宮下奈都のレビュー一覧

  • 羊と鋼の森 上巻

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    ピアノの調律師という仕事を通じて描く1人の青年の物語。

    『もう引き返せない、
     僕は調律という森に出会ってしまった...』

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    2021年06月20日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    足りないもの、芽生えていくもの。失っていくもの、積み重ねていくもの。たおやかな言葉の紡ぎが印象深い。
    拭えきれない挿絵の違和感は、解説に書かれた画家さんの想いと知る。
    作中に出てくる『額装』ということばに引きずられ、挿絵に目が行き過ぎた感も否めず。
    暫くあたためから再読したい。

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    2021年05月15日
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版

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    だいじょうぶだよ、というエッセイを断ったっていうエピソードが、すとんときた。
    だいじょうぶかどうかなんて誰にもわからない。

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    2020年12月08日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    中田永一(乙一)の作品が収録されていること、そして本にまつわる話のアンソロジーということで購入。
    しかし、朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」と沢木まひろ「時田風音の受難」以外はすべて『ダ・ヴィンチ』に掲載されたものだった。
    『ダ・ヴィンチ』に掲載される作品は結構クセがあるので苦手だ。
    案の定、この短編集も特徴的というか・・・。


    中田永一「メアリー・スーを殺して」
    おもしろかった。しかし、終盤にかけておもしろさが加速していくような他の乙一の作品と比べると、ややしりすぼみしている。
    あと、主人公の内面の話だと思ってたら外に向き始めたことにもやや違和感があった。
    「メアリー・スー」という理想像は、完全になくしてもいけないのだろうな。

    宮下奈都「旅立ちの日に」
    手紙に書かれた物語と、父からの本当のメッセージの間に飛躍を感じる。

    原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」
    実話が元になっているようだが、小説としての見せ方が中途半端だ。
    ノンフィクションとして書くか、もっと飾り付けるかすればいい。

    小手鞠るい「ページの角の折れた本」
    どうして「あなた」という語りかけ口調なのか。
    ストーリーもなんだかよくわからなかったが、読み返す気にもならない。
    主人公みたいな女の人がとにかく苦手。

    朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」
    夫が情けないのは確かだとは思うが、主人公がすべて正しいような描き方が気に食わない。
    ラストの主人公にキレ方はスカッとしてよかった。

    沢木まひろ「時田風音の受難」
    おもしろい。
    官能小説は読んだことがないが、こういう感じの文章なのだろうか。
    主人公が女性編集者の百山に翻弄されるのと同じように、私も翻弄されていた。
    なおかつ、そうやって振り回されるのが心地良いのもよくわかる。

    小路幸也「ラバーズブック」
    素敵な話だと思う。
    しかし、アメリカっぽさを出しすぎで、押し付けがましい感じがする。

    宮木あや子「校閲ガール」
    校閲ってそんなところまで見てるのか、と勉強になった。
    ただ、やはり苦手な女の人が出てくる。


    全体的に、小説を読むというより、世間話を聞かされるような作品が多い。
    なので、あまり心に残らない。

    強い女の人ばかり出てくるのもひとつの特徴だと思う。
    『ダ・ヴィンチ』が女性向けだからだろう。
    掲載される作品は芸術ではなく商品であり、読んだ女性が快感を得られるようになっている。
    芸能界や海外といったキラキラ感も重要視している。
    そういう作品をうまく集めてくるのは、編集部が優秀でコンセプトが定まっているからだと思う。
    ただ、やはり男性にはうけないだろう。
    私が嫌悪感を抱いてしまうのも、器か小さいということ以上に、仕方ない面が大きいと思う。

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    2020年10月07日
  • はじめからその話をすればよかった

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    エッセイは、書き手のプライベートな部分が垣間見れるようで楽しい。子ども時代から学生、就活、結婚、引っ越し、子育て・・・。世界観は小説と同じで優しくほほえましく楽しい。

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    2020年09月29日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」、沢木まひろ「時田風音の受難」、宮木あや子「校閲ガール」が好き。「初めて本を~」は一番身近な感じがした。「校閲ガール」は単行本の第一話なのかな。キャラのポテンシャルが収まりきっていない印象(良い意味で)。

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    2020年06月01日
  • はじめからその話をすればよかった

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    ネタバレ

    宮下奈都のエッセイ集。
    タイトルに納得、エッセイも面白いが、宮下さんはやっぱり天性の小説家だと思う。
    この本も、メインのエッセイより、付け合わせ的に収録されている短編小説のほうに引き込まれてしまう。

