【感想・ネタバレ】春に散る(下)のレビュー

あらすじ

40年前、ボクシングの世界で頂点を目指した広岡と3人の仲間は、若きボクサー、翔吾と出会う。広岡たちと翔吾は、一緒に世界チャンプの夢を追いかけ始めて……。どう生きて、どう死ぬのか。人生の豊かさを問いかける傑作小説。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

物語を通して、人との繋がりや、相手への思いやりが丁寧に描かれていました。老人たちが集団で生活する、いわゆるネガティブな生活感のようなものはなく、素敵な年の取り方をしている大人の集まりに憧れを感じます。
料理のシーンが個人的には特に好きで、定番のメニューを丁寧に作る描写からは、生活に丁寧に向き合っている大人の余裕が感じられます。
著者はきっと執筆が楽しかったのだろうな、と勝手に感じています。きっと主人公のように丁寧な生活を楽しみ、その時その時を一所懸命に生きてこられた方なのだろうなと想像を膨らませています。

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2024年10月20日

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あとがきにこうあった。描きたかったのは、見事な「生き方」や鮮やかな「死に方」ではない。一瞬一瞬のいまが全ての「在り方」、現在をないがしろにしたり犠牲にしたりせず、いま在るこの瞬間を慈しむ「在り方」を描きたかったのだと。

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2024年05月12日

Posted by ブクログ

著者の沢木先生が理想の人生を描いた作品に思える

登場人物が全員いとおしくかっこいい

こんな年の取り方をしてみたいものだ

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2024年04月16日

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こういう晩年もいいな。
未来のために現在をないがしろにしたり、犠牲にしたりする「生き方」「死に方」ではなくて、今この瞬間を慈しむ「在り方」という表現が刺さった。

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2023年11月03日

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 上巻の最後、老齢の4人は才能を秘めた若者・黒木と出逢いました。下巻は、この黒木が4人からボクシング指導を仰ぐ場面から始まり、物語の展開スピードが増していきます。

 「孤独」「陰」のイメージの上巻、下巻は「陽」の印象が強まり、ゆっくり流れていた4人の共同生活は、次第に活力がみなぎり、変化していきます。
 自分たちの経験と技を黒木に伝えようと指導に注力していく様は、新たな目標をもった人間の潜在的なパワー、伝える熱意の凄みさえ感じます。
 まるで、自分たちが果たせなかった夢を追い求めるように‥。

 不動産屋の佳菜子は、陰ながら重要な役割を果たしていますが、彼女の過去等少々盛り過ぎ感が‥。
 ボクシングが題材なので、ストイックな毎日や過酷さと共に、男たちの友情を前面に打ち出した物語と思ったら、いい意味でちょっと違ってました。

 結末は伏せますが、広岡が起点・中心となった夢破れた者たちの生き様、そのもがきながらも清廉な生き方に、清々しさを覚えました。人生経験を多く積んだ人ほど、響く物語と感じます。
 自分の今この日々を、どう大切に過ごすべきか、自問しなければと思わされました。
 生きている限りは、自身の人生に真剣に向き合わないといけないということ、その心構えが大切であること等、まさに人生哲学・晩年を生きる美学が詰まった一冊でした。

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2023年10月07日

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ネタバレ

映画は未見も、キャストがチラつきながら読んだ。キャストの違和感は半端なかったが、ボクシング描写もほどほどで重くなく良かった。長編だがスラスラと読みやすかったが、内容が薄いのか?あまり記憶に残らず、ラストもちょっと安直か。でも面白かったよ。

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2023年09月05日

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4人の元ボクサーが翔吾に自分の必殺技を伝授し世界チャンピオン目指して育てていく姿に感動した。ボクシングの試合の描写がリアルで目に浮かんで来る。

