【感想・ネタバレ】すべての神様の十月(三)のレビュー

あらすじ

――人間がいなかったら、神様の皆、仕事がなくなっちまうだろ? 八百万の神と人間とのささやかな関わりを描いた心温まる連作短篇集! 才能はあるけれど売れない小説家と、画力は抜群だけれど物語が作れない漫画家。二人が出会った時に起きる小さな奇跡とは? (「結ばれたものは」)、出掛けるたびに道に迷ってしまう方向音痴の母。そこには意外な理由が隠されていて……(「方向音痴は直りません」)。死神、福の神、風神、雷神――気まぐれで心優しい八百万の神と、人間たちとのちょっと不思議な《縁》を描いた、人気シリーズ第三弾。文庫オリジナル。

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Posted by ブクログ

このシリーズ大好きです!
神様って本当にいるのかも!もしかしたらふとすれ違った人が神様だったりして?等々、想像すると楽しいし遠い存在の神様たちがとても身近に感じられます。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

今回もいろんな神様が登場で楽しかった。 雨女の話とか、龍神様の話は、なかなかに興味深かったし。 死神さんは、今回も登場。そして、あの人も。 そうか、そうか、そうなっていくのか。 ぜひとも次を書いてほしい。 なにしろ、日本には800万も神様がいるのだしねw

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

〔内容〕地味だがキャラや設定がいい作家と、絵は抜群だがキャラや物語がおもしろくない漫画家をむすびつけたのは/不思議な少女は招き猫を残す/不思議なタクシー運転手/禍を連れてきた女だがその後好転する/どんなクジにも当たってしまう少年の悩み/チョー強力な雨女である気象予報士の原因は/チョー強力な方向音痴の母/災害で一部分壊れてしまった古い家からお手伝いさんが消えた/夏川麻美と死神、その後/地味過ぎる霊能力者と神様たち。

