沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 深夜特急2―マレー半島・シンガポール―(新潮文庫)【増補新版】

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    ネタバレ

    沢木さんのテンションがなかなか上がらないマレー半島編。
    国によって相性もあるんだろうかと読み進めていくこちらもなかなかテンションが上がらない。
    タイってもうちょっと良い国のイメージなのにな。
    描かれた当時はそんなもんだったのかな。
    ⁡ペナン島だけが唯一楽しそうだった。
    ⁡
    最初に訪れたのが香港だったから、やっぱり物足りなさを感じるのかな…でもその国にはその国の良さがあるよ…いつまで香港引きずるんだろう…と思っていたけど、シンガポールで気付いてくれてよかった。
    ⁡
    いろんな人と出会って、いろんなことに気付いていく26歳の青年の成長を見届けているようでとても楽しい。
    ニュージーランドの若者に先輩風を吹かせているのが微笑ましく感じた。
    さぁ次はインドだ。
    ⁡
    巻末のエッセイに自分の幼い頃のおつかいの風景を思い出してとても心に響いた。

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    2026年06月18日
  • 天路の旅人(上)(新潮文庫)

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    ノンフィクションのロマン溢れる冒険物語。

    1945年、ある場所では人間の叡智といえる科学が発達し、戦争もより悲惨になっていた頃に、こんなに原始的な旅人がいたなんて。

    いいなーかっこいいなー
    でも本に描かれているより圧倒的に、現実は単調でつまらない日々の方が多いんだろうな。
    でもだからこそ、シンプルな幸せに気づくんだろうなあ、それってすてき。

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    2026年06月18日
  • 旅のつばくろ(新潮文庫) 電子オリジナル版

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    沢木耕太郎氏による、日本国内の旅エッセイ。
    JR東日本の新幹線の座席ポケットに入っている「トランヴェール」というフリーペーパーの連載をまとめたもので、行先も東北・甲信などが多め。そして、飛行機にはほぼ乗らない(笑
    さすがの筆致で、旅情を感じる1冊です。

    個人的には、旅に出ること=非日常の自分を楽しむことでもあり、普段では生まれない新鮮な思考や感覚に出会う機会だと思っています。
    本著は、日常に戻ると埋没してしまうそれを呼び起こしてくれて、エピソードを読みながら「〇〇に行った時こんな気持ちになったな」とか、眠っていた"旅脳"が刺激される感覚です。
    「点と線と面」の旅を通じて土地の解像度が上がっていく感覚や、文庫版あとがきの失敗に関するくだりもとっても共感でき、また旅に出たい…と思わされました。

    また、本著では、旅で出会った風景等を、過去の著者の印象深い思い出に結び付けていくシーンが多く見られます。青森の竜飛崎に行って、過去著者が高倉健さんにインタビューした際に、青函トンネルの映画のロケで長期滞在した際のコメントが出てきた…等。
    そこを読んでいて感じたのはこの2つ。
    ①旅をより楽しむために、自分の日常での思い出の蓄積は重要なのではないか(著者の場合はこの思い出が鮮やかすぎて圧倒されますが…)
    ②その思い出の先に、自分なりの点線を延ばしていけるか。著者は高倉健さんの途切れた言葉の続きに思いを巡らせていましたが…

    最近、一人旅ができていないなぁ。。(いや、出張の往復なんぞは大体一人なのですが…旅を目的とする旅というのは贅沢ですね。。)
    最後に、本著を読んだことでやろうと思ったリストをメモとして記載させてください。
    ・吉村昭『戦艦武蔵』を読む
    ・太宰治を再?読
    ・『方丈記』を読む
    ・北海道新幹線開通前の小樽に泊まる
    ・軽井沢の雲場池の紅葉を見る
    ・無計画な一人旅をする

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    2026年06月14日
  • 春に散る(上)

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    ボクシングの話かと思っていたが、
    死を意識した主人公が限られた時間をどう過ごすかの人間ドラマでした。
    描写が丁寧で分かりやすく、一気に引き込まれました。
    いわくつきの白い家、佳菜子の秘密、そしてショウゴ
    気になるところがいっぱいで、続きが読みたいです

