沢木耕太郎のレビュー一覧
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私は大勢で集まって大騒ぎをするのも決して嫌いではないが
一人きりでいるのも大好きだ。
が、
大勢でいると、しんどく感じる時もあるし、一人でいると寂しいな…と感じる時もある。
一体どうなんだろう?
この我儘な自分の心を満足させてくれそうな記事がここにあった。
>一人でいることは必ずしも寂しい事だけでは無く
楽しみや喜びにも繋がるものだ。
『単独』は『孤独』と同じ事では無い。
しかし
「ひとりきり」でいる事が「楽しみ」を生み出す為には
その状態を側面から補ってくれるものが必要となる。
それは、
離れて住んでいるとしても、どこかで繋がっている家族の存在であり、
会おうと思えば、いつでも会える友 -
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血沸き肉躍る話。
これを読んだのは大学生のころだったと思う。
いま改めて読み直して、自分が当時のカシアス内藤と沢木耕太郎の年齢にあることを知った。
なんとなく沢木耕太郎が読み直したくて手にしたのだけれど、そのことに気づくと、呼ばれたような気がした。
自分が何者にもなれていなくって、何かをしなければという焦燥感に駆られる。そいうのって、この年代にはつきものなのかなとも思う。
そして、そのタイミングで、夏が訪れた、夏を作り出せた彼らは幸せなのだと思える。
ひとつの目標に向かってみんながまとまっていく姿、現実の生活というものを目の前にして、亀裂が生じ、誰もがそのことに気付きながら、翻弄され崩壊 -
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沢木耕太郎25歳のときに発表された初の著書。当初の売れ行きは絶望的なものだったらしいと後に沢木自身が語っていますが、内容は絶品。河野洋平、畑正憲、中原誠、山田洋次、堀江謙一、小沢征爾といった分野の違う12人の「若き実力者」を取り上げたルポルタージュ。
1人につき1ヵ月の猶予しかない中での取材・執筆によって生まれたこの作品を読むにつけ、沢木耕太郎=「若き実力者」のひとりだよと感じさせられます。
巨匠の復活 尾崎将司
廃墟の錬夢術師 唐十郎
疾走する野牛 河野洋平
過ぎ去った日々ではなく 秋田明大
華麗なる独歩行 安達瞳子
面白がる聖心 畑正憲
神童 天才 凡人 中原誠
錨のない船 黒田征太郎 -
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ベルリンオリンピックのドキュメンタリー
戦後ナチに協力したと糾弾されたレニ・リーフェンシュタールの
五輪ドキュメント映画「オリンピア」を軸に描いている。
だがはっきりとは書かれていないがレニへのインタビューは大失敗だったみたいだ、
構想ではもっとレニの話を掘り下げる予定だっただろうに最初と最後でちょっと触れているだけ。
なのでナチスやレニについての新事実のようなものを期待するとガッカリするだろう。
だが、そのかわりに描かれている五輪に出場した多くの日本人の話はどれも面白い。
この人一人の話だけで一冊書けるんじゃないかと思えるような話ばかりだ。 -
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旅文学の新たな旅、という言うべきか。
偉大なる冒険家"西川一三"との出会い、
そして西川がどのようにチベット、ラサに至るのか。
その道中をこれまでかと表現し尽くし、
西川自身の想いやそれぞれの地で出会う蒙古人、あるいはタングート人、チベット人など、それぞれが持つアイデンティティや文化にも触れていく。
それはまさに我々自身が旅に出ているかのような、
そんな高揚感を与えてくれる冒険そのもので、
ラサに至るまでの道を文字通り同行させてもらった、
そんな思いを綴らざるを得ない。
西川の度胸やここぞの運、また旅を俯瞰することでわかる偶然の産物などは我々が旅をする際にも起きてい -
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「第二次大戦末期、ひとりの日本の若者が、敵国である中国の、その大陸の奥深くまで潜入した。彼はラマ教の巡礼僧に扮した密偵だった。しかし、彼は日本が敗れたあともなおラマ僧に扮し続け、実に足掛け八年に及ぶ旅を続けることになった。彼、西川一三の旅も長かったが、その彼を描こうとする私の旅も長かった。・・・発端から終結まで二十五年かかったことになる。・・・本格的に執筆に取り掛かったこの七年余りにおいても、飽きるということがなかった。ここにこんな人がいたという驚きから出発して、その人はこのような人だったのかというもうひとつの驚きを生んでくれることになった。」 と沢木があとがきで書く。
「この戦争で、日本軍