〔感想〕この世界の神々は人間のために存在してるので神にしては基本優しい。優しすぎる。

〔好み度〕ここちよさ:A/キャラ:A/設定:A/文章:B/思いがけなさ:B/総合:A

■神様たちについての簡単な単語集

【明野】地下鉄忘れ物センター職員。今年入ってきた新人。声がよく通る。彼女が受け付けした忘れ物、落とし物は必ず見つかる。
【池内雅人】大庭さんに貧乏語りをしている。微妙に運がよく、自分では「小吉人生」だと言っている。二十五歳。
【伊沢史子】ベテランナース。
【榎本帆奈/えのもと・はんな】T大恩田ゼミの才媛と評判だったのだとか。死神と契約してしまった。アルコールにとても強い。広告会社勤務。二十六歳。
【縁結びの神】わりと万能。「こっち」にいないので福の神たちも合ったことがない。気まぐれ。
【逢坂】漫才コンビ「きっとキッド」のツッコミ役。
【大野原顕/おおのはら・あきら】漫画家。絵は抜群に上手いが物語やキャラを作るのが下手でおもしろくない。
【大庭】実は貧乏神。池内くんに全力で取り憑いていた。
【お釜】信哉んちにある古いお釜。ひいばあちゃんとばあちゃんが使っていた。九十九神になっている。
【河西淑子/かさい・よしこ】ユーリの上司。
【加奈子】坂崎の第一サブ。
【かのん】美耶子の連れ子。西条と美耶子が結婚したときまだ二歳だったので今のところ西条を実の父親だととらえていると思われる。
【神様】《これだけ長い間人間と関わっていれば、我々神様だって人間臭くなるんじゃないでしょうか》p.236。死神や貧乏神や福の神のはるか上に位置するかもしれない「神様」がいそうだが神様たちにもよくわからないようだ。
【キーちゃん】茶髪ギャル。進学校であるM高の生徒。フーちゃんとともに喫茶花ふじでいなり寿司を出したらいいと提案してくれた。じつはお稲荷さん。
【喫茶 花ふじ】三角商店街にある老舗喫茶店。隣は老舗古本屋の「松川伽藍堂」でそこで本を買った人たちが来るのが数少ない外部のお客さん。
【きっちゃん】シンジのアシスタントをしている。
【きっとキッド】漫才コンビ。まちゃは大ファンだが世間ではいまいちウケてない。じつは…
【キャリオット】帆奈が死神と出会ったバー。お稲荷さんに供えるいなり寿司を作る役割がある。揚げは同じ商店街の田中豆腐店から購入している。
【近藤】音楽プロデューサー。実は福の神。池内雅人くんについては出番無し。
【坂本】看護師。
【小百合】疫病神。医師は彼女が見えるようになった理由を知らねばならない。
【雑賀たね/さいか・たね】家政婦だと言ってやってきた。「僕」と折り合いの悪かった、大学教授である父の西条進からの要請で美耶子が出産するまでの間家事をやってくれると言った。人見知りのかのんがあっという間に懐いた。
【西条】イラストレーターとして成功しつつある「僕」。たぶん西条という苗字。美耶子と結婚した。
【酒井美海/さかい・みう】作家。地味な小品が多い。
【坂崎真美】フランスで行われるプロジェクトのリーダー。相手のミスをかぶりプロジェクトを続けた。貧乏くじを引きがちな人生。
【幸生】→花井幸生
【三角商店街】お稲荷さんがある。
【死後の世界】あるかどうかは死神も知らない。
【死神】すごくいい男。帆奈が頭からウイスキーをぶっかけて召喚してしまい、さらに酒を奢って契約してしまった。人が死んだことをその目で確認すること(だけ)が仕事。
【篠田】お稲荷さん。
【シュンジ】ユーリの幼馴染。長いこと引きこもりになっていたが大学に行く気になった。
【シンジ】漫画家。コインランドリーで御手洗咲子と知り合った。奇妙な夢の見方をする。
【信哉】地元で就職したい。覇気がないと言われる。小さい頃お釜の九十九神と出会い以降それで炊いたご飯しか食べなくなった。
【仙人】元は人間だが修行して神様みたいになった。特に役割はなく自由にやっている。不老不死。
【千佳】看護師。二十一歳。森山晴行の姪。叔父ともども疫病神が見える。
【九十九神】「付喪神」という表記が多いと思うがここでは「九十九神」。長い間使われてきた器物が神化したもの。妖怪扱いのことも多いがここではれっきとした神のようだ。《〈九十九神〉はな、ある意味では人間の愛が生み出す神様なんだ。》第二巻p.159
【てのひら地藏】地下鉄忘れ物センターに祀られているが知っている人はほとんどいない。
【天狗】「こっち」にはいない。
【道祖神】動かず迷い人を待っている。バーのマスターなんかもやってたりする。
【戸川みつる】三角商店街の子どもと言える。愛嬌があり皆に好かれている。就職に失敗し、実家の「喫茶 花ふじ」を守っていた母の体調不良で戻ってきている。父は膵臓がんで亡くなった。料理の腕がいい。
【十川満】三角商店街の後藤電器店従業員。偶然戸川みつると似た名前(音的には全く同じ)。
【年神】「こっち」にはいない。
【鳥おじさん】ユーリやシュンジの家の前の公園の常連で鳥にエサをやっていた。
【中島】小学四年生のみなみちゃんのお母さん。晴行先生には興味がないらしくラフな格好。
【中道】交通誘導員。
【夏川麻美】一度死んだことがあるらしい。父は警察の事務職で若い頃はセレクトショップでバイトしたこともある。母は専業主婦だが洋裁専門学校を出ている。そんな両親のもとで育ったので着るもののセンスを褒められることは多い。死神ととある約束をした。
【西川】勝手に火事が鎮火してしまいもう何年も現場で活動できていない消防士。
【二ノ宮重三】地下鉄忘れ物センターのヌシ。勤続三十三年。十万点ある忘れ物センターのブツをすべて把握しているというウワサがある。
【二ノ宮由奈】女子高生。母は極度の方向音痴。
【二ノ宮良男】会社員。妻は極度の方向音痴。
【二ノ宮喜子】主婦。極度の方向音痴。
【二ノ宮凌平】大学生。母は極度の方向音痴。
【花井正則】帆奈がクリエイターとしても男性としても憧れている先輩。
【花井幸生/はない・さちお】花屋勤務。人が救われる瞬間を七回見ている。救った人物の姿形は異なるが幸生は同一人物だと感じている。
【早川】地下鉄忘れ物センター職員。
【フーちゃん】黒髪ロング。進学校であるM高の生徒。キーちゃんとともに喫茶花ふじでいなり寿司を出したらいいと提案してくれた。じつはお稲荷さん。
【便利屋】猫探し専門。じつは…
【僕】→西条?
【まちゃ】坂上まさみ。イラストレーター。漫才コンビ「きっとキッド」の大ファン。
【マネちゃん】女子高生してた。じつは招き猫…?
【御手洗咲子】コインランドリーでシンジと知り合った。
【みっちゃん】夏川麻美の友人。目がまん丸。
【みつる】→戸川みつる
【美耶子】「僕」と結婚した。元キャバ嬢でバツイチで一人娘のかのんがいる。現在妊娠中。
【森山晴行】小児科医。母親にはぶっきらぼうに接するのはいい男すぎて母親がクラッと惚れてしまいがちだから。疫病神が見えるようになった。
【疫病神】いろんな禍を連れてくるがその後にいい方に転がっていく。小百合さゆや今成美枝子さん。
【八島】交通誘導員。
【八咫烏】迷い人を道祖神のところまで連れていく。「やたちゃん」と呼ぶ仲間もいる。自由な性格。人間と結婚して子孫ができることもある。
【ユーリ】家の玄関前に公園があった。ずっと公園を見ていた。市役所の公園係になった。
【吉田】漫才コンビ「きっとキッド」のボケ役。
【ロックウェル】上島の行きつけの店。料理が美味しく酒の種類が多く適度に騒がしくマスターは同じ会社のOBである田口なのでいろいろサービスしてくれる。