    宮下作品を味わいたいなら、手軽にまずはエッセイとか思わず、はじめから小説を読んだ方が絶対良いよ。間違いなし。

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    2019年12月17日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    アンソロジー、まとまった時間が取れない時や、気分が浮き沈みしている時に手に取る事が多いな。新しい出会いもあったりして嬉しくなる。

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    2019年11月24日
  • はじめからその話をすればよかった

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    大好きな本や音楽、そして愛しい三人の子どもたちと共にある暮らしを紡いだ、著者初のエッセイ集。
    私と同じ1967年生まれということで、共感できる話題が多い。『ノストラダムスの大予言』により、32歳で死んでしまうと達観したのも同じである。それでも今、家族ができて細やかながら幸せを感じながら生きる毎日の尊さは、あの頃知った『ノストラダムスの大予言』のおかげかもしれない。

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    2019年04月20日
  • はじめからその話をすればよかった

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    なんか落ち着きます。宮下さんの作品。
    正直、エッセイ集としては、長時間読んでいると飽きます(失礼)。しかも、返却期日が迫っており、あまりしないのですが、飛ばし読み(重ねて失礼)しました。
    通勤電車でのひと時。心がざらついていると感じる時間帯に、ジワっと染み入りました。私は福井には行ったことありませぬが、なんとなく福井が好きになってきたのはこの方の作品に出会えたからかもしれません。
    たまにはいいですね、エッセイ集。宮下さんにはいつか、ミッシェルガンエレファントについて熱く語っていただいたい、というのが私のささやかな野望であります。

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    2019年03月30日
  • マウンドの神様

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    聖地・甲子園を目指し切磋琢磨する球児たちと交錯する人間模様を描く、人気作家たちの文庫オリジナル作品集。
    今年は夏の甲子園が第100回の記念大会。数々の記憶に残る名場面や名勝負がメディアで紹介され、心も熱くなる。主役である球児たちは勿論のこと、関わる人びとも応援する人びとも「高校野球」を盛り上げる。有名無名問わず、青春ドラマ1ページに登場する人びとの物語である。

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    2018年08月02日
  • はじめからその話をすればよかった

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    宮下奈都さんのエッセイ集。宮下さんのことがよくわかり、ますます宮下奈都の小説を読みたくなり、また読み返したくなりました。
    他の方の小説の解説もあり、読みたくなる小説がたくさんありました。

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    2018年07月20日
  • マウンドの神様

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    【収録作品】あさのあつこ「梅里駅前商店街の熱い風」/朝倉宏景 「絶対的最後」/荻原 浩 「わが家の高校球児」/早見和真 「あの日、監督ががうなずいていれば、僕は――」/東川篤哉 「カープレッドより真っ赤な嘘」/宮下奈都 「空くじなしの宝くじ」/額賀 澪 「肩車の権利」/須賀しのぶ 「甲子園に帰る」

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    2017年09月07日
  • マウンドの神様

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    野球にまつわる短編6つとエッセイ2つ。後者の書き手が荻原浩と宮下奈都だったので購入。荻原さんが阪神ファンだとは初めて知りました。前者の書き手で読んだことがあるのはあさのあつこのみ。あさのさんの『バッテリー』は「がんばってるアピール」が強くて少し苦手でしたが、この地元の公立高校の甲子園出場で活気づく、ふだんは寂れた商店街の親父の話は○。ほかはプロ野球、ドラフト、満州での野球の話等々。野球に興味のない人にはいささかツライと思われます。試合そのものの話を楽しみたいならば堂場瞬一の野球シリーズのほうがよさそうな。

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    2017年06月11日
  • はじめからその話をすればよかった

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    スコーレ No.4や太陽のパスタ、豆のスープが印象に残っている。
    激しい波と、穏やかな小道のつながり。
    私が愛した彼女らの、母親なのだな、このひとは。

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    2017年05月20日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    the book is buried under the beach(by Maha Harada): based on the real story. the book that fold the edge(Rui Kodemari): sounds excellent! the words, the idiom and how to!