心に残った言葉
・真拳ジムのなくなった会長は、なぜボクサーがトレーニングをするのか、それはリングの上で相手より自由になるためだ、と常に言っていた。
・そう、料理もアイロンかけも、ボクシングのトレーニングと同じだ。家事が難なくできれば、日常というリングで自由に振る舞えるようになる。
・自分はまともにやらなかったが、勉強というやつも同じなんだろう。家で勉強しておけば、教室で自由に振る舞えるようになる。何でもそうだ。トレーニングというやつは、そこで輝きたいと思っているリングで自由になるためにするんだ。

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2023年08月04日

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上巻での広岡仁一と黒木翔吾とのボクシングの師弟関係と熱い仲間達とのチャンピオンを目指す共同生活と支え合い。
みずみずしい文体、情景を思い浮かばせる表現、登場人物のキャラクターが素晴らしい!
後書きの作者の広岡の生き方、在り方についての描写にも愛を感じた。

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2023年06月21日

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命の尊さを身を持って知る。
夢のように過ぎ去った日々を慈しみ
これからの貴重な時間に、思いを馳せる。
挫折や苦悩を味わった、元プロボクサー同士が
互いに尊重し合う姿に胸が熱くなった。

マイアミからキーウェストを走るルート1。
主人公とタクシー運転手との会話が印象に残った。
映画の公開が楽しみ。


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2023年01月04日

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【春に散る】
2020年2月に文庫本で発売された著書を、ある知り合いからお薦めいただき読み始めました。

人生を豊かに生きるための心構えのようなものを教えていただいた感覚が残る小説でした。

かつてはボクシングの頂点を目指した4人の仲間が、それぞれの人生を歩みながら40年ぶりにまた共同生活を送ることになるのですが、そこにはそれぞれの役割だったり、お互いを思い遣る言葉遣いや振舞いがとても心温まるものです。

『俺は今、生きているか?』

『果たせなかった夢をふたたび手に』

単なる人生の終盤を迎えた男たちの物語ではなく、今をどう生きることに意味があるのかを問いかけられた気持ちになる著書でした。

主人公の広岡仁のような男になって、一人の男として意味のある生き方を考えたいです。

#春に散る #沢木耕太郎

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2022年03月21日

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名作ノンフィクション「一瞬の夏」を、年齢を重ねた立場から振り返って描いた沢木耕太郎さんのフィクション。アメリカで暮らす元ボクサーの主人公が、帰国して仲間と再会して、若いボクサーに夢を託す1年間を描く。
ストーリーとして、え?そうきますか?という流れも無きにしも非ずでしたが、ボクシングのノンフィクションのバックグラウンドを活かした細部は興味深く、最後まで楽しめました。
でも、やっぱり沢木さんはノンフィクションが最高です。

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2025年10月02日

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「生き方でも死に方でもなく、今ある瞬間を慈しむ…。」登場人物達が、周りへの敬意を大切にしているのが感じられる心地よい話でした。

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2025年09月16日

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ボクシング+人生の生き様の物語。
ベタベタのストーリかと思いきや、静かなそして心に残るストーリ展開でした。
でもやっぱり最後は目頭熱くなりました。

下巻です。

いよいよ才能あふれる青年ボクサーの翔吾と出会います。
翔吾もボクシングをやめようとしていた矢先、広岡と知り合い、再びボクシングに目覚めます。
そして、4人に教えを乞うように!
4人は翔吾にボクシングを教えるようになります。
翔吾に教えることで、自分たちも救われている感じがします。
ボクシングシーン、目白押し(笑)

そして、翔吾は世界チャンピオンを目指します。
明らかになる佳菜子の過去。
広岡のアメリカでの生活。
広岡の心臓発作は?

翔吾はチャンピオンを倒すことができるのか?
熱く試合の内容が語られます。
ハラハラドキドキの展開です。

どう生きて、どう死んでいくのか?
生き様の物語でした。

これ、映画になっているんですね。
ググったら広岡は佐藤浩市、翔吾は横浜流星
うーん、これは見なければ!!

お勧めです!

