沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 深夜特急3―インド・ネパール―(新潮文庫)【増補新版】

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    ▪︎旅慣れた人の澱んだ感じ(責任のない放浪、金がなくて卑しくなって行く)
    ▪︎旅してもその国のことは知れない(暇な老人と子供としか触れ合わない)
    ▪︎語れない。行った場所の批評しかできないつまらなさ。
    ▪︎騙されたくないと必死になる自分が嫌になる(初心を忘れる)
    ▪︎虚無に耐えられなくなる。カトマンズ旅人の吹き溜まり。

    →旅への憧れと現実。また、感じていた違和感への言語化にもなった。

    ▪︎臨機応変に次に行きたい街を選ぶ。
    ▪︎失敗だって当たり前にある。
    ▪︎交渉してもいい、気に入らなかったらやめていい、都度、判断していい。

    →自身も旅行中だったので、沢木さんの失敗のレベルの高さに自分の失

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    2025年06月28日
  • 深夜特急3―インド・ネパール―(新潮文庫)【増補新版】

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    深夜特急を3巻まで読んで何故この本にはまっているのか考えてみたところ、理由は大きく分けて2つありそう。

    1つ目は沢木さんの旅を追体験できること。計画性がありそうでない、彼の心と直感に従って旅をする経験に憧れるから。倹約精神と若さ故の無茶で乗り切る旅が好きだ。
    2つ目は沢木さんの綴る言葉や表現が好きだから。枕詞に続く意外な言葉の組み合わせには、意表を突かれるような感覚に何度もなった。だから沢木さんの言葉たちを自分の中にインストールさせてもらっている。自分は ‘言葉は思考の体現’ だと思っているから、沢木さんの言葉というより以前に考えが好きなんだと思う。

    対談で沢木さんのことを「上手く口ごもる

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    2025年06月22日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    第二次世界大戦末期、中国の奥地からチベットやインドへ、ラマ教の巡礼僧に扮して密偵として8年に及ぶ旅をした西川一三の記録。
    沢木耕太郎さんの取材と文章で、様子が目に浮かぶような、わかりやすく迫力のあるストーリーで驚きと興奮が止まりませんでした。

    戦時中に敵国へという危険な状況、スマホもない、旅の装備もない、そんな中、
    例えば西川さんの旅の一部、中国の西寧からチベットのラサまでは、日本で当てはめると、北海道の札幌から鹿児島の指宿までとのこと。
    それも平均高度4500メートル。
    それを徒歩で。
    雪や雨のなか寝たり、凍るような河を泳いで渡ったり、酸素の薄い高山を歩き通したり、不可能と思えることばかり

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    2025年06月19日
  • 心の窓

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    沢木耕太郎さんのフォトエッセイ
    「旅の窓」の続編
    どの写真もその風景に溶け込んだ人々が
    何気なく写っている
    これらを見ると
    どんな国であれどんな環境であれ
    人は変わらず
    生きている
    ことがよくわかる
    心が落ち着いたり、せつなくなったり、
    楽しくなったり
    見るものにいろんな感情を与えてくれる

    今もなお争っている国のトップの方々に
    このフォトエッセイを送りたい
    きっと何か感じてくれるはず
    人類はみな同じなのだから
    傷つけて良いはずがないのだから

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    2025年06月15日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    「国家なき民族の末路は現世の地獄だななどという感想を抱いたことを思い出した。しかし、いま、自分がその国家を失おうとしている。戦争に敗れ、連合国軍の占領下にある日本は国家としての存続が危うくなっている。もはや日本という国家の庇護を受けることはできない。どうしたらいいか。」西川一三が敗戦を確信したときの記述部分。私は、ここを読んだとき、ある老紳士から諭されたことを思い出した。「海外でパスポートを無くしたとき、自分が何者であるのか証明するのは至難の業。国家が自分の存在を証明してくれている。」と。当時の私は外国への憧れが強かった。そしてなんとなく日本を軽視していたと思う。所属している国家のことを真剣に

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    2025年06月09日
  • 天路の旅人(上)(新潮文庫)

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    西川一三の旅。山口の地福出身。帰国後、盛岡で暮らした理由はたまたまとあったが、腑に落ちなかった。「困難を突破しようと苦労しているときが旅における最も楽しい時間なのかもしれない。困難のさなかにあるときは、ただひたすらそれを克服するために努力すればいいだけだから、むしろ不安は少ない。」恐れていては一歩も踏み出せなくなり、踏み出して努力すれば、いずれゴールに辿り着くことができる。旅に失敗はつきもの。旅をすることは前向きになることなのかもしれないと想う。

