沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 敗れざる者たち

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    本質は何かを突き詰めたくていろいろ考え行動し得られたものが綴られている。
    本質がよくわからなくてもそこに至る過程で得られることは近いものがあるのではと思わせる。

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    2022年12月23日
  • テロルの決算

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    私はテロという暴力を肯定しない。しかし加害者である個人を否定しない。その尊厳を守るべき社会は、私たちが担う責任の集約でもあり為政者はその代表となる。民主主義社会の過渡期に起きた暗殺事件、被害者の政治家・浅沼稲次郎と加害者の右翼思想青年・山口二矢、ふたりは面識もなく現場となった日比谷公会堂で初めて対峙する。偶然が重なった警備の穴にするりと足を踏み入れた山口の決意はどれほど熟成されたものなのか、それとも当日の新聞朝刊に載った記事による衝動的な狂騒だったのか、夭折となった山口の本心は知る由もないが、最後の章で垣間見せる人情に感嘆する。彼は狂人ではない、思想の違いがこれほど常軌を失わせてしまう悲劇なの

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    2022年12月09日
  • 天路の旅人 無料お試し版

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    帰れないつらさ

    母国の事情もわからず終わりの見えない旅を永遠に続けようとしていた主人公が、やがてたどり着いた先で出した答えにグッと感じるものがあります。祖国に帰りたい気持ちはきっとあるのでしょうが、なかなか難しいところがあったそうです。作品を書くためにインタビューまでしたという著者の強い思いもあって、読む者の心を揺さぶる作品と言えます。

    #切ない #深い

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    2022年11月01日
  • 作家との遭遇(新潮文庫)

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    憧れの作家を挙げろと言われたら、沢木耕太郎さんを挙げるだろう。彼の書くものは、小説を除いて、ほとんど読んでいるかもしれない。本書は、以前単行本として刊行された23人の作家論だが、文庫化にあたり外国人作家が割愛され19人の日本人作家論となっている。

    沢木さんの作家論を読んで、その作家について学ぼうと思う人はそうはいるまい。沢木さんの作家論を読む人は、おそらく沢木耕太郎がその作家をどう語るかを知りたいのである。

    沢木さんの手にかかると、作家たちの人生は何か壮大な運命に絡め取られているかのように感じられる。お堅い作家論にはない、鮮やかなドラマがそこにある。そのように書くと全てが沢木さんのイマジネ

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    2022年10月15日
  • 若き実力者たち

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    「沢木耕太郎」が、自らが選んだ道をひたすら疾走する十二人の胸に秘められた情熱の旋律とロマンの軌跡を描いたルポルタージュ作品『若き実力者たち 現代を疾走する12人』を読みました。

    『危機の宰相』、『テロルの決算』に続き「沢木耕太郎」作品です。

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    「尾崎将司」、「唐十郎」、「河野洋平」、「秋田明大」、「安達瞳子」、「畑正憲」、「中原誠」、「山田洋次」、「市川海老蔵」、「小沢征爾」たち十二人とともに酒を酌み、ともに旅して探った、現代を現代的に生きる人物紀行。

    「小沢征爾」、「市川海老蔵(現・団十郎)」、「唐十郎」、「山田洋次」、「尾崎将司」…。
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    2022年10月08日
  • テロルの決算

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    「沢木耕太郎」が、日本社会党の党首「浅沼稲次郎」を小刀で殺害したテロリスト「山口二矢(おとや)」を描いたルポルタージュ作品『テロルの決算』を読みました。

    『危機の宰相』に続き「沢木耕太郎」作品です。

    -----story-------------
    あの時、政治は鋭く凄味をおびていた
    17歳のテロリストは舞台へ駆け上がり、その冷たい刃を青ざめた顔の老政治家にむけた。
    とぎすまされたノンフィクションの最高傑作!

