小路幸也のレビュー一覧
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『東京バンドワゴン』の第四弾。
今回は番外編。
いつも温かな目線で家族を見守り語る、サチさんの娘時代を描く。
終戦直後。
咲智子は父から「ある、政治に関わる文章が入っている」と木箱を託された。
その木箱を狙う者達から咲智子を救ったのは、堀田勘一という青年だった…。
(途中名前があがるブアイソーとは、白洲次郎のことをイメージしてるのかな。)
番外編と言えど、いつも通りの読みやすさ。
そして人情味たっぷりの勘一も健在。
勘一の父・草平も、
「どんな問題が起ころうとも、知恵と皆の心意気で乗り越えられるものだ。顰めっ面は良くない。楽しく過ごしていきましょう」
と、もうまさに堀田家の家訓通り!
身 -
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「会ってほしい人がいるの」
娘を持つ親ならいつか聞かされるかもしれない言葉。
自分にも娘がいるのでどうしても重ねてしまう。
まだ幸いにも学生なので当分は大丈夫だろう。
でも、いつかはと思うと複雑な気持ちになる。
ましてや、主人公の孝彦のように男手ひとつで育てた娘への愛情ははかりしれない。
そんな大切な一人娘だからどうしても慎重になるのはしょうがない。
相手の母親に変な噂があればなおさら!
結婚って当事者だけでなく相手の家族との関係もあるから、嫁がせる身としては心配だよ。
苦労するの目に見えているからね。
父親の孝彦と同じように娘にただただ「幸せになってほしい」という願い、それ一心。
結婚式 -
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『東京バンドワゴン』の第三弾。
登場人物相関図が前より立派になってる~。
人が増えてきたもんね。
かんなちゃんと鈴花ちゃんも産まれたし。
サチさんの語り口は相変わらず優しくてあったかくて読みやすい。
堀田家みんなの会話が飛び交う食卓も相変わらず。
賑やかだし、食事もいつもとても美味しそう。
さて、今作は秋の事件からスタート。
ある朝、高価本の棚の本が並べ替えられていることにすずみが気付く。
おまけに買い取った本から「ほったこん ひとごろし」と書かれた紙が見付かる。
クレヨンで書かれた子供の字だという。
「ほったこん」とは「堀田紺」のことだよねぇ。
一体、何が起きてるのか??
物騒な感じで始ま -
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『東京バンドワゴン』の第二弾。
今回の堀田家はクリスマスの朝からスタート。
欅の一枚板の座卓に並ぶは、焼魚、だし巻き玉子、ワカメと胡瓜の酢の物、焼海苔、冷奴、おみおつけはお揚げに葱に薩摩芋に人参に玉葱と具沢山!
ああ、本当に美味しそう!
全員揃っての会話が乱れ飛んで、これまたいつも通り。
そしてこの冬の騒動は。
東京バンドワゴンに併設する藍子と亜美がきりもりしているカフェに、赤ちゃんを連れた若い女性が来店。
ちょっと目を離した隙に女性が姿を消していた……え!捨て子!?
どーする、堀田家!
季節は移って春。
堀田家に恋のつむじ風が吹く。
藍子を慕うマードックさんにライバル出現!?
夏は幽霊 -
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「さくら」の季節に因んで「さくら」が入った本を読んでみようと思いました。
柔らかい語り口調が物語全体をゆったりと穏やかな雰囲気にさせ、さくらの季節にぴったりな感じがする。
だけど、ちよっとミステリ要素もあって、「遺言書」と「謎の鍵」「秘密」を現代と戦後すぐの時代とで交互に語られ、「えー、ここでー!」ってところで視点が切り替わり、1つの謎が解けるとまた次の謎か生まれるからページをめくる手が止まらない。過去の物語は童話のようで、現代の物語はミステリも楽しめて違った面白味があって良かった。
そして3人の祖母が素晴らしい。十代後半の頃、まだまだ大変な時代にもかかわらず、人を助け、思い遣り、秘密を守る強 -
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「姉の秘密」
何か凄く気になる。しかも小説家の姉
借金?ストーカー?男関係?いったいどんな秘密?
姉の笑美から「一緒に住んでほしい」と頼まれた弟の朗人、何か変だ、何か隠し事をしているのではと思いつつも同居生活を始める。
平穏な日常が続くなか幼馴染みの千葉と猫のケンタ、朗人の彼女の清香も加わり話しは進んでいく。姉の秘密を探りながら…
話のスピード、朗人の落ち着いた語り口や姉と弟の距離感とか空気、凄くいい。2人の性格がさりげなく表現されてて。
本当に登場人物がその辺の商店街とか普通に歩いてそう。
どんな秘密だ?なにか伏線が隠されてないか?とか想像しながら読むのも面白かった。
姉の秘密も最後はスッキ -
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王道のホームドラマ!
古本屋「東京バンドワゴン」を営む堀田家は8人の大家族。
個性豊かな彼らの日常あれやこれや。
語り手は堀田家の亡くなったお祖母ちゃんであるサチ。
その、空から皆を見守っている語りが温かで心地いい。
まるで朝ドラみたいだった。
泣いたり笑ったり、平和で和やか。
お決まりの、食卓を囲んで会話が飛び交うシーンも賑やかで楽しい。
ちょっとした事件も皆でドタバタと明るく温かく解決してゆく。
さてさて、今日は一体何が起きるのやら。
登場人物が多くて初めは混乱するかと不安だったけれど、個性的な面々が並んでいるものだからまるで心配なしだった。
おまけに、どのキャラクターもみんな魅力的。 -
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人間を心優しく見守って誰が何する神様でしょう〔戌の日に:やってきた謎の家政婦おばあさん〕〔お稲荷さん:商店街お稲荷さんと喫茶店〕〔天狗:消防士かってに火事が鎮火する〕〔死神に:恋をして死神とある約束す〕〔眠れぬ:またいつか会える枕の九十九神〕〔笑う門:漫才で笑う門には福来る〕〔落とした:忘れ物センターにいるお地蔵さん〕〔引きこもり:公園で鳥おじさんが福を撒く〕〔子供は:見つかって風の子はしゃぎついてきた〕〔七回目の:幸生くんどうやら神と縁がある〕
ちゃんとそこにいることを、知っていることを忘れていないことを伝えるだけです(p.217)
■神様たちについての簡単な単語集
【明野】地下鉄忘れ -
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主人公「朗人」はある日、小説家になって1人暮らしをしていた姉「美笑」から「一緒に住んでほしい」と頼まれる。
大学に通うにも不便はなく、両親も賛成なので快諾するが、弟の勘で「これは何かある。隠し事がありますね。」と考える。
そういう思いを抱えながらも、姉との暮らしは快適でお互いに口に出さない思いやりを持ちながら暮らしていく。
朗人の彼女「清香」や
近所に引っ越してきた幼なじみの「千葉」と
千葉が拾ってきた猫の「ケンタ」と交流を持ちながら、進められていくこの2人の日常。
朧気に、隠し事が見えてくる頃にはすっかり
この2人の日常に夢中になり、隠し事が明かされたときには、登場人物たちと一緒にニヤニヤ