沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 危機の宰相

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    所得倍増計画!
    戦国最大のキャッチコピーを今一度考えてみようかと。
    沢木耕太郎は、旅ものじゃなくても、いいんだー。これは面白い!
    それにしても、骨のある政治家って、何処にいたんだろう?

    次は吉田茂でもよむか。

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    2012年02月11日
  • 一瞬の夏(上)

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    現代のスポーツノンフィクションというジャンルの礎となった作品。ノンフィクションにおける『主観』のさじ加減が絶妙。また、ライフステージにおいて20代後半という時期をどう捉えるか。個人的に多いに共感できた。

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    2012年01月21日
  • 危機の宰相

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    「所得倍増」を産み、実行していった三人の男の物語。

    しっかりと政治を行うためには、政治家のぶれない意志と、これを方向付け、支えるブレーンが欠かせない。また、そのブレーンが生み出す政策も、大局観に立っており、未来を見据えている必要がある。そんなことを改めて感じさせる。

    現代に置き換えて、過去ほど分かりやすい目標が失われてしまっていることを考慮しても、政治家・ブレーンともに、日本を預けるに値する者が見いだせないでいる。それは、偶然世に出ていないだけだという指摘があるかもしれないが、結果が出せていない以上、そのように結論付けるほかない。

    現代のリーダー待望論はまさに、そのようなチームを国民が熱

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    2012年01月03日
  • 危機の宰相

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    本書は所得倍増にかけた三人の敗者の物語です。首相となった池田勇人、政治面を影で支えた田村敏雄と政策面を支えた下村治。本書を読むとかつては確かに志をもった人達がいたという事が良くわかります。
    久々に人間の凄味を描き出すような良質なノンフィクションを読みました。

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    2012年01月03日
  • 危機の宰相

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    かの有名な「所得倍増計画」が池田勇人内閣の下で喧伝されるに至るプロセスが描かれている。池田自身、そして経済政策における下村治・田村敏雄という彼のブレーンも大蔵省の出世競争からは取り残された非主流派であったことが大変興味深い。また、優れた政策や計画の実施にあたっては立案者と遂行者(および両者を架橋する者)が必要であり、彼らの役割分担について考えてみると現政権がこだわった「政治主導」がなぜあれほどの混乱を招いたのかがよくわかる。うちのボスが折に触れて言う「大学職員プロデューサー論」にも通じる部分がある。

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    2011年12月31日
  • 一瞬の夏(上)

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    ボクシングに興味なくカシアス内藤も知らなかったけれど、ぐいぐい引き込まれ、一気に読んだ。ノンフィクションの面白さが初めてわかった一冊。

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    2011年12月30日
  • オリンピア ナチスの森で

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    おそらく、この本を手に取った全読者は「ベルリンオリンピック」の記憶や思い入れは皆無であろう。

    戦前の・・しかもドイツでのオリンピックの話なので、それは無理もないことなのかもしれない。

    本書はオリンピック記録映画を芸術の域にまで高めた「レニ・リーフェンシュタール」の生きたインタビューからはじまり、出場選手(おもに日本人)たちの生い立ち、動機などバックグラウンドから、手に汗握る試合状況まで、非常に卓抜した構成で成り立っています。

    そのため読者は、記録としてではなく「生きた記憶」として「ベルリンオリンピック」の再燃を、その手で実感することができるという素晴らしい良書です。

    スポーツドキュメン

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    2011年11月27日
  • 危機の宰相

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    1963年生まれの私にとって、「所得倍増」と言うキーワードは何となく懐かしいイメージしかありませんでした。このビジョンがどういう過程を経て命を吹き込まれ、70年代に突入したかが、丁寧に、そして説得力のある文章で書かれていて、とても読み応えのあるノンフィクションでした。やはり沢木耕太郎は凄い!

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    2011年08月15日
  • 一瞬の夏(上)

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    カッコよすぎ、沢木さん‥

    一瞬の夏ってタイトルも、素晴らしい。

    熱くて切ないノンフィクション。

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    2011年06月20日
  • 若き実力者たち

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    出てくる人物、時代背景から随分前に書かれた作品だろう。
    いずれの人物も個性的であり、よく人物の内面を見抜いてるなという感想である。
    中にはあまり付き合いたいなあというあくの強い人物もいるが、よくこれだけ取材できたなあと感心する。

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    2011年05月21日
  • 世界は「使われなかった人生」であふれてる

