宮下奈都のレビュー一覧

  • たった、それだけ

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    「たった、それだけ」ってことはない 「羊と鋼の森」が好きで手に取った宮下さんの本です。本を読んでいる自分を客観的に見る機会を与えてもらいました。作品によって楽しんでいたり、懐かしんでいたり、考え込んだり、場面によっても変わりますが、私は基本的には自分の過去と照らし合わせて懐かしんでいるように思いました。私は二度と同じ人生は繰り返したくありませんが、自分のことは好きです。たった、それだけ。

    贈賄の罪に苛まれる様子や、逃避行の様子が描かれているのかと思いましたが、容疑者の周辺の人生にスポットを当てていたのが印象的でした。

    「たった、それだけ」、「たった、それだけのこと」、「たった、それだけなの?」どう捉えるのが正解なのでしょうか。悪いことは思いだしたくない、良いことは汚したくない、いづれにせよ時間というものに覆い尽くされていくのではないかとおもいます。

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    2025年12月03日
  • スコーレNo.4

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    星3.5
    正直、ストーリー自体は至って平凡。家族、姉妹、会社での人間関係、恋人との関係など色々な局面でのストーリーが読める。
    だけど、その場面場面での情景描写や表現の繊細さ、言葉選びのセンス等、宮下奈都さんにしか出来ない味付けが絶妙。羊と鋼の森を読んだ時も同じような感じを覚えた。良書。

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    2024年04月13日
  • 静かな雨

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    いい話だったけどちょっと恋愛要素の描写が少なくて怖く感じた(何も知らないのに一緒にいるのが)
    それがいいのかもしれないけど。
    もう一つの日をつなぐはただただ心がきつくてラストもめちゃくちゃ微妙なとこで終わるやん!モヤモヤだった

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    2024年03月09日
  • はじめからその話をすればよかった

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    作者のエッセイ、小説、書評、自著解説が詰め込まれた贅沢な文庫版。
    個性豊かな3人の子どもの行動や言葉にそれでいいんだよとやさしく見守る姿が印象的。
    そして読みたい本がさらに増えた。

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    2024年02月17日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    装丁買い。
    梨々子同様に私自身も、妻として、母として、娘として、一人の人間として、属し、弾かれ、言語化できなさや辻褄の合わなさの中を生きている。その一切合切が詰まっているがゆえに、苦しくもあり救いもあり。
    梨々子の10年日記のように、側に置いて、年に一度読み返したい一冊。きっと目に留まる心情は違うはず。それくらい、私(たち)の人生は揺らぐのだから。

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    2024年02月17日
  • ふたつのしるし

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    ネタバレ

    遥名の中学生の頃の生きにくさに近いものを経験してきて、私は当時の喋り方が癖になってしまったなあと振り返ったりなど。

    傷付きたくなくてばかなふりをしている遥名、学生生活の狭さに自分が埃のような気分だったハル。
    出会うべくして出会った気もするけど、出会ってからが急展開すぎてついていけなかったなあ。
    でもそれも「勘」なのかな。
    そして勘を磨くためのこれまでだったのかなあ。

    ハルが配電図に対して「自分が何を扱っているのか、わかる」という感覚を持ったこと、嬉しかったし、読んでいる私も興奮した。

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    2024年02月09日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    この旦那…ため息でる
    でもこれが結婚出産の現実なのか…
    リリコちゃんを私が毎日褒めてあげたくなる
    そして人間は一人…この言葉沁みる

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    2024年01月29日
  • つぼみ

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    大人になって振り返る子どもの頃の自分…がテーマかな?
    の、短編集。
    自分の子どもの頃を振り返りたくなる…
    ・なつかしいひと 胸キュンです。

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    2024年01月20日
  • たった、それだけ

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    ちょっとしたきっかけで人は誰かを傷つける。
    そして、ちょっとしたきっかけで人は誰かを助けられる。

    正直に生きる。
    これがなによりも大切。

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    2024年01月02日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    本がテーマのアンソロジー。
    私は原田マハの「砂に埋もれたル・コルビュジエ」が断然良かった。
    作者のあとがきにこの話が柳宗理さんの体験談を聞いて書いたということが記されていてなおのこと心に沁みました。
    自分の命が危ないというそんな中で、私なら何をするかなと考えてしまった。
    この本だけでも助かって欲しいと思えるほどの本と出会えるなんて素晴らしいなと思った。

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    2023年09月21日
  • たった、それだけ

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    人は過ちをおかすのか、いつの間にか過ちに飲み込まれているのか。突然、居なくなった人。もし、あの時こうしていればと周りの人は後悔を抱く。「決して触れてはいけない幸福な記憶」のみ抱いて生きていく。悲しいのか、幸せなのか。

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    2023年07月14日
  • 誰かが足りない

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    宮下奈都さんの作品は、やけに早く読み終わってしまう
    こんな短絡的なこと言ったら怒られそうだけど(だれに?)、宮下さんの作品の主人公は、いつも弱気で、伝えるべきことを伝えられない印象がある。
    それに時々ムっとする。あまりに自分に似ているから

    宮下奈都さんの文体がトップで好きなので宮下さんの作品というだけで読む価値しかなく、よかったのだけど、ほんとうに、
    ただこの作品のストーリーや構成がなんかテレ東の深夜ドラマかな?とかおもってたら読み終わった感じです

