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Posted by ブクログ 2012年08月22日
下巻
次郎、君子それぞれに手にした、いびつではありながらも安住を手にしながら次郎は汝窯に魅せられてしまい歪んでいく周囲との関係。
青磁や汝窯に関する専門的な記述は上巻の入り込み易さからするとへこたれそうになったが、全ては最後への助走。
途中読んでいて次郎は何を求めているのか分からず、日本が敗戦から顔...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年08月19日
いや、これはすごい。「戦後の混乱期に犯罪を犯した主人公がその後どうやって生きていくか」みたいなのは、幾多の作家さんが書き綴っているテーマだよなぁ。と思っていたら、話の主筋はそこにあらず。戦後の社会的事件を織り交ぜ、それとシンクロさせながら主人公の人生は大胆に変わって行く。下巻になると「混乱期に犯した...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月03日
主人公の南部次郎は、鳥取に移り住み、弟夫婦も引き取り、備前焼作家として世に認められ始め、やっと落ち着いた生活を手に入れることができた。が、その矢先、上京の折に、ふとデパートの展覧会で目にした青磁、そのなかでも最高傑作といわれる汝官窯に惹かれ、のめり込み、生活も顧みず研究とそのための費用を妹の君子に依...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月31日
汝窯に命をかけ、多くのものを捨てた次郎は果てしなく孤独であるが、求道者はこれぐらいできなければいけないのかもと思う。社会的には最低な人間だが。
殺人についてはあまり出てこなくて拍子抜けしたけど、場面場面で心の傷となっていることが出てくるのがリアル。
しかし、写真しか見ていないからかもしれないが、汝窯...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月10日
内容(「BOOK」データベースより)
妹は女優として成長し、刑期を終えた次郎も独立して窯を開く。暗い過去ゆえに兄妹を名乗れないながらも家族の絆が深まる中、次郎は中国宋代の青磁・汝窯に魅入られる。「雨上がりの空の色」と称される幻の器を自らの手で蘇らせたいという激情はどこへ向かうのか。戦後昭和という時...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月03日
戦後、満州から引き揚げてきた次郎一家。父も兄も戦死、残されたのは病気の母と子どもだけという境遇。以前読んだ「秋好英明事件」を思出だしました。
貧しく無学である故、次郎は殺人を犯してしまいます。塀の中ではじめて、次郎は自らの人生を注ぐべき対象となる陶器作りに出会い、目標をもって生きていくことになります...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
殺人をおかした南部次郎は、10年の刑期を終えて出所。
器の魅力にとりつかれ
女優となった妹が、名前が売れるにつれ
兄弟で、ひっそり会う場所は、妹がとても豪華な場所を用意する
すると、次郎の目にふれた器の美しさに
今まで備前しか知らなかった次郎に衝撃的な出会いが訪れる・・・
備前の作家としても、有...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月26日
戦後満州から引き揚げてきて、貧しく苦しい生活の中で、妹を守ろうと罪を犯した南部次郎。
前半は、次郎が刑務所の中で初めて勉強をしたり、備前焼に打ち込んでいく場面が特に引き込まれた。
だが後半は、中国の青磁・汝窯に魅入られのめり込んでいく次郎と、それを周りで支える人たちが、読んでいて苦しい。
苦しくてや...続きを読む
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