沢木耕太郎のレビュー一覧
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「山本周五郎」の短篇時代小説集『山本周五郎名品館Ⅲ 寒橋(さむさばし)』を読みました。
『山本周五郎名品館Ⅰ おたふく』に続き、「山本周五郎」の作品です。
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生涯、膨大な数の短編を遺した「山本周五郎」。
短編選集決定版の第三巻(全四巻)
武士の、同輩への友情と、許婚への断ち切れない愛情との葛藤を描く『落ち梅記』。
浪人の、赤ん坊に対する人情が愛情に変わっていくプロセスを描く『人情裏長屋』。
長屋住まいの一家の、究極の人情ともいうべきものを描く『かあちゃん』。
亭主への、また父の娘に対する「情」の交錯がドラマに複雑さを与える『寒橋』。
ほか、『なんの花か薫る』『あすなろう』『落葉の隣り』『茶摘は八十八夜から始まる』『釣忍』など、全九編。
巻末に「沢木耕太郎氏」による解説エッセイ『寒橋のまぼろし』を収録。
さまざまな「情」が乱反射する、「情」の万華鏡ともいうべき一冊。
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「山本周五郎」作品に深く傾倒する「沢木耕太郎」が、300篇にも達しようかという膨大な作品群を読み返して独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆したアンソロジー作品の第2巻で、以下の9篇が収録されています。
■落ち梅記
■寒橋
■人情裏長屋
■なんの花か薫る
■かあちゃん
■あすなろう
■落葉の隣り
■茶摘は八十八夜から始まる
■釣忍
■解説エッセイ「寒橋のまぼろし」 沢木耕太郎
「沢木耕太郎」が選び抜いた巨匠「山本周五郎」名品ですからね… 面白くないわけないですよねー 本作品も、9篇とも愉しめましたね。
そんな中で特に心に残ったのは、
冤罪と知りつつ藩政を立て直すために黙って罪をかぶるという忠義に殉じた武士の、同輩への友情や、気持ちを抑え込みつつも断ち切れない許婚への愛情との葛藤を描いた『落ち梅記』、
裏長屋で人気者である浪人の、赤ん坊に対する人情が愛情に変わっていくプロセス… ひとりの浪人の胸のすく活躍と人情味あふれる子育ての物語を描いた『人情裏長屋』、
若侍をかくまった岡場所の女のシンデレラストーリーが迎える残酷な結末… 岡場所の女たちの好意が憎悪に変わる瞬間、薄情な若侍の無邪気な行動を描いた『なんの花か薫る』、
改易で岡崎藩にお預けとなった殿様の相伴役を買って出た男… 自らも痛みを抱いた武士の落魄した者への労りの情と、それによって甦る誇りの存在を描いた『茶摘は八十八夜から始まる』、
ですかね… 特に『なんの花か薫る』のやるせない、憤りを感じる結末は印象深かったですねー とても残酷だけど、薄情も情のひとつだとすれば、情を描いた見事な作品なのかもしれませんね。
「山本周五郎」の作品って、描かれている時代は違っても、登場人物に気持ちがシンクロして、心が揺さぶられるところがあるんですよね… 描かれているのは、人間としての普遍的なテーマなんでしょうね。 -
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「山本周五郎」の短篇時代小説集『山本周五郎名品館Ⅰ おたふく』を読みました。
久し振りに時代小説を読みたくなったんですよね。
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生涯、膨大な数の短編を遺した「山本周五郎」。
没後五十年を経た今なお、読み継がれる作品群の中から、選びに選ばれた名品。
短編傑作選の決定版!(全四巻)
第一巻に収録するのは、「周五郎」が日本女性の最も美しく貴い姿を集約させたともいえる『松の花』、その対極にある自らの性に翻弄される女『おさん』、酔っ払いだが腕のいい職人の父親を描く人情ものの傑作『ちゃん』、ほか『あだこ』、『晩秋』、『おたふく』、『菊千代抄』、『その木戸を通って』、『雨あがる』の全九篇。
