宮下奈都のレビュー一覧

  • よろこびの歌 新装版

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    読み始めてすぐに、重い雰囲気になりこれは読み進められるだろうかと不安になった。
    それはきっと、主人公の状況によるものなんだけれども、それに加えて学生時代の繊細さや自分に対する期待や失望に重ね合わせてしまうからなのかなとも思う。
    それぞれの女子生徒たちにそれぞれの背景や事情があって、だからこそ生まれてしまう誤解や苛立ちや齟齬。
    自分の学生時代にもしこの本を読んでいたら、もう少し自由にできただろうかと考える。けどやっぱり無理だったかな笑。
    この本の子たちがいるような学校で過ごしたかったなー。

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    2026年08月14日
  • 羊と鋼の森

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    読み始めてすぐ、「ああ、これはストレンジ・アイの小説だ」と思った。ストレンジ・アイは、とある漫画で使われていた表現で、つまりは普通の人が見ることのできないものを見る能力がある人のこと。主人公の外村くんは、スーパー調律師である板鳥さんがピアノを調律する姿を見て、その音に森を想い、森を見た。普通の人が「ああ、ピアノの音だな」と思うところを、外村くんはまったく違うものを見たのだ。もうそれだけで、外村くんに「この子は尋常じゃない」と感じた。ストレンジ・アイという才能を持つ主人公が、一歩一歩、目指す何かを掴もうとする姿。それを、ことばにして見せてくれたものなのだ。なんかもう、すごい世界なのだ。
    それにし

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    2026年08月12日
  • 羊と鋼の森

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    自分の中の「芸術の才能」の定義を捉え直させてくれた本。
    生まれもった特殊能力の有無に捕らわれるのではなく
    ・この世界に溶けている美しいものに気付く感性
    ・それを掬い上げる執念
    これらを大切にしていけばいいのかなと思えた。
    好きでたまらないこと、それがあることに感謝したい。

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    2026年08月29日
  • 神さまたちの遊ぶ庭

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    十勝・大雪山国立公園にあるトムラウシに夫の一言で一年限定で移住することになった宮下さん5人家族の話。トムラウシをカムイミンタラ(アイヌの言葉で、神々の遊ぶ庭)と形容するところから本のタイトルは来ている。p12
    日記形式。福井から移住。

    <面白いところ>
    北海道の山行きを他人事のように語っているところ
    育ち盛りの3人の子どものいうことなすこと(中三・中一・小四)
    子どもたちを突き放して冷静に見ているところ
    行事で、子どものように木にのぼってはしゃぐ校長先生
    コミュニティに積極的に入ろうとするけれど、小さいのでその必要はなかったりする
    当事者視点だったり、第三者の視点で痛快に語っていたりする

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    2026年08月09日
  • ワンさぶ子の怠惰な冒険

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    宮下奈都さんの『神さまたちの遊ぶ庭』がとてもおもしろかったので、続けて読んだ。

    お子さまたちが健やかに育っていく時を共に刻んで、自分も子らの巣立ちを見送る母になったような大きな錯覚に陥り、すがすがしさが心に残った。
    そのくらいどっぷり読んだ。

    しあわせについて書かれた叙述に深く共感した。
    「…しあわせっていうのはたいてい小さなところにひそんでいるのだ…本当に大事なのは小さなところ。たったひとりの人間の、胸の中の動きだとか、さっと心に吹く風だとか、光だとか、そういうもの」
    (195ページ)

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    2026年08月08日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    宮下奈都さんのエッセイを読んで、読んでみたくなった作品。
    繊細で内省的なお話で、詩的な文章に惹き込まれる!額装家という仕事、魅力的。主人公はどこか浮世離れした雰囲気だけど、この一文はわかるなぁと共感した。

    「怖かったんだ。うれしい気持ちに光を当てたら、その影で悲しい気持ちが濃くなる。楽しいを時間したら、さびしいにも目覚めてしまう。悲しいとか、さびしいとか、怖かった。うれしいも、楽しいも、怖かった。だから、どこにも依らずに中間のあたりでゆらゆら漂っていた。」

