宮下奈都のレビュー一覧

  • 終わらない歌

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    『よろこびの歌』の続編。前作とストーリーラインに大差はないが、後半の盛り上がり方(ライブ感)は圧巻。しばらくはブルーハーツの曲が脳内再生を繰り返すことになりそうだ...。
    「夢は遠い。希望は儚い。どんなに手を伸ばしてもつかめないかもしれない。夢も希望も、挫折や絶望のすぐそばにある。もしかしたら、欲しがらないほうがいいのではないか、希望など初めからないほうがよかったのではないかと疑いながら、それでも希望を持たないわけにはいかない。夢に向かわずにはいられない。」

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    2020年03月22日
  • 終わらない歌

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    「よろこびの歌」の数年後。彼女達の悩み、足掻きは続いている。各章、音楽が効いている。特にcosmosはgood!
    世界にひとつだけの花に通じる願いを合唱曲が歌い上げていて、何度もYouTubeで聞いてしまった。
    前作も込みで良い小説だった。

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    2020年01月05日
  • 羊と鋼の森

    購入済み

    なるほど❗って納得でした。

    最近、じっくり読み進めることができなくて リタイア作品も多かったのですが、この作品は ピアノの知識がなくても作品の世界に引き込まれてしまいました。余韻の残る読みやすく素敵な作品だと思います。

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    2019年02月17日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    今年最後の1冊にふさわしかった。宮下奈都さんの作品はさらりと読みやすい。原田マハさんの作品は短編だけども流石に深い。小路幸也さん人と人の繋がりと本とのつながりに安定感。中田永一さんのメアリー・スーを殺してが新鮮だった。

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    2018年12月31日
  • 終わらない歌

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    宮下奈都さん「よろこびの歌」(2009.10)で、有名なヴァイオリニスト御木本響を母に持つ御木本玲、母とは違って声楽を目指しながら音大付属高校に行けなくて私立の女子校に入学、孤立している玲、30人の仲間たち、2年B組の合唱コンクール、そしてマラソン大会での感動でした。今回、その続編「終わらない歌」(2012.11刊行、2015.10文庫化)、みんな20歳、高校を卒業してそれぞれの世界に。御木本玲は、原千夏は、中溝早希は、東条あやは、佐々木ひかりは、・・・、音楽の素養豊かな宮下奈都さんの青春音楽小説です!

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    2018年10月09日
  • はじめからその話をすればよかった

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    宮下奈都さんの初エッセイ集。

    宮下奈都さんのエッセイは初めて読んだのですが、宮下さんって、小説作品数の割にはエッセイ集を多く上梓されている気がします(確か、今のところ4冊も出してる)。

    その真摯で心地よい温度の小説をどのような方が書いているのだろうと思う読者が多いからではないか・・・と勝手に考えたのですが、そんなわたしの予想を裏切らず、優しくてほのぼのとした世界観が垣間見られるエッセイでした。

    家族と小説を愛し、穏やかな日常をいとおしむ姿勢が素晴らしい。
    こんな、ささいな日々の何でもないことから抽出した言葉が積み重なって小説となり、読み手に新しい視座を得るという体験を味わわせてくれるん

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    2018年09月02日
  • 終わらない歌

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    宮下奈都さんの作品はどれも、読みやすい。
    こちらの作品は、『よろこびの歌』の3年後を描いた作品ですが、読んでいない私でもすっと作品に入り込むことができました。そして、人物像が私と重なる。
    私が過ごしてきた人生と重ねて、自分が抱いてきた気持ちと言葉を客観視しているようで歯がゆくて。
    『自分のことをもっと認めてあげて』
    と思いながら読み進めました。
    私は自分を認めてあげているのかな?と自分に問いかた本。

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    2018年08月05日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    ネタバレ

    約50年生きていると”食”にまつわるエピソードがこんなにも豊かにあるんだ。文章にできるか否かは別として誰にでもかけがえのない食にまつわる思い出はあるんだろうな。
    どれもほっこりするエッセイ。
    中でも知り合いの”栗ごはん”の話し。父親が珍しく栗ごはんを食べたいといい、その季節じゃないのであきらめようとしたけど和菓子屋さんから冷凍の栗を分けてもらい、無事作って夕飯においしく食べて、次の日父親は布団から起きてこなかった(亡くなってたという話し)なんていいお見送りができたんだろう。お父さんからの贈り物…。
    でも、もしこの時”栗の季節になったら作るね”と先延ばししていたら…どんだけ後悔しただろう。
    でも

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    2025年02月03日
  • 終わらない歌

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    シリーズ第2弾。前作は、とある高校の生徒達がそれぞれ将来への悩みなどを抱えつつも、合唱を通して青春をかけぬける爽やかな音楽学園小説。
    今作は、彼女たちが高校を卒業し、それぞれ、音楽大学に進学したり、舞台女優目指して奮起したり、見知らぬ土地へ就職したり…とネクストステップを歩み始める。
    主人公のクールな玲も好きだし、女優を目指す転身爛漫だけど言葉が暖かい千夏、スポーツトレーナーを志す早希も、みんな好きだな。章によって主人公が変わるので、みんなに思い入れを感じてしまう。最後の章は、疾走感あって良かったな!千夏が強引に玲を舞台に誘って、練習を重ねながらステージで輝く。夢って良いね!青春って良いね!

