【感想・ネタバレ】ふたつのしるしのレビュー

あらすじ

美しい顔を眼鏡で隠し、田舎町で息をひそめるように生きる優等生の遥名。早くに母を亡くし周囲に貶されてばかりの落ちこぼれの温之。遠く離れた場所で所在なく日々を過ごしてきた二人の“ハル”が、あの3月11日、東京で出会った――。何度もすれ違った二人を結びつけた「しるし」とは? 出会うべき人と出会う奇跡を描いた、心ふるえる愛の物語。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

片思いをしていた人がプレゼントしてくれた本。今はお互いに大切な人になって、彼も同じ本を持っている。この本が読みたいと選んだのは私。まさに“勘”だった。振り返ってみれば私もとにかく不器用で、漕いでいるボートもボロボロだけれど、漕ぎ進めた今、ようやく「しるし」を見つけられた。そしてこの本が私たちの、ふたりのしるしになるのだろうと勝手に思っている。
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25.08.23

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全然別のお話が進んでいって、どこで繋がるんだろうって、ワクワクしながら読み進めた。
また数年後、読み返したいな〜。

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2024年09月01日

匿名

ネタバレ 購入済み

偶然か必然か

ふたつの物語が丁寧に紡がれていた。
時に傷つきながらも、自分の人生に向き合っていた2人。よかったね、と声をかけたくなるストーリー。

#ハッピー #エモい

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2024年04月23日

Posted by ブクログ


ハルというおんなじ呼び名を持つ2人の物語。

2人の不器用さや真面目さに共感したり、切ない気持ちになったりした。どこか儚くて、狂気的な2人の行先を少しハラハラしながら読んだ。しかし最後には温かい気持ちが残った。

学生生活では埃の様な扱いをされてきた温之が、社会人となってからは仕事熱心な点を認められ、自分の居場所を見つけたところが心に残った。
学生生活を送っていて、どこか自分の居場所がないと感じる人にぜひ読んでほしい。

★自分の考え
社会人になり就職すると、仕事をひとつの軸として人が関わり合う。それに比べて小、中学校は、地域の人の集まりなだけであって、共通の軸を持たない。なので、社会人になってからの方が楽しい!と思える人も多いのではないかと私はおもった。


絶対に東京に行きたい理由をちゃんと持っていれば、行ってからやりたいことがわからなくなることもないんじゃないだろうか。という一文を読んで、自分の人生に足りなかった考え方だと思った。
何か物事をスタートさせたり、環境が変わったりするときに、なぜこれをやるのか、ということを意識したい。

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2022年01月13日

Posted by ブクログ

クローズアップばかりしているから悲劇なんだと反省した。
ハルがなんで遥名に猛アタックをしたのかがわからなかった。
地図や配線図、アーチェリーなどしるしの途中になるものがたくさん出てきた。

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

温之の小学生時代のエピソード、親になったからか切なくて泣きそうになった。ただ、先生の気持ちもわかる。
温之の凄さって、大人になってからわかる気がする。流されない強さってすごい。それに気づける健太、最高だよ。

遥名のしんどさは、共感どころが多かったな。。
あそこまで型にハマろうとはしなかったけれど、周りからどう思われるか、どうみられるかをすごい気にしていたのしんどかったなと。

失敗するのが怖かったけど、失敗も勘を磨くために必要なことかもって思えた。
いろんな経験して、たくさんぶつかって、考えて、次は準備して…って、失敗恐れていたらできないなと気づけた。

前半の2人のしんどさが読んでて辛かったけど、後半にいくにつれてそれが繋がっていくのにホッとした。
「しるし」がなんだったのか、遥名が、自分になくて温之にあると思っているのはなんだったのかがよくわかってないので、もう一度読みたいかな。

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2025年02月06日

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本当に良い作品でした。勉強になったのは働きアリは全て働いているわけではなく、約二割はよく見るとさぼっている。しかしその二割がいなくなると、今まで働いていたアリの中からまた約二割がサボりだす。というものです。

人間社会も同じようなことがあるのかなと思いました。サボっているように見えるアリや人も状況が変われば役に立つことがあるのかなと思いました。

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2024年08月22日

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ネタバレ

いろんなとこに寄り道して、遠回りして、つまづいて、でも、あぁこれに出逢うために、この人に出逢うために、今までの人生があったんだな、って
今をちゃんと生きていれば、いつか、出会うべきものに出逢えるよ。出逢うべき人に出逢えるよって。ちょっと背中を支えてくれるような物語だった

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2024年08月07日

購入済み

作者買いです!