    少年の刃が委員長の胸を貫いた瞬間に社会党への弔鐘が鳴った。
    テロリストと野党政治家とが交錯する一瞬までをたどる大宅賞受賞作
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    『危機の

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    2022年10月07日
  • 危機の宰相

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    「沢木耕太郎」が、「池田勇人(はやと)」の経済成長テーマだった「所得倍増」を巡るプロセスを描いたルポルタージュ作品『危機の宰相』を読みました。

    「城山三郎」が78歳で国鉄総裁になった「石田礼助」の人生を描いた作品『粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯』を読んだのですが、「石田礼助」を国鉄総裁に強く推薦したのは「池田勇人」だったんですよね… そんなこともあり、本書を選択、、、

    「沢木耕太郎」作品は、8月に読んだ『檀』以来なので、約1ヶ月半ぶりですね。

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    あの時、経済は真っ赤に熱をはらんでいた
    安保闘争の終わった物憂い倦怠感の中、日本を真っ赤

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    2022年10月07日
  • テロルの決算

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    安倍元総理の死とそのテロリストの気持ち。台湾をめぐる東アジアの昨今の緊張した国際関係、ほとんど消えてしまった社会党と民社党。テロルは、それぞれについて、新たな視点で考える機会を与えてくれました。

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    2022年08月15日
  • 世界は「使われなかった人生」であふれてる

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    沢木耕太郎が「暮しの手帖」に連載していた映画評。
    子供を映画館に連れていく以外に映画を観ない自分が、「この映画観てみたい」と思ってしまうような鋭い評分。
    著者の映画評は監督/俳優に詳しく焦点を宛てる。また、その演技だけでなくどんな人生がその背後にあるのかも書く。そこは世界各地を旅した沢木耕太郎だけあって、遠く離れた現地の情景がありありと浮かび上がってくる。
    その瞬間不思議と、映画で映されているのは、自分とは無関係の世界ではなく、もしかしたら自分にも相関する/していた人生なんじゃないかとふと思う。

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    2022年08月10日
  • 作家との遭遇(新潮文庫)

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    ネタバレ

    著者の分析力、評論の眼差しについつい引き込まれる。
    中でも、私の敬愛する田辺聖子、向田邦子についての章が秀逸。
    田辺聖子の「しんこ細工の猿や雉」は自伝的小説、その自分と他者への距離の取り方を絶賛。
    「父の詫び状」の中の”ねずみ花火”の完璧なカードの切り札。再読したい本がいっぱい。
    寂聴氏の「美は乱調にあり」も関心あり。

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    2022年08月02日
  • オリンピア1996 冠〈廃墟の光〉(新潮文庫)

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    アトランタオリンピックのノンフィクション。
    沢木耕太郎が体験したアトランタという街とオリンピックは…。

    東京オリンピックはかつてないコロナ禍での開催となった。
    どのオリンピックも最先端技術を駆使して、綺麗な映像やパレード、選手村の様子が華々しく映し出される。

    付け焼き刃的なドタバタもあるものだ。なかなか冷静な対応もできなかったり。
    アトランタにそんな事があったのかと改めて知ることができた。
    東京オリンピックとの比較もしながら、アトランタの裏方や背景が沢木耕太郎から溢れて止まらない。
    たっぷり楽しめた。

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    2022年06月06日
  • 一瞬の夏(下)

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    障害物だらけの人生の中、
    どこまで本気で向き合えるか、
    自分の人生をここぞという時に賭けれるか。

    カシアス内藤と沢木さんの話。

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    2022年05月31日
  • 作家との遭遇(新潮文庫)

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    沢木耕太郎が言うところの…〈作家との遭遇〉は2つあり、ひとつは酒場。もうひとつは文庫の解説を書く機会と…あとがきに記す。

    ひとたびその機会を得られると、著書は〈ひとりの作家について学ぶためのチャンス〉と見なし、全作品を読み通し、自分なりの『論』を立ててみようとする。

    通常の文庫解説は400字×10数枚。意気込み溢れる沢木耕太郎にはそんな紙幅には収まらず、最低でも20〜30枚、時に40枚程になることもあり、文庫解説のレベルをはるかに超えた労作となる。

