沢木耕太郎のレビュー一覧
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久しぶりにお気に入りのページの端を折りながら読みました。
沢木耕太郎さんは仕事に真面目な人のようで、そんな人の文章は説得力と面白みがあって私の中にスイスイと入ってきました。
・縁は気に入ったなら大切にしたい。筆者のように大切に思ってくれる人の縁は大切にしたい。
・旅の無計画は大変だと思うから、些細なきっかけを掴んで旅に出るのが好奇心も持てて楽しいだろうな。
・最後の文庫のあとがきがぶっささった。国内における短期の旅でのささやかな失敗は容易に回復できる数少ない機会。失敗したくないという思いでお店選びをネットで調べていくのは失敗をする経験を逃すことでもありもったいない。失敗に慣れておくこともできる -
Posted by ブクログ
この夏もどこかに旅に行きたいな〜という思いが湧いてくるエッセーだった!
自分は、いつもはガチガチにどの電車にのるとかバスに乗るとか計画していたけど、もう少しラフな、流れに身を任せる旅をしたい。(さすがにホテルは押さえておきたいが。)
電車旅好きだから、兼六園など、行ったことある所も出てきたし、奥入瀬など行ってみたいと思っている所も出てきた。
兼六園に関しては去年の9月に人生2回目の訪問したけど、このエッセーに書かれている背景を知ってから行きたかったなとちょっと思った。
他にも、もうひとつの絶景に出てきた老婦人から教えてもらったことも旅の醍醐味なんだろうなと。
観光地とは違うけど、そういえば私 -
Posted by ブクログ
この巻では、一生日本にいるだけでは絶対に味わえない感覚というものを一番強く感じた。
それは長旅特有の退廃的な感傷だ。
筆者は、果てしなく長い旅が終わりに向かいつつある中で、ここまでと異質の後ろ暗い感情に支配されるようになる。
アジアと欧州の文化が入り混じるトルコや、古代文明の痕跡を随所に感じられるギリシャを訪れる。自分だったら一番胸を躍らせるだろう。
筆者は旅の序盤から異国人の熱気、異文化的な触れ合いを浴び続け、新鮮さが摩耗した。
旅の中での唯一の使命を果たした。
唯一マストで立ち寄りたかった地も踏破した。
値切り交渉や一期一会の現地人からの施しもルーティン化し、擦れてしまった。
きっと居 -
Posted by ブクログ
苦戦の読書。
最近好きな本と苦手な本が明確になってきたようで、困る。
そもそもボクシングは好きではない。
だがなぜかボクシングマンガ『あしたのジョー』と『がんばれ元気』は大好きなので、行けるかなあと思ったのだけど。
タイトルの『一瞬の夏』から、一点に凝縮したエネルギーが爆発した時の光や熱などを想像したのだが、上巻だけを読んでいると、湿度の高いじっとりとした日本の夏のような感じ。
爽やかさも、ギラギラした熱量も感じられない。
天才と目されるくらいの才能を持ちながら、気がやさしくて練習嫌いで殴り合いが嫌いという、元東洋ミドル級王者のカシアス内藤。
一度はリングを去ったものの、ボクサーとして再起 -
Posted by ブクログ
まさに一期一会の旅。
この本でいちばん心に残るのは、ふらっと立ち寄った場所で出会う人たちとの交流だ。
商売目的で近づいてくる者もいれば、親切心から食事を奢り、一緒に宿を探し、駅まで見送ってくれる人もいる。現地の子どもたちと無邪気に遊び、ときには連れ込み宿の住人たちと深く打ち解ける。
そうして言葉を交わす中で、その街の輪郭が浮かび上がり、同時に自身の旅を見つめ直す。出会った人たちと二度と会うことはないかもしれない。それでも、その一瞬を確かに分かち合っている。
放浪の旅の醍醐味は、「どこへ行くか」ではなく、「誰と出会い、どんな時間を過ごすか」にあるのだと教えられた気がした。