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2025年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

隣に座ったひとが実は神様かもしれないくらいの身近さでいてくれるって夢が膨らみます。
雷神と死神の話が個人的には好きでした。特に死神さんは続きが読めて嬉しかったです。あとは想像にお任せな流れでひとつひとつの話が終わるので、続きを考えるのも楽しいです。

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2025年01月12日

Posted by ブクログ

やっぱり、このシリーズは面白いなと思いながら読ませてもらいました
優しい気持ちになれるし、神様をすごく身近に感じることができる素晴らしい話ばかりだった
死神の幸生さんの話も楽しみで、次回作はあるのだろうかと期待させられた

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2024年12月28日

Posted by ブクログ

シリーズ3作目。元々神社仏閣や神仏というものが好きで、以来巡るのが趣味のひとつなのだけれど、このシリーズに出てくる神様はそういう神社仏閣にいるような神や仏だけではなくて、九十九神とか福の神、はたまた死神や貧乏神なんてものまで出て来る。日本には昔から"八百万の神"という言葉があって全てのものに神が宿ると信じられて尊ばれてきたけれど、そんな文化がある日本をとても美しいと思う。気づいてないだけで案外身近に神様はいて関わっていたりするのかもしれないなぁと思う

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2024年07月27日

Posted by ブクログ

シリーズ第3弾
今回もたくさんの神様が登場
福の神、縁結びの神、お稲荷様、招き猫、韋駄天、八咫烏、疫病神、道祖神、雷神、雷獣、龍神、陰陽師、九十九神、死神、火の神、水の神
どの神様も人間に寄り添っていてくれる、優しくて温かいほんわりした物語
シリーズを通して登場する死神さんは最後の方に登場、死神に恋しちゃった女子高生も大人になって頑張っている

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2024年07月01日

Posted by ブクログ

今回も身近に居過ぎる神様たちの生活を堪能しました。

 龍神さんと雨女、方向音痴と方位神、座敷童子が印象的。

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2024年06月15日

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神様いっぱい出てきた。出過ぎて覚えとらん、あれっこんな感じだったかな、んで思ったのと違う 1の最初に死神さん出てきたのは覚えとる。んー感想なっとらんけど、小松さんの話が良いかと。東京バンドワゴンが4月なのでこれから買って読むのが楽しみって事

