沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 旅の窓

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    文章がとにかく美しい。
    写真もポストカードのよう。
    写真一枚からあそこまでのストーリーを紡ぎ出せるのが凄い。
    人を観察する視線がちょっと気障で、その感じが大好きです。

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    2023年09月14日
  • 春に散る(下)

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    ネタバレ

    映画は未見も、キャストがチラつきながら読んだ。キャストの違和感は半端なかったが、ボクシング描写もほどほどで重くなく良かった。長編だがスラスラと読みやすかったが、内容が薄いのか?あまり記憶に残らず、ラストもちょっと安直か。でも面白かったよ。

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    2023年09月05日
  • 春に散る(下)

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    4人の元ボクサーが翔吾に自分の必殺技を伝授し世界チャンピオン目指して育てていく姿に感動した。ボクシングの試合の描写がリアルで目に浮かんで来る。

    心に残った言葉
    ・真拳ジムのなくなった会長は、なぜボクサーがトレーニングをするのか、それはリングの上で相手より自由になるためだ、と常に言っていた。
    ・そう、料理もアイロンかけも、ボクシングのトレーニングと同じだ。家事が難なくできれば、日常というリングで自由に振る舞えるようになる。
    ・自分はまともにやらなかったが、勉強というやつも同じなんだろう。家で勉強しておけば、教室で自由に振る舞えるようになる。何でもそうだ。トレーニングというやつは、そこで輝きたい

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    2023年08月04日
  • 春に散る(上)

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    かつて同じボクシングジムで四天王と呼ばれた4人の元ボクサーが40年ぶりに再会して一つの家で共同生活を始めるところが面白い。元ボクサー4人の絆がひしひしと伝わって来る。これからの展開が気になって下巻を読むのが楽しみになった。

    心に残った言葉
    ・本物のボクサーは、ボクサーであることをやめても、元ボクサーとしてしか生きていけない。
    ・老いをどのように生きたらいいのか。つまりどのように死んだらいいのか。たぶんそれはどのように人生のケリをつけたらいいのかということにつながるものなのだろう。

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    2023年08月04日
  • 春に散る(下)

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    上巻での広岡仁一と黒木翔吾とのボクシングの師弟関係と熱い仲間達とのチャンピオンを目指す共同生活と支え合い。
    みずみずしい文体、情景を思い浮かばせる表現、登場人物のキャラクターが素晴らしい!
    後書きの作者の広岡の生き方、在り方についての描写にも愛を感じた。

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    2023年06月21日
  • 敗れざる者たち

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    当時まだ若いはずの著者の円熟みが凄まじい。取材対象にここまでコミットできる/させてもらえるのかと驚く。

    動きの激しい場面においても、盛りを過ぎた、「いつか」を逸してしまったアスリートの機微がひしひしと伝わってくる。ルポルタージュの客観性を保ちながら小説の没入感を味わえる稀有な著作だった。

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    2023年06月21日
  • 春に散る(上)

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    ネタバレ

    NHKラジオドラマを聴いて面白かったし、映画化もされると知って読んでみた。ルポルタージュの旗手とも言える著者であるが最近は小説も出版しておりKHKラジオでドラマ化もされている。本作は著者の得意分野であるボクシングが主題であるが、これまでのルポでチャンピオンになれなかったボクサーの晩年の凋落が我慢ならなかったも知れない、元ボクサーのシェアハウスを作って老後を安らかに過ごして欲しいと言う著者の夢を小説にしたような作品、ラジオで先に聴いているので結末は題名のとおりなってしまうが、文はスムーズで大変読みやすい。

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    2023年06月18日
  • 春に散る(上)

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    かつてボクシングでチャンピオンを夢見たボクサ広岡仁一が主人公である。不公平な判定で負けた後アメリカへ渡り、40年ぶりに帰国した元ボクサー・広岡仁一は、かつてともにジムで世界を目指した仲間達を訪ねていく。上下巻に分かれ、上巻では下巻への盛り上がりを作る大事な役割をなす。

    沢木耕太郎さんの小説は初めて読んだが、みずみずしい文体と情景を思い浮かべる構成、人間臭い登場人物。全てに感服した。やはり作家や小説との出会いは一期一会!

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    2023年06月17日
  • 作家との遭遇(新潮文庫)

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    稀代のエッセイスト、沢木耕太郎が著名作家との遭遇、というよりも作家評を纏めたものである。とは言え、私は沢木耕太郎や列挙された作家達をほとんど触れてこなかったので、作家紹介本として読み進めた。

    私は沢木耕太郎の見識の深さと広さ、そして作家に対する真摯で純粋な姿勢に夢中にさせられた。紹介された作家に心惹かれたのはもちろんだが、それよりも評者に興味が湧いてしまったのである。これは本書が読者に提供しようとしたものとは異なるかもしれない。しかし、それほど沢木耕太郎自身に惚れてしまったのである。

    これは著者のエッセイをさらに読まなければと思い、私は書店に駆け込んだ。『深夜特急』を探したが見つからず、諦

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    2023年05月28日
  • 飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版

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    沢木耕太郎の旅のスタイルは、自分にとって相当共感できるものだなと、毎回読むたびに思わせてくれる。今回もとても面白かった。

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    2023年05月03日
  • 飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版

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    国内旅の沢木耕太郎さんのエッセイ。過去の旅を辿る今の旅が、あるきっかけから交錯する時の何とも言えない喜びや感動がリアルに伝わって来た。

