宮下奈都のレビュー一覧

  • 静かな雨
    宮下奈都さんのデビュー作。

    行助と、たいやき屋のこよみのお話。
    2人の距離が縮まっている時に、こよみが交通事故に遭い、高次脳機能障害により記憶が1日しか保てなくなる。

    何か大きな出来事が起こるわけではない。
    ただ日々が淡々と綴られる。

    2人の普通の暮らしや、日々の葛藤などが
    ごく自然に、静かに...続きを読む
  • はじめからその話をすればよかった
    宮下さんの言葉って心にじんわり優しく染みてくる。強く鼓舞してくれるわけでもないんだけど、優しく背中を押してくれる感じ。
    あぁ、これでいいんだなって、自分の生き方に納得できる気持ちになる。
  • ふたつのしるし
    すごくよかった。
    宮下さんの作品は読みやすくて、心にすっと入ってくる。
    ふたりのハルが、悩みながら成長し、出会う。
    ふたりの悩みはすごく変わったものとかではなくて、隣の人が抱えていてもおかしくはない悩み。
    私は遥名にすごく共感できた。

    こういう作品はすごく好きだけど、こういう作品を読むことで、「し...続きを読む
  • ふたつのしるし
    優等生だけど、目立たぬように息をひそめて生きる遥名と、自分の興味のあること以外に目を向けられず落ちこぼれている温之。

    別々の場所で生きる二人のハルを描きながら、いつかどんな形で出会うのだろうと読ませるのが上手い。
    特に温之の学校生活は、リアルで引き込まれる。
    多様性を声高に叫ばれる現代だが、学校と...続きを読む
  • 静かな雨
    初読み作家さん。
    何かがおきていても、全体的に静かな淡々とした雰囲気で読みやすかった。
    さらっとな読めば良い話。だけどちょっと深読みすると主人公が独りよがりなとこが目について、バッドエンドにもなりそうな気がする。でも、こよみさんが芯が強そうだから大丈夫かな。それで均衡を保ってて、これからも生活が続い...続きを読む
  • 神さまたちの遊ぶ庭
    著者が家族で北海道の辺境な所に一年間住んだエッセイ。そこには自然の厳しさと壮大さ、住人の優しさがあり、その中で奇想天外な子供や夫とのやり取りはほのぼのとした日常でありながら、心が癒されていく不思議な感覚を味わえる
  • スコーレNo.4
     2007(平成19)年刊。
     女性を主人公とし、結婚に至るまでを描いた成長小説。文章はあまり上手でないのか引っかかるようなものを感じ、冒頭の、子供の頃の様子を長々と描写したところは退屈に思えた。
     後半の、職業に就いた辺りからが面白く、最後にやっと自然に愛することの出来る相手に巡り会い、どうやら幸...続きを読む
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    主人公あすわの周りに,お節介な叔母がいたり,できる幼馴染がいたり,温かい家族がいたり,優しい同期がいたから,あすわは立ち直れたと思っていた
    でもあすわは婚約破談をきっかけに,ずーっとそばにいた彼らの存在に気づけた。そして何よりも,素直にドリフターズリストを始めたことが,よかったのだと思う。

    周りの...続きを読む
  • 誰かが足りない
    まさか最後までハライの料理を食べないなんて…
    裏表紙に「同じ時に訪れた6組の客の物語」とあるけど、「同じ時に訪れようとしている」だった。
    それにびっくりはしたけど、文章が綺麗で好きです。
  • 神さまたちの遊ぶ庭
    一言日記みたいな。
    子供達もみんな個性的でうつわがデカい、面白い!
    そりゃそっか、北海道に住んでみたかった!だけで1年間だけだとしても行こう!ってなる両親と子供達だもん。

    絶対に住めないなーと思いつつ
    今1番行ってみたい場所になった
  • たった、それだけ
    続きが読みたくて、気づいたらAM2時でした
    涙と書いてルイという名前の女の子が、これからの人生を幸せに過ごせるように、心から応援したくなる物語です



  • 神さまたちの遊ぶ庭
    トムラウシにて1年間の山村留学の記録。
    宮下3兄弟面白い。たくさん笑わせてもらって、子供たちの成長を一緒に見届け最後にはウルっと泣ける素敵な一冊でした。
  • 神さまたちの遊ぶ庭
    北海道トムラウシでの一年間の山村留学について綴ったエッセイ。豊かな自然と人情に溢れる僻地での生活に心温まり、個性的な三人の子供たちの言動にクスッと笑わされる。

    私はどちらかというと僻地での生活は合わないタイプだと思う。この本にも記載があるが、たとえ一年間でも無理な人には無理である。それでもこの本を...続きを読む
  • つぼみ
    ・この人は、断るのが得意ではない。断るのは失礼なことだと思っている。そうして、その失礼なことを自分にさせようとした相手を、もっと失礼だと恨むのだ。
  • 太陽のパスタ、豆のスープ
    思いがけず、婚約者から婚約解消されてしまう主人公明日羽(あすわ)。
    失意の底を漂い、途方にくれる彼女に、叔母がドリフターズリストを書いてみたらと提案する。

    明日羽が、本当になりたいもの、やりたいことは何か、リストを作りながら、それを動機に自分と向き合い、成長していく物語。

    誰しもショックが大きく...続きを読む
  • ふたつのしるし
    出会ってどうしようもなく惹かれ合うシーンがもっと分厚くあればな、と思いました。苦しみの期間がちょっと長くて、胸が詰まりました。
  • ふたつのしるし
    宮下奈都さんって田舎の紳士服店のモデルの妻に続いて2冊目かな?
    ADHDなんじゃないかと思える主人公の幼年期とか、ちょっとストーリー展開に無理がある部分も感じましたが、今回も大当たりの内容でした。
    私自身というか、誰もが小さいころってADHDみたいな部分ってないですか?
    心の中にもう一人の人格が違う...続きを読む
  • 静かな雨
    映画がとても良かったので原作を手に取ってみたところ、とても素晴らしかった。静かで淡々としながらも、悲しく温かいこの作品が心地よくて好きだ。
  • とりあえずウミガメのスープを仕込もう。
    食べ物にまつわるエッセイ
    どれも温かくなるような話でした。
    特にシャケの切り身の話が残りました。
    雑誌で数回読んでいて、好きな文章だなと思っていたものがまとめて読めて満足。
    著者のお子さんたちがみなそれぞれ良い子で、染みる話ばかりでした。
  • ふたつのしるし
    あとがきにも書いてあったけど、今では顔も思い浮かべれない人でも、自分に何かをもたらしていて、その人がいなかったらこの考えとか歩む道が違ってたとか思う。高校のときの友人を思い出して、ごめんを沢山言うよりありがとうを言った方が良いよって言われたことで、ネガティブな私はありがとう星人になってる、ありがとう...続きを読む