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    暮らしの手帖誌上での映画コラム(?)の中から抜粋してまとめたもの。
    一応「使われなかった人生」をテーマにしてあるが、新旧東西有名無名を問わずランダムな構成。
    読んでるとやっぱりその映画を観てみたくなる。
    観ようと思っていて忘れていた映画を思い出させてくれたし、
    個人的に好きな映画「フェイク」が取り上げられてたのが嬉しかった。

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    2010年11月02日
  • 危機の宰相

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    所得倍増の夢、3人の敗者が挑む。

    ノンフィクション、その時歴史が動いたの素材としてそのまま使えそう。

    城山三郎とはまた違うのだろう。

    しかし、読ませる内容ではある。

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    2010年10月31日
  • 世界は「使われなかった人生」であふれてる

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    私も学生時代よく映画を見た。テレビの映画はほとんど見たし、ロードショーも出来るだけ見た。受験で勉強に集中しなければならない時期に2時間の映画を最初から最後まで集中して見た。
    それがなければ、もっといい学校に行けたかもしれないが、映画が情緒的な部分私に与えた良い影響も計り知れない。
    この作品は、作者が見た映画で印象に残ったものを、紹介している。簡単なストーリーも紹介してくれるので、そのドラマに引き込まれるようだ。実際に見たことのある映画はわすかだが、今後機会があったら、是非見たいと思った映画いくつかある。

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    2010年01月09日
  • 世界は「使われなかった人生」であふれてる

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    映画評です。
    いや、著者は「批評ではないのは無論のこと、・・・感想文ですらない」と書いているので、普通に映画評ではないですね。
    映画を題材にして、まあ、大げさに言えば彼の哲学(?)、人生観(?)を語るような内容でしょうか。

    取り上げられている映画は多種多様、ほとんど観たことのないものばかりでしたが、彼独自の視点で解きほぐされていて面白かった。

    学生時代には毎日のように観ていた映画。
    この本を読んで、またいろいろな映画を観たくなりました。
    そう・・・行ったことも、行くこともないかもしれない国に触れ、旅をするように。
    そして、使われなかった人生を辿り・・・ありえたかもしれない人生を追憶するよう

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    2009年10月25日
  • 危機の宰相

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    端整で磨きぬかれた文体で、池田勇人をめぐる人々が日本経済の成長に賭けた熱意が描かれる。特に下村が印象的。

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    2018年10月14日
  • オリンピア ナチスの森で

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    ベルリンオリンピックで活躍した日本人と、その映像を撮影したレニー・リーフェンシュタールへのルポ。

    科学的トレーニングがなくてもプロ制度がなくてもここまで戦えたんだ、という意味で感心した。
    メダリストがその数年後に戦死している人が多数。メダリストで戦死というとバロン西が有名だが、スポーツと戦争について、あらためて考えさせられた。
    北京五輪の最中だったがゆえに余計にそういう印象もあったのかもしれない。日本人メダリストが数年後に戦死する・・そういうことはいまはまったく想像できないことだけど、1936年はたしかにそういう時代だったんだなあ。

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    2009年10月07日
  • 一瞬の夏(上)

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    ふだんあまり本を読む習慣のない人、
    スポーツ好きの人に読んでもらいたい本。
    タイトルも非常にいいです。

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    2009年10月04日
  • 世界は「使われなかった人生」であふれてる

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    本書は映画感想文です。とても好きなタイプの映画評でした。オリヴィエオリヴィエ。八日目。髪結いの亭主。運動靴と赤い金魚。バグダットカフェ。この5本。鑑賞したことがなかったら6月は雨だしどこにも出かける用事がなくって暇してたらぜひご覧になってみたらいかがでしょうか。きっと観てよかったとなる映像作品たちです。

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    2011年09月15日
  • 一瞬の夏(上)

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    観察法の授業で人の行動を記述する際、ある事実が本当に起きているのか(客観)、それとも起きているように見えているだけ(主観)なのか分からないという疑問を持った。それを先生に相談したところ、紹介された本。できるだけ主観を排し事実を淡々と積み重ねていく記述の中に、なぜか人々の切ない感情が浮かび上がってくる本。最近になり主人公のカシアス内藤が、ガンと闘いつつ、エディさんとの約束のジムを開いたと聞いた。夢は続いていたと知り、改めて切なくなった。

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    2009年10月04日
  • 世界は「使われなかった人生」であふれてる

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    6/20 映画評というより沢木耕太郎が一つ一つドラマを語っているようだった。知らない映画でも楽しめた。すきっとしている文章も魅力的。自分の「使われなかった人生」に想いを馳せた。

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    2009年10月04日