宮下奈都のレビュー一覧

  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    はじめは独特な主人公が少し苦手で読み続けるか悩んだけど、友人からの勧めだったのでとにかく読んでみることに。
    結果、言葉や瞬間をひとつひとつ大事にする主人公から沢山考えさせられた。人間なんとなく生きてる。今は情報が溢れすぎているし自分のこと、自分の周りのことをゆっくり吟味する暇なんてない社会になってるけど、主人公みたいに噛み締めて歩みたい。今はわからないことでも、きっとこの先、今の瞬間の意味を見出せるはずだから。

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    2024年01月13日
  • つぼみ

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    宮下さんの作品の良さ。主人公が皆よく考えていて、真っ当で、幸せになれそうな、なるべき人。真面目だったり、楽天的だったり。ただ、宮下さんの作品は、短編より、作品の中で主人公の成長が楽しめる長編で読みたい。

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    2023年12月28日
  • ワンさぶ子の怠惰な冒険

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    エッセイ「神さまたちの遊ぶ庭」での北海道山村留学を終え、福井に戻った宮下家5人と1匹の3年間の記録。

    幸せなきぶん。
    まるで親戚のおばちゃんみたいに、子どもたちの成長が嬉しい。
    個性的な子どもたちの発言に何度もクスッとなったし、何とも微笑ましい。可愛いくてニンマリしてしまう。
    そこに妄想犬だった・ワンさぶ子を実際に家族に迎え、さらに賑やかに!

    宮下さん視点とワンさぶ子視点のエッセイ。
    なんて賑やかで、和やかで落ち着くのかしら~。
    楽しくて幸せな気持ちになるエッセイ。
    宮下さんの母としての想いにもたくさん共感し、勝手に親近感を感じています。

    著者の、何の変哲もない日常の幸せを噛みしめるよう

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    2023年12月27日
  • 静かな雨

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    短編二編からなる。

    一編目
    小川洋子の『博士の愛した数式』っぽい話。記憶障害だが、懸命に生きている。高校生との対話は絶品。

    二編目
    中学時代から知り合いだった二人。青春してるなと思いつつ、結婚生活は大変だと思わさせる。

    両編通じて、食べ物がキーワード。匂いや味を表現できていると思う。

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    2023年12月23日
  • 静かな雨

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    重苦しくなってもおかしくない内容なのに文体のせいか、作者の意図か雰囲気が柔らかい
    日々に希望を持てるように感じる

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    2023年12月18日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    楽しい食に関するエッセイ
    本屋大賞の作品は読んだけど
    著者が北海道で暮らしたことが
    あるなんて それも大雪山の麓で
    夏にしばらく泊まったことを
    思いだした 懐かしい
    またしばらく泊まって
    山に登ってみたい
    日々の暮らしを丁寧に食を通して
    教えてもらった

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    2023年11月25日
  • ふたつのしるし

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    これは急転直下の展開で、いやしかし無茶苦茶やないかと思いきや意外と悪くないのでして。こういう直球に来られるとなぁ。まいったなぁ。
    一目惚れしたという男が突然にやってきて、婚期を逃したところに白馬の王子というある種の女子願望を叶えるストーリーではあるわけですよ。こうやって書くとね、なんかひどい出来に聞こえるけどね。男女どちらもお互いに人生に苦労しているからこそおめでたいということでね。それでも甘いんではないかという意見もあるかもだけど。そういうのも良いじゃない。たまにはね。

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    2023年11月21日
  • 静かな雨

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     読みやすく、短いのでサラッと読み終えました。綺麗な文章が印象的でした。

     「静かな雨」も「日をつなぐ」も、敢えてなのでしょうが、これから…!というところで終わった感じがしました。
     あるあるな設定でしたが、主人公が変に感情的ではなくニュートラルだったので、感情移入しやすかったです。

     こよみちゃんの家族や過去が、もう少しだけ知りたかったなと思いました。
     

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    2023年10月31日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    宮下奈都さんのおいしいものに纏わるエッセイ。


    宮下さんのエッセイは柔らかで、あたたかい。
    とくに『にこにこ』という表現からは、
    ほんとうに可愛らしくにこにこした子供のまーるい顔が思い浮かぶ。
    どんな子どもたちかも知らないのに。

    栗ごはんの話がとても好き。
    そういうことって、あるんだな。

    でてくる料理が美味しそうで。
    とくに、コトコト煮込んだ系の料理はおいしそう。
    素材のおだしが、濃い色に溶け出したのを想像してしまう。

    辰巳芳子さんの昆布と椎茸のスープや
    竹内冨貴子さんのひじきのマリネを思わずメモってしまった。

    おいしい料理と柔らかな人々の情景に、
    また頑張ろうと思えました。

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    2023年09月22日
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版

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    宮下奈都さんはお母さんとしてはあったかいし、人としても素敵だなあ。
    子どもたちが元々もっていたものが沁み出ていることもあるかもしれないけど、でも子たちみんな素直だし、やさしいし、親にも恥ずかしがらずにお礼を言えて、それって著者ご夫婦のお人柄も大いに関係しているんじゃないかな。

    大きなことがなくたって、大切な人々と平凡に過ごす日々が何よりも大事なことなんだなあと改めて気づかされた。

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    2023年09月01日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    読む前はタイトルを見て、どんな作品かいまいち想像できなかったけど、読み終わってからはすごくしっくりくるタイトル。「イナツマ」ね。解説は辻村深月さんでびっくり。好きな作家さんの共演……!
    主人公の梨々子は、子供2人と素敵な夫と暮らす、東京のキラキラ奥さんだったが、夫のうつ病をきっかけに田舎へ移住する。
    「田舎」「何もない」など、物語の半分以上は雨が降りそうなどんよりした曇り空。
    でも、最後には雲の隙間から光がさす。梨々子が「田舎の紳士服店のモデルの妻」と胸を張って名乗れるくらいにはどっしりして、どっこい生きている。
    梨々子はなかなかおもしろい「普通」の女だ。

