宮下奈都のレビュー一覧

  • ふたつのしるし

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    幾田りら(YOASOBIのVo.ikura)ちゃんお勧めの1冊。

    私にも、あの人にも、しるしは付いてるのかなぁ。

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    2022年08月14日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    ネタバレ

    未熟児として生まれ、そのせいで何かが足りないと思い生きてきた19歳の主人公。人が放つ声は語尾が濁るせいで意味を聞き取れず、人とうまく交流できない。そんな中、ヘルパーの仕事で訪れたある家では、言葉がちゃんと聞き取ることができる。そしてそこで出会う額装という仕事。足りないと思っていた自分の中には、測ることができない様々な感情があって、そこに少しずつ気づいていく。ちょっとしたきっかけで、今までなんとなしに眺めていた窓が、色んなものごとを切り取る枠である事に気づく。丁寧な心象の紡ぎ方が印象的な作品。

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    2022年08月14日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    小説にするには、少し地味な設定(タイトルからしてそうだが)だけど、主人公(タイトルに出てくる「妻」)の心理描写を丁寧に行う事ですごく読み応えがある内容になっている。日常、ふっと浮かんでくるちょっとした毒のような事も、隠さずに掬い取る。そこから見えてくるのは、1人の人間がどういう思いで生きていくのか、というストーリー。これで良かったのか。ここで良かったのか。そう自問自答しながら、それでも生きていく人間の、生き様。自分も、もう少し心の声に耳を傾けてみようと思った。

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    2022年08月14日
  • はじめからその話をすればよかった

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    著者の魅力がたっぷり詰まったエッセイ集。家族とのほっこりエピソードにクスりとさせられ、年代が近いこともあって、そうそう! と思わされることも多々あり楽しく読めた。本の紹介や他作家の書評は積ん読が増えること間違いなし!

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    2022年07月26日
  • たった、それだけ

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    ネタバレ

    第5話までの主人公は怖くて、「聞く」ことができない人だったけど、第6話の大橋くんは「聞く」ことができる素直さを手に入れた人。
    最後に円を描くように1話1話が繋がるので、読みやすかった。

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    2022年07月04日
  • ふたつのしるし

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    時間の流れを味うおはなし。
    最後の章に向かって、ゆっくりと交差する二人を追う。
    読み終えて、なんともいえない気持ちに。

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    2022年06月17日
  • たった、それだけ

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    ネタバレ

    ルイが心を病まなくてよかった。
    可南子に対しても、受け入れる感情を持ててよかった。正幸がなぜ贈賄に関わることになったのか、浮気癖は本当にあったのか、可南子への愛情は本当はどうだったのか、は謎のままだけど、ラストでもしかしたらこの親子が再会できるのかも、と思わせて救いがあった。
    続篇があるといいな。

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    2022年05月28日
  • つぼみ

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    優しい気持ちになれる短編6編。随所にニヤニヤしちゃう表現が散りばめられ、ほっこりします。前半3編が『スコーレNo.4』のスピンオフ作品。後半3編では“なつかしいひと”が好みかな。薦めちゃうんだ重松作品(笑) 特別じゃなくとも生きて行ける。
    「だからさ、こっちが前でいいんだよ、たぶん」

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    2022年04月03日
  • ふたつのしるし

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    震災に絡めた話は偽善的に感じることもあって、正直なところ少し苦手です。本作も大好きな作家だから買ったのに、裏表紙を見て放置していました。でも5年近く経過して読んでみたら、宮下奈都はやっぱり宮下奈都でした。好き。

    どこにもその言葉は出てこないけれど、いわゆるアスペルガーが疑われそうな少年ハル。同じハルという呼び名は持つけれど、ハルとは対照的に才色に富む少女遙名。住む場所も年齢も違って接点は何もないであろうふたりの1991年からの20年間がそれぞれ描かれ、震災で「しるし」を見つけます。

    もしもこの話が偽善的であったとしても、何も書かないより、何もしないより、偽善であってもするほうがいい。逢えて

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    2022年03月30日
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版

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    エッセイはほとんど読まないが、好きな宮下奈都さんの作品なので読んでみました。
    自分ができないことをたくさん知っているお母さんはこんなにも大らかなのかとほんわかした。
    私は親になることをとても怖いと思っていたけれど、このままでも良いのかもしれないと思えた。
    BUMP OF CHICKENが好きという一文でやはり、宮下奈都さんとは感性が合う!と感じた。
    感じることのある箇所に何箇所か付箋を貼った。