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    2025年06月09日
  • 夢ノ町本通り―ブック・エッセイ―

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    書物を巡るエッセイ集。多くの小説の紹介の中で、今回もメモをとり読みたいものが増えました。
    新刊と古書の書店を大切な思いで求められてる著者、日常も垣間見れて読者としてほっこりします。
    多くの小説を読んで、文章から思いの巡らせる感じと、どの部分がどうご自身に影響されたか伝わります。
    新聞小説の良さの章で、先日読んだ「氷点」があり、「蔵」と共に紹介されていました。

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    2025年06月04日
  • 敗れざる者たち

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    マラソン選手の円谷さんの遺書がとても印象的でした。
    大切な人たちへ書き綴った最後の言葉。文学知識のない私ですが川端康成さんの感想 悲しい響きという表現 にしんみりしてしまいました。
    過去の動画や人物を検索しながら読み進める。円谷さん、内藤さん、難波さん、土屋さん、榎本さん、イシノヒカル 色々なスポーツ界の方々の活躍を知ることができました。プロ意識や、ハングリー精神、人知れぬ努力。
    ラストの「ドランカー」では、ボクシング輪島対「クレイになれなかった男」に登場した柳さんとの試合、もしかしてカシアス内藤さんも登場するのでは!と…
    誰もが勝つとは信じていなかった試合に勝利を収めた輪島さん。
    P242

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    2025年06月01日
  • 旅の窓

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    かつて「深夜特急」で衝撃を受け
    大好きになった沢木耕太郎さん
    が、しかし
    それ以来あまり作品に触れてこなかった
    深夜特急がすべてでそれ以上はないと
    勝手に思っていたから

    「旅の窓」はそんな
    深夜特急の一コマを見ているようで
    ひとつひとつの言葉と、写真が
    “すっっと“気持ちに入ってくる
    沢木ワールドに久しぶりに癒される
    もう少し沢木耕太郎さんの本に
    触れてみたくなった

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    2025年05月18日
  • 深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】

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    何年も前にこの巻だけ読んで、それっきりにしていたのを再読。改めて読むと、旅それ自体の魅力と同じかそれ以上に、著者の感傷やイマジネーションが旅を彩っていることに気付かされる。
    もちろんそれは著者の文筆家としての力量やデリケートなな感性によるものだろうが、巻末の対談「出発の年齢」を読んで、当時26歳という著者の年齢にも思うところがあった。

    沢木氏と対談相手の山口文憲氏いわく、26歳ではじめて海外に行くのが一番いい。26歳というのは、一応の世間知がついた上で最後のぎりぎりの自由な年齢なんだとか。
    2人ともが26歳ではじめて海外に行ったということから冗談半分で提唱された説だが、当時の2人とそう変わら

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    2025年05月21日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    「自分はラマ僧だ」という大きな嘘を守るため、全身全霊で僧としてふるまう。信仰を「様式」から学ぶうち、人の恩や信頼に応えようという気持ちが自ずと湧いてくる。それ自体は信仰ではないとしても、「善く生きる」という、他でもない信仰のめざすところなのではないか。
    人は様式を作り、その中に魂を落とし込むものだと思う。魂に触れるまで様式を模倣すれば、それは真理になるのかもしれない。

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    2025年05月13日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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     第二次大戦末期、敵国である中国大陸の奥深くまで潜入した「密偵」西川一三の旅と思考の記録を、晩年の西川と交流があった著者が、その冒険を追体験するように綴っていくというノンフィクションです。ひとつの人生を描く「ストーリー」の導入として、これ以上、完璧な導入はないというほどの美しい冒頭が特に印象的でした。

     大変失礼ながら、私はこの作品を読むまで、西川一三さんという方を知らなかったのですが、こんな魅力的な人物の謦咳に接したとしたならどうしても書きたいとなってしまうだろうなぁ、という著者の想いが伝わってくるような作品でした。

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    2025年05月12日
  • 深夜特急6―南ヨーロッパ・ロンドン―(新潮文庫)【増補新版】

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    15年前に出会って以来、ずっと私の宝物だった本。異国の地で再読することで、極めてシンプル、だけど大切なことを幾つも思い出させてくれたと思う。
    ただひとつ分かることは、分からないということ。分からなくていいということ。
    行くことを目的とせず、そこに吹く風を、流れる水を、降り注ぐ光を、そして行き交う人をどのように感受するか。
    シンプルだけど難しい。とくに情報過多の現代では。この先の人生、旅中であろうが定住地であろうが、一瞬一瞬を楽しみながら生きていきたいな〜。

