宮下奈都のレビュー一覧

  • 誰かが足りない
    『誰かが足りない』、ミステリーのような面白い題名で興味をそそる。

    十月三十一日にレストラン『ハライ』に予約を入れた、誰かが・何かが足りない、様々な事情を抱えた人々の予約1から予約6までの連作短編小説です。

    「ふと、おかしな考えが頭をもたげる。
    誰かが足りない。いつからか私もそう思っていた気がする...続きを読む
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻
    10年は振り返ると短い
    過ごしているときは長い

    私はいつも振り返ってばかりで時々前を向く

    私も一人だ

    読んでも元気にはなれないけど何となく落ち着く本
  • 誰かが足りない
    6つのストーリーからなる短編集
    それぞれのストーリーではタイトル通りに
    誰かが足りないと言うことが盛り込まれており
    最終的には「ハライ」という小さいけど人気の
    予約を取らないとなかなか行くことができない
    レストランを予約して行くことになる。

    色々な思いを胸に「ハライ」という
    小さなレストランに魅か...続きを読む
  • はじめからその話をすればよかった
    今までさまざな媒体で綴られてきたエッセイが、一冊にまとめられているほかに、これまで上梓された著者自身の小説やエッセイ集、一冊一冊に対するコメントや、他の作家の小説の感想なども所収されている。
  • よろこびの歌
    歌ってやっぱり素敵✨「誰かに届けたい想いを調べにのせる」という文章にグッときた。素人なので、今までそんなこと考えたことなかった。その時の感情の高鳴りを表現するのが歌か。心が洗われた(*´∀`)
  • 羊と鋼の森 上巻
    ピアノの調律師のお話。ただキーを合わせるだけでなく、音色づくりを担っていて、奏者との関係性も大事なんですね。
  • 誰かが足りない
    ちょっと変わった設定のある短編集。「予約4」が好み。失いたくないがために得ようとしない今...。内にこもった感情の扉を開くのは...。
    それぞれのハライでの食事風景を想像し、温かな気持ちになる...。そっと優しく手を引いてもらったような読後感。
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版
    宮下奈都さんの「神さまたちの遊ぶ庭」が大好きなので、あの北海道の暮らしの思い出やその後、本屋大賞にまつわる話が描かれたエッセーは興味深く読みました。宮下さんの文章はやさしさがにじみ出てるのだけど、時々ちゃんと考えを持って仕事を断ったりしてて、芯の通った方なんだなと思う。
  • スコーレNo.4
    就職してからの主人公
    いいなと思う

    それまでの焦ったい人生がなくても
    そこだけでいい作品

    解説もとてもいい
  • ふたつのしるし
     宮下奈都さんの作品、じっくり味わわせていただきました。優等生だけど不器用な大野遥名(ハル)と落ちこぼれで不器用な柏木温之(ハル)の二人の人生が交錯したとき、二人にとっての本当の人生の始まりが! 「ふたつのしるし」、2017.4発行(2014.9刊行)
  • よろこびの歌
    自分も女子校だったので懐かしく思い出しながら読みました。
    思い返してみたら、私もクラスの一人一人のことを知らなかったなと。
    今もう一度あの頃を過ごせたらどうするだろう、何をするだろう。
    むしろ、今、何をしよう。と思いました。

    玲についてはもう少し直接的に心の変化を知りたかったなと感じました。
    そこ...続きを読む
  • たった、それだけ
    後半に向かっての物語の加速度が半端ない。後書きも含めて素敵すぎる。
    人生って本当に色んな人と、その方からもらった言葉とその時の感情と一緒に生きてる。
    ルイちゃんの未来がとても幸せで素敵なものとなりますよぉに。
  • たった、それだけ
    死んでしまうほど、壊れてしまうほどに辛いなら、そこから逃げてもいい。そして、もし死んでしまうほど、壊れてしまうほどに辛いのではないかと思うような人が近くにいれば、「どうしたの?」と声をかけてみる。悲痛な声を聞いてあげる。「たったそれだけ」のこと。あなたが聞くことで、もしかしたらその人は苦しみから逃げ...続きを読む
  • 誰かが足りない
     2012年第9回本屋大賞7位作品。
     いろいろな問題を抱えた立場の違う6人が同じレストランで同じ時間に予約し、一歩を踏み出そうとする様子を描いた連作短編集。
     全ての人が置かれた状況も年齢も異なる。どの人に共感するかは読み手次第。一歩を踏み出すことを決意し、レストランでそのきっかけになった人を待っ...続きを読む
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻
    これは、普通の主婦の、十年間の心の記録である。
    夫のうつ病が原因で、家族四人で、東京から北陸の夫の田舎へ引っ越すことになった梨々子。
    梨々子の心の動きが実に細かいところまで、淡々と描かれていた。
    息子が通っていた幼稚園のママ友とも遠く離れ、社宅から田舎のマンション暮らしへ。
    私は本当は東京で暮らした...続きを読む
  • 誰かが足りない
    タイトルから勝手にミステリーだと思い込んでました。実際は、レストラン「ハライ」に食事をしにきた6組の予約客の、それぞれのエピソードが語られた短編集でした。冴えないコンビニ店員、夫を亡くしたおばあちゃん、ビデオカメラが手放せないお兄ちゃん、不器用な女係長、オムレツ上手なコック見習い、匂いがわかってしま...続きを読む
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。
    エッセイはもちろん言うまでもなく最高だけど、最後の短編の「ウミガメのスープ」がよかった。

    人の心は何で疲れていくかわからないし、疲れていることにも気づけないときがある。そういう時のあのぐるぐるした感じにとても心を打たれた。

    そういう時、誰か手を差し伸べてくれるとすっと軽くなることってある。私も誰...続きを読む
  • 誰かが足りない
    ハライという誰かの記憶にあるレストランのオムニバスストーリー。
    ハライはどんなか分からないよ、みんなの中にあるレストランだよ。
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    本の話だから、まあ予想がつくけど、と侮っていたら、結構いけた。凸凹はあるが。今まで読んだことのなかった作家のものが新鮮でよかった。この作家、読んでみようかという気にさせる。
    中田永一「メアリー・スーを殺して」この小説自体がメアリー・スーぽいがなあ。
    宮下奈都「旅立ちの日に」期待したけどねえ。手抜き。...続きを読む
  • たった、それだけ
    あきらめてもいい。むしろ勇気の要ることだと思う。いくらでもあきらめて、また始めればよかったのだ。

    きっと、この世界には、俺にもできることがある。そう思うと、遠いはずの道のりも光って見えた。

    「正直に生きることです。自分に正直でいれば、すべては自分で選んだことだと納得することができます。どんなこと...続きを読む