沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 春に散る(上)

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    ボクシング+人生の生き様の物語。
    ベタベタのストーリかと思いきや、静かなそして心に残るストーリ展開でした。
    でもやっぱり最後は目頭熱くなりました。

    上巻では、
    ボクシングの世界チャンプを目指し、挫折した広岡。
    心臓発作の爆弾を抱えたまま40年ぶりに日本に帰国。
    この広岡の今の生活ぶりがこの時点ではよく分かりません。

    自分が所属してたジムを訪ねるとともに、当時の仲間3人と会いに行きます。

    藤原、佐瀬、星。

    それぞれのボクサー人生の後の生活が悲しく、寂しい。
    みな、60代ということだと思います。
    それぞれが、寂しい人生を送っています。
    でも、現実はそうなんでしょうね。

    そんな仲間たちに、

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    2025年08月15日
  • 暦のしずく

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    【宝暦八年、日本の芸能史においてただ一人、死刑に処せられた人物、その名は馬場文耕。かつての士分を捨て、貧乏長屋に住まい、軍記物を講釈し― その生涯のほとんどが謎に包まれた男を、豪胆な想像力と端正な文章で、誰をも魅了する主人公として鮮やかに描き出す】・・・帯説明より

    とあるように江戸中期に実在した講釈師、馬場文耕の話だ。

    今も講談はひそかなブームだが、その昔、娯楽の少なかった江戸時代でも多くの人たちを楽しませたようだ。
    はじめは古くからある軍記物を語っていた分耕だが、人に頼まれたりやむなき事情で、廓の話や、市井の人々の話をたまにすると、人々の食いつきの違いに気づく。
    そして聞き手にとって、身

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    2025年08月14日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    ☆☆☆2025年8月☆☆☆

    1945年8月。日本の敗戦。
    西川一三はこれで密偵としての任務を失ったことになった。
    しかし、西川の未知への情熱。まだ見ぬ土地への好奇心は衰えることがなかった。西川はチベットのさらに向こう、ミャンマーやインドへも足を向ける。ヒマラヤを数度往復するその体力とサバイバル能力は恐るべし。

    いくつか、心に残った部分を抜粋する。

    P32
    しかし、西川の心はむしろ奮い立っていた。托鉢をして、一日に得られるに二椀分のツァンパとお茶だけで命をつない、野宿をしながらインドに向かうというこの新しい旅の在り方が、自分を鍛えてくれるように思えたからだ。

    P62
    確かに密偵の西川一三

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    2025年08月11日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    旅の詳細ではなく、旅を通じて西川という人間性を現すことに成功している。
    最初は日本の密偵という名目で旅をしていたが、日本が敗北し戦争が終結するとここからは西川本人の道なる土地を見たいという個人的な衝動に突き動かされていた。
    そこから生きることことはという側面にスポットが当たり始めた。
    この辺りからかなり人間臭い内容に変容していき、沢木耕太郎氏の真骨頂が垣間見えることになる。

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    2025年08月09日
  • 深夜特急2―マレー半島・シンガポール―(新潮文庫)【増補新版】

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    前作に続いて、タイ〜マレーシア〜シンガポールの旅路
    結局のところ香港が素晴らしいとのことだが、おそらく香港の前に行っていれば、また違ったのだろう
    憧れるが、でも、つくづく自分にはムリだろうと思う

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    2025年08月07日
  • 深夜特急3―インド・ネパール―(新潮文庫)【増補新版】

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    南下するに連れて下がっていく物価。その生々しい描写に息を飲むばかりだった。「ビール4本分か…」という呟きの空虚さと握った拳の行き場の無さよ。
    あくまでも青年の放浪記といった様相の2までとは明確に違う。
    「生と死。」その淵を彷徨い、実感し、目の当たりにする。それがこのインド・ネパール編だった。今のベナレスはどんな風になっているのだろうか。
    多くの苦しさを味わう中でも、人の優しさに触れられ、救われていた。
    どんな国にもいろんな人がいる。自分が出会った人だけでレッテルを貼るような愚かなことをしてはいけないと、改めて思った。

