心にも栄養を与えてくれる。
    読んだあと、毎日を丁寧に生きていこう、と思わせてくれる一冊。

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    2023年06月10日
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版

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    道民として、十勝民としてこれは読まねば!!
    と思っていた
    この作品は十勝で暮らした時期を中心に描いたものでは無いけれど、それでもあがったなあ
    そして息子たちとむすめのキャラが…いい…
    なんかみんなちょっとボケてて優しい
    こんな片田舎に(ごめんなさい)越して1年暮らすって提案ができてそれが通っちゃう宮下家、最高

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    2023年05月03日