沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 春に散る(下)

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    【春に散る】
    2020年2月に文庫本で発売された著書を、ある知り合いからお薦めいただき読み始めました。

    人生を豊かに生きるための心構えのようなものを教えていただいた感覚が残る小説でした。

    かつてはボクシングの頂点を目指した4人の仲間が、それぞれの人生を歩みながら40年ぶりにまた共同生活を送ることになるのですが、そこにはそれぞれの役割だったり、お互いを思い遣る言葉遣いや振舞いがとても心温まるものです。

    『俺は今、生きているか?』

    『果たせなかった夢をふたたび手に』

    単なる人生の終盤を迎えた男たちの物語ではなく、今をどう生きることに意味があるのかを問いかけられた気持ちになる著書でした。

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    2022年03月21日
  • 春に散る(上)

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    【春に散る】
    2020年2月に文庫本で発売された著書を、ある知り合いからお薦めいただき読み始めました。

    人生を豊かに生きるための心構えのようなものを教えていただいた感覚が残る小説でした。

    かつてはボクシングの頂点を目指した4人の仲間が、それぞれの人生を歩みながら40年ぶりにまた共同生活を送ることになるのですが、そこにはそれぞれの役割だったり、お互いを思い遣る言葉遣いや振舞いがとても心温まるものです。

    『俺は今、生きているか?』

    『果たせなかった夢をふたたび手に』

    単なる人生の終盤を迎えた男たちの物語ではなく、今をどう生きることに意味があるのかを問いかけられた気持ちになる著書でした。

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    2022年03月21日
  • 寒橋(さむさばし) 山本周五郎名品館III

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    あの国民的作家山本周五郎作品の沢木耕太郎セレクト版、全四巻中の三巻。作品も解説も絶品。

    落ち梅記、寒橋、人情裏長屋、なんの花か薫る、かあちゃん、あすなろう、落葉の隣り、茶摘みは八十八夜から始まる、釣忍、の九篇を収録。

    人情裏長屋と母ちゃんが有名であろう。私的には寒橋の切なさと感動が良かった。ついて良い嘘というものがある。

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    2022年02月27日
  • 裏の木戸はあいている 山本周五郎名品館II

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    国民的作家山本周五郎の珠玉の短編集。選者はあの沢木耕太郎。これが面白くないはずがない。様々なテーマ、舞台。山周の守備範囲の広さには驚かされる。

    直木賞ほか文学賞を全て辞退したという山本周五郎。没後50年が過ぎても今でも多くの作品を簡単に入手することごできる。作品数から言えば司馬遼太郎と並ぶ国民的な作家であろう。

    「ちいさこべ」「法師川八景」「よじょう」「榎物語」「裏の木戸はあいている」「こんち午の日」「橋の下」「ひとでなし」「若き日の摂津守」

    本書は、沢木耕太郎が4巻に9作品ずつ合計で36編の短編小説を選んだもの。さすがにいずれもレベルが高い。映像化するなら「ちいさこべ」が良くまとめられ

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    2022年01月31日
  • おたふく 山本周五郎名品館I

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    名人は名人を知る。紀行文、ノンフィクション作家が選ぶ文豪山本周五郎の珠玉の短編小説。

    本シリーズはあの沢木耕太郎の選んだ山本周五郎の短編小説。
    沢木は全集で全38巻、300編の小説から名作と呼ぶにふさわしい36編を選び4巻の名品館にまとめている。

    本書はその第1巻。あだこ、晩秋、おたふく、菊千代抄、その木戸を通って、ちゃん、松の花、おさん、雨上がる。の9編。

    半分ぐらいは一度は読んだことのあるものだったが、映画になった雨上がるを除き詳し筋は忘れてしまっていた。今回あらためて読み、新たな発見と感動が多数。

    山本周五郎の描く女性。そして貧しくとも懸命に生きる市井の人々。人それぞれの哀しみを

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    2022年01月26日
  • テロルの決算

    ネタバレ 購入済み

    当時の風景が動画を通じて

    YouTubeに実際の動画があり、当時の風景が鮮明に伝わってくる。
    読む時期としては45歳の私にはちょうど良かった。良い意味で人生に少し影響を及ぼしてしまうような作品でした。