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    2025年07月22日
  • 深夜特急2―マレー半島・シンガポール―(新潮文庫)【増補新版】

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    マレー半島、シンガポール編。娼婦やら、同類の旅行者など色んな人物が登場。現地の人に馴染むのが早すぎてびっくりする。続きも楽しみ。

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    2025年07月16日
  • 旅の窓

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    1枚の写真に1枚の文章。
    「感じる写真館」
    ずっとアルバムをめくりながら、
    お話を聞いているみたい。

    「どのようなところでも人間は生きているし、
    また生きていける」
    世界を見てきた沢木さんが放つ説得力。

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    2025年07月03日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    旅慣れたり、ラマ教に対する意識がより真摯になったりと上巻とは旅に対する向き合い方が変わってきたように感じたが、旅は相変わらず過酷。謀略やドンパチがあるような派手な展開ではないものの、ページをめくる手が止まらなかった。

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    2025年06月27日
  • 天路の旅人(上)(新潮文庫)

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    深夜特急以来、超久しぶりの沢木耕太郎。
    上巻は内蒙古からチベットのラサまでの旅。迫力のある文章で情景がリアルに想像できる。過酷な旅の途中の美しい風景、人との繋がり、あたかも自分も一緒に旅をしているような錯覚に陥いる。凄く面白い。下巻が楽しみ。

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    2025年06月25日
  • キャラヴァンは進む―銀河を渡るⅠ―(新潮文庫)

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    沢木氏の文章は沁み入ってくる。
    不思議と引き込まれる。

    旅に関する経験値が豊富で現地の温度や湿度、空の色や埃まで感じ取れ、あたかもディープな疑似旅行を体感させてくれる。
    スポーツへの造詣も深く当事者はさることながら見守る著者の心理も対比され、こちらも引き込まれる。

    タイトルにもなっている文中にあるアラブの諺、「犬は吠える、がキャラヴァンは進む」は自分も心に刻んでおきたい。
    読点「、」を打つ位置でこの諺の真理が伝わる。

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    2025年06月22日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    戦争が終わって密偵としての使命を失ってからも、チベットからインド、ネパールへと未知の秘境への旅は続く。
    過酷としか言いようがないのに、苦難を乗り越えることに喜びを得る。
    慈悲深い西川さんの人柄が淡々と刻まれていました。
    楽しい出来事がほとんどなくて、読むのがしんどくもありましたが、その姿が仏陀が悟りを開く姿のように思えてくる。
    未知の秘境を見てみたいという好奇心は人間のロマンでもあります。
    『深夜特急』に歓喜した少年が、大人になって読むのにぴったりですね。

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    2025年06月21日
  • 春に散る(下)

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    上巻で出会ったボクサーの翔吾がシェアハウスで一緒に暮らすことにする。他のシェアハウスの仲間もみんなでボクシングのパンチを教えた。そしてついにチャンピオンの座を勝ち取った!ラストは広岡が路上に倒れ意識を失った。

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    2025年06月14日
  • 春に散る(上)

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    世界を目指していたボクサーの広岡。理不尽な判定負けをし、失意のままアメリカに渡る。40年後に帰国し昔の仲間とシェアハウスで暮らす事を思いつく。ラストでは若者との出会いがあった。

    *おはよう、おやすみ、いただきます、ごちそうさま、行って来ます、ただいま、ありがとう、ごめんなさい。この8つで人との生活は円滑にいきます。

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    2025年06月14日
  • 天路の旅人(上)(新潮文庫)

