乃南アサのレビュー一覧

  • 結婚詐欺師(下)

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    おもしろかった!
    正直、次から次へと金銭を要求するような彼氏を信用するなんてありえないと思いながらも、結婚を前提で口がうまくて自分のツボをうまくついてくれると信用しちゃうのかもなと感じた。
    しかも仕事ができてお金持ちで、著名人と知り合いだなんて聞いたら、、人間ってこわい!

    関係ないけど最近結構な頻度で我の強いヒステリーな女性が登場するなぁ。

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    2025年02月28日
  • マザー

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    私にとって30年ぶりくらいの乃南アサ作品。『凍える牙』を読んで、「やっぱり直木賞受賞作っておもしろいなぁ」と思った記憶がある。
    そして今回、短編ではあるが、やはり「うまいな」と思った。ベテランならではの、テンポのよい文章のなかの過不足ない表現はさすが。

    この本は、ちょっとしたホラー感もある。
    読んでいくうちに、「あぁ、この人はホントはこんな人だったのか……」という予感がするのだけど、その答え合わせをするのが怖くて、毎話、一瞬ひと息入れてしまった。

    結局いちばん怖いのは、見知らぬ人じゃなくて、よく知っているはずの人の見知らぬ姿。
    でも、それは当たり前なのかもしれない。家族とはいえ、他人なのだ

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    2025年02月13日
  • マザー

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    こんな極端な話はないだろうと思いつつ、でもどの話も実際にも起こりそうな怖さを含んだ展開が気になって手が止まらなかった。
    怖いけど面白かった!

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    2025年02月11日
  • 六月の雪

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    台湾に興味があり手に取った本です
    かなり読み応えがありましたし、旅をしている感覚になりました
    日本と台湾の歴史などもわかって、もっと詳しく知りたいとも思いました

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    2025年02月09日
  • 家裁調査官・庵原かのん(新潮文庫)

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    久しぶりに乃南さんの作品を読みました。
    会社帰りに立ち寄った書店で新刊を。
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    少年たちの
    声を聴く
    それが
    私の仕事

    自転車窃盗、暴行、
    JKビジネス……。
    事件を調べるため
    かのんは今日も走る!

    乃南ミステリー
    新シリーズ開幕!
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    福岡県で家庭調査官をしている、庵原かのん。
    「ケーキを切れない非行少年たち」を思い出しました。

    家庭や貧困、
    誰かの理解や支援があれば、
    違う未来があったかもしれない。

    ルーツや核心的な部分に迫ろうとすることは、
    ミステリ

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    2025年02月09日
  • マザー

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    ネタバレ

    『セメタリー』
    どういう意味なのかな?と思って調べたら
    お墓とか墓場という意味があるらしいのだけれど
    この作品については後者が当てはまるのだろう。
    結婚は人生の墓場、なんて昔の人はよく言ったもんだ…

    『ワンピース』
    …うぇぇ?そこで終わり?
    というくらい唐突に終わる。
    冴子の気持ちはわからなくはないけれど、
    『そっとしておいた方がいい』という建前で
    (そういう意図はなくとも)放置してた以上、
    寂しさに漬け込んでくる人間がいたとしても、
    どうしようもないんだよなぁ…

    『ビースト』
    あつかましいな、とは思う。
    ただ…こういうの実は多いんじゃなかろうか。
    離婚してなくても、保育園の送り迎えとか

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    2025年02月10日
  • しゃぼん玉

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    主人公・翔人の心の成長の描写が上手く描かれていた。
    そしてなんと言っても、老婆スマとの出会い。宮崎県の方言が各登場人物の個性を更に際立たせていた。
    個人的に好きなシーンは夜の雨のシーンです。夜に突然降る雨の音や雰囲気がかなり繊細に描かれていて、田舎に住んでる人は共感できると思います。
    人を信じることって難しい。でも、信じてくれる人が傍にいることがとても大切なんだと思い知った。タイトルの『しゃぼん玉』の意味も最後まで読めば分かりますよ。

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    2025年01月17日
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―

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     解決することはないまま展開する話が多い。けれども、そこにリアリティがある。
     我慾で塗り固められた世界ではあるが、かのんの存在が救いだ。

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    2025年01月13日
  • マザー

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    母としての顔 妻としての顔
    でもやっぱり女は女
    一人の人間としても認めてほしい
    雑に扱われるとこうなるんだよなぁ…
    「ビースト」はほんとに可哀想だった

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    2025年01月11日
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)

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    女性刑事・音道貴子シリーズ第四弾。後編、384ページ。前後編と長く続く監禁シーン。音道刑事の心も折れそうになる。早く救出をと、ページをめくる。救出シーンでは思わず涙が出てきた。

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    2025年01月05日
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)

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    女性刑事・音道貴子シリーズ第三弾。前編、479ページ。音道刑事は殺人事件の捜査中、かつて関わった引ったくり事件の被害女性に遭遇。そして拉致・監禁されてしまう。以下、後編へ。

