宮下奈都のレビュー一覧

  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    東京から何もない夫の故郷に引っ越してきた妻の10年間の物語。宮下奈都さんの作品は、人の感情が本当に繊細に表現されている。

    “回り道の一歩一歩が私の人生”

    特別を期待する気持ちも、理想と折り合いをつける気持ちもわかる。

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    2024年05月11日
  • たった、それだけ

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    「たった、それだけ」ってことはない 「羊と鋼の森」が好きで手に取った宮下さんの本です。本を読んでいる自分を客観的に見る機会を与えてもらいました。作品によって楽しんでいたり、懐かしんでいたり、考え込んだり、場面によっても変わりますが、私は基本的には自分の過去と照らし合わせて懐かしんでいるように思いました。私は二度と同じ人生は繰り返したくありませんが、自分のことは好きです。たった、それだけ。

    贈賄の罪に苛まれる様子や、逃避行の様子が描かれているのかと思いましたが、容疑者の周辺の人生にスポットを当てていたのが印象的でした。

    「たった、それだけ」、「たった、それだけのこと」、「たった、それだけなの?」どう捉えるのが正解なのでしょうか。悪いことは思いだしたくない、良いことは汚したくない、いづれにせよ時間というものに覆い尽くされていくのではないかとおもいます。

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    2025年12月03日
  • スコーレNo.4

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    星3.5
    正直、ストーリー自体は至って平凡。家族、姉妹、会社での人間関係、恋人との関係など色々な局面でのストーリーが読める。
    だけど、その場面場面での情景描写や表現の繊細さ、言葉選びのセンス等、宮下奈都さんにしか出来ない味付けが絶妙。羊と鋼の森を読んだ時も同じような感じを覚えた。良書。

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    2024年04月13日
  • 静かな雨

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    いい話だったけどちょっと恋愛要素の描写が少なくて怖く感じた(何も知らないのに一緒にいるのが)
    それがいいのかもしれないけど。
    もう一つの日をつなぐはただただ心がきつくてラストもめちゃくちゃ微妙なとこで終わるやん!モヤモヤだった

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    2024年03月09日
  • 羊と鋼の森

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    ネタバレ

    宮下奈都さんが好き、本屋大賞受賞、タイトルがかわいい落ち着いているなど、読む前からかなり期待が高かった。しかし、なかなか物語の中に、入り込めなかった。幼い頃にピアノを習っていたし、学生の頃にギターにも興味が湧いて手に取った過去があった。でも今はパッタリ。イヤフォンで音楽すら聴いていない。もしかすると、現在の自分の音楽との距離感と、音楽という題材に対し、「理解できるかな」というどこか疑念のようなものを抱きながら読み始めてしまったのかもしれない。
    しかし、そこはやはり宮下奈都さんだ。「いいな」と思ったところ、勇気をもらったところをここに記す。

    ・板鳥「焦ってはいけません。こつこつ、こつこつです。ーこの仕事に、正しいかどうかという基準はありません。正しいという言葉には気をつけたほうがいい。ーこつこつと、守っては、ヒット・エンド・ランです。ーホームランを狙ってはだめなんです。」

    ・柳「だいじょうぶだって。堂々としていればいいんだ。っていうか、堂々としていたほうがいいんだ。不安そうな調律師なんて誰も信じないからさ。」

    ・長く部屋に忘れられたピアノがあり、ひどい環境下に打ち捨てられたピアノがあり、それでもこの仕事に希望があるのは、これからのための仕事だからだ。僕たち調律師が依頼されるときはいつも、ピアノはこれから弾かれようとしている。どんなにひどい状況でも、これからまた弾かれようとしているのだ。僕にできることは何だ。ーこのピアノをできる限りいい状態に戻すことだけだ。

    ・彼にピアノを教えたのがどんな人なのか、わかる気がした。そして彼が、どんなふうにそれを享受してきたのか。音楽は人生を楽しむためのものだ。はっきりと思った。決して誰かと競うようなものじゃない。競ったとしても、勝負はあらかじめ決まっている。楽しんだものの勝ちだ。
     ホールでたくさんの人と聴く音楽と、できるだけ近くで演奏者の息づかいを感じながら聴く音楽は、比べるようなものではない。どちらがいいか、どちらがすぐれているか、という問題ではないのだ。どちらにも音楽のよろこびが宿っていて、手ざわりみたいなものが違う。朝日が昇ってくるときの世界の輝きと、夕日が沈むときの輝きに、優劣はつけられない。朝日も夕日も同じ太陽であるのに美しさの形が違う、ということではないだろうか。
     比べることはできない。比べる意味もない。多くの人にとっては価値のないものでも、誰かひとりにとってはかけがえのないものになる。

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    2026年10月08日
  • はじめからその話をすればよかった

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    作者のエッセイ、小説、書評、自著解説が詰め込まれた贅沢な文庫版。
    個性豊かな3人の子どもの行動や言葉にそれでいいんだよとやさしく見守る姿が印象的。
    そして読みたい本がさらに増えた。

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    2024年02月17日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    装丁買い。
    梨々子同様に私自身も、妻として、母として、娘として、一人の人間として、属し、弾かれ、言語化できなさや辻褄の合わなさの中を生きている。その一切合切が詰まっているがゆえに、苦しくもあり救いもあり。
    梨々子の10年日記のように、側に置いて、年に一度読み返したい一冊。きっと目に留まる心情は違うはず。それくらい、私(たち)の人生は揺らぐのだから。