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    2021年10月20日
  • テロルの決算

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    私が生まれて間も無くの事件だった。
    短刀を構えた青年が、壇上の浅沼氏に襲いかかる映像も何度も目にした。
    子供心に公衆の面前で浅沼氏が刺殺されるというショッキングな事件を覚えている。
    この作品で山口二矢という青年を知り、彼の思考を知り、あたかも鞘を持たない抜き身の刃物のような存在に思えたこともある。
    純粋さやひたむきな正義感は直情的な行動に移行すると凶器になってしまう事があると改めて感じた。

    (発売当時の月刊文藝春秋で読んだと記憶す)

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    2021年10月10日
  • 敗れざる者たち

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    45年前、生まれ育った街の当時としては比較的大きな書店で手にした単行本。以来、折に触れて読み返し、またこの作者の本をすべて読んできた。この作品に出会ったことで読書好きの今の自分が居る。新装版はカバンの中に入れて持ち歩こう。

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    2021年03月30日
  • テロルの決算

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    ずっと前に買ってあったが、全く読めておらず本棚に眠っていた。さすがにノンフィクションの金字塔といわれる作品。読み応え十分。目のつけどころもすごいし、事件が事件だけに、取材するのが相当に大変だったと思われる。インタヴューを重ね丁寧に文章を紡ぐ。こんなことはなかなかできないことだと思う。この人にはかなわないと改めて思ってしまう。

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    2020年12月07日
  • ポーカー・フェース(新潮文庫)

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    バーボンストリート、チェーンスモーキングに続く、同種のエッセイ集。流れるような話の運び方は本当にさすがだと思う。高峰秀子とのエピソードなどは、人間的な魅力のなすものなのだろう。人間力の極みだ。前2作よりだいぶ最近のことになるので、それはそれで楽しめた。

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    2020年11月05日
  • 旅のつばくろ 電子オリジナル版 無料お試し版

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    訪れる場所は東北や北陸、関東などのエリアがメインとなっている。

    特にこれといったトピックがあるわけではないが、ストーリー運びの巧みさと文章の上手さに引き込まれてしまう。

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    2020年09月30日
  • 旅の窓

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    沢木さん自身が旅先で撮った写真とそれにまつわる簡潔な文章が見開きで綴られている。こういう何気ない写真がとてもよい。そしてそれに対する背景とその時の自分の思い。細切れに長い時をかけて楽しませてもらった。こういう作品って意外とないような気がする。病院の待合室などにあるとピッタリだと思う。誰もが楽しめる。私もこのようなものを作ってみようと思ったりした。

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    2020年09月28日
  • 合本 山本周五郎名品館【文春e-books】

    購入済み

    あだこ、おたふく……山本周五郎を、全て読んだワケではないですが
    山本周五郎作品の中では、一番好きな短編でした
    爺さんの持ってた本を読んだのは、はるか昔でしたが今読むと読めない漢字もあって
    前後関係で「ああ、そう読むのか!」などと、昔は普通に読んでた気がするので
    最近の小説に慣れすぎて「忘れてるんだなあ?」……と、変な感慨がありました

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    2020年09月25日
  • 寒橋(さむさばし) 山本周五郎名品館III

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    ネタバレ

    敗戦から5年後の1950年に発表された作品。

    母を愛おしく思い大切にする父。母は病弱で早くに他界するが、父の深い愛に育てられた娘。その純粋な娘が自分を大切にしてくれる良人に恵まれる。とても幸せな日々が続くと思われたが。。。

    ***************

    純粋な娘の心は良人の不貞行為で無残にも裏切られる。良人は即座に謝るも娘の心はずたずたに傷つき、動揺し、発狂寸前まで行ってしまう。

    そんな娘を見かねた父は、病床から意外な事実を娘に打ち明ける。

    良人の不貞行為は実は父自身の不貞行為であり、父の恥を隠すために良人が罪をかぶってくれていたんだ、と。

    だから女中の中のお腹の中の子は、実は良

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    2020年02月04日
  • 裏の木戸はあいている 山本周五郎名品館II

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    沢木耕太郎セレクション「山本周五郎名品館2」.