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2025年08月15日

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上巻で出会ったボクサーの翔吾がシェアハウスで一緒に暮らすことにする。他のシェアハウスの仲間もみんなでボクシングのパンチを教えた。そしてついにチャンピオンの座を勝ち取った!ラストは広岡が路上に倒れ意識を失った。

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2025年06月14日

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まず、ボクシングの描写が素晴らしいです。展開は王道でしたが、死ぬ間際に満足することができた仁はきっと幸せな人生を送ることができたのだと思います。人との出会いというのは、人生を豊かにする1番の要素ですね。

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2024年03月17日

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元世界チャンピオンの夢に敗れた4人(広岡、藤原、佐瀬、星)が暮らす家(チャンプの家)にふとした喧嘩で知り合った翔吾が一度は諦めたボクサーとして教えを乞う為訪れる。4人は翔吾にテスト課題を与え帰らすが、数ヶ月後課題をクリアした翔吾が現れる。そこから4人に翔吾が加わり、その後佳菜子と野良猫が加わり共同生活が始まる。4人は翔吾に才能を感じて夢を託して其々の得意技を伝授していく。その過程で佳菜子の不運の過去を知る事になり其々が過去に傷を持って生活する。翔吾は着実にボクサーとしての技術&体力を向上させて東洋チャンピオン、4人が果たせなかって世界チャンピオンに登り詰める。然しその代償で翔吾はボクサーとしては致命的な網膜剥離になってしまう。翔吾は引退して佳菜子とアメリカに渡る事を広岡に相談するも広岡は翔吾の網膜剥離治療入院を見舞った後の帰り道で持病の心臓病で倒れるとこで終える。
うむ〜翔吾、佳菜子等チャンプの家の人達のその後が気になる。

一度は別れた老齢の4人の人生が、次世代のボクシング指導を通して一つに交わり、生き甲斐となり、若い翔吾もボクサーとしての技量に加え4人との生活で成長する姿は読んでいて気持ちが良かった。

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2024年01月30日

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シンプルにまとめられてて読みやすかった。
無駄がなく、誰かの過去を想起する際も、だいぶ凝縮されて書かれており、しんどさを感じなかった。

終盤、ちょっと押し込んだようにいろんな内容が詰め込まれてたのが残念。
駆け足に読ませられる印象を持ってしまった。

やっぱりボクシングの取材がしっかりされてて、根拠があるなと唸らされる。
広岡がカッコ良すぎて、キャストに佐藤浩一って合ってるなーと関心しながら読めた。
嫌悪感抱く人物もおらず、終盤、嫌と思っても仕方ないエピソードもあるが、それまでも美しく描かれてるので嫌な気持ちもしない。

爽やかな青春スポーツ小説だった。

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2023年09月21日

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ネタバレ

NHKFMドラマと若干違った、ラジオの方は余りにもドラマチック過ぎた。あのドキュメンタリーの旗手である著者が最近創作物を書くことが増えている様に感じるが、あのキレキレのドキュメンタリーの方がやはり好きだ、本作も決して悪くはないんだけれども、若干予定調和感を感じるしラノベ感もあり文学ではなく読み物って感じてしまう、だが映像化するにはちょうどいいのかも知れない。ついこの間読んだ「天路の旅人」も素晴らしかったので是非ドキュメンタリー作家を貫いて欲しい。

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2023年06月23日

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60代男性たちが若者に夢を託す♪
自分にはまだ共感できない部分もあるかなぁと
おもったけど〜
途中ハラハラドキドキ…
最後まで読むと気分爽快〜
どんな人生でもいいから、最後まで夢を持ちたい!

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2023年05月25日

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色々な世代の登場人物がクロスして面白い作品になっていたと思います。大人の友情物語といった感じでした?

