宮下奈都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
繊細な心理描写がたまらない。
本屋さんでいつも会う女の子。
重松清さんの本をお勧めしてくる。学生らしい選択でほほえましい。
名前を聞くのがやっと、そんな若い心の揺れも楽しい。
後半の家出事件はなかなかのハプニングで、ドラマ化できそう。
とはいっても、こちらは昨今の笑っちゃうほどの大雪にこちらは見舞われ、本を読むゆとりがなく、読書は細切れになってしまいました。後でもう一度読み返したいです。
なんと歩道両側の雪の高さが私の身長を超え、そうなると景色が変わるのね。な~んにも見えないです。みえるのは雪をまとった白樺並木と月明かり。ああ、静かで、そして、きれいだ。たま~になら、こんな日々があってもいい -
Posted by ブクログ
ネタバレ田中栄一の作品「メアリー・スーを殺して」。
所謂オタク女子という人物が小説を書いていて、ある人の言葉を切欠に現実と関わる。
関わる先は大きくなっていく一方、メアリー・スーは?
そう、メアリー・スー=中二病となっているが自らが生み出したキャラだ。
作中のメインヒロインを理想の女性として置き、それに自分を投影していく。
彼女の作品の中に必ず出てくる彼女の理想が、メアリー・スー。
没頭していた時代に同じくそれらに没頭していた友人が、少し離れた時間に現れて「あなたの作品が読みたい」と。
久々に訪れた母校、そこで転寝をした彼女の前に現れたメアリー・スー。
キーボードを動かし始める動作で物語は終わる。 -
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痛い
外村が双子を通して感じる感情は人間らしいと思います。
和音に自分を重ねて、由仁を弟に重ねて。
才能に嫉妬する気持ちは大抵の人間は抱く感情だと思います。 -
Posted by ブクログ
前作の「よろこびの歌」読んだんですけど全然覚えていなくてびっくりしました。
少女たちが大人になり、何者でもない事に悩みながら、先に進もうともがく物語です。
高校卒業から3年というと21歳くらいでしょうか。若いなあ。
殆どの人は世界の中で特別な何かにはなれない事に、年を経る事に打ちのめされて行きます。そしてそれは特別な事では無いし、日々生きていることに喜びが散りばめられている事に気が付きます。
でもこれくらいの年の頃は一番ままならない時代かもしれません。社会の中では下っ端で、大学にいたとしても、いくばくも無く社会に放り出される現実もある。
歌や演劇を純粋に楽しめていた時代から、それだけで生きてい