宮下奈都のレビュー一覧

  • 羊と鋼の森

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    穏やかで静か。それでありつつも多彩な描写。特に森や音についての描写は浸ってしまう。
    文体から感じるこの空気感は、佐藤厚志の「荒野の家族」に近い。自然描写が多いからだろうか。

    主人公も同僚も、個性豊かでみんないい人。それでいて仕事への厳しさを持ってるから緊張感もある。それを穏やかで静かに表現しているのが素晴らしい。

    双子のシーンがすごく好き。フランスのプレネ姉妹がモデルだろうか。映画「デュオ 1/2のピアニスト」を思い浮かべた。

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    2025年12月29日
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻

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    とある誰でもない専業主婦の女性が、誰かになりたくてもがきながら、最終的に自分であることをゆっくり受け入れていく物語、ということになるんだと思う。虚栄心、嫉妬、見栄、優越感、劣等感、そういった感情とその日々が丁寧に描かれている。もしかすると子育てをしている多くの女性は、主人公の気持ちやシチュエーションに強く共感するのかもしれない。

    俺はと言えば、性や役割の違いもあるとは思うけど、考え方として主人公はなかなかまっすぐに歪んでいて(これは物語の装置として拡大レンズを通して描かれているからだとは思うけど)、強い共感はあまり感じなかった。でも、あまり共感できない主人公なのに胸を打たれる場面がいくつもあ

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    2025年12月22日
  • 神さまたちの遊ぶ庭

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    山村留学の1年間、書ききれないほどたくさんのことがあった中で、書くことのできる一部分をみせてくれたのだなと思う。
    書くことのできない深い部分が、小説にじんわり反映されてくるんじゃないかと思うと、宮下さんの小説がこれからも楽しみ!

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    2025年12月21日
  • 羊と鋼の森

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    うん。調律師を目指した若者の成長を描く物語なんだけどね。主人公の若者の出会う人たち人たちはみんな良い人たちで主人公にさまざまな示唆や影響を与えるわけだけど、主人公があまりにイノセント過ぎて浮世離れしてるし、お前は一体なにがしたいのよ?って思ったりもする。もちろん調律に情熱を持ってるわけだけど、何故の部分が弱いんだよなあ。主人公の感情表現が希薄過ぎて感情移入が難しいし、そんな主人公が時折見せる感情に読者は胸打たれるわけだけど、ん?こいつが無用に静謐である必要なに?と思ってしまった。装置としての主人公と思いながら読んだ。それでも優れた描写が沢山あり、惹きつけられたし、面白かった。

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    2025年12月18日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    結婚直前に婚約解消された「あすわ」は、気力を失っていたが、
    叔母のロッカさんの提案により、徐々に気力を取り戻していく。

    タイトルの太陽のパスタと豆のスープに関しては、
    読んだ人だけがわかる、キーワードなので触れませんが、
    叔母が何かと姪のところに現れるというのは、ありがた迷惑な気がしてしまう
    場面もあったりなかったり。

    物語的に、男女問わずで楽しめるかなと思う内容ではありますが、
    主人公の「あすわ」に係る人たちの寄り添い方が救いとなって成長する
    ところは女性には良い刺激になるのではと思います。
    主人公と叔母の名前を漢字にしていないのは、漢字じゃないわけではなく、
    あえてのことなので、読んだ

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    2025年12月11日
  • スコーレNo.4

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    いつ読んだか覚えてなかったので再読。言葉が風に乗って心に入ってくる感じがした。女性とか男性とか、そうではなくて、その人そのものを映し取るようなお話でした。

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    2025年12月07日
  • 羊と鋼の森

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    綺麗な場所が文字だけで沢山想像出来て、暖かくて、若々しい小説でした。
    若くて勢いのある男の子の頑張る姿に、元気をもらったのも勿論ですが、微笑ましくなるお話でした。
    始まりも終わりも意思、その間にあるのが努力や頑張りやそれ以外。この言葉がとても好きでした。(うろ覚えです。)

    何かをやってみて、頑張って、やめ時って分からないと思うけど、その時に意思が弱いから続かないとかいう人がよくいます。
    そんな時に、意思が弱いんじゃなくて、やめ時はここだという意思があるから区切りが着いたんだよと言える人になりました。

    まあ、そんなこと考えずに夢中にすごしていたら
    「ただ、やるだけ」。とても良い意味の「ただや

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    2025年12月05日
  • 羊と鋼の森

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    実は宮下さんの作品は初めてでしたが、静かで落ち着いた文章の中に、深み、重みがあって、「森」のようだと感じました。他の作品も、読んでみたいなぁ。

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    2025年12月04日
  • スコーレNo.4

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    静かな中に、力強さを感じる。

    「羊と鋼の森」を読んだときと似た読後感。主人公があまり声に出さない性格だからこそ、生きてくる風景描写から感じられる登場人物の心理描写、本当にステキです。

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    2025年12月04日
  • 羊と鋼の森

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    こういう本がベストセラーになる時代は良い時代だと思う。ストーリーそのものは特段目を引くものはないけれど、一つ一つの表現が綺麗で澄んだ気持ちになる。
    それでいて十人十色な仕事への向き合い方があり、「夢のように美しいが現実のようにたしかな」作品だと思う。