巻末に「沢木耕太郎氏」による解説エッセイ『一丁目一番地のひと』を収録。
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「山本周五郎」作品に深く傾倒する「沢木耕太郎」が、300篇にも達しようかという膨大な作品群を読み返して独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆したアンソロジー作品の第1巻で、以下の9篇が収録されています。
■あだこ
■晩秋
■おたふく
■菊千代抄
■その木戸を通って
■ちゃん
■松の花
■おさん
■雨あがる
■解説エッセイ「一丁目一番地のひと」 沢木耕太郎
「沢木耕太郎」が選び抜いた巨匠「山本周五郎」名品… 面白くないわけないですよねー
9篇とも愉しめました… 「山本周五郎」作品の入門書としてもオススメですね。
そんな中で特に心に残ったのは、
絶望した若い武士を立ち直らせるけなげな娘を描いた『あだこ』、
自刃した父の恨みを果たすため、冷酷な奸臣と言われた老臣を狙う娘を描き、最後の二人の縁側での対決は清々しい『晩秋』、
男として育てられた君主の哀しみ、痛ましい半生を描いた『菊千代抄』、
ずば抜けた武芸の力があるが、人の良さで浪人暮らしを脱せられない浪人とその妻を描いた『雨あがる』、
ですかね… でも、他の作品も面白かったからなー 味わい深い作品ばかりで、甲乙つけがたいですね、、、
市井に生きる庶民の哀歓、弱き者の意地、男と女の不思議な関係等々… 描かれているのは、現代にも通じるテーマだと思いますね。 -
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ネタバレ本作の主人公、広岡仁一は著者、沢木耕太郎の「夢の存在」であると、あとがきで語られている。野球に傾倒した少年時代、志半ばで第二の道へ進むも、そこで魂を燃やすことのできなかった沢木耕太郎にとって、広岡は「夢の存在」であるという。
そう聞くと、合点がいく場面もいくつかある。
しかし、そうであればもっと主人公が何を考えているかの描写を増やしてほしかったように思う。
沢木耕太郎作品の特徴は主人公の感受性にあると思う。声には出さずとも頭の中で考える内容に興味を惹かれるからだ。
実際、ラストシーンはすごく良かったがそれは広岡の考えがダイレクトに伝わってきたからかと考える。
いずれにせよ、映画化は楽しみである。 -
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元東洋チャンピオン・カシアス内藤と東洋チャンピオン・柳済斗との再戦の実現に向けて、動き出す。
柳サイドとの交渉に奔走する『私』。
柳とのタイトル戦が何度も延期となり、生活のために、トレーニングを犠牲にして、働くカシアス内藤。
そんなカシアス内藤に苛立つエディ・タウンゼント。
柳済斗との再戦へのそれぞれの想いにずれが生じ始める…
『オトシマエ』をつけることはできるのか…
ノンフィクションだから、ドラマティックなものを求めるべきではないのか…
なんだかもどかしい…
何かもの足りない…
カシアス内藤に何か共感できないものがある…
もっとやれるだろって、感じる…
何かどこかで逃げているような…
何かもの足りない…
小説の主人公にはなり得ないんだろう。
ボクシングで本当に生活できるのはほんの一握りなんだと。
東洋チャンピオンになったにもかかわらず、生活が苦しいなんて…
結局、カシアス内藤は負けて、内藤純一として、夫として、父親として、生きることが1番よかったのだろう。
ディスコの店長が言ったように。
『負けた方がお前のためにはいいかも』 -
ネタバレ 購入済み
旅の終わりとは
どこかの巻にに旅の終わり方が難しいと書いてあったが、そのとおりだと思う。
ロンドンにはついたものの、いつどうやって帰国の途に着いたのかがわからない。終わり方が気になる旅なんてなかなかないので、そういう意味で新鮮な気持ちにさせられた。わかったようでわからない。旅とは何か、旅に暮らすとはどんなことなのか、とりとめもなくそんなことを考えさせられた。