沢木耕太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
元東洋チャンピオン・カシアス内藤と東洋チャンピオン・柳済斗との再戦の実現に向けて、動き出す。
柳サイドとの交渉に奔走する『私』。
柳とのタイトル戦が何度も延期となり、生活のために、トレーニングを犠牲にして、働くカシアス内藤。
そんなカシアス内藤に苛立つエディ・タウンゼント。
柳済斗との再戦へのそれぞれの想いにずれが生じ始める…
『オトシマエ』をつけることはできるのか…
ノンフィクションだから、ドラマティックなものを求めるべきではないのか…
なんだかもどかしい…
何かもの足りない…
カシアス内藤に何か共感できないものがある…
もっとやれるだろって、感じる…
何かどこかで逃げているような -
ネタバレ 購入済み
旅の終わりとは
どこかの巻にに旅の終わり方が難しいと書いてあったが、そのとおりだと思う。
ロンドンにはついたものの、いつどうやって帰国の途に着いたのかがわからない。終わり方が気になる旅なんてなかなかないので、そういう意味で新鮮な気持ちにさせられた。わかったようでわからない。旅とは何か、旅に暮らすとはどんなことなのか、とりとめもなくそんなことを考えさせられた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ思えば、ボクシングというのは独特なスポーツである。選手には過酷なまでのトレーニングと節制が求められる一方で、リングの下では大金が動き、怪しげな人士が跋扈する。試合と興行という言葉が矛盾なく同居する唯一の競技でもあるだろう。
いまからおよそ四十年ほども前、そんなボクシング世界の片隅に一瞬去来した光芒を、優れたルポライターが拾い上げて書いた。本書をごくかいつまめばそのようなものになるのだが。
実のところ、筆者自身はまるでボクシングというものに知識がない。本書に書かれる不世出の天才ボクサー、カシアス内藤という名前も初めて知ったていどである。混血のボクサーであり、かつては天才として一世を風靡 -
Posted by ブクログ
沢木耕太郎のボクシング小説。上下2巻。
40年前、小さなボクシングジムで共に世界を目指した階級違いの4人のボクサー。夢に破れ、それぞれ孤独な生活をしていた4人が再び一軒の家で共同生活を送りながら、知り合った若いボクサーを育て、世界チャンピオンに挑戦するお話。
とても面白い。上下二巻が気にならないくらいサクサク読めます。
でもね、マンガの面白さなのです。一試合毎に4人ぞれぞれの必殺パンチを若いボクサーに伝授し、それを使って見事なダウンを奪って行く。そんなストーリー立ても登場人物の設定も、なんか絵に描いたような稚拙さです。でも、流石に文章は上手いし、マンガなんだと割り切ってしまえば面白い話なのです