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    2025年01月05日
  • しゃぼん玉

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    とってもよかった!
    乃南アサさん、初めて読んだかな?
    描写力とプロットがすごい。
    主人公翔人と一緒に追体験してるみたいで、
    田舎のおばあちゃんに囲まれながらごはん食べてるシーンなんて 自分も美味しいもの食べてその団欒に入ってるような、あたたかい気持ちになった。

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    2024年12月21日
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―

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    30代の家裁調査官、庵原かのん
    彼女と彼女の扱う相談、離婚調停や遺産相続、親権争いなど、さまざまな事情をかかえている人達。
    テレビドラマを観ているようで楽しかった。
    続編もあるなら読みたい

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    2024年12月20日
  • いつか陽のあたる場所で

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     心にも経歴にも傷を負った女性二人が前向きに生きていく道を探していく一冊です。

     主人公はとある罪で実刑7年、刑務所から出たら浦島太郎のような心地になっている女性。家族からも見放され、近所との付き合いに神経をすり減らし、何かにおびえながら過ごす日々の中で救いになっているのは刑務所で服役していた時に知り合った友人の女性との時間。上手くいったり、いかなかったりしながら、それでも前を向いていくために彼女たちは手を伸ばす。

     刑期が明けて出てきた、前科のついてしまった女性たちの友情を感じる一冊です。
     生きていくことは大変なことだ、と最近ことさらに感じますが、脛に傷を持つ人たちであればなおさらなの

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    2024年12月15日
  • マザー

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    「母」をめぐる五編の物語
    一番近くで生まれてきた時から身近にいた「母」がどういう人間か、一番分かっていなかったかもしれない…という物語。
    中の一編「エスケープ」は知りすぎていた「母」との物語。ある意味恐ろしい物語である。
    母子は分かっているようで分かっていない。一番近い他人なのである。

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    2024年12月14日
  • マザー

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    セメタリー、ワンピース、ビースト、エスケープ、アフェア
    5編の短編集。

    いつの世も、母は強い。
    「セメタリー」が好きだなー。さすが乃南さん。この後味よ。

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    2024年12月12日
  • マザー

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    そういえばかなり久々の乃南アサさんの作品。短編集だから読みやすそうと手にしてみた。
    どれもとても面白く、一気読み。
    母親の物語だとは知っていたが、最近よくある毒親の話かと思いきや、そうでもなく、、
    特別な家庭での特別な話でもなさそうな、でも確かにありそうでなさそうな不穏な物語。
    特に「ワンピース」とても嫌な気分に。
    「ビースト」はもっともっと嫌な気分に。
    後味良くないけど面白い、おすすめ!

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    2024年12月11日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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    ネタバレ

    ベルトに発火物をつけられて焼死した男の事件から連続殺人事件に発展していく。最初のなんとも言えない展開からかなり荒唐無稽な事件が発生が読ませてしまうところに作者の力量を感じた女性刑事が男社会の警察、家族からの孤独感とキーとなるウルフドッグとの境遇が重なるところが印象的。終盤の展開はあり得ない展開ではあるが映画のクライマックスのようで目を離せなかった。実写再現してくれたらいいと思ったがよほど予算をかけないと陳腐なものになってしまうだろう。小説ならではの表現かも。とにかくウルフドッグの描写が気高く美しい小説だった。古いが今読んでも十分読める本。

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    2024年11月26日
  • いつか陽のあたる場所で

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    タイトルに惹かれて読んでみた。

    一度罪を犯した人は刑務所でしっかりと罪を償っても簡単には世間に受け入れてもらえない。
    前科があることを隠してひっそりと生きる芭子。
    危なげで読んでいてハラハラした。
    同じ過ちを犯してしまわないかびくびくしながら生きている。
    『いつか陽のあたる場所で』何も気にせず思いっきり自分らしく前を向いて生きられたら。

    この先どうなっていくのかな。
    『すれ違う背中を』と『いちばん長い夜に』。
    続編もあるようなので読んでみよう。

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    2024年11月17日
  • 女刑事音道貴子 未練

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    『花散る頃の殺人』に継ぐ音道貴子シリーズの短編集。
    約20年ぶりに再読。6話が納められている。
    表題作の「未練」は、貴子の私生活が綴られ、オカマの安曇から紹介された男との交際など。
    「立川古物商殺人事件」は、機動捜査隊として現場に赴く貴子と事件の顛末だが、事件は未解決のまま?ここで相棒となる島本の視点で綴られるのが、最後の「殺人者」
    「山背吹く」は、長編『鎖』で監禁されて受けたダメージ(と思うが)を癒やすため休暇を取り、友人の旅館で過ごす貴子が、ある事件をきっかけに再生を期す話。
    「聖夜まで」は、保育園児が砂場で殺害された事件を担当した貴子がその容疑者の素性に慄然とし、読者も暗澹たる面持ちに。

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    2024年10月30日