宮下奈都のレビュー一覧

  • 羊と鋼の森

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    調律について少し詳しくなった気がする。小説は、自分が知らない世界について少し詳しくなれるのがいいなとなんだか初めて思った。
    失敗しながら、調律の先輩たちに認められ、自分の目指す姿を見つけていく過程がよかった。秋野さんがこの小説のスパイスだ。板取さんにはもっと触れてほしかったけど、このくらいが神様っぽくてよいのかも。
    主人公の純粋さ、素朴さがよかった。解説にもあったけど主人公の見た目や細かい生い立ちなどが描かれないまま、調律やピアノを通して主人公の形がくっきりしていくのが不思議だった。あと、わからないことをわかったふりしないのがいい。見習いたい。笑

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    2025年09月10日
  • 神さまたちの遊ぶ庭

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    ネタバレ

    表紙が気に入って購入して、小説だと思って読み始めたらエッセイだった。自然が良いって思えるようになったのはつい最近(大人)になってからだけど、トムラウシに住んでいる子どもも大人もノビノビとしていていいなあと思った。人と関わる機会が少なくなってきているけど、人と関わって過ごしたいと思った。北海道行きたくなった。

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    2025年09月07日
  • 誰かが足りない

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    とても美味しいと大人気のレストラン「ハライ」に予約した6組のお客さんのお話。

    みんなそれぞれ辛いこと、悲しいこと、苦しいことがあるけれど、新しく一歩を踏み出そうと決意する姿に勇気をもらえた。

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    2025年09月05日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    (途中まで)
    ドリフターズ(やりたいこと)・リスト!
    転機があったときこそ自分を満たしてあげようと思った

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    2025年09月02日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    婚約解消をされた主人公の明日羽が、やりたいことをやろうとドリフターズ・リストを作り、どのように実行して行くかを描いた物語。

    冒頭は婚約者から突然婚約解消を言い渡され、どん底に落ちてしまう様子に、このあとどう挽回して行くのかと引き込まれた。

    しかし、特に何か大きな出来事が起こるでもなく、リストの内容も細かく夢のあるようなものではないし、思ったような展開にはならず途中からだれてきてしまった印象。

    彼女の周りのロッカさん、郁ちゃんなどは個性豊かな人物像でインパクトはあったが、それゆえに主人公が薄く見えてしまった。

    ただ、人生どん底に落ちることがあったとしても、周りの人に助けてもらえる恵まれた

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    2025年08月31日
  • たった、それだけ

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    ひとつの事件から始まるのに静かに紡がれる物語。真相はあえて描かれないけど、読後は温かい気持ちになりました。

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    2025年08月27日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    ネタバレ

    TikTokで失恋したら読むべき本として紹介されていて、タイトルに惹かれて読み始めた。

    ドリフターズ・リストを作ることで良くも悪くも、何かをする動機を得られることで失恋の痛みを苦し紛れにも忘れることができることができたのかなと感じた。でも、そのリストは「不可能リスト」自分ができないからリストにするものであるからリストにこだわりすぎることもまた良くない。難しいなと思う。

    私も失恋した、その出来事が頭の大部分を占めしまっているからまずはリストを作ってみようと思う。

    正直、京や恵、郁ちゃん、お兄ちゃんとロッカさんやお父さんの視点でのあすわを見てみたかった。主人公視点の物語で、終始あすわの考えに

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    2025年08月19日
  • 静かな雨

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    これは、、
    美しい文章と感傷的な二篇だった。静かな雨というタイトルに相応しい、心に染み入る本。だけど恐ろしい。

    静かな雨
    こよみさんという人がとても好き。自分がしっかりしてて、この人しか持ってないなと感じさせる魅力があって、賢くて面白くてとても強い。
    そして何より打ち込んで極めるものがある。
    p.48
    「迷っているうちは進まない方がいいよ」
    「ほんとうに迷っているときは、進もうと思ってもどっちが前だか後ろだか、わかんなくなっちゃってるの。」
    p.57
    「ーーーあたしたちは自分の知っているものでしか世界をつくれないの。あたしが実際に体験したこと、自分で見たり聴いたりさわったりしたこと、考えたり

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    2025年08月16日
  • いつか、アジアの街角で

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    豪華作家たちのアジアにまつわるアンソロジー
    『アジア』とタイトルにある割には台湾と香港しか出てこないけど 笑

    人は香りや味や音や言葉や、そして一瞬の風景でふっと過去の記憶の中に連れていかれることがある
    どのストーリーもそんな郷愁に誘われる

    若い頃、香港にハマっていた奈美子
    当時のパーティで妊婦さんのお腹を生まれて初めて撫でた
    その時のお腹の中の子、ケリーが日本で勤め始めたと聞く
    『友達になってあげて』と古い友人に頼まれたけれど…
    奈美子が知っている香港の熱い情熱と勢いと自由
    それは25歳も年の離れたケリーが育ってきた香港の環境とはかけ離れていた
    ぎこちない2人
    でも2人の中にはそれぞれ、愛

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    2025年08月11日
  • スコーレNo.4

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    面白かったです。

    恋愛や家族、仕事という色々なテーマが盛り込まれていて楽しく読めました。

    特に、恋をした麻子の心情の描写が良かったです。
    きめ細やかで瑞々しい。
    感覚が研ぎ澄まされる感じや、気分が高揚する感じがすごく伝わってきました。宮下さんの作品の魅力を再認識しました。

    それにしても、勤務先の他部署の茅野さん。
    暗闇のなかでピアノを弾くシーンがカッコ良すぎでした!

