宮下奈都のレビュー一覧

  • スコーレNo.4
    時が流れても環境が変わっても変わらないもの、大切なものに麻子が成長するにつれて気づいていくのがよかった。

    七葉と自分を比べちゃったり、何かに夢中になれないことで悩んだりしても、やさしい気持ちで日常を慈しむことが出来てる麻子は充分すごいと思う。

    慎ちゃんとのお話好きだなあ。
  • 太陽のパスタ、豆のスープ

    自分と向き合うためのドリフターズリスト。
    私も作成したくなった。

    読む前は、不思議なタイトルにどんな意味があるのか気になったけど、読んでみると納得。
    明日羽がどん底に落ち込んだところから引き上げてくれる材料だったのだなと思った。

    おいしいご飯を食べて、今日も生きよう。

    落ち込んだときに読むと...続きを読む
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。
    宮下奈都さんのおいしいものに纏わるエッセイ。


    宮下さんのエッセイは柔らかで、あたたかい。
    とくに『にこにこ』という表現からは、
    ほんとうに可愛らしくにこにこした子供のまーるい顔が思い浮かぶ。
    どんな子どもたちかも知らないのに。

    栗ごはんの話がとても好き。
    そういうことって、あるんだな。

    でて...続きを読む
  • スコーレNo.4
    仲の良かった妹との拗れてしまった関係や実家への複雑な想いを、学校生活や就職して仕事をし、そして恋人との生活の中で見つめ直していく物語。

    娘がいる自分としては今を大切にしたいと思う一方、この先の成長を思うと切なくもなる小説だった。読んで良かった。
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    再読。

    主人公、明日羽が絶好調からどん底に落とされるところから物語が始まる。だから最初から私も暗い気持ちになってしまう。どんどん元気になっていくはずだと思ってたんだけど、なかなかそうはならない。前向きになったと思ったら問題にぶち当たり、また後向きになる。この繰り返しでなかなか前向きにならなくて、私...続きを読む
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。
    食べ物にまつわるエッセイ集。日々の食べ物から懐かしさや憧れや苦い思い出やいろんな感情が湧き出てくることに感心しました。
    私にもそんな食べ物あるかなぁと自分に反映させながら読みました。
  • 田舎の紳士服店のモデルの妻
    読む前はタイトルを見て、どんな作品かいまいち想像できなかったけど、読み終わってからはすごくしっくりくるタイトル。「イナツマ」ね。解説は辻村深月さんでびっくり。好きな作家さんの共演……!
    主人公の梨々子は、子供2人と素敵な夫と暮らす、東京のキラキラ奥さんだったが、夫のうつ病をきっかけに田舎へ移住する。...続きを読む
  • 緑の庭で寝ころんで 完全版
    宮下奈都さんはお母さんとしてはあったかいし、人としても素敵だなあ。
    子どもたちが元々もっていたものが沁み出ていることもあるかもしれないけど、でも子たちみんな素直だし、やさしいし、親にも恥ずかしがらずにお礼を言えて、それって著者ご夫婦のお人柄も大いに関係しているんじゃないかな。

    大きなことがなくたっ...続きを読む
  • 静かな雨
    宮下奈都なぜかここにきて宮下奈都デビュー作を読む。
    さすがに若々しい宮下小説、こなれていないが今の宮下小説に進化する下地は十分に感じられるし、何も情報なしで読んだら「有望な新人が出てきた」と追いかけるつもりになっていたと思う。

    表題作、たい焼き屋のこのみさんと主人公の行助の、あるどうしようもない事...続きを読む
  • 静かな雨
    「静かな雨」
    明け方の雨のシーンが特に印象的でした。
    行助がこよみさんの中に、これ以上の澱を積もらさないようにと思います。

    「日をつなぐ」
    読んでいて、ずっとしんどかった。
    人によってハッピーエンドかバッドエンドかは分かれると思います。
    私は・・・後者かな。


  • ふたつのしるし
    優等生で、顔立ちも綺麗なのに、わざと舌足らずにしゃべったり目立たないようして周りから距離をとって生きている遥名。関心がある事だけに集中して周りが見えないマイペースすぎる性格ゆえ学校生活にも馴染めない、勉強もできない劣等生の温之。そんな二人が3・11の大地震の日に出会うまでの軌跡を描いた物語。二人の"...続きを読む
  • 神さまたちの遊ぶ庭
    宮下奈都さん一家5人で山村留学した1年間を綴ったエッセイ。

    北海道の自然の厳しい中で、
    アレヤコレヤと体験しながら学ぶ学生生活。
    わたしもやりたかった笑

    トムラウシに出発する前の義理の親御さんとのやりとりに出てくる、
    『縛られてるんだな、と思った。賢明すぎて外れるのが怖いんだろう。』
    の一節。
    ...続きを読む
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    心が空っぽになってしまった主人公が、
    家族や親戚、友達とのやりとりによって、
    自分を取り戻すお話。

    徐々に、徐々に、自分を取り戻していくさまが、綴られている。
    とても暖かで穏やか。

    心が空っぽになると、
    やりたいことも浮かばない。
    ほんの数ヶ月前にわたしもその状況に陥ったから、
    すごく共感してし...続きを読む
  • 神さまたちの遊ぶ庭
    大雪山のふもと、トムラウシの集落に岡山から期限付き移住した宮下一家のハートフルエッセイ。

    「羊と鋼の森」がすごく良かった宮下さん、北海道の森林や北海道の地方都市(帯広モデルと思われる)の描写がすごく的確で、その景観をとても大切に扱っていたので、宮下さんは道民にちがいない、と思っていたのだけど(結果...続きを読む
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。
    料理を通して家族とのつながりを描くエッセイ。
    とてもほっこり。
    自分も料理にまつわるエッセイを書いてみたくなった。
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    たまたまやりたいことリストみたいなものを書いてる最中に、出会えた本。
    リストを書く目的って、大きな野望を叶えるというより、とことん自分に向き合うことなのかなぁと本を読みながらも実感。

    ゆるやかによろこび、そっと悲しむような、穏やかな毎日を今は求めたいと思う。感情に振り回されすぎないで、やりたいこと...続きを読む
  • 神さまたちの遊ぶ庭
    お父さんの気まぐれ?で北海道1年間移住が決まったことで家族の性格が如実に出て面白かった。作者のツッコミが笑えた。
  • スコーレNo.4
    しっかりと自分を見つめながら成長していく主人公の姿に感動しました。
    人にどう思われるかではなく、真摯に自分に向き合う姿勢を私も真似したいなと思いました。
  • 窓の向こうのガーシュウィン
    評価がわかれてる!私はすごく好き。
    宮下さんの使う言葉、生み出す雰囲気、どこにでもいそうな登場人物、、、そういったものが温かく紡がれている。
    先生の認知症は少しずつ、でもハッキリと進んでいて、それを認めたくない気持ちと、支えたい気持ち。佐古と隼の心理描写には、リアルなものがあると思う。
    宮下さんの作...続きを読む
  • よろこびの歌
    よろこびの歌 / 宮下奈都

    The青春
    怜が「これぐらい」って思って皆に振った練習が
    みんなからしたら「厳しすぎる」って言ってたところに
    今まで育ってきた環境と実力の違いが滲み出ててゾクッとした。

    でもそんな遠くにいる怜を応援するためにクラスのみんなが歌った歌が例を奮い立たせた。
    さすがにあのシ...続きを読む