沢木耕太郎のレビュー一覧
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4人の元ボクサーが翔吾に自分の必殺技を伝授し世界チャンピオン目指して育てていく姿に感動した。ボクシングの試合の描写がリアルで目に浮かんで来る。
心に残った言葉
・真拳ジムのなくなった会長は、なぜボクサーがトレーニングをするのか、それはリングの上で相手より自由になるためだ、と常に言っていた。
・そう、料理もアイロンかけも、ボクシングのトレーニングと同じだ。家事が難なくできれば、日常というリングで自由に振る舞えるようになる。
・自分はまともにやらなかったが、勉強というやつも同じなんだろう。家で勉強しておけば、教室で自由に振る舞えるようになる。何でもそうだ。トレーニングというやつは、そこで輝きたい -
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稀代のエッセイスト、沢木耕太郎が著名作家との遭遇、というよりも作家評を纏めたものである。とは言え、私は沢木耕太郎や列挙された作家達をほとんど触れてこなかったので、作家紹介本として読み進めた。
私は沢木耕太郎の見識の深さと広さ、そして作家に対する真摯で純粋な姿勢に夢中にさせられた。紹介された作家に心惹かれたのはもちろんだが、それよりも評者に興味が湧いてしまったのである。これは本書が読者に提供しようとしたものとは異なるかもしれない。しかし、それほど沢木耕太郎自身に惚れてしまったのである。
これは著者のエッセイをさらに読まなければと思い、私は書店に駆け込んだ。『深夜特急』を探したが見つからず、諦 -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
「沢木耕太郎」がベルリンオリンピックを描いたノンフィクション作品『オリンピア―ナチスの森で』を読みました。
「沢木耕太郎」作品って、一冊読むと、また違う作品を読みたくなる魅力がありますね。
ということで、『「愛」という言葉を口にできなかった二人のために』、『旅する力―深夜特急ノート』に続いて「沢木耕太郎」作品です。
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1936年夏、ナチス政権下のベルリンで第11回オリンピックが開催された。
「ヒトラー」が開会を宣言し、ナチスがその威信を賭けて演出した。
その大会を撮影し、記録映画の傑作『オリンピア』二部作を生み出した天才「レニ・リーフェンシュ -
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何度読んでもそのたびに、江戸時代の情景が光や影の様に眼前に広がり、想いを異なった形で伝えてくる。
秀逸と思う。
一時、江戸時代の鎖国が今の閉鎖的な日本人の原型を作ったのかなと感じ、嫌になった時間が有った。
しかし、歳を重ねて人生を歩んでくると、嫌でも「自分に流れて居る血」は日本人そのものだし、自然の風景は人口の手になるモノ以外は縄文弥生時代からの山地。
周五郎がが描く世界は ほんとにちっぽけ・・今のIC,ネット社会が生んだ利器の社会と比べるととるに足らない空間かもしれない。でも人間が持つ力は大きく変わっていないことに気づかされる。
執念・怨嗟・憎悪・仁徳・孝養・・・ひとかけらの温もりが人の -
匿名
ネタバレ 購入済み懐かしい
新幹線移動中によく車内で読んでいたトランヴェールの収録話、この一冊にまとめられています。著者さんによる感性と細やかな文章力のレベルが高く、かつ旅のお供にぴったりの内容もあったりするので、とても印象に残るものばかりです。