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    2018年04月20日
  • 終わらない歌

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    ネタバレ

    よろこびの歌の三年後。
    御木元玲は音楽学校に入っているが、クラスで1番ではなく、色々と迷いながら進んでいる。歌が上手くなるために、必死でやろうとするが、何をしたら歌が上手くなるのかがわからず、色々と挑戦してみる。そこに千夏や3年前の同級生が絡んで、より悩みを浮き上がらせている。読んでいて気持ちよくなる作品。

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    2018年03月03日
  • 終わらない歌

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    気に入った本は老後にまた読むつもりで保存版として購入するものの、数年以内に再読する性分ではないため、『よろこびの歌』の続編といわれても、記憶は薄ぼんやりどころか遠い彼方。ま、「女子高でいろいろもめて大団円」ぐらいに覚えていれば大丈夫なお話です。

    女子高の校内合唱コンクールの様子が描かれた『よろこびの歌』。本作は、主人公の玲をはじめとする当時の同級生たちの3年後という設定(出版されたのもきっちり3年後)。音大に進学した玲を皮切りに、さまざまな進路を選択した5人それぞれの物語。ミュージカル女優だったり、トレーナーだったり、葛藤しながら目指す夢。当事者目線の物語が占めるなか、短大卒業後に東京を離れ

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    2017年10月13日
  • 終わらない歌

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    前編となる「よろこびの歌」未読で、本書を読んだ。
    本書だけでも良かったけど、前編本から読んだ方が登場人物の人物像、経験、その背景がより分かって、もっと面白いと思う・・・ので、前編本読んでから再読するかも・・。

    20代の青春真っただ中の女子達の、真剣だからこそ悩み、そして成長していく物語。そして、彼女達自身だけでなく、彼女達の発する空気に触発されて変化へのスイッチを押される先輩たち。

    20代前半って、未来への不安や希望でいっぱいだった。そして、希望の方が大きかった。
    ある程度経験を重ねると、未来が未知でないような感覚がでてくる・・良きにしろ悪きにしろ・・。
    だけど、未来ってやっぱり未知で、不

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    2018年01月16日
  • 終わらない歌

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    ネタバレ

    前作「よろこびの歌」から三年後が舞台。みんな二十歳になり、それぞれの場所で頑張っていた。夢にあと少しで届きそうな人、目の前にして悩んでいる人、悩みごとは変わったかもしれないけれど、あの頃と同じく、ぐるぐる、ぐるぐる。立ち止まったりしても、三年前に未来の私に歌った歌に、今も励まされて、支えられているのかな。御木本怜と原千夏が今も良い関係を築けているのが嬉しかった。

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    2017年09月07日
  • マウンドの神様

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    ネタバレ

    野球を愛する人気作家の野球を題材にした小説、エッセイを、集めた短編集。
    どの作品も作家の野球への思いや造詣が伝わってきて面白かった。個人的には「ひゃくはち」の著者早見和真の「あの日、監督がうなずいていれば、僕は-」が「ひゃくはち」の舞台となった高校、監督が登場していてツボだった。

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    2017年07月22日
  • はじめからその話をすればよかった

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    ポツポツとそのときに宮下奈都さんが感じたことだったり考えたことだったり体験したことだったり。
    この人の感性というのがどこにあるかを覗けた気がする。気がするだけだが。
    こういう本をもっと早く知って紹介されてる本や作品を読んでるか、もしくはすでに読んでいた上でこの本を読みたいものです。
    本読もう。

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    2017年06月04日
  • 誰かが足りない

    ネタバレ 購入済み

    そのくらいがちょうどいい

    私には誰が足りないのか考えた。
    誰だろうな。思い浮かばない。

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    2017年05月20日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    本をめぐる物語というか、本に係わる物語って感じ。
    色んなかかわり方があるとは思うけれど、それだけでなく、
    本が出来上がるまでに、色んな人が関わっているんだと思ったら
    ますます本が愛おしくなります。

    アンソロジーは新しい作家さんとの出会いの場である。
    ましてや本関連のアンソロジーときたら、期待度大である。

    好きなのは、「メアリー・スーを殺して」
    話の流れから、どんな結末になるかと思ったら
    さすがの乙一氏ですね。
    ある意味、予想外で中田氏らしい終わらせ方でした。
    ちょっとしたきっかけで、人って変われるんだって思わせる。
    これは読後感がよいです(p^_^q)

    「砂に埋もれたル・コルビュジエ」

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    2016年12月01日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    何かが足らない欠落感という枠に自身を閉じ込めていた佐古さん。後ろを向く理由や下を向く言い訳にしながら、自己に正直であろうとする無意識の真摯さも感じて嫌いになれない。
    認めてくれる人や仕事、自分の居場所に出会って最後は枠から自由になれたんだな。
    彼女も彼女を取り巻く人たちも日常の陰りを抱えている人生だけれど、それでもほんのりと胸が温もるのは誰も誰かを否定していないからなんだろう。
    我が子も早産だったから、未熟児を「保育器には入れません」って選択が親にあって、それがまかり通る設定は驚きと同時に違和感があった。

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    2022年07月21日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ⚫メアリー・スーを殺して/中田永一(乙一)
    ⚫旅立ちの日に/宮下奈都
    ⚫砂に埋もれたル・コルビュジェ/原田マハ
    ⚫ページの角の折れた本/小手鞠るい
    ⚫初めて本をつくるあなたがすべきこと/朱野帰子
    ⚫時田風音の受難/沢木まひろ
    ⚫ラバーズブック/小路幸也
    ⚫校閲ガール/宮木あや子

    こういった本を読んでいつも思うのは、自分にとって新しい作家に出会える嬉しさ。
    といっても、今までは目当ての作家以外に1人2人いれば当たりだったが、今回は4人もいる。
    誰から手を出そうか。

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    2018年04月18日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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     短編集。どれも面白く、さらりと読めた。

     作者・読者・装幀家・校閲者など、色々な立場から本と関わる主人公たちの、本に纏わる物語。

    「メアリー・スーを殺して」を特に気に入った。

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    2015年07月03日