沢木耕太郎のレビュー一覧

  • 波の音が消えるまで―第3部 銀河編―(新潮文庫)

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    先週、鹿児島から入り、一週間かけて各県を周る九州出張に持って行きた。その時に持って行き、電車の中で、ホテル寝る前に読んでいた本。
    最初のページをめくると、「深夜特急」を思い出した。元サーフィン好き、カメラマンの主人公がバカラ賭博にハマってしまい、必勝法「波の音が消えるまで」を探し求める話。

    私は賭博はやらないが、マーチンゲールや賭博のやり方、考え方には感化され、やってみたくはなってしまう。
    ラストは少しずるいかなと感じる。

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    2017年11月30日
  • 旅の窓

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    自分もこんな風に考えを巡らせながら写真を撮って見たい。作者は旅をしながら心が満たされていそうだ撮って思った。

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    2017年07月04日
  • テロルの決算

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    沢木耕太郎 「テロルの決算」
    山口二矢によるテロル(自分と異なる政治信条は認めず、殺すことで決着を図る)の前後を再現し、被害者の浅沼稲次郎の実像も含めて 総括した本

    著者が読み手に伝えたかったのは 次のことではないか
    *二矢が若くして、テロルを単独決行し、自決したことの是非を問うた

    *ニ矢伝説の真偽を検証して、伝説は 事実を粉飾している と結論づけ、粉飾意図を問うた

    二矢伝説とは
    「ニ矢の刀を 護衛の刑事が掴み、ニ矢は 刑事の手を守るため 刀を手放し 自決を断念したという伝説」
    この伝説により 二矢は 英雄視され、浅沼は テロリストに殺された社会主義者としての栄光を手に入れた

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    2017年06月22日
  • テロルの決算

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    山口二矢の父は、生きるため、稼ぐためにさまざまな職を転々とした
    家庭用インターネットなど影も形もない時代
    二矢少年は転居のたびに友人関係のリセットを余儀なくされ
    新たな人脈の構築に苦労するハメとなった
    それでも、お父さんが働いてくれているから生きていけるんだと
    そんな思いで押し殺した鬱屈が
    やがて政治的な感情にすり替わっていったのではないか
    お国あってこそ我々日本人は生きていかれるというのに
    左翼の連中はわがまま放題、好き勝手なこと言いやがって
    許せん
    だがそんな二矢を、父もまた全面的に理解してくれるわけではなかった
    その寂しさが彼を先鋭的に駆り立てていった

    二矢の幼い頃、父は農地改革や投資

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    2017年03月17日
  • オリンピア ナチスの森で

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    題から想像してたのと違って、ベルリンオリンピックに出場した(主に日本人の)選手たちのバックストーリーがメインだった。スポーツにあまり興味がないため、競技の描写にあまり興奮やロマンを覚えることもなかったが、民族主義の時代において、人々がどれだけ“われわれ”が優れているかを示すために熱狂し、選手がどれだけのものを背負って参加していたかと言うことが、ひしひしと感じられた。レニの、不当な中傷に対する憤り、それを抱えながら老いてなお衰えないバイタリティに感嘆した。そして沢木さんの対象との距離の取り方はやっぱり好き。

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    2016年08月08日
  • 旅の窓

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    沢木新刊ということで。
    写真は力まずにほんわか。
    文章は自分にとってはまちまち。字数の枠があるのではあろうけど。

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    2016年06月19日
  • 旅の窓

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    カメラを持って旅に出る。その先にある人や風景を思いのまま光で描きながら、目的地まで、あるいはあてどなく。
    旅に出た気にさせてくれるだろうと考え手に取った本だが、読んだ後はただ旅に出たい気持ちにさせられただけでした。そういう意味では罪な本といえる。

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    2016年06月05日
  • 旅の窓

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    開くと左ページに沢木さんが映した写真、右ページにそれについての短文が書かれている作品。
    なかなか良い写真が多くて、感心します。
    特に子供や老人の笑顔が良い。

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    2016年05月02日
  • 危機の宰相

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    唯一私が定常的に手を出すノンフィクション作家さん。
    でも、テーマが経済と政治ということで、ちょっと乗り切れず。
    とはいえ、余り興味のないテーマでも最後まで読ませる沢木さんは凄いです。

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    2016年04月12日
  • テロルの決算

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    若きテロリストの儚い閃き。
    老政治家を大衆の見守る中刺し殺した17歳の少年。両者がいかに交差することになったかを解き明かす、ノンフィクションの傑作。

