宮下奈都のレビュー一覧

  • 誰かが足りない
    2021/8/25
    おー寸止めが遠い…
    最近お気楽ななろうにハマってしまってこの繊細さに針が振れなくなってしまったのか?
    大丈夫か?私。
    最後の失敗のにおいの話がよかったです。
  • マウンドの神様
    甲子園を目指す球児や、野球を愛する人達の人間模様を描いた短編集。
    いつの時代においても、甲子園への夢は多くの人々を魅了し、憧れの存在であり続けるのだと思わされました。
    なかでも、あさのあつこさんの「梅里駅前商店街の熱い風」が良かったです。野球が人と人を繋ぐ様子がこの一話にぎゅっと詰め込まれていました...続きを読む
  • はじめからその話をすればよかった
    宮下さんのエッセイ2冊目。「神さまたちの遊ぶ庭」に出てきたお子さんたちが生まれた頃からのエッセイがあって、あの子たちが!という感覚で読めました。一番最初のおはじきや蝉の“なきがら”の話、「その日」の話、たわいもないようなことだけど、それが残っているのっていいなぁと思ったり。あとは旦那さんとの話がたく...続きを読む
  • 羊と鋼の森 上巻

    痛い

    外村が双子を通して感じる感情は人間らしいと思います。
    和音に自分を重ねて、由仁を弟に重ねて。
    才能に嫉妬する気持ちは大抵の人間は抱く感情だと思います。
  • ふたつのしるし
    宮下奈都さんの本は文書が柔らかく優しいなと感じます。
    生きずらさを感じている2人のハルが出逢い、ふたりのしるしを見つけ生きていくという内容は温かい気持ちなりました。
  • 誰かが足りない
    なかなか重いなぁと思いながら読み進めた。
    何かしらを抱えている登場人物がリアルすぎる。今この日本のどこかにいるんだろうなぁって思える人たち。
    光と言えるほどのものはないけど、何かしら自分の中で消化して折り合いつけて生きていこうと決めた登場人物がハライに集まってくる。

    人生はそう簡単に大きく変わらな...続きを読む
  • 羊と鋼の森 下巻
    小説のコミカライズ版ですが、下巻にして完結編です。

    新米調律師の外村。
    双子の和音と由仁のピアノの調律をしていたが、由仁がピアノを弾けなくなってしまう...

    外村は、自分が何が出来るか、苦しむことに...
    やがて、和音と由仁は、、、

    最後が、ハッピーエンドで良かったです
    ♪♪♪
  • 羊と鋼の森 上巻
    ピアノの調律師という仕事を通じて描く1人の青年の物語。

    『もう引き返せない、
     僕は調律という森に出会ってしまった...』
  • 終わらない歌
    前作の「よろこびの歌」読んだんですけど全然覚えていなくてびっくりしました。
    少女たちが大人になり、何者でもない事に悩みながら、先に進もうともがく物語です。
    高校卒業から3年というと21歳くらいでしょうか。若いなあ。
    殆どの人は世界の中で特別な何かにはなれない事に、年を経る事に打ちのめされて行きます。...続きを読む
  • 窓の向こうのガーシュウィン
    足りないもの、芽生えていくもの。失っていくもの、積み重ねていくもの。たおやかな言葉の紡ぎが印象深い。
    拭えきれない挿絵の違和感は、解説に書かれた画家さんの想いと知る。
    作中に出てくる『額装』ということばに引きずられ、挿絵に目が行き過ぎた感も否めず。
    暫くあたためから再読したい。

  • よろこびの歌
    THE・青春小説。女子高のクラスメイト6人をひとりずつ主人公にした連作短編集。女子高生たちの心情を丁寧に描いていると思います。
    でも私には登場人物たちのキャラクターが掴みづらかった~。
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻
    わたしってきれいだしそこそこがんばってきたし、
    『何者かに見出されて』『何者かになれるんじゃん?!』みたいな普通の人が人生ってこんなもんやけどまあいいやん!って思えるまでの普通の人の人生の話
  • 誰かが足りない
    同日時の6組の予約客それぞれの、予約に至るまでの経緯を描く、新鮮な構成だった。
    どれもわりとリアリティがありそうで無く、モヤモヤを抱えたままだけれど、来店し食事を終えた彼らには良い変化が起きていることを期待したい。「予約6」だけは少し違う趣で、希望に満ちた、とまではいかないが前向きな締めくくり。
  • たった、それだけ
    収賄容疑の男を巡り、様々な視点から語られる連作短編集。
    淡々としているけれど、綺麗な文章を書くという印象。
    後半、繊細で温かな空気感に変わる。

    たった一言をかけられなかったという後悔。
    好きな人と過ごせた、交わした言葉。
    たったそれだけの幸せ。
    何気ない一言。
    それがずっと心に残り、支えにもなり、...続きを読む
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版
    だいじょうぶだよ、というエッセイを断ったっていうエピソードが、すとんときた。
    だいじょうぶかどうかなんて誰にもわからない。
  • ふたつのしるし
    優等生の遥名と落ちこぼれのハルが、お互いにしるしを見つけて結ばれる話。

    途中から先がなんとなく読めてしまった。

    地図を見るのが好きだったハルが、被災地でその能力を使い役に立てたという発想は良かったが、それが健太の言う「いざという時」なのか?
    勉強できなかったハルが電気工事の仕事できるの?震災後、...続きを読む
  • たった、それだけ
    短編かと思いきや、
    1話、二話と続いていく

    たったそれだけ」というのではなく
    重くて、暗くて辛かった(なんせ根性なしなもんで)
    物語の時間軸は長い。

    どこまでこの苦しさが続く?と
    自分には耐えられない〜

    最後に望月ルイが笑ったところでホッとした。
    今までの(自分が読んだ)宮下奈都作品とは
    ちょ...続きを読む
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻
    最初のうちは、何を書きたい作品なんだろう?と思いながら読んでいた。出来事には山谷あっても、主人公の価値観やら処理力やらはとても普通だなぁと感じられたので。
    最後まで読んで、どうやらその普通を受け入れる物語なのだなぁとわかった。
    受け入れるというか、諦めるというか、納得するというか。


    どうしてみん...続きを読む
  • ふたつのしるし
    ふたつの春のしるしを見つける話。
    青春時代の描写が抉る感じでしたが、冷静にこんなことを考えながらは生きていなかったなとも思いました。出る杭が打たれるとことも集団生活での窮屈さも、当時自分は感じていなかったな。
    話の流れ的に救われない可能性も考えたんですが、しるしを見つけて、しるしが生まれたのでそこは...続きを読む
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    中田永一(乙一)の作品が収録されていること、そして本にまつわる話のアンソロジーということで購入。
    しかし、朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」と沢木まひろ「時田風音の受難」以外はすべて『ダ・ヴィンチ』に掲載されたものだった。
    『ダ・ヴィンチ』に掲載される作品は結構クセがあるので苦手だ。
    ...続きを読む