【感想・ネタバレ】ポーカー・フェース(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

「初体験」から書き起こし、靴磨きの老人と鮨屋の主人の手がもたらす感懐へと導かれる「男派と女派」、銀座の酒場のエピソードがやがてカクテルの逸話へと姿を変える「マリーとメアリー」……波から波へと移るように、小路をふっと曲がるように、意外な場所へと運ばれるめくるめく語りの芳醇に酔う13篇。『バーボン・ストリート』『チェーン・スモーキング』に続く傑作エッセイ集。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

バーボンストリート、チェーンスモーキングに続く、同種のエッセイ集。流れるような話の運び方は本当にさすがだと思う。高峰秀子とのエピソードなどは、人間的な魅力のなすものなのだろう。人間力の極みだ。前2作よりだいぶ最近のことになるので、それはそれで楽しめた。

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2020年11月05日

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沢木さんの短編エッセイ集。過度に気取らず、さりとて平凡でなく。旅先や仕事、家の近くの公園で会った人、著名な人との関わりなど、人生における様々な小さな出来事から、話を膨らませるのは素晴らしい才能。旅先で読むにはちょうど良い内容と分量。

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2023年08月29日

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チェーンスモーキングを読んだのは何年前だったろう?
本書もほぼ変わらない筆致で、こんなスマートな文章あるんだ、という軽いショックを受けた感覚を思い出した…

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2023年08月12日

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沢木耕太郎による、『バーボン・ストリート』(1984年、第1回講談社エッセイ賞受賞作)、『チェーン・スモーキング』(1990年)に次ぐ、2011年発表のエッセイ集。2014年文庫化。
複数のエピソードの間を魔法の絨毯で飛んでいるような、さり気なくも絶妙かつ緻密な構成は、相変わらずである。
沢木氏はあとがきで、「『チェーン・スモーキング』を書き終えたとき、このようなスタイルのエッセイ集はもう出せないだろうと思った。「話のタネ」の入っている箱を逆さにしてポンポンとはたいてしまったような感じがしていたからだ。しかし、気がつくと、空っぽになってしまったはずのその箱に、友人や知人に向かってつい酒場で話したくなるような「話のタネ」が、いつの間にかずいぶん溜まっていた。」と書いているが、沢木氏の好奇心、感性であれば、いずれまたその箱は一杯になり、次作も出してくれることだろうと期待してしまう。
(2014年5月了)

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2017年12月22日

Posted by ブクログ

もう十年以上前「チェーン・スモーキング」、「バーボン・ストリート」を読んでいたのだが、久しぶりに沢木さんのエッセイを読んだ。
いろいろな体験をしている沢木さんだけあって、さすがに話題は豊富。ただ、話があちらこちらに飛ぶ印象があり、腰の座らない読後感・・・。
一章をもう少し短くして、焦点をわかりやすくした文章の方が自分の好み。

☆4個

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2015年07月15日

Posted by ブクログ

以前は普通に沢木さんの文章を読んでいたけれど、いま、改めて読むと、その表現の的確さに驚かされる。端的に分かりやすく、そしてかつカッコいい。こんな文章を書ける人間になりたいものだ。
沢木さんのエッセイは久しぶりに読んだので、あまりにストレート物言いや経験の豊富さにのめりこんだ。
良い文章を読むと、良い文章が書ける気がする。やっぱりすごい人なんだなぁ。

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2014年09月17日

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やっぱり上手いなぁ、と思う。バーで友人と話しているときのように、ある話がまた別のある話につながり、それが全くの自然で何がきっかけで今この話してるんだっけ?というくらい軽やかに流れていく。さすがの貫禄、筆力。チェーン・スモーキングとバーボン・ストリート、もう10年も前に読んだ本だけど、再読してみよう。

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2014年07月05日

Posted by ブクログ

沢木耕太郎作品を読むのは10冊目。
エッセイを読むのは初めて。(本作は三冊目のエッセイ集)

話の展開がナックルボールのような不思議な動き方をするので面白い。初めのお題にうまく戻ったり、全然違ったお話になったり。

原稿を書くときには、随分うんうん唸りながら書くのだろうなあ。(原稿を間に合わせられない話が何度か登場する。)

「凍」の主人公、クライマーの山野井泰史さんが熊に襲われた際の話のインパクトが強烈だった。
本人曰く、自分は熊に抱きつく貴重な経験が出来てラッキーだったが、熊の方は駆除対象となって不運、無事逃げおおせただろうかと逆に心配している。超ポジティブシンキング。運って何なんだろうと、沢木さんは考えさせられたのでした。

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2024年08月31日

Posted by ブクログ

代田の古本屋で発見。

沢木耕太郎は深夜特急しか読んだことはなく、エッセイは初めて。
男性の作家の文章はやっぱり好きだけど、エッセイを書くとなると人生で経験してきた話が元になるからか、やっぱり年齢を重ねた人の経験談、良い意味でおじさん臭がするものが多いんだよな。話題とか。
若い男性の作家でエッセイが面白い人って誰かいるのか、探してみたい。

一番印象的だったのは、ダントツで
“「いままでの人生で、大事なことというのは男と女のどちらに教えてもらいましたか」"

これは面白かった。

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2021年12月26日

Posted by ブクログ

タイ旅行のお供に。

ひとつひとつの話がちょうどよい長さで、よくまとまっているので非常に読みやすい。

旅行に持っていくのみぴったりの本である。

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2015年08月24日

Posted by ブクログ

普段は全くと言って良いほどエッセイ手を出すことは無いのですが、昔から沢木さんの文章が大好きで、例外的に手を出してしまいます。
特に何か特徴のある文章ではないのですが、リズム感が合うのか、読み始めると電車を乗り過ごしそうになるほど没頭します。
しかし。。。。
何かこの作品は印象に残らない。どうも話が横道にそれ過ぎて、趣旨がぼんやりしてしまった様です。沢木さんらしいバランス感は感じられるのですが。

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2016年05月29日

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