乃南アサのレビュー一覧
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家庭裁判所へ持ち込まれた事例7件を庵原かのんが扱う話だが、いろいろな案件があるものだ.遺産相続に絡む「幽霊」、面会交流を求める「待ちわびて」、遺産分割で揉める「スケッチブック」、離婚に絡む「引き金」、子どもの監護の「再会」.慰謝料に関する「キツネ」、内縁関係調整の「はねむけ」.それぞれに上手いタイトルを付けている.どの話もスッキリした解決策があるものではなく、お互いに不満があるものの何とか納めておこうという事例がほとんどだ.お風呂屋に嫁いだ橋場璃子の話「再会」が楽しめた.イタリアで出会った南雲遼太郎は風呂屋さんの跡取り.山形から東京に出てきた璃子には大変な経験だったと想像できる.置き去りにした
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ネタバレ【あらすじ】
深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した! 遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか? 野獣との対決の時が次第に近づいていた――。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。
『何をしても、何を聴いても、どこかの記憶につながっていく。それが、年を重ねていくということなのだろうか。思い出したくもない風景ばかりを、自分のうちにため込むのが人生だというのか。』
【個人的な感想】
知り合いからおすすめされ -
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佐々木譲、乃南アサ、松嶋智佐、大山誠一郎、長岡弘樹、櫛木理宇、今野敏『戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー』文春文庫。
警察小説を手掛ける人気作家による警察小説アンソロジー。7作を収録。面白い短編もあれば、ハズレの短編もあり、人気作家と言えどなかなか高いレベルの作品を上梓し続けるのは難しいのだなと思った。
佐々木譲『弁解すれば』。北海道警察本部の小規模警察署の刑事部門に復帰した仙道孝司が主人公。物語はまだ続くようで、タイトルの意味が解かるところまでも描かれず、唐突に終わってしまう。てっきり読切り短編かと思ったのだが、連載作からの1話だったようだ。
乃南アサ『青い背広で』。背広とは随分と