沢木耕太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画評です。
いや、著者は「批評ではないのは無論のこと、・・・感想文ですらない」と書いているので、普通に映画評ではないですね。
映画を題材にして、まあ、大げさに言えば彼の哲学(?)、人生観(?)を語るような内容でしょうか。
取り上げられている映画は多種多様、ほとんど観たことのないものばかりでしたが、彼独自の視点で解きほぐされていて面白かった。
学生時代には毎日のように観ていた映画。
この本を読んで、またいろいろな映画を観たくなりました。
そう・・・行ったことも、行くこともないかもしれない国に触れ、旅をするように。
そして、使われなかった人生を辿り・・・ありえたかもしれない人生を追憶するよう -
Posted by ブクログ
評判の高い作品ですが、わたしには苦行でした。
一瞬の夏に辿り着くまでが長い長い。
永遠に終わらないかとまで思いました。
才能がありつつも若くしてリングを降りたカシアス内藤が、4年間のブランクのあと、再びボクシングに戻ってきた。
才能がありながら、いや、才能があったからこそ、練習嫌いで、なかなか結果を出せないままボクシングをやめてしまった彼を、再び栄光の座に送り出そうと思った著者の気持ちがどうにも解せない。
だって一度も自分とボクシングについて、きちんと対峙したことがない男が、まじめにやっていてもピークを越えたくらいの年齢で4年ぶりに戻ってきて、だからどうなの?
確かに所属ジムも内藤に親身 -
Posted by ブクログ
沢木さんが16歳の時に初めて一人旅をした男鹿半島。実は私にとっても、就職後に初めて一人で降り立った思い出の地だ。
入職後に苦悩した空気、車窓から見た日本海の荒々しさ。本書を読み進めるうちに、あの日自分が何を感じていたのか、当時の記憶が鮮やかに呼び起こされた。
若い頃は「まだ見ぬ新しい世界」を求めて、挑戦するように旅をしていた気がする。
けれど、沢木さんが描く「かつての自分と再会するための旅」を知り、ハッとした。
もし今、もう一度男鹿半島を訪ねたら、私はどう感じるだろう。
今の自分なら、あの時見過ごしていた道端の石や、夕暮れの色に気づけるかもしれない。
あるいは、がむしゃらだった当時の自分