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    2022年03月30日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    ななんということもない毎日が
    宮下奈津さんの手に掛かると
    なぜこんなにも温かくじわっとくるのだろう。

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    2022年03月18日
  • たった、それだけ

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    贈賄事件を犯して失踪してしまった男と
    彼にまつわる人たちの連作短編小説。

    愛人、奥さん、お姉さん、娘、娘の担任、同級生。

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    2022年03月13日
  • ふたつのしるし

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    なんだか読み終わった今、すごくあったかい気持ちです。

    読書中は悲しい気分になったり暗い気持ちになったり、不気味な感じを味わうこともありましたが、
    ところどころで心地よさや、人の温かさを感じることもありました。

    「しるし」って、いい言葉だなぁ
    誰がいつ見てもはっきりそれだとわかる「しるし」じゃなくて、
    自分にしか、あるいは大切な人にしかわからない「しるし」を見つけられた瞬間って、ものすごく嬉しいんだろうな

    これからの人生で、勘とか、しるしとか、自分の心の動きを大切にしていきたいですね
    人からどう見られるか、とかよりもね

    いてくれてよかったな、と思う人がたくさん出てきた本でした。

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    2022年03月02日
  • たった、それだけ

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    贈賄が発覚前に逃げ出した望月正幸をめぐる人々、贈賄を告発した望月の愛人、望月の妻や姉、一人娘などを主人公にした連作短編。
    詞藻豊かな表現ながら、余りに物語の余白が広いために、最初の1・2話は戸惑いの方が大きく。読み進めるうちに物語の流れは判ったものの、登場人物達の性格が捕まえきれず、その「思い」に置いてけぼりを食わされた感覚が続きます。
    回収してない伏線も沢山あるのだけれど、最終章で物語は見事に円環を閉じ、そうした事はどうでも良くなってしまいました。
    お見事です。

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    2022年03月01日
  • つぼみ

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    「手を挙げて」「あのひとの娘」「まだまだ、」「晴れた日に生まれたこども」「なつかしいひと」「ヒロミの旦那のやさおとこ」収載。
    「スコーレNo.4」のスピンオフ3作品を含む短編集。

    宮下さんの作品の登場人物は、何かをきわめようとひたむきに追い求める人が多い気がします。
    少し痛々しい……
    もっと肩の力を抜いていいのよ。

    私も、「まだまだ、」の津川紗英を、3年にひとりくらいの割合で毛嫌いするタイプの人間です。
    悪意を直接向けはしないけれども、決して近づかない。
    いつもニコニコしている人、心の底では何を考えているのか分からないから。
    ……ひねくれている。
    でも、無理なものは無理です(TT)

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    2022年02月20日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    未熟児で生まれた20%前後に発達障害があるという。そんな“私”が出会った先生、あの人、隼たちとのかかわりによって様々なことに気づいていく物語。読後、サマータイムの歌詞が深く胸に刻まれる。私も毎日おかえりと応えてくれる声を願っている...。

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    2022年02月15日
  • 誰かが足りない

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    ネタバレ

    何年か前に読んでいた、再読。忘れてたのもあるが、それでも楽しく読めた。
    最後にハライの描写が出てくるが、あっさりしたもの
    どんなに美味しい料理が出てくるかと思ったけど、まあ料理なし
    さまざまな登場人物が実在のようになんとなく感じられた。
    後味は良いです

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    2022年02月11日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    額装、っていう仕事を通して、
    思い出、瞬間、気持ち、に目を向ける、切り取る、っていう行為が繰り返し描かれてて素敵だなぁとおもった
    しあわせな景色を切り取る。

    こういう、専門的な職人さんを描くのは宮下奈都さんらしい気もする
    描写が丁寧で、短編とはまたちがった良さ☺️

    耳が聞こえにくいとか、未熟児とか、ばかとか、
    人付き合いが難しいとか、
    そういう賢さと、感じとる、っていう意味での賢さはやっぱり別だよなぁとおもう

    ガーシュウィンっていうのはサマータイムの歌のことだったよ

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    2022年01月23日
  • つぼみ

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    解説でも紹介されている登場人物のセリフや脳内セリフが良かった
    こんなこと考えられるんだっていう驚き。
    SFや技術書では味合わえないような感覚が良い。

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    2022年01月07日
  • つぼみ

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    働く女性や女子生徒の心情が丁寧に描写されていて、男だけど共感できる部分があるので、面白かったです。

    「なつかしいひと」が一番印象に残りました。

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    2021年12月31日