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    2026年08月05日
  • 羊と鋼の森

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    まず調律師って地味な仕事だと思ってた。

    でも読み進めるうちに気づく。調律師って、ピアノと弾く人の間に立つ人なんだって。部屋の空気も、持ち主の性格も、ぜんぶ拾い上げて音に変えていく大事な仕事。

    そんなピアノの調律師に魅せられた外村くんが新人として壁にぶつかる姿、しんどかった。経験がすべての世界で、クレームを受けながらもふて腐らずに調律師の勉強を続ける。その直向きさに、なんか見習わなきゃって思わされた。最近、異業種に転職したあたしには、余計に刺さったのかもしれない。

    「才能って言うのはさ、ものすごく好きだって気持ちじゃないか」

    才能があるかないかで測ろうとしちゃうけど、ほんとうは「好き」を

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    2026年08月02日
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版

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    まさに「宝箱のようなエッセイ集」という言葉がぴったり。宮下奈都さんの子どもとの暮らしや向き合い方が垣間見れる、素敵な一冊でした。共感する箇所もたくさん。特にわかる〜!となったのは、子どもを公園に連れて行くときのお話です。私も同じように感じていて、元ママ友の必要性はよくわからないというのが正直な気持ちでした。でも、今は子どもがきっかけで仲よくなった友人も居て、彼女たちの子どもとの関わり方をとても尊敬しています。子どもに対する接し方だけで信頼の念を持てたりするというのは本当にそうだなあと。(逆も然りですが)

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    2026年08月01日
  • はじめからその話をすればよかった

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    宮下奈都さんの子どもに対する眼差しが好き。育児書とかを読むよりも、スッと心に入ってくる。
    特に印象に残ったのは、

    こどもたちに関してだけは、後まわしにしない。
    こどもには今しかないと思うからだ。今、お腹が空いていて、今、話を聞いてほしくて、今、ぎゅっと抱きしめられたくて。今を逃したら、次はない。肝に銘じている。

    この部分です。
    本当にその通りなんですよね。

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    2026年08月01日
  • スコーレNo.4

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    宇垣美里さんがおすすめされていたので読んだのが
    はじまり。なんていうんだろうこういった類の青春?恋愛?小説、個人的にはハマらないことがあるんだ
    けど、サクサク読めた。自分が主人公の麻子さんに
    なったような気持ちだったし、麻子さんの幸せを
    本当に願ってますという気持ちになった。
    ホワホワと生きる幸せや勇気が出てくる作品だと思う。

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    2026年07月31日
  • 羊と鋼の森

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    高校の体育館のピアノ調律に偶然居合わせた青年が、その音に強く惹かれ未経験ながら調律師を目指す物語。
    様々な背景を持つ先輩調律師たちと、顧客の双子との出会い。この双子を映画では上白石姉妹が演じたそうで、これも観てみたくなった。

    偶然の、でも必然のような音の森との出会い。それを『森の匂いがした』という1文で始める。『夜が少し進んだ。僕は十七歳だった』で最初のシーンが切れる。
    なんて美しい文章。
    解説にある『温かく静謐な筆致』という言葉がすべてを表しているのでそれ以上書けないけれど、この本を本当に大事にしたいと思った。

    音を整えどんなに微調整を繰り返しても、ここでゴールとならない。ピアノの調律が

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    2026年07月26日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    フォロワーさんの影響で、久しぶりに読みたくなった宮下奈都さんの作品。
    宮下奈都さんの「羊と鋼の森」は5本の指に入るくらい好き。静謐な世界観とじんわり心に沁みる感覚が忘れられない。
    本作もまたとても好みでした。

    「私が選ぶもので私はつくられる。好んで選んだものも、ちょっと無理をして選んだものも、選ぼうとしなくても無意識のうちに選び取っていたものも。譲さんを選んだのも、そして譲さんに選ばれなかったのも、私だ。私に起こった出来事だ。それらは私の一部になる。私の身体の、私の心の、私の人生の。」