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    2025年05月10日
  • 深夜特急3―インド・ネパール―(新潮文庫)【増補新版】

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    この本が執筆された1986年から、インドは著しく成長したのだろうなあ。コテンラジオのインド深掘り回を聞いて以降、インドの複雑さディープさに興味を持っていたので、時は遡るものの当時のインドの様子がわかるこの巻は読んでいてとっても興味深かった。
    あと巻末に収録されている此経さんとの対談がとても良い。

    再読を通して、15年前に読んだ時と全く違う感想がポンポン出てくる。当たり前っちゃ当たり前なのだが、自分の見てきたもの経験してきたことが、沢木さんの経験談とリンクする部分ができたからなのだろうな。沢木さんも今の私とほぼ同い年で旅していたのだもんな〜。中学生の頃は、浪漫感じる最高の旅行記!って感じで読ん

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    2025年05月08日
  • 天路の旅人(下)(新潮文庫)

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    第二次大戦末期、中国から蒙古チベット、インドを密偵として旅した西川一三さんを追った旅行書。
    圧倒的な旅人のチカラ。
    面白い

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    2025年04月29日
  • 深夜特急2―マレー半島・シンガポール―(新潮文庫)【増補新版】

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    バンコク!スラタニ!ソンクラー!いづれも出張でよく行った町だったので読んでいてとても楽しかった。とくにスラタニは今でも超田舎町で、出張で訪れた海沿いの水産工場やレストランから見えるサムイ島がとっても綺麗だったことを覚えている。もう長老だった工場長補佐が連れて行ってくれたマーケット、そこで食べたチマキみたいなおにぎりや、大量に買ってくれたカレー用の香辛料が懐かしい。長い出張からの帰国後、香辛料が腐ってないことを祈りながら作ったグリーンカレーは人生で食べたグリーンカレー史上最高に美味しかった。

    ベトナムやインドネシアのビジネスマン曰く、タイのビジネスは彼らの二歩先を進んでいるらしく、バンコクのビ

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    2025年04月28日
  • 深夜特急4―シルクロード―(新潮文庫)【増補新版】

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     この巻ではインドからパキスタン、アフガニスタン、イランと旅を続けていくが、特に中央アジアから中近東にかけての日本と文化的にかなり異なる地域を歩いており、紙面からカオスな感じの臨場感が伝わってくる。アラブ商人との日常的な買物でも生じる値段交渉や発展途上国の衛生環境の劣悪さ、衛生環境の悪さに伴う病気の発症等の描写がリアルで、自分がこの地域を歩いて非日常感を味わっているような一体感を感じられた。バックパッカー旅行ルポルタージュの金字塔といわれる理由が分かる本であった。

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    2025年04月07日
  • 深夜特急6―南ヨーロッパ・ロンドン―(新潮文庫)【増補新版】

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    最後まで面白かった

    最後はどう終わるのかと思ったら、まさかの
    「俺たちの旅はまだまだ終わらないぜ!!」的な

    それも良いけど、出来れば帰国するまで書いて欲しかったかな

    巻末に載っている対談
    他の巻みたいに、旅の途中で会った方とかなら未だしも
    今回唐突に井上陽水(恐らく当時の付き合い等があったんだろうけど)

    それでもこの本に関する事や、旅の話を中心にしてくれるなら未だしも
    井上陽水氏の人生観とか語られても、余り興味持てない

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    2025年03月17日
  • 深夜特急6―南ヨーロッパ・ロンドン―(新潮文庫)【増補新版】

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    完結。読んで良かった!誰にでも出来そうだけど、誰もやらないような酔狂なこと。それがこんなに面白くて、何年経っても色褪せないなんて!僕とは全く違う時代の話だけど、沢木さんの青春に一緒に寄り添えれた気がして、ワクワクさせてもらえた。

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    2025年06月23日
  • 深夜特急5―トルコ・ギリシャ・地中海―(新潮文庫)【増補新版】

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    この巻ではじめて旅の目的が出てくる。この話がすこし切なくて非常に良い。さして、いよいよ旅の終わりを感じ始める。旅はいま壮年期なのか、もはや老年期なのか。旅の汐どき。旅の神様がくれた最後の贈り物。沢木氏は終わりを受け入れ、その方法を模索し始めている。

    お茶の話がすごく好きだった。

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    2025年03月12日