宮下奈都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
仕事をテーマにした小説を読むのはこれが初めてで、調律師というこれまであまり意識したことのなかった職業の世界を知ることができたのが印象的だった。普段は表に出ることのない仕事だが、一つ一つの音に向き合いながら楽器の状態を整えていく姿には、静かな職人の世界があるのだと感じた。
自分は音楽にそれほど詳しいわけではないので、登場人物たちの感覚に完全に感情移入するのは少し難しい部分もあった。ただ、それでも文章から伝わるピアノの音や空気感を想像しながら読むのは面白く、音の違いを言葉で表現する繊細さに惹かれた。普段意識しない「音」を想像する読書体験だった。 -
Posted by ブクログ
分かりやすい、優しい物語だった。うっすらとした寂しさが絵になったような日々の中に、訪れた「ハライ」というレストランでの幸せな時間が、しみじみとしみる。
読む本の中にはむずかしい漢字ばかりの時がある。鋭く心の中をかき回してあとはわずかに理解の外にあるような疑問符を残す。考え続けて著者の深遠な思いに気が付いたり、迷路に迷い込んだりする。
そんな何かを求める読書もたまにはいい。生きている実感がある。それでもこうした暖かい日々を優しい言葉でつづってくれる小説に、癒されたいときもある。
文字好きが選ぶ文章は、生きていく指針だったり喜びだったりするが、生活の中で、そんな文字好きだけでなく、いろいろな手段 -
Posted by ブクログ
宮下奈都さんのエッセイの本。
福井から北海道の田舎へと
1年間の山村留学した期間をつづった
エッセイの本。
読んでてとても心があったかくなった。
家族の何気ない日常と、
その土地の神々しいほどの自然が溢れるさま。
そこでの人との関わり。
こんな1年が人生の中で持てるって言うのは
とても幸福なんだろうなぁと
読んでいて思った。
子どもたちのまっすぐさ。
そして、自然の怖さと温かさ。
山村留学という
ある意味特殊な体験なのかもしれないけれど
それでも、
何気ない日常に宝物はあるんだと
気づかせてくれる
とてもとても良き本だった^_^
最後胸が熱くなったなぁ
悲しさと、寂しさと
で