沢木耕太郎のレビュー一覧
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面白かった…旅の情景、熱気みたいなものがリアルに想像できてすごく面白て、一気読み。
私の理想の旅行スタイルとは違うので、バックパッカー的な旅行者の本は共感できないと思って今まで読まなかったけど、共感できずとも擬似体験というか、すごく旅がリアルに感じられた。また、作者の雰囲気が行き当たりばったりでゆるーい感じも意外でいい感じ。ゆるいんだけど熱い、なんか不思議。今まで読まず嫌いでもったいないこたをした。深夜特急を読んで旅に行きたくなるという話をよく聞いたけど、なんだかわかったわーーーー。なぜか分からないけど、時代も好きな旅スタイルも違うのに、今すごく旅に行きたい!
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七章 神の子らの家
そこをひとりで歩いていくのには勇気が必要だった。...いちど迂回すれば無限に迂回していかなくてはならなくなる。
八章 雨が私を眠らせる
彼には、ヒッピーたちが放っている饐えた匂いを嗅ぐことしかできていなかったのです。...どの国にも、人々にも、まったく責任を負わないで日を送ることができます。...深い虚無、それは場合によっては自分自身の命をすら無関心にさせてしまうひどの虚無です。
此経啓助さんとの対談
だからデリーからロンドンまでバスに乗って行こうとしたのは、自分の体内に地球を測ることのできる距離計を作りたかったからなんですね。...旅のことって抽象的に語れない、とは思いま -
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ネタバレ張り扇が鳴ると、場面が立つ。いまの講談の話だ。
『暦のしずく』が連れていくのは、その手前の時代。型がまだ粗い、江戸中期の講釈だ。
主役は講釈師・馬場文耕。元は浪人で、剣の腕も立つ。刀を置いて下町で語る。釈台を叩き、軍記を語り、やがて当世の事件へ踏み込んでいく。吉原、歌舞伎、番町皿屋敷。噂を拾い、確かめ、講釈にする。人気が増えるほど、危うさも増える。
本が高く、貸本が廻る江戸で、声は重要な情報源だ。語りは芸であり、時事であり、うっかりすると罪になる。『森岡貢物語』『秋田杉直物語』、そして郡上一揆に触れた『美濃笠塗らす森の雫』。言葉が刃になった瞬間、届いてはいけない場所へ届いてしまう。
しか