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    2024年02月17日
  • ふたつのしるし

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    ネタバレ

    遥名の中学生の頃の生きにくさに近いものを経験してきて、私は当時の喋り方が癖になってしまったなあと振り返ったりなど。

    傷付きたくなくてばかなふりをしている遥名、学生生活の狭さに自分が埃のような気分だったハル。
    出会うべくして出会った気もするけど、出会ってからが急展開すぎてついていけなかったなあ。
    でもそれも「勘」なのかな。
    そして勘を磨くためのこれまでだったのかなあ。

    ハルが配電図に対して「自分が何を扱っているのか、わかる」という感覚を持ったこと、嬉しかったし、読んでいる私も興奮した。

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    2024年02月09日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    この旦那…ため息でる
    でもこれが結婚出産の現実なのか…
    リリコちゃんを私が毎日褒めてあげたくなる
    そして人間は一人…この言葉沁みる

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    2024年01月29日
  • つぼみ

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    大人になって振り返る子どもの頃の自分…がテーマかな?
    の、短編集。
    自分の子どもの頃を振り返りたくなる…
    ・なつかしいひと 胸キュンです。

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    2024年01月20日
  • たった、それだけ

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    ちょっとしたきっかけで人は誰かを傷つける。
    そして、ちょっとしたきっかけで人は誰かを助けられる。

    正直に生きる。
    これがなによりも大切。

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    2024年01月02日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    本がテーマのアンソロジー。
    私は原田マハの「砂に埋もれたル・コルビュジエ」が断然良かった。
    作者のあとがきにこの話が柳宗理さんの体験談を聞いて書いたということが記されていてなおのこと心に沁みました。
    自分の命が危ないというそんな中で、私なら何をするかなと考えてしまった。
    この本だけでも助かって欲しいと思えるほどの本と出会えるなんて素晴らしいなと思った。

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    2023年09月21日
  • たった、それだけ

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    人は過ちをおかすのか、いつの間にか過ちに飲み込まれているのか。突然、居なくなった人。もし、あの時こうしていればと周りの人は後悔を抱く。「決して触れてはいけない幸福な記憶」のみ抱いて生きていく。悲しいのか、幸せなのか。

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    2023年07月14日
  • 誰かが足りない

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    宮下奈都さんの作品は、やけに早く読み終わってしまう
    こんな短絡的なこと言ったら怒られそうだけど(だれに?)、宮下さんの作品の主人公は、いつも弱気で、伝えるべきことを伝えられない印象がある。
    それに時々ムっとする。あまりに自分に似ているから

    宮下奈都さんの文体がトップで好きなので宮下さんの作品というだけで読む価値しかなく、よかったのだけど、ほんとうに、
    ただこの作品のストーリーや構成がなんかテレ東の深夜ドラマかな?とかおもってたら読み終わった感じです

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    2023年06月29日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ▶「メアリー・スー」という言葉を初めて知りました。でも、どんな作品にもメアリー・スーは影を見せてると思うし彼女がいなければその作品は面白くなくなるのでは? とも思ったり。▶小路幸也さんの「ラバーズブック」はスッキリとしていて気に入りました。▶宮城あや子さんの「校閲ガール」は主人公のキャラが楽しかったです。▶表紙カバー絵は片山若子さん。この方の絵は好きです。SF作品の『たったひとつの冴えたやり方』や、米澤穂信さんの『小市民シリーズ』なんかで気になっていました。カバー絵買いの対象の一人です。

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    2023年06月02日
  • たった、それだけ

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    宮下奈都さんらしい、丁寧で精巧なあたたかい作品。
    話の運びも面白く、分量も多くないため、時間にゆとりがあるならば1日でサクッと読むのにとても良いと思います。

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    2023年05月27日
  • ふたつのしるし

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    ネタバレ

    ふたりがみつけたそれぞれのしるし。
    健太の考え方と寄り添い方が素敵。
    後半があっという間すぎてもう少し丁寧に描いて欲しかった気持ちはあるものの、温かい愛で溢れた素敵な作品でした。

    ふたりの子供の名前にちょっとびっくり笑
    そのままだな!と…すみません笑

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    2023年05月14日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ネタバレ

    本をテーマにした短編集。
    どの物語も短いながらも、本が好きな気持ちに溢れていて、読んでいて楽しくなります。
    小路幸也さんの「ラバーズブック」が特に好きです!
    亡くなった人の代わりに、彼が遺していった本に旅をさせてあげたいというカフェのお母さんの温かい気持ちに心動かされます!

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    2025年12月21日
  • ふたつのしるし

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    2人の生き辛いハルの物語がとても丁寧に描かれていて、どんな人生を歩んで行くのか楽しみながら読んだ。
    しかし、2人の出逢いから後はうーんという感じ。
    それまでが詳細に描かれていたのにそこから急に「勘」という様な曖昧なものになってしまう。
    更に10年後迄飛んでしまう。
    結局「しるし」が何だったのかは描かれていないのだが、これまで、そしてこれから出逢う人達にはお互いにわかる「しるし」があるのだろう。
    急がない人をゆっくりと丁寧に描く宮下さんの目線はさすがだった。

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    2023年04月10日
  • 誰かが足りない

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    明るい話ではないんだけど、心理描写が繊細で丁寧に読みたくなる本。主人公たちが自分の状況を考え理解して前に進んでいっている感じ、単純にすごいなあと思った。

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    2023年01月16日