宮下奈都のレビュー一覧

  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    物語を紡いだり、装丁したり、校閲したり…

    とにかく本作りに関連した話ばかりだから、読書好きにはたまらない一冊。

    読んだら、本がもっと好きになれそう。もしかしたら、本を一冊作ってみたくなるかも…
  • よろこびの歌
    それぞれ違う生徒の視点から歌をとおして成長していく姿が時系列に描かれている。1人1人抱えるものが違っていて、葛藤したりモヤモヤしたり、あの年頃の女の子の心の中がよく表れていると思った。ただ1人、ひかりちゃんの「春だけを見ていたくない」という気持ちはちょっとよく分からなかったけど。特に同じ年代の人に読...続きを読む
  • スコーレNo.4
    特別なことは起きないけど世界に引き込まれた。
    小説全く読んだことなかったけど、言葉で雰囲気や景色が見えたり素敵だ。本読もう
  • いつか、アジアの街角で
    「チャーチャンテン」で登場するお店は、飯田橋のあのお店がモデルかな。。。臨場感が伝わってきて、物語に入り込めました。
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    結婚寸前で婚約解消をされた明日羽のショックがどれほどのものなのか、想像するだけで気分がどよ〜ん…となる。

    そんなどん底な気持ちの明日羽は、叔母のロッカさんに勧められて「ドリフターズ・リスト」=「やりたいことリスト」を作成し、自分の中の可能性にチャレンジして成長していく姿が読んでいて面白い。

    ...続きを読む
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻
    東京から何もない夫の故郷に引っ越してきた妻の10年間の物語。宮下奈都さんの作品は、人の感情が本当に繊細に表現されている。

    “回り道の一歩一歩が私の人生”

    特別を期待する気持ちも、理想と折り合いをつける気持ちもわかる。
  • 羊と鋼の森
    ピアノの調律の奥深さや、先輩職人の職業観、ピアノと向き合う依頼人の姿など、様々な観点から描かれた物語。
  • 羊と鋼の森
    調律師の話だけにピアノの構造や材質への記述がおおい。読むに付け、ピアノは不思議な成り立ちの楽器だと思う。昔、ピアノに触れた機会があるからそれを知らなかったわけではないのに、前板などに隠されて見えない中の働きを、なぜかすっぽりと忘れていた。小学生の時にグランドピアノの中をぼんやりと眺めて知っていたはず...続きを読む
  • 羊と鋼の森
    本を読んでいるというよりリラックス音楽をぼんやり聴いている感覚で読み進めました。
    皆さんの感想を読んでいると、映画のような派手なストーリー展開でどんどん読み進めたい、と思えるものだけが良い本なのではなく、じっくりと一気に読むのが勿体無いと思えるような、文体自体に魅力があるような本の価値があることに気...続きを読む
  • スコーレNo.4
    星3.5
    正直、ストーリー自体は至って平凡。家族、姉妹、会社での人間関係、恋人との関係など色々な局面でのストーリーが読める。
    だけど、その場面場面での情景描写や表現の繊細さ、言葉選びのセンス等、宮下奈都さんにしか出来ない味付けが絶妙。羊と鋼の森を読んだ時も同じような感じを覚えた。良書。
  • 羊と鋼の森
    やさしく心あたたまる物語だった。主人公はじめ各々が、ピアノ、調律、求める音等と真摯に向き合い、時には悩みまどいながら、探究を続ける様子が巧妙に描かれている。調律師のお仕事の繊細さ奥深さに触れることができた。「森」というのは素敵な表現だなと思った。素直で実直な主人公外村少年、少年に調律師になるきっかけ...続きを読む
  • 窓の向こうのガーシュウィン
    ガーシュウィンの曲を聴きながら感想を書いてみる。
    まず手に取ったきっかけは、装丁。このイラストが可愛くて可愛くて、それが中にも挿し込まれていて嬉しかったな。そしてこのイラストを手掛けられた植田真さんの解説も良かった。最後に解説を読みながらもう一度絵を見て、物語を振り返っていく作業が好きだった。
    内容...続きを読む
  • スコーレNo.4
    七葉との思い出を回想するたびに、何かしら事件というか大きな出来事を予想するのに、特にない。事件になるようなことは何もない。しかし麻子の心の内には深く印象に残っている。現実にそんな思い出って本当にたくさんあるなって。そういうなんでもないんだけど、自分の心の内に刻み込まれていて、誰かと共有することが難し...続きを読む
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    疲れを感じてる女性向けかな?宮下さんにしては分かりやすいまっすぐな話でした。六花さんに京、恵さん、主人公の周りの人が良い味を出してました。
  • 静かな雨
    いい話だったけどちょっと恋愛要素の描写が少なくて怖く感じた(何も知らないのに一緒にいるのが)
    それがいいのかもしれないけど。
    もう一つの日をつなぐはただただ心がきつくてラストもめちゃくちゃ微妙なとこで終わるやん!モヤモヤだった
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    10年ほど前に読み、とても印象に残った本です。
    当時とは年齢も環境も経験も違うので、感じ方は全然違いました。
    「こんな話だったかな〜?」という思いで読みました。
    その時の自分が、ドコに重点を置いて暮らしているかで感覚は違ってくるんだと思います。

    望んでいた未来が来ないとなったとき、どうやってその状...続きを読む
  • 羊と鋼の森
    大きな展開や波瀾万丈さは無いが、誠実に一歩一歩進んで行くことの大切さを感じさせてくれる作品でした。
    主人公が誠実にピアノと向き合い、その中で今までわからなかった目標や感情を、遠回りしながらも見つけていく姿がとても現実的で、こころに響きました。
    正解は人それぞれであり、その正解は色々な経験や周りとの繋...続きを読む
  • 羊と鋼の森
    ピアノの調律師として働く主人公の成長物語。

    あまり大きなイベントが無く、日々の仕事の描写を通じて主人公の成長や職場の人の人間性が描かれます。説明的でなく自然な描写と言われればそうなのですが、あまり面白いと感じられなかった。

    印象に残ったのは青年の家に主人公が調律に行くエピソード。
    人にはひとりひ...続きを読む
  • 羊と鋼の森
    面白かったけど、あまり没入することができなかった。言葉回しが比喩的で美しいけど、自分の中で咀嚼できなかった感じ。
    世間的にヒットした作品だから、きっと私との相性がイマイチだったのかも。
  • 羊と鋼の森
    本当に熱くて美しい小説でした。

    音を文字で表現するのがとても難しく感じますが、良い音も悪い音も本当に聞こえているような感覚で、その音がとても綺麗で優しい。そんな錯覚に陥りました。

    ピアノとは本当に繊細な楽器で、弾き手の想いや調律師の腕がここまでダイレクトに伝わるのかと驚きを感じました。

    美しさ...続きを読む