    まるで一緒に旅しているかのよう。

    娘さんとの偶然のすれ違い、お土産に買ったこけしに詫びる気持ちなど温か。

    じんわりと心に染み渡るエッセイだった。

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    2023年02月24日
  • 天路の旅人 無料お試し版

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    旅の感情

    旅の始まりからの感情を読んでみたい

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    2023年01月14日
  • 一瞬の夏(上)

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    さすがの沢木さん

    沢木耕太郎氏のファンに、改めてなった作品でした。

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    2023年01月12日
  • 春に散る(下)

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    命の尊さを身を持って知る。
    夢のように過ぎ去った日々を慈しみ
    これからの貴重な時間に、思いを馳せる。
    挫折や苦悩を味わった、元プロボクサー同士が
    互いに尊重し合う姿に胸が熱くなった。

    マイアミからキーウェストを走るルート1。
    主人公とタクシー運転手との会話が印象に残った。
    映画の公開が楽しみ。


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    2023年01月04日
  • おたふく 山本周五郎名品館I

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    【あだこ】
    山本周五郎作品の一位が塗り変わった。
    あだこ。
    人は不幸や苦しみからしか学べないというけれど、ここまでの人柄になるまでにはどれ程の事があったのか。
    誠実に仕事をする。
    誠意を持って人と接する。
    日々の中で出来るようでつい疎かになってしまう時、怠けてしまいそうになった時、あだこを思い出したいと思ってしまう。
    荒れた庭の草むらの中からひょっこり立ち上がったあだこを思うと涙が出てしまう。
    福の神。あだこは福の神だ。

    どれも後味の良い爽快な物語だけれどコレは刺さった。
    山本周五郎を知って本当に良かったと思う作品だった。

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    2022年12月02日
  • オリンピア ナチスの森で

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    「沢木耕太郎」がベルリンオリンピックを描いたノンフィクション作品『オリンピア―ナチスの森で』を読みました。

    「沢木耕太郎」作品って、一冊読むと、また違う作品を読みたくなる魅力がありますね。

    ということで、『「愛」という言葉を口にできなかった二人のために』、『旅する力―深夜特急ノート』に続いて「沢木耕太郎」作品です。

    -----story-------------
    1936年夏、ナチス政権下のベルリンで第11回オリンピックが開催された。
    「ヒトラー」が開会を宣言し、ナチスがその威信を賭けて演出した。
    その大会を撮影し、記録映画の傑作『オリンピア』二部作を生み出した天才「レニ・リーフェンシュ

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    2022年11月23日
  • 裏の木戸はあいている 山本周五郎名品館II

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    何度読んでもそのたびに、江戸時代の情景が光や影の様に眼前に広がり、想いを異なった形で伝えてくる。
    秀逸と思う。
    一時、江戸時代の鎖国が今の閉鎖的な日本人の原型を作ったのかなと感じ、嫌になった時間が有った。
    しかし、歳を重ねて人生を歩んでくると、嫌でも「自分に流れて居る血」は日本人そのものだし、自然の風景は人口の手になるモノ以外は縄文弥生時代からの山地。

     周五郎がが描く世界は ほんとにちっぽけ・・今のIC,ネット社会が生んだ利器の社会と比べるととるに足らない空間かもしれない。でも人間が持つ力は大きく変わっていないことに気づかされる。
    執念・怨嗟・憎悪・仁徳・孝養・・・ひとかけらの温もりが人の

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    2022年10月28日
  • 飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版

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    旅のつばくろシリーズ第二弾。短いエッセイの中に濃縮された人生の悲哀。名人の域に達したと言える筆者の絶妙な筆致。さあ、旅に出よう。

    なぜ一つの旅、短いエッセイからこれだけ奥深いものが引き出せるのだろうか。どこか人生の悲哀を感じつつも小さな驚きと感動がある。

    山口瞳に教わったという紀行文を書くための要諦、特に「滞在中ひとつの店に何回も行く」が秀逸。

    筆者の心象風景。黒塀と丸型ポスト。それがとある町を旅してふと見えてくる場面。

    さほどの分量ではない本だが無限の感動を持った1冊。

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    2022年10月23日
  • 飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版 無料お試し版

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    懐かしい

    新幹線移動中によく車内で読んでいたトランヴェールの収録話、この一冊にまとめられています。著者さんによる感性と細やかな文章力のレベルが高く、かつ旅のお供にぴったりの内容もあったりするので、とても印象に残るものばかりです。

    #ほのぼの

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    2022年10月04日
  • 飛び立つ季節―旅のつばくろ― 電子オリジナル版

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    沢木耕太郎の最新作といえば、新潮8月号9月号に掲載された超大作「天路の旅人」ということになると思うが、その発表の1か月ほど前に発刊されたのがこの本。前作「旅のつばくろ」の続編。「旅のつばくろ」はJR東日本の車内誌トランヴェールに連載されたもので、仙台に単身赴任してる最中に毎月楽しく読んでいた。今回の続編も一部読んだことがある文章もあったと思うが、仙台生活も終えて2年半経つのでほとんど初見。一つ一つが短く簡潔なのでとても読みやすいが沢木耕太郎の魅力は満載。読んで行きたい場所がいくつも増えたことは嬉しい限り。

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    2022年09月17日