司馬遼太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ全六巻。最終巻以外の五巻が壮大な序章といえるほど六巻の盛り上がりと感動がすごい。船頭という今まで考えたことのない視点で、江戸後期の複雑に醸成されてしまった鎖国日本と世界を紡いでいくストーリー。
この作品で改めて司馬遼太郎の偉大さを思い知らされたが、以下の3つの点で素晴らしい小説。
・歴史事実・・・鎖国当時の日本の国家体制や造船・廻船業への規制などを細かく描写する一方で、ほぼ丸々一巻を使って当時のロシア情勢の背景まで深掘りして描き、読者に公平な情報量を提供しようとする姿勢に感服。
・時代背景・・・ストーリーの節々で、そのときの登場人物の行動とそれに至った思考回路が、当時の時代背景を踏まえてどの -
Posted by ブクログ
「やべーいつ挫折するんだろう!」と恐る恐る読み始めてみたけど、ところがぎっちょん。
最初はどんな牛歩戦術かと思ったけど、後半になればなるほど面白い。
6巻あたりから面白くなってくるので、それまではひたすら耐えるのみ。
どんな鎮台兵かと。
結局のところテーマは「士族の総決算」ということであって、その最たるものが西南の役であり、象徴が西郷を筆頭とする薩摩士族であり、ということなのだろう。
そのピークに向かって、征韓論から徐々に徐々に歩を進めていく感じ。
時折余談にそれながら、何度も同じ話をしながら。
ちょっとした登山のよう。
が、終わりは周知の通りなので、達成感やら爽快感のようなものはない。
-
Posted by ブクログ
長宗我部盛親が主人公です。
物語は秀吉の死から、大阪夏の陣まで。
盛親は、家康の勝利を読んでいましたが、
元親の死や家督相続により、どうにもならず流れるまま西軍につきます。
天運に任せて生きますが、京都での謹慎生活の中で、
一念発起し大坂の陣に臨みます。
盛親の人物像がとても良かったです。
盛親はその立場から、孤独を感じていたのかな、と思いました。
しかしながら、盛親は色々な人物にいとおしく想われています。
桑名弥次兵衛、林豪、雲兵衛、田鶴、お里、等々。
大名としては、野望のある人物が適格かもしれませんが、
盛親は欲がなく自然体でした。
どこか儚げな雰囲気を帯びているように感じます。