    0
    2026年06月13日
  • 深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】

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    ネタバレ

     昔手を付けて途中で終わっていた本作。ちょうど半分位の所まで読んでいたらしくて、当時の印象は「なんか汚くて嫌だな」という皮膚感覚だった。そこで手を止めてもう数十年、放置していた気がする。
     開いた所はマカオのカジノのシーンだった。何度も負け続けていくのに、著者が興奮して面白さに引けなくなっていることが伝わってくる。見ているこちらはハラハラして、それがギャンブルなんだよ、そんなのにハマったら大変なことになるよ、と思いながらページをめくる。
     次の目的地に行く費用にまで手をつけそうになって、さすがにその場を離れる著者。その姿に安心するのものの、著者はそんな安全圏に逃げ出そうとする自分に気付いて恥ずかしくなる。何を怖がっているんだ。仮に負けて香港に行けなくなったからそれがどうだと言うんだ。大口叩いて出てきた分、恥ずかしいかもしれないが、それだけの話だ。日本に帰る旅費も無くなるかもしれない? それが一体何だ。
     人が良く言う「ギャンブルは怖い」「しない方がいいよ」という言葉なんて著者だって全部分かっている。それでもこの興奮を、その面白さの本質を味わいきらないで帰れるか。経験しないで逃げ出すことこそが自分にとっての「失敗」だ。
     そして著者はホールに戻る。多くの負けを経て、若いディーラーの出目と音の関係に気付いた所で著者は勝ち始める。ポケットが札で膨れ上がり、当初の負けを随分減らした所で著者は切り上げる。
     そのまま香港行きの船に乗って香港に戻ると、部屋では若い男女が睦みあっていた。どうやら不在の間に彼らにまた貸しされていたらしい。ベッドのシーツは精液のようなもので汚れていた。けれどとにかく疲れていたので、シーツの上にバスタオルを敷いて、そのまま眠りに落ちた。
     このあたりの生々しさが、彼の無駄のない文章から皮膚感覚を持って伝わってくる。若い時はその生々しさ故に気持ちが悪くてハマらなかったけれど、今になってみると彼の文章は本当に読みやすい。飾りのない、自分が本当に体験したことを書いている文章。だからその分、読んでいるこちらは自分が匂いのするほんのり濡れたシーツに横たわることまで感じてしまうのだ。
     これは言葉だけの「ディレッタント臭」に比べるとどちらがいいのか。今となっては沢木氏の文章の方がありがたい。生々しく匂いたつような、「命」を感じる。

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    2026年06月13日
  • 深夜特急2―マレー半島・シンガポール―(新潮文庫)【増補新版】

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    香港の幻影を求めて旅をしていた著者の心のゆらぎ、あまりにもリアルで、その時の感情がありありと浮かんでくる。
    しかし、ここまで本当に人に恵まれている旅であるなあ、これも著者の人徳なのだろうか。

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    2026年06月06日
  • 深夜特急3―インド・ネパール―(新潮文庫)【増補新版】

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    ドキドキしながら、読みました。続きが気になります。
    インドで出会った此経さんとの対談も良かったです。

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    2026年06月05日
  • 旅のつばくろ、ふたたび―飛び立つ季節―(新潮文庫) 電子オリジナル版

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    ひとつの旅が終わり、また次の旅が始まる。世界中を歩き尽くしてきた著者が、気の向くまま日本全国を巡る国内旅エッセイ第二弾。

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    2026年06月04日
  • 深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】

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    香港旅行に行く前に読んだ。
    毎日が祭りのような屋台街、スターフェリー、キャットストリート…。魅力的な街はいまだに健在なのか確かめに行きたい。
    マカオ編は未読。

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    2026年06月01日
  • 旅のつばくろ(新潮文庫) 電子オリジナル版

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    久しぶりにお気に入りのページの端を折りながら読みました。
    沢木耕太郎さんは仕事に真面目な人のようで、そんな人の文章は説得力と面白みがあって私の中にスイスイと入ってきました。
    ・縁は気に入ったなら大切にしたい。筆者のように大切に思ってくれる人の縁は大切にしたい。
    ・旅の無計画は大変だと思うから、些細なきっかけを掴んで旅に出るのが好奇心も持てて楽しいだろうな。
    ・最後の文庫のあとがきがぶっささった。国内における短期の旅でのささやかな失敗は容易に回復できる数少ない機会。失敗したくないという思いでお店選びをネットで調べていくのは失敗をする経験を逃すことでもありもったいない。失敗に慣れておくこともできるし、失敗後にどう気持ちを立て直すかの術を体得できたりもする。他の本でもあった現代人の失敗したくない感覚は今やいろんな人が考えている問題であり、案外簡単な話ではなさそう。

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    2026年05月31日
  • 旅のつばくろ、ふたたび―飛び立つ季節―(新潮文庫) 電子オリジナル版

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    沢木耕太郎さんの旅の話はいつも、予定外、ちょっとしたトラブルを楽しむ旅。"次の機会"を期待する旅でもあります。
    年齢を重ねて、再訪する場所、記憶を確認する旅も増えているようにも思います。「深夜特急」のすべてを辿るのは難しいにしても、いくつかの場所を再訪して今はどう感じるかを書いてもらえたら、と思います。