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    第二次大戦末期、中国大陸奥地まで密偵として潜入した日本人、西川一三。彼の足跡をたどる8年に亘るドキュメンタリー。匪賊の襲撃を乗り越え、飢えに苦しみながらも、中国北部からインドまで気の遠くなるような長い道を歩き続けた十三。彼は極限の状態でありながらも精神は限りなく自由で、心躍る大冒険を続けてゆく。本当の豊かさとは何なのか?読者の心に問いかけるノンフィクションである。

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    2025年06月10日
  • 旅のつばくろ(新潮文庫) 電子オリジナル版

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    作者が若い頃訪れた時は津軽のお国訛りが全く理解できなかったのに、今回の旅では…。理由は沢木さんの方言の理解度が高まったのではなく、方言が標準語に近づいてきたからでちょっと残念そう。私も京都の町なかで「もっと京都弁がききたい」って思ってしまう。それは旅する者のわがままだろうか。

    数ヶ月前にたまたま著者の代表作「深夜特急」に触れる機会があり沢木耕太郎を知った。
    私にとっては深夜特急の装丁がちょっとワイルドすぎて手に取ることすら敬遠していたけど、読んでみると心やさしい旅人の旅の話を聞かせてもらっているみたいだった。旅のつばくろは国内の旅だし深夜特急より大分後から書かれたものなので年齢的にも親しみが

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    2025年05月18日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    沢木耕太郎『天路の旅人 下』新潮文庫。

    第二次世界大戦末期に敵国の中国大陸奥地まで密偵として潜入した日本人、西川一三の8年間の軌跡に迫るノンフィクション。

    下巻を読み進めば、著者の沢木耕太郎の言うところの極めて稀有な旅人の姿が浮かび上がってくる。

    密偵というのは資金集めの口実に過ぎず、あくまでも西川一三の未知なる地への探究心こそが苛酷な旅の理由だったのではないだろうか。何しろ、8年間の潜入で日本に情報を送ったという描写は一度しか無い。

    あの時代に現地人に成りすまし、辺境の地を漂うことは容易ではなかったことだろう。

    3年掛けて中国北部からチベットへと辿り着いた西川一三は、インドへ向かい

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    2025年05月08日
  • 天路の旅人(上)(新潮文庫)

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    沢木耕太郎『天路の旅人 上』新潮文庫。

    第二次世界大戦末期に敵国の中国大陸奥地まで密偵として潜入した日本人、西川一三の8年間の軌跡に迫るノンフィクション。

    著者の沢木耕太郎は東京から冬の盛岡へと向かう。本作のテーマとなる人物である西川一三本人にインタビューすることが目的であった。定期的に酒を酌み交わしながら、インタビューを続ける沢木であったが、やがてその交流が途絶えてしまう。西川の軌跡をノンフィクションに仕立る道を模索するうちに時は過ぎ、ある日、西川の訃報を目にする。

    まさか盛岡に、このような凄い人物が暮らしていたということを知らずに驚いた。また、中公文庫から全3巻に及ぶ『秘境西域八年の

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    2025年05月08日
  • 旅のつばくろ 電子オリジナル版 無料お試し版

    購入済み

    さすがは紀行文の名手

    さすがは紀行文の名手 深夜特急の作者だけのことはある。なんでもない旅の一場面一場面の描写が、しみじみと心に染みてくる。優れた紀行文を読むとそこへゆきたくなるとよく言われるが、行った気になる という雑誌のオーナーのJRにとっては副作用もあるのではないと思ってしまう。スッキリとした表紙絵も良い。

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    2025年05月03日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    前半同様引き込まれるように読んだ。
    しかし木村の描かれ方により、少し陳腐なフィクション(主人公を善・ヒーローとする)のようになっている箇所もあり、少し興醒めした。

    そしてラストシーン。
    自己陶酔的というか偽善的というか。
    作品としてきれいにまとめたのだろうが、80代の高齢者がいつまでも元気なわけない現実に目を瞑って突然連絡を絶ったくせに、と却って思わされてしまい、読後感はあまりよくなかった。

    反省してこれから母にLINEします。

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    2025年04月29日