作者さんの本が好きで、レビューを見て購入を決めました。別々に生きる二人が出逢うまでが丹念に描かれています。終盤急速に関係が進んでいくので、個人的にはそこをもっとじっくり読んでみたかったなという気がしました。ただ序盤やラストの締め括りなど、宮下先生ならではの感性のみずみずしさを感じられ、とても良かったです。

#共感する

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2024年02月17日

Posted by ブクログ

これは急転直下の展開で、いやしかし無茶苦茶やないかと思いきや意外と悪くないのでして。こういう直球に来られるとなぁ。まいったなぁ。
一目惚れしたという男が突然にやってきて、婚期を逃したところに白馬の王子というある種の女子願望を叶えるストーリーではあるわけですよ。こうやって書くとね、なんかひどい出来に聞こえるけどね。男女どちらもお互いに人生に苦労しているからこそおめでたいということでね。それでも甘いんではないかという意見もあるかもだけど。そういうのも良いじゃない。たまにはね。

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2023年11月21日

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優等生で、顔立ちも綺麗なのに、わざと舌足らずにしゃべったり目立たないようして周りから距離をとって生きている遥名。関心がある事だけに集中して周りが見えないマイペースすぎる性格ゆえ学校生活にも馴染めない、勉強もできない劣等生の温之。そんな二人が3・11の大地震の日に出会うまでの軌跡を描いた物語。二人の"ハル"にとってのしるしとは何だったのか?生きずらくても、心が壊れそうでも、誰かの言葉や暖かい眼差しに支えられ、きっと生きていける。こんなふうに、迷える人達が、いつか安らぎの場所を見つけられたなら…。そんな祈りのようなものを感じる温かいストーリーでした。

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2023年08月19日

Posted by ブクログ

すごくよかった。
宮下さんの作品は読みやすくて、心にすっと入ってくる。
ふたりのハルが、悩みながら成長し、出会う。
ふたりの悩みはすごく変わったものとかではなくて、隣の人が抱えていてもおかしくはない悩み。
私は遥名にすごく共感できた。

こういう作品はすごく好きだけど、こういう作品を読むことで、「しるし」を持つ人が現れることを期待してしまう。それはそれで良くないのかもしれない笑
運命の人に出会うとビビっと来るものがあるって言うけど、本当なのかな…

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2023年07月06日

Posted by ブクログ

優等生だけど、目立たぬように息をひそめて生きる遥名と、自分の興味のあること以外に目を向けられず落ちこぼれている温之。

別々の場所で生きる二人のハルを描きながら、いつかどんな形で出会うのだろうと読ませるのが上手い。
特に温之の学校生活は、リアルで引き込まれる。
多様性を声高に叫ばれる現代だが、学校という場は、それが許されない。

温之が、大人になってからはうまくいきすぎ感も覚えたが、不器用なハルたちが幸せになる最後は、温かな気持ちになれた。

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2023年07月04日

Posted by ブクログ

宮下奈都さんって田舎の紳士服店のモデルの妻に続いて2冊目かな?
ADHDなんじゃないかと思える主人公の幼年期とか、ちょっとストーリー展開に無理がある部分も感じましたが、今回も大当たりの内容でした。
私自身というか、誰もが小さいころってADHDみたいな部分ってないですか?
心の中にもう一人の人格が違う自分が居たり、ある一点に集中していたり・・・
だから、この主人公の後半の生き方が嬉しくなります。

宮下奈都さん、これからも他の作品を読んでみようっと。
お勧めですよ。

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2023年03月30日

Posted by ブクログ

あとがきにも書いてあったけど、今では顔も思い浮かべれない人でも、自分に何かをもたらしていて、その人がいなかったらこの考えとか歩む道が違ってたとか思う。高校のときの友人を思い出して、ごめんを沢山言うよりありがとうを言った方が良いよって言われたことで、ネガティブな私はありがとう星人になってる、ありがとう、もっと友人を大切にできる性格だったら友達も多かったのかなぁとか思ったりして〜