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2024年05月02日

Posted by ブクログ

楽しみにしていたシリーズ第3弾!
やっぱりこのシリーズ大好き。

『僕たちたくさんの神様は、人間のために生まれてきたし、人間がいるから生み出された存在だよ』

毎回思うけど…
神様が人知れず人間のそばにいて、そっと手を貸したり見守ってくれてる様子を作品を通して感じられるのが嬉しくて、楽しくて、ホッとする。
本作では死神、福の神、韋駄天など他にもいっぱい登場しますが、神様たちの人間臭さがいいんです。

お気に入りは、
*「間に合わせます」
*「気象予報士は雨女」
*「コンビニで恩返し」

いいなぁ。ストーリーも、神様と人間の距離感もいい感じ。
このシリーズは、いつも無意識にニコニコ笑いながら読んでるような気がする。
安心して読めて、自然と笑顔になれる神様ストーリー。今回も面白かった。
まだまだ読みたいので続編が出ますように!

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2024年02月17日

Posted by ブクログ

シリーズ3作目。
今回も出てきました。神様たちが。
死神、福の神はもちろん。
風神、雷神、水の神。招き猫、八咫烏の子孫、火の神、土の神等など。
どんなふうに人間に関われるのかが面白かったです。

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2025年09月21日

Posted by ブクログ

さらっと後味の良い小品を並べている。
出だしとか、さり気なくうまいんだよなあ。神々というモチーフが風変わりだったり出来過ぎだったりする展開を納得させる。

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2025年05月28日

Posted by ブクログ

シリーズ第三弾!
正直行って①②の内容をさっぱり覚えていませんでした。
でも、読み始めたら…ああ、そうだ。そうだった。それぞれ短編で人の世界に馴染んででいる神様たちの『仕業』?のお話だった!と、思い出しました。
それぞれの話は短くて、でも、しみじみ温かいものが染み込んでくる…という良いお話ばかり。
ほっこりしました。

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2025年03月10日

Posted by ブクログ

シリーズ三作目。小路幸也のシリーズものは好物だけど、この神さまシリーズはそれぞれの小話は確かにおもしろいんだけど、どうもマンネリ感を感じてしまう。

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2025年01月31日

Posted by ブクログ

人間社会に溶け込む神様と人の話。このシリーズの神様が大好きで、身の回りにいてほしいなと思いながら読む。八百万の神がいると考えている日本の文化めちゃくちゃ好きほんと良い考えやと思う。読みながらどの人が神様なんやろ、と考えるのも楽しい。

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2024年09月16日

Posted by ブクログ

1.2巻読んで面白くて購入したんですが一言一句違わず内容丸かぶりの章が2章ほどありました・・・
印刷側のミスなのかもしれないですが・・・

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2024年05月02日

Posted by ブクログ

シリーズ第3弾
10篇からなる短編集

今回も様々な神様たちが登場するが、神様たちがあまりに普通に存在しているので、逆に神様なしの展開でもいいんじゃないかと思ってしまう

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2024年03月09日

Posted by ブクログ

3作目、ワクワクしながら読みました。
1作目で世界の見え方に楽しみを覚えて、まだまだ読みたい世界だなぁ~と余韻に浸り、お気に入りになっているお話。
2作目も読み、今回は3作目。
お?これまでと少し違う感じだなって正直思いましたが、それでも、楽しく読ませていただきました~!

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2024年02月06日

Posted by ブクログ

お気に入りのシリーズ、3巻目。〈人間の暮らしの中で人間と一緒に過ごしている神様たち〉の短編集。10話収録。

1話目から、ポワッと心があったかくなった。1巻からおなじみの、あの話もあってうれしい。

登場人物のうち、どの人が何の神様なんだろう、と思いながら読むのが楽しい。なにしろ神様の話だから安心して読めるし、なんだかホッとする。私には癒しのシリーズだ。

〈僕たちたくさんの神様は、人間のために生まれてきたし、人間がいるから生み出された存在だよ〉
〈人間が、生き続けるという希望を持っている限り俺たちは消えない〉

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2024年02月06日

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