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    2015年12月23日
  • 一瞬の夏(上)

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    ボクサー、カシアス内藤の復活をめぐるドキュメンタリー。ドキュメンタリーなのだが、小説かと錯覚させるなめらかな展開で、全く押し付けがましくない。

    実のところ、この前半部の途中までは、架空の話だとばっかり思って読んでいた(紹介などは読まずに読み始める質なので)し、小説にしてもなかなか良く出来た話ではないかと思う。

    カシアス内藤の復活のために尽力する作者が、カシアスの名前の由来にもなった、モハメド・アリの復活戦を見にアメリカへ渡る。このへんが小説なら「なんでよ?」となるわけで、そこで調べてドキュメントだとわかったわけです。

    全体に、ボクシングと関係のない部分が語られることが多く、やきもきしたり

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    2015年09月05日
  • ポーカー・フェース(新潮文庫)

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    タイ旅行のお供に。

    ひとつひとつの話がちょうどよい長さで、よくまとまっているので非常に読みやすい。

    旅行に持っていくのみぴったりの本である。

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    2015年08月24日
  • 一瞬の夏(下)

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    ネタバレ

    カシアス内藤という実在するボクサーの再起を描いたノンフィクションの後編。

    ノンフィクションというだけあって、純然たる創作よりも都合良く話はすすまない。王道的な物語展開を期待しているならこの作品は読まない方がいいと思う。筆者自身が、ボクサーとしての正しいあり方を最後の最後になってひっくり返したところは、私的にポイント高かった。それとやはり某隣国汚い。汚いなさすが某隣国汚い。

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    2014年07月02日
  • ポーカー・フェース(新潮文庫)

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    普段は全くと言って良いほどエッセイ手を出すことは無いのですが、昔から沢木さんの文章が大好きで、例外的に手を出してしまいます。
    特に何か特徴のある文章ではないのですが、リズム感が合うのか、読み始めると電車を乗り過ごしそうになるほど没頭します。
    しかし。。。。
    何かこの作品は印象に残らない。どうも話が横道にそれ過ぎて、趣旨がぼんやりしてしまった様です。沢木さんらしいバランス感は感じられるのですが。

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    2016年05月29日
  • 世界は「使われなかった人生」であふれてる

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    どの映画も見たくなる。恥ずかしながら「スピード」「ダンスウィズウルブズ」「ムトゥ踊るマハラジャ」「トゥルーマンショー」しか見たことない。あと、本のタイトルと内容はあまり関係がない。

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    2014年05月15日
  • オリンピア ナチスの森で

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    ナチス政権下のベルリンで行われたオリンピックを出場した日本選手のエピソードとその記録映画を撮影したレニ・リーフェンシュタールのインタビューで綴る。
    単に観戦者としては分からない、選手の悲壮感や競技の臨場感が伝わり、現代とは異質の時代の盛り上がりが感じられた。

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    2014年03月19日
  • 一瞬の夏(下)

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    不完全な大人の夢物語。沢木さんは自分の話の中だと、胸ぐらを掴もうとはするけどそれ以上にはいつもならない。ナルシストなヘタレなのかな

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    2014年01月04日
  • 危機の宰相

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    『所得倍増計画』を「どのように」誕生させたかではなく、「なぜ」誕生するに至ったのかを書いている。

    つまり、「実行・実現」のプロセスではなく、「構想」の段階のプロセスが主題になっている。

    そのため、『所得倍増』が実現していくうねりのような臨場感はこの本では再現されていない。

    時系列をあまり意識していない章立てにも原因はあるのかもしれない。

    かといって、面白くないわけではなく、国政の内幕に触れたことが無い身としては、政策どのように生まれるかが分かって新鮮だったし、政治家や官僚の志というものも分かって、もっと政治というものを前向きに捉えようと思えるようになった。

    また、構想をまとめあげ、そ

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    2012年11月01日
  • 一瞬の夏(下)

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    あぁ、こんなもんか
    のほうで終わったね。

    でも、ノンフィクションだからなのかな、熱はすごい伝わってきた。
    燃え上がるわかりやすいものではなくて、あつくなってるときも、冷えていってしまうときも、リアルな温度を常にもってた。
    自分で見たものしか書かないとあとがきに書いてあったけど、だからなのかもしんない。

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    2012年04月01日
  • 若き実力者たち

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    小沢征爾《三十までは何でもできると思っている。ところが三十すぎると自分に可能なことが、地図のようにはっきり見えてくるんですよ》

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    2011年12月12日