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2023年03月03日

Posted by ブクログ

幾田りら(YOASOBIのVo.ikura)ちゃんお勧めの1冊。

私にも、あの人にも、しるしは付いてるのかなぁ。

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2022年08月14日

Posted by ブクログ

時間の流れを味うおはなし。
最後の章に向かって、ゆっくりと交差する二人を追う。
読み終えて、なんともいえない気持ちに。

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2022年06月17日

Posted by ブクログ

震災に絡めた話は偽善的に感じることもあって、正直なところ少し苦手です。本作も大好きな作家だから買ったのに、裏表紙を見て放置していました。でも5年近く経過して読んでみたら、宮下奈都はやっぱり宮下奈都でした。好き。

どこにもその言葉は出てこないけれど、いわゆるアスペルガーが疑われそうな少年ハル。同じハルという呼び名は持つけれど、ハルとは対照的に才色に富む少女遙名。住む場所も年齢も違って接点は何もないであろうふたりの1991年からの20年間がそれぞれ描かれ、震災で「しるし」を見つけます。

もしもこの話が偽善的であったとしても、何も書かないより、何もしないより、偽善であってもするほうがいい。逢えてよかった。

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2022年03月30日

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なんだか読み終わった今、すごくあったかい気持ちです。

読書中は悲しい気分になったり暗い気持ちになったり、不気味な感じを味わうこともありましたが、
ところどころで心地よさや、人の温かさを感じることもありました。

「しるし」って、いい言葉だなぁ
誰がいつ見てもはっきりそれだとわかる「しるし」じゃなくて、
自分にしか、あるいは大切な人にしかわからない「しるし」を見つけられた瞬間って、ものすごく嬉しいんだろうな

これからの人生で、勘とか、しるしとか、自分の心の動きを大切にしていきたいですね
人からどう見られるか、とかよりもね

いてくれてよかったな、と思う人がたくさん出てきた本でした。

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2022年03月02日

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太陽のパスタと豆のスープを読んでから、宮下奈都さんの他の作品も読みたくなって購入

遥名の中学の時の生き方は、わかるものがあって、でもその苦しさが昔のことを思い出すようで、あーこういう時期の悩みを題材にした本はもういいかなと思ってしまった。が、どんどん成長していき、主なテーマはそれではなかったので読み続けた。

最後の解説良かったな

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2021年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

早くても遅くても、結局は同じ所へ辿り着くのでは? という部分。
そうなんだと思う。横着せずに確実な方法で動くべきだと反省した。短いから読みやすいけど盛り上がりには欠けて、読むのに思ったより時間かかっちゃった。

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2025年12月03日

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全く異なる2人が3/11を機に出会い、人生を共にする。
でも正直急にあんな感じで来られたらビビると思うけどな…笑

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2025年08月02日

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ネタバレ

生きづらさを感じている二人の「ハル」が
出会って心を通わせていく物語。
あらすじを読んで、この内容は知っていたので
本の終盤まで二人がなかなか知り合わなくて
どうなるんだろうかと思いました。
震災の際に、温之が遥名を迎えに行くシーンは
「いつの間にそんな風に思ってたの⁈」と
ちょっと急すぎる感じが・・・。
それは行間から読み取るということでしょうか。
私には出来てなかったので、いきなり感がありました。
でも全体的に心温まる物語でした。

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2025年06月29日

Posted by ブクログ

色んな人に支えられて今がある。大切なものを見つけられる勘もそんな人たちから少しずつ育ててもらっているのかも。

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2025年04月13日

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ネタバレ

「いつも行列からはみ出すやつは、いざという時の人間なんだ。」
親友の健太が、蟻の行列ばっかり見ていた子どもの頃にかけてくれた言葉が支えになっていた。
世間や先生にLDという枠に当てはめられて窮屈にされ、疎外感や無力感にうちひしがれがちなのに、この健太の存在は力強い。
もう一人のハルは、周囲の期待に応え、周囲を気遣い、ひたすら優等生をしていた。でも、彼女も殻を破り傷つき、変わっていく。
しるしを見つけてくれたのは温之かもしれないが、二人は運命のように出会い、惹かれ合う。
本当に大事なものと出会えることを信じて、自分らしく生きていくこと。それかな。

