沢木耕太郎のレビュー一覧
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上巻の最後、老齢の4人は才能を秘めた若者・黒木と出逢いました。下巻は、この黒木が4人からボクシング指導を仰ぐ場面から始まり、物語の展開スピードが増していきます。
「孤独」「陰」のイメージの上巻、下巻は「陽」の印象が強まり、ゆっくり流れていた4人の共同生活は、次第に活力がみなぎり、変化していきます。
自分たちの経験と技を黒木に伝えようと指導に注力していく様は、新たな目標をもった人間の潜在的なパワー、伝える熱意の凄みさえ感じます。
まるで、自分たちが果たせなかった夢を追い求めるように‥。
不動産屋の佳菜子は、陰ながら重要な役割を果たしていますが、彼女の過去等少々盛り過ぎ感が‥。
ボ -
Posted by ブクログ
主人公は、かつてボクシングで将来を嘱望されるも、不公平な判定負けを契機に渡米した広岡仁一。米国で再起を目指すも叶わず、ホテル経営で成功し40年が過ぎていました。病を抱えながら、ふと唐突に帰国するところから物語は始まります。
ここから広岡は、自分の目的も判らないまま、記憶を辿り過去をなぞり、導かれるように動きます。かつて試合をした後楽園ホール、ジム、更に四天王と呼ばれた仲間たちを訪ねて‥。
上巻は、このようにボクシング場面がほとんどなく、沢木さんが得意とする放浪の旅に近い旅情を誘う描写が多く、情景が目に浮かぶようです。
また、登場人物の描き分けが素晴らしく、それぞれ個性的で人間臭さが -
Posted by ブクログ
4人の元ボクサーが翔吾に自分の必殺技を伝授し世界チャンピオン目指して育てていく姿に感動した。ボクシングの試合の描写がリアルで目に浮かんで来る。
心に残った言葉
・真拳ジムのなくなった会長は、なぜボクサーがトレーニングをするのか、それはリングの上で相手より自由になるためだ、と常に言っていた。
・そう、料理もアイロンかけも、ボクシングのトレーニングと同じだ。家事が難なくできれば、日常というリングで自由に振る舞えるようになる。
・自分はまともにやらなかったが、勉強というやつも同じなんだろう。家で勉強しておけば、教室で自由に振る舞えるようになる。何でもそうだ。トレーニングというやつは、そこで輝きたい -
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稀代のエッセイスト、沢木耕太郎が著名作家との遭遇、というよりも作家評を纏めたものである。とは言え、私は沢木耕太郎や列挙された作家達をほとんど触れてこなかったので、作家紹介本として読み進めた。
私は沢木耕太郎の見識の深さと広さ、そして作家に対する真摯で純粋な姿勢に夢中にさせられた。紹介された作家に心惹かれたのはもちろんだが、それよりも評者に興味が湧いてしまったのである。これは本書が読者に提供しようとしたものとは異なるかもしれない。しかし、それほど沢木耕太郎自身に惚れてしまったのである。
これは著者のエッセイをさらに読まなければと思い、私は書店に駆け込んだ。『深夜特急』を探したが見つからず、諦 -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
「沢木耕太郎」がベルリンオリンピックを描いたノンフィクション作品『オリンピア―ナチスの森で』を読みました。
「沢木耕太郎」作品って、一冊読むと、また違う作品を読みたくなる魅力がありますね。
ということで、『「愛」という言葉を口にできなかった二人のために』、『旅する力―深夜特急ノート』に続いて「沢木耕太郎」作品です。
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1936年夏、ナチス政権下のベルリンで第11回オリンピックが開催された。
「ヒトラー」が開会を宣言し、ナチスがその威信を賭けて演出した。
その大会を撮影し、記録映画の傑作『オリンピア』二部作を生み出した天才「レニ・リーフェンシュ -
匿名
ネタバレ 購入済み懐かしい
新幹線移動中によく車内で読んでいたトランヴェールの収録話、この一冊にまとめられています。著者さんによる感性と細やかな文章力のレベルが高く、かつ旅のお供にぴったりの内容もあったりするので、とても印象に残るものばかりです。