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    2016年11月12日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    「メアリー・スーを殺して」中田永一
    「初めて本をつくるあなたがすべきこと」朱野帰子
    「時田風音の受難」沢木まひろ
    「ラバーズブック」小路幸也
    「校閲ガール」宮木あや子

    この5篇が好きだったな
    1作目の「メアリー〜」が面白かったので、一気に読み切れた。

    小路さん以外は初めて読む作家さんなので、他のも読んでみたい。

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    2016年05月29日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    8人の語り手による短編集。
    本を通して見た世界はこんなにも多く、こんなにも刺激的。
    広がる世界の面白さを、あなたに。

    『メアリー・スーを殺して』
    メアリー・スーとは聞きなれない言葉だった。
    一体それは誰?
    この人物は、二次創作における、書き手の願望を一身に背負った自己愛の塊というべき人物。
    つまり、イタいキャラクターであり、ご都合主義的な登場人物ということらしい。
    ありがちな設定だ。
    プロの作家なら、それらを上手く操れるのだろうが、残念ながら多くの書き手はそうではない。
    自分の妄想とありがちな設定と底の浅さが露見する、書いている本人だけが満足できるという代物。
    このことに気づいた主人公、如月ルカは彼女を徹底的に排除すべく努力を開始する。
    それが彼女の扉を開けた瞬間だった。
    好きなことをもっと上手くなりたいと熱望し、自らを客観的に眺め、己と戦った。
    そして彼女はメアリー・スーと再会する。
    その再会は、きっと彼女にとって、大切な瞬間だったことだろう。

    『校閲ガール』
    出版社の校閲部に配属された悦子は、この仕事が好きではなかった。
    好きではなかったが、雑誌編集部に行くために彼女は真面目に、完璧に仕事をしていた。

    今や、素人が好き勝手に情報を配信できる時代。
    しかもその垂れ流す情報の多くはたった一人で書き、他人の目を通さぬまま世界中に発信される。
    だから、変換ミスもおおいし、誤用も多い。
    私も自分の文章を読み直しているかと問われたら、毎回はやっていない、というか、ざっと目を通すだけできっちり訂正をかけてはいない。
    だが、出版物はそうはいかない。
    一応、他人の目が入っているはずなのだ。
    さて、嫌だけど、嫌だから、悦子はきっちり仕事をこなす。
    言葉遣いはなってない、かもしれないが、意味もなく人を批判してくるわけではない。
    ゆとりと言われようが、商売女っぽいと言われようが、その相手にあるだろう思い込みを壊す感じが好きだ。
    実際にこんな人が後輩にいたら面倒だろうが、それはそれで面白いかもしれない。
    ただ、私のような大雑把な人間に校閲が務まるかはかなり怪しげなところだが。

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    2015年11月22日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    最近お気に入りの中田永一さん、宮下奈都さん、宮木あや子さん等の作品が含まれた短篇集だったため、迷わず手に取りました。

    やはり中田永一さんはおもしろかった!
    朱野帰子さんの作品は初めてでしたが、他の作品も読んでみたいと感じました。

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    2014年10月13日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    タイトル通り、本にまつわる短編のアンソロジー。
    中田永一の作品が読みたかったのと、他の作家が著作を読んだことのない名前ばかりだったので、新規開拓のため読みました。
    表紙のイラストを見るに若い読者がターゲットかと思いましたが、話のキーとなる本は二次創作の同人誌から戦争に関わるものや官能小説まであり、全体として不思議な一冊。
    お目当ての中田永一「メアリー・スーを殺して」に関しては、メアリースーという言葉は知っていましたので、オタク趣味で中高生の時分そういった部活に所属こそしなかったものの周囲に部員の友人がたくさんいた自分としては、なんかもう胃が痛かったです。創作活動は簡単なことじゃないぞという内容を十代でデビューした著者が書いたんだから、なんだかな、という感じ。あと乙一の描く女子は何故「実は美人」ばかりなんだろう。わざとやっているんだろうけど、メアリースーそのもの。男子は等身大に見えるキャラクターが多いのに。まさか、女の子は誰だって本当は可愛いのよ、という考えの持ち主なのか?男子の実態は女である私には想像するしかない部分も大きいので、等身大と感じるのが間違いなだけなのかもしれない。
    他の作品に関しては、言葉選びや運びが面白かった小手鞠るい「ページの角の折れた本」、言い回しは好みではないが頭の中にはっきり風景の浮かぶ描写とストーリーが良かった小路幸也「ラバーズブック」、キャラクターが立っていて爽快な宮木あや子「校閲ガール」が気に入りました。それぞれ他の著作も読んでみようと思う。「校閲ガール」は連作短編集になる予定とあるので既に出ているのかな。

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    2014年10月04日