    その創作を振り返り、大学の卒論『アルベール・カミュの世界』執筆時と同じ昂揚感を覚えたと坦懐。

    本書には19名〈井上ひさし・山本周五郎・田辺

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    2022年05月25日
  • 作家との遭遇(新潮文庫)

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    沢木耕太郎(1947年~)氏は、横浜国大経済学部卒のノンフィクション作家、エッセイスト、小説家。『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞(1979年)、『一瞬の夏』で新田次郎文学賞(1982年)、『バーボン・ストリート』で講談社エッセイ賞(1985年)、菊池寛賞(2003年)、『凍』で講談社ノンフィクション賞(2006年)、『キャパの十字架』で司馬遼太郎賞(2013年)等、数々の受賞歴あり。また、1986~1992年に刊行された『深夜特急』は、バッグパッカーのバイブル的な存在となった。
    私は、最も好きな書き手は誰かと問われれば、迷わず沢木氏の名前を挙げるファンであり、多分の例に漏れず、『深

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    2022年05月08日
  • 敗れざる者たち

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    勝負の世界に生きるが故に勝者と敗者に分かれるアスリート。そして多くのスポーツの歴史や物語は勝者の視点で書かれているが故に勝つことの出来なかった者の視点で書かれた本書は、勝てなかった、陽が当たらなかった選手たちに思いを馳せられるノンフィクションであり、読み応えがあった。

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    2022年04月14日
  • 旅のつばくろ 電子オリジナル版 無料お試し版

    購入済み

    旅気分

    収録された作品が新幹線とかでよく見かける車内旅行誌に連載されていたことを思い浮かべると、まさに自分がその見知らぬ土地に旅行しているかのような錯覚が、作者沢木の独特な表現描写によって思い起こされる感じがします。関東を舞台にした作品は印象に残りました。

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    2022年04月01日
  • 波の音が消えるまで―第3部 銀河編―(新潮文庫)

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    冒険研究所書店の選書で購入。

    劉の体が悪くなり、金も尽きた航平は一度日本に帰り、治療費を作ってマカオに戻る。

    しかし、劉はすでに亡くなって、李蘭に一冊のノートを託す。

    そのノートにはバカラの必勝法が書かれているとばかり思ったが、ノートにはただ一言「波の音が消えるまで」と書かれただけだった。

    この本を完読した感想は「村田明美」に会いたいです。

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    2022年03月23日
  • 波の音が消えるまで―第2部 雷鳴編―(新潮文庫)

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    冒険研究所書店の選書で購入。

    丁半博打と同じ、白か黒かだけの勝負で果たしで必勝法はあるのか?

    単なる陳腐なストーリーにさせないのが、沢木耕太郎。

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    2022年03月23日
  • 波の音が消えるまで―第1部 風浪編―(新潮文庫)

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    冒険研究所書店の選書で購入。

    サーファーでカメラマンだった伊津航平はバリで1年間過ごしたあと、日本に帰国する途中乗り継ぎで中国返還前日の香港を訪れる。

    香港のホテルが満室で、人の勧めもありマカオに向かう。
    そこのホテルで「バカラ」と出会う。

    マカオのホテルリスボア(実在する)のカジノを舞台に、娼婦の李蘭、劉と名乗る男性とバカラをめぐり話が展開していく。

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    2022年03月23日
  • 危機の宰相

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    そんなにこの作家の経歴を知らないので、ほー、こんなところに手を出してたのか、と意外感あり。そしてそこから本能的になのか、その筋には進まなかったことも妙に納得。
    ともあれ内容はなかなか面白いです、そして分かってはいるけれどもますます日本は斜陽なんだな、、、と得心する次第です。

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    2022年03月10日