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    2023年09月01日
  • 静かな雨

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    ネタバレ

    宮下奈都なぜかここにきて宮下奈都デビュー作を読む。
    さすがに若々しい宮下小説、こなれていないが今の宮下小説に進化する下地は十分に感じられるし、何も情報なしで読んだら「有望な新人が出てきた」と追いかけるつもりになっていたと思う。

    表題作、たい焼き屋のこのみさんと主人公の行助の、あるどうしようもない事情でしっくりこない二人の生活が、それでも日々を積み重ねて積み重なっていく様がとても良い。
    「高嶺の花がぽろっと落ちてきた」って表現もスゲーなと思ったし、「博士の愛した数式」パクリやんと思ったら、きっちりそこにも触れているあたりもよい。

    併録の「日をつなぐ」。優しくて平和に暮らしていた若い夫婦だが、

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    2023年08月31日
  • 静かな雨

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    「静かな雨」
    明け方の雨のシーンが特に印象的でした。
    行助がこよみさんの中に、これ以上の澱を積もらさないようにと思います。

    「日をつなぐ」
    読んでいて、ずっとしんどかった。
    人によってハッピーエンドかバッドエンドかは分かれると思います。
    私は・・・後者かな。


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    2023年08月23日
  • ふたつのしるし

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    優等生で、顔立ちも綺麗なのに、わざと舌足らずにしゃべったり目立たないようして周りから距離をとって生きている遥名。関心がある事だけに集中して周りが見えないマイペースすぎる性格ゆえ学校生活にも馴染めない、勉強もできない劣等生の温之。そんな二人が3・11の大地震の日に出会うまでの軌跡を描いた物語。二人の"ハル"にとってのしるしとは何だったのか?生きずらくても、心が壊れそうでも、誰かの言葉や暖かい眼差しに支えられ、きっと生きていける。こんなふうに、迷える人達が、いつか安らぎの場所を見つけられたなら…。そんな祈りのようなものを感じる温かいストーリーでした。

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    2023年08月19日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    ネタバレ

    評価がわかれてる!私はすごく好き。
    宮下さんの使う言葉、生み出す雰囲気、どこにでもいそうな登場人物、、、そういったものが温かく紡がれている。
    先生の認知症は少しずつ、でもハッキリと進んでいて、それを認めたくない気持ちと、支えたい気持ち。佐古と隼の心理描写には、リアルなものがあると思う。
    宮下さんの作品は時間の流れをゆっくり感じさせてくれる。とってもすてき。

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    2023年07月25日
  • 静かな雨

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    宮下奈都さんのデビュー作。

    行助と、たいやき屋のこよみのお話。
    2人の距離が縮まっている時に、こよみが交通事故に遭い、高次脳機能障害により記憶が1日しか保てなくなる。

    何か大きな出来事が起こるわけではない。
    ただ日々が淡々と綴られる。

    2人の普通の暮らしや、日々の葛藤などが
    ごく自然に、静かに流れる時間と共に描かれる、
    この本のそんな空気感がなんだか心地よかった。

    読み終わり、この2人が
    どうか幸せであってほしいと願った。
    一方で、幸せは
    他人が人に対して願うことではなくて
    自分自身で感じるものというか、
    溢れ出てくるものなのだろうと感じました。

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    2023年07月20日
  • はじめからその話をすればよかった

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    宮下さんの言葉って心にじんわり優しく染みてくる。強く鼓舞してくれるわけでもないんだけど、優しく背中を押してくれる感じ。
    あぁ、これでいいんだなって、自分の生き方に納得できる気持ちになる。

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    2023年07月11日
  • ふたつのしるし

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    すごくよかった。
    宮下さんの作品は読みやすくて、心にすっと入ってくる。
    ふたりのハルが、悩みながら成長し、出会う。
    ふたりの悩みはすごく変わったものとかではなくて、隣の人が抱えていてもおかしくはない悩み。
    私は遥名にすごく共感できた。

    こういう作品はすごく好きだけど、こういう作品を読むことで、「しるし」を持つ人が現れることを期待してしまう。それはそれで良くないのかもしれない笑
    運命の人に出会うとビビっと来るものがあるって言うけど、本当なのかな…

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    2023年07月06日
  • ふたつのしるし

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    優等生だけど、目立たぬように息をひそめて生きる遥名と、自分の興味のあること以外に目を向けられず落ちこぼれている温之。

    別々の場所で生きる二人のハルを描きながら、いつかどんな形で出会うのだろうと読ませるのが上手い。
    特に温之の学校生活は、リアルで引き込まれる。
    多様性を声高に叫ばれる現代だが、学校という場は、それが許されない。

    温之が、大人になってからはうまくいきすぎ感も覚えたが、不器用なハルたちが幸せになる最後は、温かな気持ちになれた。

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    2023年07月04日
  • 誰かが足りない

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    ネタバレ

    まさか最後までハライの料理を食べないなんて…
    裏表紙に「同じ時に訪れた6組の客の物語」とあるけど、「同じ時に訪れようとしている」だった。
    それにびっくりはしたけど、文章が綺麗で好きです。

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    2023年05月27日