宮下奈都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
震災に絡めた話は偽善的に感じることもあって、正直なところ少し苦手です。本作も大好きな作家だから買ったのに、裏表紙を見て放置していました。でも5年近く経過して読んでみたら、宮下奈都はやっぱり宮下奈都でした。好き。
どこにもその言葉は出てこないけれど、いわゆるアスペルガーが疑われそうな少年ハル。同じハルという呼び名は持つけれど、ハルとは対照的に才色に富む少女遙名。住む場所も年齢も違って接点は何もないであろうふたりの1991年からの20年間がそれぞれ描かれ、震災で「しるし」を見つけます。
もしもこの話が偽善的であったとしても、何も書かないより、何もしないより、偽善であってもするほうがいい。逢えて -
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なんだか読み終わった今、すごくあったかい気持ちです。
読書中は悲しい気分になったり暗い気持ちになったり、不気味な感じを味わうこともありましたが、
ところどころで心地よさや、人の温かさを感じることもありました。
「しるし」って、いい言葉だなぁ
誰がいつ見てもはっきりそれだとわかる「しるし」じゃなくて、
自分にしか、あるいは大切な人にしかわからない「しるし」を見つけられた瞬間って、ものすごく嬉しいんだろうな
これからの人生で、勘とか、しるしとか、自分の心の動きを大切にしていきたいですね
人からどう見られるか、とかよりもね
いてくれてよかったな、と思う人がたくさん出てきた本でした。
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Posted by ブクログ
「手を挙げて」「あのひとの娘」「まだまだ、」「晴れた日に生まれたこども」「なつかしいひと」「ヒロミの旦那のやさおとこ」収載。
「スコーレNo.4」のスピンオフ3作品を含む短編集。
宮下さんの作品の登場人物は、何かをきわめようとひたむきに追い求める人が多い気がします。
少し痛々しい……
もっと肩の力を抜いていいのよ。
私も、「まだまだ、」の津川紗英を、3年にひとりくらいの割合で毛嫌いするタイプの人間です。
悪意を直接向けはしないけれども、決して近づかない。
いつもニコニコしている人、心の底では何を考えているのか分からないから。
……ひねくれている。
でも、無理なものは無理です(TT) -
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とても好きな作品でした。
主人公が自分のことも周りのことも見えるまま、聞こえるまま受け取り、それ以上にもそれ以下にも膨らませない感覚が好ましかった。
独自の目線を持っており、感情を食べ物に置き換えたり、加減乗除の法則など出来事と感情を結びつける事がとても上手だなぁと感じた。
感覚が敏感だからこそ、言葉の裏は読み取れなくてもピリつく空気を感じ取ったり、言葉の音に美しさを感じ取ったり、繊細な部分で芸術的センスの持ち主なのだろう。
一つ物足りなかったのが、先生やあの人が主人公のどの部分を見て(聞いて)気に入ったのか、芸術的センスに気付いたのかを詳しく知りたかった。
出会ってすぐに気に入られていた様 -
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短編集。「手を挙げて」「あのひとの娘」「まだまだ、」「晴れた日に生まれたこども」「なつかしいひと」「ヒロミの旦那のやさおとこ」の6篇。
最初の三篇は宮下さんの初期代表作『スコーレNo.4』のスピンオフ短編。『スコーレNo.4』は2年前に読み高い評価もしてるのだけど、何故か内容はすっかり忘れていて、スピンオフであることさえ気付きませんでした(苦笑)。
個人的には後半の作品が好みです。
重松清さんの作品がチョコチョコ登場し、何となくストーリー自体も重松さん的な感じがする「なつかしいひと」
そして「ヒロミの旦那のやさおとこ」。主人公・美波の高校時代からの友人・みよっちゃんとみんなからドラと呼ばれる豪 -
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未熟児なのに保育器にも入れられずに成長が遅れてしまった為に19歳で中学生の様な女の子の佐古さんは、周囲にうまく馴染めず、欠落感を抱えたまま生きて来た。そんな佐古さんがヘルパーとして勤めることになった額装屋でその独特で不思議な感性を見出され、生き場所を見つけて行く。
どことなく小川洋子さんを思わせる、でも全く独自の静かで美しい世界。
結局なんだったんだ?と考えれば、一言で表せるような結論など無く、ただ、「好き」とか「嫌い」と言ったド直球では無くて、曲がったり、落ちたり、突然浮かび上がったり、予測不能の変化をしながら進んで行く登場人物たちの感情の動きが妙に楽しくて。
弾ける様な感動では無く、ただ -
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ネタバレ宮下奈都さんの作品は過去に3冊読んだことがあるのですが、そのうち2つは途中で読むのを止めてしまった。
相性が悪いというか、自分が求めている感じとは違うなという印象でした。しかし、本書は最後までしっかりと読むことができました。
とある評判のレストラン「ハライ」に様々な事情を抱えた6組のお客さんが同じ日、同じ時間に予約を入れて集うという物語です。
それぞれに様々な事情を抱えたお客さんの話が短編形式で納められています。同じ町の同じ時期が舞台なので、普段だったら気に留めないような細やかな季節の描写や街並みの描写が後々伏線となって効いてくる感じがします。
解説の中江有里さんが「読書の喜びにあふれた小