木原音瀬のレビュー一覧
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ネタバレ「箱の中」、続編である「檻の外」、その間の話としての「脆弱な詐欺師」の3部作。
まず、「箱の中」の完成度は高い。後書きでBL作品と知り納得。ドギマギしてしまうような官能的な描写も雑食である私は楽しめた。BLに抵抗のある人に響くものなのかはわからない。でも、真面目で真っ当に生きてきた平凡の極みのような主人公に対し、普通に生きていたら主人公の人生とは交わるはずのなかった悲惨で凄惨な過去を持つ男が向ける狂気じみた執着と欲。エモい。BLは精神性を重要視するというが、まさにこの作品はそこに非常に訴えかけてくる完成度が高いものであった。
ただ、残念ながら続編の「檻の外」の出来は良くない。“家族を作ってしまった主人公とそれでも真っ直ぐに思い続ける男、その2人の大円団“ありきで、そのために周りが動かされている感がどうしてもある。BLと知らずに読んでいたので、最初は喜多川が家族をめちゃくちゃにしたらどうしようとハラハラしていたが、妻の浮気を匂わせる描写のあたりから、主人公と喜多川をくっつけるための流れを感じて幻滅。主人公の娘が行方不明になった時は、(物語を都合よく進めるために用意される可能性がある)最悪の結末を想像して物語とか関係なく絶望的な気持ちになったし、読み進めている間もずっと絶望していた。結果としてやはり想像通りになった時は本当に本当に読んでいられない気持ちになった。自分にも子供がいるから感情移入しすぎたのかもしれないが、やはりちらりと自分の身に置き換えて頭をよぎり気分が悪くなった。そこまで感情移入させるのもすごいのかもしれないが、結果として物語の結末に子供がいたら大円団になりにくいから?主人公に責がないような形で離婚にすすめるため?あんな事件が起こったのかと感じられて、子供の死を、そしてそうなった時の親の気持ちを軽んじすぎている気がして読後感は最悪だった。私は幸にして子供を亡くしたことはないが、大人になってから大切な家族を事故で亡くした経験がある。その直後、絶対にセックスなんかしたくないと思うんだけど。
「箱の中」だけでよかった。
箱の中は星三つ、檻の外は星ナシ。 -
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マイノリティな性癖を持つ二人のストーリー。
ペドフィリアの性癖を隠して身内に迷惑をかけないよう生きる男と若い頃に衝動に駆られて一線を超えてしまった元小学校教員のホームレス。
ただ胸糞悪い話のではなく、マイノリティの性癖を
持つ者の葛藤や悩みが描かれていた。
ホームレスののぶさんは、幼少期にちょっとした事が引き金になって、幼児を性の対象となってしまった過去が分かったが、もう一人は過去が明かされなかった
のぶさんは、性癖以外は優しい性根の男であり、最期はホームレスゆえに身体を壊して亡くなってしまう。過去を振り返るエピソードに悲壮感が潜む
初の作家さんだが、非常に読みやすい文章で色々と
考えさせられる内容の濃い作品だった。 -
購入済み
まじでヤクザの生き様が1ミリも理解できないな、という感じで、すごく冷めた目で読み進めてしまいましたが、ここまでリアルに描写できるのは、純粋にすごいなと思いました。
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ネタバレ最終巻???何故こうなって???面白かったけど!!!1巻から想像したラストと想像以上に違いました(笑)
2人はハッピーエンドではあったけど、違う意味で面白かった。殺人犯が何故子供を願ったのか本当にわからなくて、災悪を生み出したかったのか!!!それだ健全幸せに晃のもとで育っちゃったのか!!!!くっそ楽しいな!!!!と、面白かったんですが、読み始めた時はBL小説レーベルだったのになんで今回講談社文庫?と思ったら吸収合併後の廃刊っぽいですね、初出のレーベル。で、BLレーベルじゃないところから続き出るもんだから(発行ありがとうございます)BL小説かこれは???な、「ん???」な終わり方だったのか。BLレーベルから刊行されていたら、もう少し晃の御開帳を垣間見れたかもしれないという、ifの世界線を考えてしまいました。
完結しただけでありがとうございます。されど2人が幸せになった瞬間を目撃したかったBL読者的に!幸せにはなってたんだけど!それを、晃視点化アル視点で見たかった!!!!!まさかの義理息子=他人視点!!!!!箱の中もそうだったね!!!!!小説は良かったんだけど、私の1巻読んだときの期待感と違った!!楽しかったから文句はないんだけど!!!「そうなの?!」って感じでした!