    色んなパターンの9編の短篇が収録されているが,どれも味わい深い.ハッピーエンドでない話もあるが,主人公はどれも不器用な人達である.
    最後の「若き日の摂津守」がスカッとするなあ.

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    2020年01月17日
  • テロルの決算

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    もう、三十年も前に読み終えた
    ルポルタージュの名作、
    本屋さんの棚に並んでいたので
    懐かしく思い、奥付を見ると
    「新装版」とある
    これは 今一度 と…

    やはり どきどき しながら
    最期まで 読んでしまいました

    「一瞬の物語」が
    その時代の雰囲気と有り様を
    見事に語ってくれる

    あとがき、
    それも
    Ⅰ~Ⅲまで
    それも また 興味深い

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    2019年10月30日
  • 寒橋(さむさばし) 山本周五郎名品館III

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    「山本周五郎名品館Ⅲ 寒橋」山本周五郎 (編:沢木耕太郎)

    山本周五郎の短編集。相変わらずのクオリティ。
    この一冊ではなんと言っても「人情裏長屋」と「かあちゃん」です。くさいと言われようがベタと言われようが、泣けちゃうものは泣けちゃうのです。
    このあたりは個人的な好みなのか都合なのか分かりませんが、加齢してなおのこと涙腺が緩くなったような気がして、「人情裏長屋」「かあちゃん」で泣けてくるというのが加齢した結果なら、それはそれで歳月というものも悪くないような。
    特に「人情裏長屋」は、つまりはチャップリンの「キッド」なんですが、よく出来ています。素晴らしい短編。
    「オールタイム全人類短編小説大会

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    2019年03月23日
  • おたふく 山本周五郎名品館I

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    「山本周五郎名品館Ⅰ おたふく」山本周五郎 (編・沢木耕太郎)

    「わざとらしい」とか「くさい」とか「センチメンタルすぎる」とか「できすぎ」とか「ダサい」とか「ベタ」とか。そういう批判を受けることは大いにあると思いますが、だから嫌われたり、食わず嫌いされたりすることもあると思いますが、そんなことよりも、そんな批判を超えて余りあるパワーとクオリティ。「小説界の中島みゆき」だと思います。



    10歳~15歳くらいにかけてか、山本周五郎さんの本をよく読んでいました。司馬遼太郎さんとか藤沢周平さんとかもその頃に大抵読んだのですが、周五郎さんは独特の美味しさがある本というか。
    「樅の木は残った」「さ

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    2019年03月23日
  • 一瞬の夏(下)

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    再起第一戦を勝利で飾り、続く第二戦にもKO勝ちをおさめた
    カシアス内藤。そして、次に狙うは東洋ミドル級チャンピオンで
    ある柳済斗との試合だ。

    それは、内藤が望んだ「オトシマエ」だった。「クレイになれな
    かった男」で敗れた相手ともう一度闘いたい。その思いが、
    内藤をトレーニングに駆り立てた。

    しかし、事は順調には運ばない。韓国のプロモーターとの
    交渉、契約に際しての駆け引き。ルポライターであるはず
    の著者は、いつの間にか内藤の為に、試合のマッチメイク
    に奔走する。

    度重なる試合の延期と、難航する契約。その中で、1年を
    かけて作り上げて来た内藤の肉体と生活に変化が現れ、
    同じ夢に向かって走っ

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    2017年08月19日
  • 一瞬の夏(上)

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    世界チャンピオンも狙えると言われたボクサー、カシアス内藤の
    選手生命の終焉を描いた「クレイになれなかった男」から5年。
    カシアス内藤がリングを去ってから4年半。ルポライターとしての
    仕事の上で事実誤認からミスを犯した著者は、しばらく日本を
    離れようとしていた。

    友人との酒の席での他愛ない話の中で、思いもかけない
    ニュースが飛び込んでくる。どうやらカシアス内藤がリングに
    復帰するようだ…と。

    夢が、再び前に進み始める。再起に掛ける元チャンピオン、
    日本のボクシング界を語る時に忘れてはいけない名トレー
    ナーであるエディ・タウンゼント、著者の友人である若き
    カメラマン、そして、著者である沢木氏。

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    2017年08月19日