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    2023年06月29日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ▶「メアリー・スー」という言葉を初めて知りました。でも、どんな作品にもメアリー・スーは影を見せてると思うし彼女がいなければその作品は面白くなくなるのでは? とも思ったり。▶小路幸也さんの「ラバーズブック」はスッキリとしていて気に入りました。▶宮城あや子さんの「校閲ガール」は主人公のキャラが楽しかったです。▶表紙カバー絵は片山若子さん。この方の絵は好きです。SF作品の『たったひとつの冴えたやり方』や、米澤穂信さんの『小市民シリーズ』なんかで気になっていました。カバー絵買いの対象の一人です。

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    2023年06月02日
  • たった、それだけ

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    宮下奈都さんらしい、丁寧で精巧なあたたかい作品。
    話の運びも面白く、分量も多くないため、時間にゆとりがあるならば1日でサクッと読むのにとても良いと思います。

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    2023年05月27日
  • ふたつのしるし

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    ネタバレ

    ふたりがみつけたそれぞれのしるし。
    健太の考え方と寄り添い方が素敵。
    後半があっという間すぎてもう少し丁寧に描いて欲しかった気持ちはあるものの、温かい愛で溢れた素敵な作品でした。

    ふたりの子供の名前にちょっとびっくり笑
    そのままだな!と…すみません笑

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    2023年05月14日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ネタバレ

    本をテーマにした短編集。
    どの物語も短いながらも、本が好きな気持ちに溢れていて、読んでいて楽しくなります。
    小路幸也さんの「ラバーズブック」が特に好きです!
    亡くなった人の代わりに、彼が遺していった本に旅をさせてあげたいというカフェのお母さんの温かい気持ちに心動かされます!

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    2025年12月21日
  • ふたつのしるし

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    2人の生き辛いハルの物語がとても丁寧に描かれていて、どんな人生を歩んで行くのか楽しみながら読んだ。
    しかし、2人の出逢いから後はうーんという感じ。
    それまでが詳細に描かれていたのにそこから急に「勘」という様な曖昧なものになってしまう。
    更に10年後迄飛んでしまう。
    結局「しるし」が何だったのかは描かれていないのだが、これまで、そしてこれから出逢う人達にはお互いにわかる「しるし」があるのだろう。
    急がない人をゆっくりと丁寧に描く宮下さんの目線はさすがだった。

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    2023年04月10日
  • 誰かが足りない

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    明るい話ではないんだけど、心理描写が繊細で丁寧に読みたくなる本。主人公たちが自分の状況を考え理解して前に進んでいっている感じ、単純にすごいなあと思った。

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    2023年01月16日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ネタバレ

    タイトル通り、一冊の本、もっと言うと、主人公たちにとっての大事な「一冊目の本」との出会い、一冊の本で繋がる人間関係、なんかが軸にあるアンソロジー。さすがは「ダ・ヴィンチ編集」といった感じ。すでに知ってる話もあったが、原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」・小路幸也「ラバーズブック」がお気に入り。その本に出会った時に置かれている自分の状況によってその本に抱く感情は当然変わってくるが、自分にとって運命の一冊とはなんだろうか?

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    2023年01月14日
  • 誰かが足りない

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    この本が好きな方にとっては酷評になってしまうかもしれないけれど、私にとっては難しい本でした。

    全体的に女性らしい感性と感情からの書かれ方していたなというまろやかな雰囲気ですが、どこか哲学の話をしているようで、淡々としたその雰囲気も相まって難しかった。

    もっと分かりやすく起承転結な方が、私としては好きなのです。

    宮下奈都さんの作品はこれ以前にも読んだことがあり、好きな感じだったのですが、
    書き方の柔らかさはその時のものと同じでも、思想・思考、そんなものの中で膨らませたようなお話になると難しさが出るなあ〜と。


    この本は、とある町のめちゃくちゃ美味しい『ハライ』という誰もが知るレストランがあって、
    オムニバス形式で、それぞれの登場人物たちが最終的には「ハライでごはん食べよう」になるお話。

    こう書くとめっちゃライトだな!

    読み始め〜『予約3』の章の途中までは、どことなく陰鬱で重苦しい雰囲気が先立つものがあって、
    なんとなく悲しい、なんとなく寂しい、そんな雰囲気。
    『予約3』の途中から、どことなく希望が見え隠れするような明瞭さと爽やかさのお話という感じで、
    『予約』した人々の今後の希望をなんとなく感じられるような仕上がり。

    どの『予約』の登場人物にも、それぞれに何かの問題があって『誰かが足りない』気持ちのまま過ごしていて、それがその人の人生にとってのネックになる部分であるんだけど、
    それぞれがそれぞれに、なんとなく向き合おうという気持ちになって、ハライへ行く。

    そう思うとお店の名前の「ハライ」が「祓」な気がしてくるんだよねえ。


    とりあえずプロローグでは『誰かが足りない』ことについて負の印象で描かれているのに、
    最後のページでは、『誰かが足りない。そう思えるのは、もしかしたらしあわせなことではないだろうか。』という前向きな言葉で描かれます。

    同じ事象であっても、見る方向・向く方向が違えば、物事の捉え方も、またそこからの思考も変化するんでしょうね。

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    2022年09月19日