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2023年04月02日

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かつて世界チャンピオンを目指した仲間たちと、『チャンプの家』で暮らし始めた、広岡仁一。

才能あふれたプロボクサー・黒木翔吾が4人に教えを求めてくる。

翔吾とともに、世界を目指すことを決めた、広岡、藤原、佐瀬、星の4人。

佳菜子の過去も明らかに…

翔吾も世界タイトルマッチへと進むが…

広岡も自らの病気を隠し、翔吾のタイトルマッチへと向かう…

広岡、いい人すぎる…
まさに名前の通り、人につくしている。
何が彼をそこまでさせるのか…
もう少し、この先が見たかった…

春に散る…

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2023年02月19日

Posted by ブクログ

ボクシングの話ではあるのですが、元ボクサーたちのその後のような、
少しネタバレになりますが、あるボクシングジムで昔、四天王と呼ばれていた4人のボクサー、誰も世界チャンピョンのタイトルを取ることなく引退して、月日は流れ、それぞれ老齢となった4人が、昔ジムの寮で暮らしたようにシェアハウスで暮らし始めます
それぞれいろいろな事情は抱えているものの、気心の知れた者同士同じ屋根の下での生活、役割分担や、取り決めや、必要なものをそろえたり・・・・
それだけでこちらまでワクワクしてしまいます。
そんな4人の前に現れたのが、若きボクサー。もう読めてしまうのですが、4人はこのボクサーを育てて、自分たちが果たせなかった夢を託そうとします。
ここから少しボクシングの内容が出てきますが、とても分かりやすくだいたい想像できます。
まあすべて順調に事が運びすぎるきらいはありますが、ぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまいました。
ただ途中でタイトルの意味に気が付いてしまうのが残念です。

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2020年04月12日

Posted by ブクログ

先が知りたくてどんどん読めたけど、うーん、今一つだったかな。登場人物がありがちな?設定に思えた。映画の役者さんが頭に浮かんでしまったからかも知れない。残念。

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2024年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本作の主人公、広岡仁一は著者、沢木耕太郎の「夢の存在」であると、あとがきで語られている。野球に傾倒した少年時代、志半ばで第二の道へ進むも、そこで魂を燃やすことのできなかった沢木耕太郎にとって、広岡は「夢の存在」であるという。
そう聞くと、合点がいく場面もいくつかある。
しかし、そうであればもっと主人公が何を考えているかの描写を増やしてほしかったように思う。
沢木耕太郎作品の特徴は主人公の感受性にあると思う。声には出さずとも頭の中で考える内容に興味を惹かれるからだ。
実際、ラストシーンはすごく良かったがそれは広岡の考えがダイレクトに伝わってきたからかと考える。

いずれにせよ、映画化は楽しみである。

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2023年07月15日

Posted by ブクログ

ストーリーとしては素晴らしいんだけど、何しろ長い・・・。「一瞬の夏」のスピード感がほしかった。超能力者、佳菜子は要らなかったかな。

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2023年05月31日

Posted by ブクログ

「生きる意味が見つからない」という人が本書には出現します。この雰囲気が、懐かしいというか、昭和というか、過去に執着しすぎ=男のクセに女々しいというか、つまりどちらかというとネガティヴな印象が第一印象なのですけれど、どこかカッコよくもあるんですよね。

。。これってひとことで言うと、「不器用だけど真面目でまっすぐでちょっと色気のある男」のことだ! と気づいて、本作はフィクションなのだけれど、やっぱり沢木耕太郎さん作品だな、と勝手に納得したのでした。

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2021年03月28日

Posted by ブクログ

沢木耕太郎のボクシング小説。上下2巻。
40年前、小さなボクシングジムで共に世界を目指した階級違いの4人のボクサー。夢に破れ、それぞれ孤独な生活をしていた4人が再び一軒の家で共同生活を送りながら、知り合った若いボクサーを育て、世界チャンピオンに挑戦するお話。
とても面白い。上下二巻が気にならないくらいサクサク読めます。
でもね、マンガの面白さなのです。一試合毎に4人ぞれぞれの必殺パンチを若いボクサーに伝授し、それを使って見事なダウンを奪って行く。そんなストーリー立ても登場人物の設定も、なんか絵に描いたような稚拙さです。でも、流石に文章は上手いし、マンガなんだと割り切ってしまえば面白い話なのです。
でもね、どうしても『一瞬の夏』や『王の闇』などのボクシングを題材にしたノンフィクションの名作を描いた沢木さんが・・・という不満は残ってしまいます。

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2020年10月08日

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