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2025年02月10日

Posted by ブクログ

なかなか良かった。
この物語には2人の「ハル」が出てきます。1人目は少し周りに合わせるのが苦手なハルです。2人目は優等生だけどその裏で気持ちを隠している遥名。途中までは何の関わりもない2人ですが2011年の震災を経て繋がっていく。解説を読んで最後にタイトルの意味がわかった時、素敵だと感じました。

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2025年01月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第1話 1991年5月
渡辺孝代
一年二組の担任。

横山寧々
小学一年生。

柏木温之
ハル。小学一年生。

容子
ハルの母。

慎一
ハルの父。

浅野健太
小学一年生。

塚谷阿佐美
小学一年生。

大野遥名
中学一年生。ハル。勉強ができるのに隠して、眼鏡をかけてきれいな顔が目立たないようにしている。

大野聡
遥名の兄。AB型のRh(-)というめずらしい血液型。

香澄
遥名のクラスメイト。クラス委員。

洋司
遥名の父。

里桜
中学一年生。


第2話 1997年9月
温之
中学一年生。下の歯が抜けた。

花井
小学校の同級生。こけしみたいな女の子。

健太

遥名
大学一年生。聡が通っていた大学に進学。

美香里
遥名の同級生。

岩田


地元に戻って中学校の先生になった。

沖田
遥名の同級生。


第3話 2003年5月
健太

温之

容子
車に撥ねられて死亡。

遥名
東京の大手企業に入社して三年目。

沼田
遥名の一年下。

河柄
遥名の隣の課。

北見菜々子
入社年次で遥名の二つ上だが、短大卒だから同じ歳。

彩香

仲村
課長。


遥名の従姉。


第4話 2009年7月
温之
電気の配電工をしている。

社長
ハルがアルバイトをしていた電気工事会社の社長。

ミナ
ハルをアパートに住まわせていた。

遥名

仲村

美香里


第5話 2011年3月
笠原
入社二年目。

遥名

温之


第6話
健太

しーちゃん
しるし。

三田村綾乃
健太の婚約者。

温之

遥名


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2024年10月13日

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優等生の女性と不器用な男性の運命的な出会い。
結末までの話の持って行き方はやや強引に感じたが、文体が美しく、宮下奈都さんらしさを感じられる作品。

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2024年08月16日

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結局しるしが何だったのかはよく分からなかったけれど、器用に立ち回りながら生きて来た女性遥菜と、不器用すぎる生き方しかできないハルが出会うまでの紆余曲折の話。

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2024年06月14日

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ネタバレ

遥名の中学生の頃の生きにくさに近いものを経験してきて、私は当時の喋り方が癖になってしまったなあと振り返ったりなど。

傷付きたくなくてばかなふりをしている遥名、学生生活の狭さに自分が埃のような気分だったハル。
出会うべくして出会った気もするけど、出会ってからが急展開すぎてついていけなかったなあ。
もそれも「勘」なのかな。
そして勘を磨くためのこれまでだったのかなあ。

ハルが配電図に対して「自分が何を扱っているのか、わかる」という感覚を持ったこと、嬉しかったし、読んでいる私も興奮した。

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2024年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ふたりがみつけたそれぞれのしるし。
健太の考え方と寄り添い方が素敵。
後半があっという間すぎてもう少し丁寧に描いて欲しかった気持ちはあるものの、温かい愛で溢れた素敵な作品でした。

ふたりの子供の名前にちょっとびっくり笑
そのままだな!と…すみません笑

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2023年05月14日

Posted by ブクログ

2人の生き辛いハルの物語がとても丁寧に描かれていて、どんな人生を歩んで行くのか楽しみながら読んだ。
しかし、2人の出逢いから後はうーんという感じ。
それまでが詳細に描かれていたのにそこから急に「勘」という様な曖昧なものになってしまう。
更に10年後迄飛んでしまう。
結局「しるし」が何だったのかは描かれていないのだが、これまで、そしてこれから出逢う人達にはお互いにわかる「しるし」があるのだろう。
急がない人をゆっくりと丁寧に描く宮下さんの目線はさすがだった。

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2023年04月10日

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