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    2026年05月24日
  • 暦のしずく

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    ノンフィクションの名手による時代物。江戸中期の講釈師、馬場文耕。近世講談の祖とされる文耕の素性に関する資料は、関根只誠『只誠埃録』の記述のみで、あとは幕府による死罪の記録があるだけ。ほかに資料がないということを疑いたくなるノンフィクションライターの書き上げた556ページの大作。見てきたような嘘を吐く講談師を、その場で取材をしたかのような書き方で蘇らせたノンフィクションライターの見事な読み物。

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    2026年05月23日
  • 暦のしずく

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    馬場文耕、魅力的な主人公を、史実ノンフィクションを超えて、沢木耕太郎が創出。
    お六、田鶴がいい。お芳も。

    生きて、なにをしたのか?

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    2026年05月19日
  • 旅のつばくろ(新潮文庫) 電子オリジナル版

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    この夏もどこかに旅に行きたいな〜という思いが湧いてくるエッセーだった!
    自分は、いつもはガチガチにどの電車にのるとかバスに乗るとか計画していたけど、もう少しラフな、流れに身を任せる旅をしたい。(さすがにホテルは押さえておきたいが。)
    電車旅好きだから、兼六園など、行ったことある所も出てきたし、奥入瀬など行ってみたいと思っている所も出てきた。
    兼六園に関しては去年の9月に人生2回目の訪問したけど、このエッセーに書かれている背景を知ってから行きたかったなとちょっと思った。

    他にも、もうひとつの絶景に出てきた老婦人から教えてもらったことも旅の醍醐味なんだろうなと。
    観光地とは違うけど、そういえば私も旅の途中、電車で隣になった見知らぬ方に「その本面白そうですね。写真撮っていいですか?」と話しかけられたことがあったな〜。あの方はその本を読んだんだろうか?

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    2026年05月14日
  • キャラヴァンは進む―銀河を渡るⅠ―(新潮文庫)

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    沢木耕太郎の本で初めて読んだが、スポーツの話が多くスポーツに疎い私にはピンとはこなかった。しかし著者のオリンピックに対する思いの強さは伝わってきたし、今後オリンピックを観る際はこの本のことをぼんやり思い出すのだと思う。なかなか普段読むことがないジャンルで面白かった。

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    2026年05月07日
  • 深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】

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    学生時代に読んで、また読んでみたくなり購入。
    色々時代は変わったけれど、昔読んだ時と変わらない気持ちになるなぁと感じてます。

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    2026年05月03日
  • 旅のつばくろ、ふたたび―飛び立つ季節―(新潮文庫) 電子オリジナル版

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    16歳で初めて一人旅をした東北をふたたび訪れ当時を思い出そうとする著者。
    松江、日光、福岡の旅も印象深い。

    地元の人との会話で旅の流れが変わる瞬間が心地よい。

    「すべては移動によって始まる。」

    「誰に対しても同じ態度で接する。」

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    2026年05月03日
  • 暦のしずく

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    文耕の人となりを序章の解説で知ってしまったので、悲劇的な成り行きを覚悟して読んだけれど、一捻りある結末に、こう来たかとニヤリとした。爽快だった。この小説自体が、事実と拵え物が絶妙に混ざった文耕が語る講釈の再現のようで、時代物の醍醐味を楽しんだ。

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    2026年04月21日
  • 深夜特急2―マレー半島・シンガポール―(新潮文庫)【増補新版】

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    どんな場所にも住めば人との関係が生まれる。
    長く住めば住むほどその関係は広く深くなるが、その中で狭まってしまう可能性がたくさんあるなと考えながら読んでいた。
    深夜特急シリーズには、その可能性たちを思い起こさせて肯定してくれるような魅了がある。
    何か違うというような漠然とした言葉にならないような違和感や、心の底から沸き起こる好奇心を旅にぶつける筆者の生き方には大いに勇気付けられる。

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    2026年04月19日
  • 暦のしずく

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    沢木氏の初の時代小説。 剣客物、人情噺でもある本書。 講談師と同時にライターである馬場文耕が 沢木氏である。礼節の少年から、剣士になり。武士を捨て自由を得る。 山形の井上ひさし遅筆堂で氏の講演会に参加 サイン会にて、少しお話しさせていただいた。 内容はここで語れないが、 私にとって衝撃的で、生涯の宝となった。 その時に読んでいた本が本書であり、 他に多数あるなかで、サイン会用に購入したのも「暦のしずく」である。 つまり書棚に2冊ある。 見開き扉には、一文にある。 「天路を歩む 沢木耕太郎」

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    2026年04月11日