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    2025年11月30日
  • 羊と鋼の森

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    「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」まさしくそんな小説。

    「羊と鋼の森」というタイトルは、羊毛と鋼で構成されたピアノの世界、そしてその調律という森に飛び込んだ少年の物語のため。

    この先の外村や双子の成長が気になる。もっと読みたいと思わせる終わり方だった。

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    2025年11月29日
  • スコーレNo.4

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    ネタバレ

    すごく好きでした。
    宮下奈都さんの紡ぐ物語は、心がとても丁寧に表現されていて、静かなのに熱くて、大好きです。
    麻子が幸せを掴めそうな時の感情の高まり。私まで心がきゅうっと熱くなりました。
    他の作品もどんどん読みます!!

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    2025年11月24日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    婚約者から、結婚直前で突然婚約を解消された
    主人公のあすわ(明日羽)傷心の彼女に
    叔母のロッカさんはドリフターズリスト(やりたいことリスト)の作成を提案する。
    ロッカさんの能天気ぶりに、腹が立つやら
    あきれるやら‥でもきっと、この人には
    何を言っても通じない。
    ドリフターズリストを悩みながら書いて
    無理にでも達成しようとするあすわだが、
    ドリフターズリストは「不可能リスト」と、
    エスティシャンの桜井さんに教えられる。
    リストは反面教師で自分にできないことを
    挙げるらしい。本当に大事なこと、どうしても
    守りたいものは口に出したり紙に書いたりしない
    ほうがいいと言われて、愕然とするあすわ。

    会社

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    2025年11月24日
  • 窓の向こうのガーシュウィン

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    ネタバレ

    主人公がつい頭の中で繰り広げてしまう言葉の連想が唯一無二。こういう思考ごできるのは「書く」からこそなのでは。宮下さんはアイデアをちゃんと手書きする方なのかも。などと妄想。
    介護問題を押し付けるでもなく、額装の世界にどっぷりというわけでもなく、ひたすら今について語ってくれるやさしい物語。

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    2025年11月21日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽の成長の物語。

    温かく優しいまわりの人たちのおかげで悲壮感がなく救われる。

    「たんぽぽのような声」
    「ドリアン」
    「一切れのパン」
    「豚のメ」

    印象に残る。

    無性に豆を茹でたくなる。

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    2025年11月20日
  • ワンさぶ子の怠惰な冒険

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    宮下家はやはり面白いなと思いました。それぞれのお子さんの成長や宮下さんのイベントの話しも書かれていて、どんどん読み進められました。毎月末の、ワンさぶ子のおやつタイムのコーナーも面白く、神さま達の遊ぶ庭に続いて満足でした。
    買うかどうか、と言うとまだ定まっていないので星4つにしました。

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    2025年11月14日
  • 羊と鋼の森

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    調律師として働く外村の日々が温かい文体でゆっくり綴られている。同僚やお客様の双子も優しい感じ、まるでファンタジー。音を色んな方法で表現しているのもすごいと思った。

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    2025年11月13日
  • 羊と鋼の森

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    2016年本屋大賞受賞
    面白いね、コレ
    調律師のありふれた(?)日常と成長への葛藤の物語。
    愛だの恋だの出て来ない
    または嫉妬や憎愛だのドロドロもしない
    ましてや殺人事件も起きない
    けど日常ストーリーだけどすーっと読めて行ってしまう。
    調律師って自分には馴染みないけど、こんな強い思いを持ってる人もいるんだーと感じた1冊でした。

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    2025年11月13日
  • 羊と鋼の森

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    温かい文体で、読んでいて自然と涙が出ました。調律師は馴染みがなく専門学校があることも知りませんでしたが、私の学校のピアノも、駅で見かけるストリートピアノも、コンサートで見るピアノも調律してくれる方々がいたんだ! と知りました。
    外村の理想までの道のりは果てしないし、こうすれば辿り着けるという方法があるわけでもなく、才能が無いからかと打ちひしがれる時もありますが、結局情熱を持ってこつこつこつこつやっていくしかない。自分も毎日こつこつがんばろうという気持ちになります!

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    2025年11月08日
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

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    ネタバレ

    ドリフターズリスト私も作ろっかな
    最初は婚約破棄されたあすわが可哀想すぎてこっちまで辛くなった
    でも郁ちゃんもロッカさんもお兄ちゃんもあたたかくて幸せな気持ちになった
    リスト作りたいって思いながら読んでたけど途中で恵の「リストは反面教師、リストに書かれているのは全てあなたの弱点、どうしても守りたいものは口に出したり紙に書いたりしない方が賢明」って言うのにも頷けた
    また、同時に1切れのパンみたいな存在。何をしてるか、何をすればいいかやろうとしてる事は、やりたいことはそういうことを考えるのがリストの役割できっかけ。結局はこのリストはポケットに入れて自分で進んでくしかない書いたことを信じてこれがある

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    2025年11月08日