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    2025年08月10日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    やさしい世界
    決してHappyな状況でも境遇でもないし
    むしろ少し哀しみを持ち合わせているけど
    それぞれが 自分自身を受けとめて
    ゆっくり じんわりと
    上昇しているような。。。
    希望を感じるし 望みながら読んでいて
    何故か藤井風のキラリが頭の中で
    流れた
    サマータイム。ではなく

    やさしい世界であってほしい
    彼らが 日々 小さな幸福を
    積みあげられるような

    見方を変えたら
    感じることを変えたら
    見える風景も 拡がるんだよね
    狭い枠の中では
    一方通行の見方では きっと苦しさが
    目立ってしまう
    私は時々 とても狭いから
    この お話を読んで
    あぁ、そうか…と気づいた

    目まぐるしく 急ぎ気味の日

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    2025年08月10日
  • たった、それだけ

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    連作になっている。
    父であり夫であり上司の罪から物語が始まり、妻、子供、不倫相手等々の連作。
    んー、私には何ともモヤモヤして中途半端に終わった感じがした。
    でも巻末の解説を読むと[最後はとても満ち足りた気持ちで本を閉じた]とある。
    確かに解説を読むと、【なるほど】とそうゆうことかと思いはしたが私は満ち足りた気持ちにはならなかった。

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    2025年08月09日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    以前読んでいたと思ったけど、再読。
    迷える人の今を肯定してくれる本だった。記憶よりも面白かったかも!

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    2025年08月05日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    優しい本だったな。
    どんなに笑えても、どんなに泣いても、結局ご飯は食べなきゃ生きていけないわけで。
    食事って思い出が残りやすい場面だと思う。
    誰かが好きな料理、私が好きな料理、喧嘩した日に食べた料理、
    それを見るだけで、匂いを嗅ぐだけで、食べるだけでその思い出が思い出せる。
    生きているとそんな料理がどんどん増えてくる。
    このエッセイは、そんな人生の食を覗かせてくれる。
    おいしくて、あたたかくて、いとしいエッセイだったし、
    私もこんな思い出になるような人生を送りたいと思った。

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    2025年08月03日
  • ふたつのしるし

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    全く異なる2人が3/11を機に出会い、人生を共にする。
    でも正直急にあんな感じで来られたらビビると思うけどな…笑

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    2025年08月02日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    エッセイ。福井在住だって。
    なんか泣いたとこあったな。「朝起きて空を見るたびに、きれいだなあと思うよ」というあたり。そんなところに住めたら、そんな風に毎日目の前のことを、心をひらいてうけとめられたらいいよね、と思ったのだ。

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    2025年07月29日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    気取っていない、日常のごはんのエッセイという感じが肌馴染みが良かった。子どもが生まれて、献立に悩むことがあったり以前のように料理に時間をかけることができなくなったりがあるなかでも、それすらも幸せといった感じの作者の子どもへの愛が感じられるエッセイであった。

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    2025年07月27日
  • ふたつのしるし

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    ネタバレ

    生きづらさを感じている二人の「ハル」が
    出会って心を通わせていく物語。
    あらすじを読んで、この内容は知っていたので
    本の終盤まで二人がなかなか知り合わなくて
    どうなるんだろうかと思いました。
    震災の際に、温之が遥名を迎えに行くシーンは
    「いつの間にそんな風に思ってたの⁈」と
    ちょっと急すぎる感じが・・・。
    それは行間から読み取るということでしょうか。
    私には出来てなかったので、いきなり感がありました。
    でも全体的に心温まる物語でした。

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    2025年06月29日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    20代後半だった自分にも主人公と同じようなことがあった。からっぽだった。今思えばなんであんなに付き合っていた人に固執してたのだろうとわからない。そんな昔の出来事を思い出した。

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    2025年06月24日
  • 静かな雨

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    松葉杖の青年と、交通事故で記憶障害を患ったたい焼き屋の女性の物語。
    共に生きているのに、想い出を共有出来ない虚しさ。
    どうせ明日になれば、忘れてしまうのだからと、八つ当たりしてしまう青年。
    ブロッコリーのキッチンメモのくだりは、ちょっと苦しかった。

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    2025年06月23日