2人共幸せそうだから良かったけど、同人誌でいいから回収していただきたい。このBL期待勢読者のモヤッとを。面白かったんだけどね。
面白かったんだけど、BL小説読むつもりで読んでたら、普通に楽しい大衆小説読んでたこの、BL小説でしか摂取できない栄養を摂取しようとしていたら、違う栄養ドリンクだった感!!!!殺人犯に苦しむ晃も、悲しんでる割に鋼メンタルなアルも面白かったけど!忽滑谷がイケメンすぎて、なんでそんないい男???と、ただただ忽滑谷がいい男で、殺人犯がキレッキレのクズでスカッとする答え合わせ(行動原理の辻褄がわからなかった)面白かったです。 -
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なんだろう。
途中までは凄く良かった。
冤罪、犯罪、困惑、孤独、詐欺、不信、色々な物が混在していて。
葛藤だったり、芽生えだったり、刑務所という箱の中で起こるアレコレがすとんと入ってきて、2人の前途を応援したくなった。
脆弱な詐欺師では
自分を犠牲にして、全てを捧げてでも会いたいと渇望する喜多川の、堂野への思いが痛いくらい伝わってきて、今は違う道を歩いている2人の、これからの道筋が気になりすぎた。
何をしたのか過去は分からないけれど、芝さんが凄くあらゆる意味でいい人だった。
檻の外は
2人をくっつける為だとしても、そんな辛い方法とりますか、と思ってしまった。
喜多川と堂野、2人にとってはこれがハッピーエンドなのか。
私は少しモヤモヤが引きずりそう。
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ネタバレ子どもの頃にやさしくされた思い出に執着し続ける男の話。いやそもそも、乱暴者でだれも注意もしなかった子をまっとうに一回注意しただけで執着されるって、どう防いだらいいんだよって感じだよな。和也の煮え切らない嫌なことを嫌と言えないこと勿れ、かつ、自分が嫌われるのが怖いという態度は傍から見てるとイライラするけど、覚えがあるのもたしかで。三浦はたしかに子どもの頃は粗暴だったけど大人になったらそれなりにまともな振る舞いができてると思う、けど、和也にはそういう姿は見えてるのに認識できてない。一度抱いた印象というのは時間が経ってもなかなか変えることはできないということ。きちんと今の三浦と向き合えば違った道もあっただろうに。逃げもせず三浦という檻に囲われるのを選んだのは和也自身の意思でもあるんじゃないかと。最後、すこしほんのすこしだけ和也の心が三浦に傾いたように見えて、それは救いなのかな。
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10月27日㊗︎木原音瀬誕生日記念
拾う系BL 2013年作品『期限切れの初恋』
さて、BL系師匠みんみんにお知らせいただき、定価よりお安くBOOKOFF注文、無事入手する事ができました。
帯付き、シミなし、完全美品。
きっとワンオーナーのクローゼットに大切にしまわれていた一冊。
それでも、有川浩『植物図鑑』(2009年)の拾う系元祖の地位は揺るがず。
けれど、木原さんの手にかかると「拾う」から始まる出会いが、優しさと痛みの間を行き来する。
初恋に「期限」はあるのかしら
木原さんの中では(ご本人もあとがきで触れていますが)“普通の人の話”。
ただしその「普通」は、恋をしたことのある人なら痛いほど思い当たる“人間の揺らぎ”を含んでいます。
BLなので内容には触れませんが、
好きになってはいけない人を、
それでも好きでい続けたことのある人へ。
胸の奥で小さく鳴る“痛さ”が心地よい一冊です。 -
Posted by ブクログ
読み終わった瞬間頭に浮かんだのは
「え、どうしよう」
でした。
ずっとムラの後ろについて
ムラを見てきたような気持ちで読んでいました。
それはこうだよ、とか
今のはこういう意味、みたいに
教えたいけど自分の声は届かない、透明人間になったような。
不格好でも彼が暖かい時間を過ごしたのを見たから
この結末が悲しい。
エピローグも解説も
続編の告知もない。
どうしよう………
(追記)
生れた場所や境遇によって
見える世界や感じ方ってすごくすごく違うけど
絶望のなかにまれにある救いみたいなものを考えさせられたなと思いました。
それもまたあっけなく遠のくこともある
まとまりません