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    2026年07月24日
  • 羊と鋼の森

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    森や自然の描写、ピアノの音の表現、見えてきて聞こえてくるようだった。仕事であるピアノの調律に真摯に向き合いながら自分を見つめる青年の成長の様子がよかった

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    2026年07月26日
  • 静かな雨

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    鯛焼き屋台の女性店主と親しくなるも、彼女が不慮の事故で記憶障害になる話。他1編

    これからの雨の季節に大変よく売れる本です。宮下さんの本は文章の間に柔らかい空間があって雨音さえも音楽に聴こえるような不思議な魅力があります。透明感と余韻がとてもいいです

    もう1編もよかったのですが、え、どうなるのこれ?というラスト、ふとしたとき続きが気になって思い出しそうな衝撃でした笑。たんたんと進むのに後ろの一文で前の文が色づくのが面白い

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    2026年07月18日
  • 神さまたちの遊ぶ庭

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    軽く読むのにぴったりエッセイ
    表紙が可愛い〜
    北海道の山奥、自分は住めないな、、読書で体験させてもらってありがたい
    旦那さんにはちとイラっとする笑

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    2026年07月17日
  • 静かな雨

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    自分の世界は、自分で体験したことや考えたこと、感じたことでしか作れない。つまり、経験したという事実は、自分の世界がそこにあるということの証左となり得るのでは(ごめん頭の中をうまくアウトプットできない)。たとえその経験の記憶を失ったとしても。
    それってだいぶ希望だし、物語もふわりと希望が香る終わり方で良かった。

    物語の解釈としては少し、いやかなり変かもしれないけど。

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    2026年07月15日
  • 羊と鋼の森

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    ネタバレ

    ピアノの音の粒を一つひとつ聴き分けるように、仕事や音楽、人との向き合い方を丁寧に学び、迷いながらも自分なりの美意識や調律師としての在り方を見つけていく成長物語だった。最後まで一流になったという達成感ではなく、調律という仕事には終わりがなく、これからも音を聴き続けていくという余韻の残るように感じた。その静かな終わり方がこの本の良さだと思う。

    haruka nakamura/♫Still Life(full album)
    空気感や自然を思わせる演奏に加え、アップライトピアノのハンマーが弦を打つ音や鍵盤が動く気配があえて残されているのが魅力。読みながら聞くと、調律師の仕事をより身近に感じられる。

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    2026年07月11日
  • 羊と鋼の森

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    ネタバレ

    この話、映画で見てみたいと思っていたらすでに実写化されていました。調律師として誠実にコツコツとピアノに向き合う外村だが、ふたごの姉 和音の弾くピアノと出会い、仕事に大胆さも生まれます。個性的な先輩との温かい交流も描かれていて、最初はうまくいっていなかった秋野の心を開く外村みたいな子が成長していくんだろうなと思いました。個人的には、引きこもりっぽい若い男性の家のピアノのエピローグが心に残りました。

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    2026年07月11日
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。

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    だいすきな宮下さんのエッセイ。
    ぜんぶ食べ物にまつわるもので、宮下さんの食に対するこだわり、想い、いろんなものを感じられた。
    読んでる期間は普段よりも料理に力が入った。たのしく作って、たのしく味わって、元気になる。

    そして、豆がとても好きなんだなぁとここで改めて知った。
    初めて宮下さんの作品を読んだのは「太陽のパスタ、豆のスープ」だった。それは豆が主題だったけど、やっぱり宮下さんは豆が好きだったんだな。
    当たり前だけど、作品には作者のエッセンスが滲み出る。そういうことを強く感じられた。

    最近宮下さんエッセイ多くないですか?そろそろ長編読みたいです!ずっと待ってます。

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    2026年07月09日
  • 羊と鋼の森

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    調律師という職があることすら知らなかったが、世の中にはこんな素敵な職業があるんだなぁと世界が広がった気分。

    最初意味のわからないタイトルだなと思ったけど読み終わった今は違う。

    タイトルよく分からないけどとりあえず読み始めて、読み終わったとき、もう一回タイトル見たときのあまりにも違う解像度を感じられるのも小説を読む醍醐味だなと思い知らされた作品。

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    2026年07月09日