宮下奈都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ主人公は婚約破棄をされた事務職の女性。
結婚後に使うはずだった休暇を取り自暴自棄に過ごすも、叔母からドリフターズリスト(やりたいことリスト)の記載を勧められ、試してみる。
そこに記載したエステで出会った綺麗な店員、同僚の仕事以外の一面(豆を広める活動)の発見と活動への参加などを通して、前向きに変わっていく。
たぶんそんなに大きく変わってはいない、日常が描かれているけど、物語の最初と最後では大きな違いを感じる不思議なストーリー。料理がその人を作るって部分はとてもわかる気がして、確かに自炊率の高かった週は気持ちが豊かだし、満足度が高い気がする。それが1番実感を得やすいけど、確かに人生って自分で作 -
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婚約破棄されたことをきっかけに、自分というものが無くて、ただ何となく生きていたことに気づいた主人公が「ドリフターズ(漂流者)リスト」を通して、自分や家族、周りの人々との関係性や本当に自分がやりたかった事は何かを見つめ直していくハートウォーミングな話。
「自分は何のために生きているんだろう」「本当にやりたいことはなんだろう」「あの人はあんなに頑張っているのに私ときたら……」と1度でも考えたことがある人ならきっと、理解出来る心情が書かれている1冊だと思う。
自由奔放でひねくれ者な叔母のロッカさんや、幼なじみの京など登場人物も皆濃いキャラで、この中で生きてたら確かに自分なんて突出したものは何も持 -
Posted by ブクログ
読み終わってからしばらく経つけど、ふとぼんやりする時はこの本のことを思い出してる
良い本だったな…
これまで読んだ宮下奈都作品の中で1番沁みた
1人の少女が大人になっていく過程を描いた作品
初めて恋した時の目で追う感覚や、社会人になって思っていた仕事ができなかった時の焦燥感だったり、それぞれの段階であぁ分かる…と思いながら読みました
解説にも書いてあったけど、宮下奈都は心情の丁寧な描写が本当に上手だなあと思う
丁寧で繊細でしっとりとした本
お父さんの「いい目を養うには良いものをたくさん見ること」から、もっとガシガシ本を読もうとも思いました
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Posted by ブクログ
宮下奈都さんってこんなに面白い人だったのか。
お子さんたちもだいぶ面白い。宮下さんと毎日過ごしてたら、そりゃユーモア受け継ぐよなと(本人の元々持ってるものももちろんある)。
ふふっと楽しく読みながらも、自分の子育てや暮らしについて考えさせられてた。
失敗や後悔を極端に恐れて、すごく神経質に暮らしているけれど、もっとのびのびと暮らせた方が、こどもにとってもいいんだろうな。
「あれだけ楽しんだのだから置いていかれても本望、と思えるくらいに楽しめばいいんじゃないか」って言葉とか、いろんなことが起きるたびの考え方とかが、なんか神経質になってしまっている自分を変えられるヒントになる気がした。
心 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初正直退屈だなと思ったけど、最後まで読み終えて良かったなと思える作品
大きな事件とかが起きないけど、心にスッと染み渡るような文章が多い。
仕事や生活で感じるちょっとした違和感の言語化が上手!
「会社を出れば、風はやわらかい。部屋の鍵を開けるとき、私は自由だ。〜何をするにも私はひとりで、〜自分の爪先のあたりだけを見ていればいい。」という表現がめっちゃしっくりきた。
ただ、この本の主人公自己肯定感が低めなゆえに結構な恋愛体質で、そこだけあんまり共感できなかった。付き合う前に自分の部屋でご飯食べようって言ってくる男、私なら惹かれないなー!!と思いながら読んでた笑笑
でもこの人の他の作品も -
Posted by ブクログ
「生きるのに意味などない。さびしいわけでもむなしいわけでもなく、ぱーんとそれが、わかる。竜胆梨々子が生きるのは、ほんの何人かの、梨々子がいなくなったら悲しむ人のためだけだ。」
「持ち時間が尽きるまで手ぶらでせっせと暇をつぶして過ごすのだ。」
梨々子が最後にたどり着く境地に、普通の主婦として共感。それだけでいい、と思うと、人生が気楽になる気がする。
普通に過ごす毎日に、ふいに「他に何もいらないと思える充実感」に包まれる、そんな幸せに辿り着けるなら、確かに人生他に何がいるだろう。
でも子育ての難しさは考えさせられた。子供が運動会の徒競走で1人だけ走らなかったり、学校で1番好きな時間は下校だと言っ -
Posted by ブクログ
「羊と鋼の森」で本屋大賞を受賞した小説家、宮下奈都さんが、家族で福井県から北海道の僻地へ1年間山村留学をした経験をつづったエッセイ。
北海道の十勝は、2番目に高い山の近くにあるそうで、過疎化がすすんでいるようだ。小学校と中学校は合同で、各学年1~2人程度しかいない。宮下奈都さんの子どもは当時、中学3年と1年の男の子と小学4年の女の子だ。
今でいうところのフルリモートワークができる作家という職業だからできたアレンジだが、山間部はインターネットもろくにつながらず、テレビも映らず、最寄りのスーパーが車で40分というので、生活自体は不便だ。ただ、村や学校関係の人々がみんな温かく家族を迎えてくれたようだ