宮下奈都のレビュー一覧

  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    タイトル通り、一冊の本、もっと言うと、主人公たちにとっての大事な「一冊目の本」との出会い、一冊の本で繋がる人間関係、なんかが軸にあるアンソロジー。さすがは「ダ・ヴィンチ編集」といった感じ。すでに知ってる話もあったが、原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」・小路幸也「ラバーズブック」がお気に入り。そ...続きを読む
  • 神さまたちの遊ぶ庭
    北海道の大自然の中に家族みんなで山村留学。清々しい空や広大な大地を思い浮かべながら、読者の私も一緒に住んでいる気分に。奥地に住む住民もみな優しく、温かな気持ちになれる一冊。
  • よろこびの歌
    ぼちぼちですね。
    読みやすかったし、構成も嫌いではなかったですが、年齢的なものなのか、あまり感情移入ができずに流してしまった感じでしたね。
    読みやすいのではまる人には良い作品だと思います。
  • 静かな雨
    きれいで、好きなのだけど、せつない。せつなすぎる。

    『静かな雨』
    だいすきな人が毎朝起きると自分のことも、なにもかもおぼえてなくて、いっしょに過ごした時間の何気ない幸せも、かなしいことも、ぜんぶ自分の中にだけつみあがっていく毎日。胸がキュッとなる。
    リスボンみたいなこよみさん。いろんなところにメモ...続きを読む
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。
    雛祭りの話が一番心に残ったかな。脇役だった女の子が主役になれる日。「なにより嬉しい」雛祭り。それ以外はさらりと読めたけど、たいして残らなかった。
  • 静かな雨
    二話とも、日常を書いたお話。
    ハッピーエンドでもバッドエンドでもない。
    日常を切り取ったようで、えっ、ここで終わり?って感じの終幕。うーん。
  • 誰かが足りない
    この本が好きな方にとっては酷評になってしまうかもしれないけれど、私にとっては難しい本でした。

    全体的に女性らしい感性と感情からの書かれ方していたなというまろやかな雰囲気ですが、どこか哲学の話をしているようで、淡々としたその雰囲気も相まって難しかった。

    もっと分かりやすく起承転結な方が、私としては...続きを読む
  • たった、それだけ
    贈賄犯として逃亡者となった男の周囲の人間による連作短編。
    愛人である女性がずっと語り手かと思ったら、妻や姉が出てきて意外だった。
    そして、娘に「涙(ルイ)」と名付けた理由は最後まで分からなかった。そういうことや、何人も愛人を作った心情とかが明らかになるのかと思ってたんだけど。
    最後がああで、あっけな...続きを読む
  • 静かな雨
    1日しか記憶がもたない こよみさんと、一緒に暮らすようになった行助の行く末が、どおか幸せでありますように。
    認知症になった自分のおばあちゃんとの事を思い出しました。忘れる方も忘れられる方も、辛い。
    タイトルの『静かな雨』には少し違和感があります。
  • たった、それだけ
    面白かった。
    せつないなぁ
    全てがせつなくて、ルイのこの先の人生が全て幸せでありますように。
    と願う。
  • 静かな雨
    凛とした世界観が好きで何度も読み返したくなる一冊。
    ヒロインのこよみの芯の強さがなんとなく吉本ばななの「TUGUMI」を想起する。
    1日しか記憶がもたない設定の小説だと「博士の愛した数式」が傑作ですが、作品の中に出てきて嬉しい。
  • つぼみ
    問題を抱えた少年少女の生き方を描いた6つの短編集。最近の宮下奈都は言葉を捏ね繰り回した表現が多くなり文章に勢いが失くなってきたような気がする。宮下奈都って重松清のファンなの?
  • 窓の向こうのガーシュウィン
    小さな世界で大きな出来事は起きないけれども主人公は1つ1つに何故だろうと自分の答えを見つけていき、今まで何かが足りないと思っていた自分を、居場所を見つけていく。
    小さな世界、繰り返される平凡な日常にあるからこそ1つの事について深く考えたり感じる事が出来少しずつ足元が固まっていく。
    他の人には当たり前...続きを読む
  • たった、それだけ
    再読。
    連作短編、短いのであっと言う間に読めます。
    後書きにもあったけど…
    内容的には居た堪れない、
    窮屈な感じもするのに
    読み終わったあとは満ち足りた気分になる!
    「涙」に込められた真意は分かったけど、
    でもやって良いことと悪いことの分別は、必要だし
    大人でしょうよ…ってなるんだよなぁ…。
    解説で...続きを読む
  • 羊と鋼の森 上巻
    ピアノの調律師専門学校の存在は知りませんでした
    原作は知りません。
    こころのきび ってこんな感じ?
    と読んでいて思いました。
    後ほんのチョット何かが足りない。

    何が足りないかがわからない自分が
    マズイ
  • 窓の向こうのガーシュウィン
    「羊と鋼の森」があまりにも良くって、勢いで別の作品を読んだのですが、相性が合わず、じゃあ音楽モノならばと本作を読みました。

    やっぱり「羊と鋼」は特別なんですかね。話がこじんまりしているんですよね。次回作に期待します。
  • 誰かが足りない
    ご飯ものと、切ないのが合わさると
    私はメンタルをやられる
    というか
    なんだかいろんなこと思い出してしまって
    やるせなくなる
  • 誰かが足りない
    予約1*地元に帰らずコンビニで働く青年
    予約2*旦那さんが亡くなり痴呆の始まった老女
    予約3*係長になったクミちゃんと幼馴染の不良だったヨッちゃん
    予約4*母を亡くし引きこもりから脱しようともがく兄(ビデオカメラを通してなら会話ができる)と妹といじめられた篠原さんの日々
    予約5*オムライスを作る青年...続きを読む
  • たった、それだけ
    2回目、再読。
    解説によると四話と五話の人物について驚いたとあった。
    え、誰?
    前までに出ている人?
    もう一回読むか...
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻
    潤の東京でピアノ習いたいというシーン。親がとやかく考えることよりも潤のやりたいことを一番に優先する。親として当たり前に出来そうで出来ないことと思いつつ心打たれた。そうなんだよなと。

    モデル最後の皆で観に行くというシーンが幸せで心暖まった。

    2年刻みの展開も10年という経過を分かりやすくさせてくれ...続きを読む