乃南アサのレビュー一覧

  • いつか陽のあたる場所で
    乃南アサさんの本を読むのって初めてじゃないだろうか。この小説、NHKでずいぶん前にドラマになっていてそれを見て以来、原作を読みたいなと何となく思っていた。
    やっぱりドラマより原作のほうがいい。ドラマでは結局、主人公・芭子は親・きょうだいとのつき合いが復活するというものだったけど、何だかその経緯がすっ...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 花散る頃の殺人
    短編集。
    とんでもない殺人などは起きないけれど、人情溢れる話。
    しかしこの音道貴子という刑事はすごいなぁ。
    小説なんだからとは思うけど、登場人物が生き生きしていてとてもいい!
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    ジワジワとくる。途中から止まらなくなり一気に読んだ。

    読者に謎解きさせる推理小説ではなく、大きな感動を与えるわけでもない。でも、人の顔をしっかり描き、いたずらに感動エピソードを詰め込まない、最後まで安定感のある小説だった。
    今までの音道貴子シリーズは、この長編小説のフィナーレを盛り上るための前座で...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)
    待ちに待ったあの名コンビが帰ってきた。
    凍える牙以来、短編や長編で貴子のそれからを読んできた。苦難や悲しみを乗り越え、成長していく彼女の姿を見てきたのだから、前置きが長かったこともあるのだろう、滝沢とのコンビは素直に嬉しくて、また面白かった。初めから終わりまで安定のクオリティ。後半が楽しみ。
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)
    面白かった!途中から感情が溢れてくるのが止められなかった。感動と爽快感。
    加恵子の肉親の反応がとても現実的で、それ以上の情報がないところが自然で良かった。そこで無理矢理に感動的なクライマックスに持ち込むことができたが、読者に情報を与えすぎないところが現実的で安定感がある。また、星野への報復も意外とあ...続きを読む
  • ウツボカズラの夢
    Rさまオススメ本。ちょっとぶりの乃南さんは久々に面白かった。
    実はテレビドラマの最終回をうっかり観てしまい、ある程度の内容は判ってしまっているものの、志田未来ちゃんがとても良かったので原作も期待できるだろうと思って読み始めました。

    やはり既にキャスティングされた状態で読むとちょっと邪魔かなぁとも思...続きを読む
  • 犬棒日記
    20180614 M リクエスト
    電車の中ですぐに読み終えた。面白い。確かによくあることを、きちんとした文章で書いてある。どこに住んでいても、同じようなことが起こってるのか、と思った。
    それにしても、エピソードをきちんと書けるほど覚えているところがさすがプロだと思った。
  • 結婚詐欺師(下)
    完全に引き込まれた。
    次にどんな手で女性を騙すのか?
    20−60代までを手玉にとる。
    そして刑事のかつての恋人まで。
    ちなみにAoudibleで、車で聴いていたが、映像で見るドラマよりも引き込まれました。
    ドラマの方はまだ見てないけど、音声で小説を聞く方が想像力が働いてこういうドラマは絶対に面白いと...続きを読む
  • いつか陽のあたる場所で
    刑務所から出所した二人の女性のその後を描いた作品。29歳の芭子と41歳の綾香の友情と、罪を犯した過去を持つ心境を、芭子の目線で描かれています。お嬢様育ちの芭子の甘さが鼻につくものの、最後には彼女を取り巻く世界の中で自分だけの不幸に酔うことの甘さに気づく成長物語でした。綾香に比べて圧倒的にただただ愚か...続きを読む
  • 地のはてから(下)
    最後まで暗い内容だった。終章で幾分明るくなったが。
    大正から昭和、第二次世界大戦まで、北海道東部への入植者の苦労が描かれている。
    暗いけど、面白く一気に読んだ。以前、吉村昭の赤い人という北海道樺戸刑務所の囚人が北海道開拓に一役をなしたという小説があるが、時代は赤い人より後になるが寒さ厳しき北海道東部...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    一気に読んでしまいました。途中から滝沢さんの身体が心配で気になって仕方がなかった。犯人のアイツの言い分にイライラ。音道さん良くぞ言ってくれました。これからも活躍を期待しています。
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)
    音道さんと滝沢さん、もう少し歩み寄っているのかと思いきや。皇帝ペンギンから立ち歩きするアザラシとは、音道さんも容赦ないですなあ。さあ、下巻を読もうっと(^。^)
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)
    6本出てる音道貴子シリーズの3作目だけど、長編としては「凍える牙」以来の2作目。音道貴子は01年にNHKで天海祐希主演でドラマ化された「凍える牙」のハードなイメージがあり、この作品は少し違和感がある。16年に小池栄子主演でテレビ東京系でドラマ化されており、それは見たが、同じことを感じた気がする。原作...続きを読む
  • 紫蘭の花嫁
    *「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。同じ頃、神奈川県下では不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長・小田垣の苦悩の日々が始まった…。追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ。傑作長篇ミステリー*

    十ン年ぶ...続きを読む
  • 火のみち(上)
    Rさまオススメ本乃南さんの上巻
    久々に?最初から面白い。
    時代背景もさらっと交えて描かれるので話に納得感もあり。
    それにしても、良い兄弟だなぁと思う。
    私としては八重子がほんとにイライラしてしまう。
    女に暴力は絶対に許せないけど、殴り付けたくなるのはわかる気がする。

    上巻でこんなに面白くして、下巻...続きを読む
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―
    いきなり廃線となった能登線の珠洲駅が出てきて、鉄道ファンとしては嬉しい表題作。猫が主役だが心に爪あとは残らないほっこりした結末。それに気を許し、以降の短編を読み進めると毒のある結末に、気持ちが掻き乱される。「秋旱」で不倫と自由恋愛の狭間で揺れ動く女性の描き方が心に残る。書名に惹かれて購入したが、『新...続きを読む
  • 紫蘭の花嫁
    Rさまオススメ本
    久々の警察も絡んだミステリー。
    やはりこういう作品が好きだ。
    と思ったのもつかの間、途中である男の名前が呼ばれたときに、
    予想が一気に覆されました。
    一連の連続殺人事件のほうは、おおよその予想通りだったのに、
    もうひとつ出てくる幼い頃からのお話が渋沢?
    いや違った、など、なかなかつ...続きを読む
  • 幸せになりたい
    タイトル通りただ"幸せになりたい"だけの女達の短編集。
    1話もう少しの辛抱だったのに、やはりやっちまったか。
    2話やられたな。養育費、慰謝料……‥。
    果たして不倫してまで手に入れた者と幸せと思える再婚をした人はどれぐらいいるのだろう。案外少ないんではないか。人の者だから魅力的に見えていただけ。居るん...続きを読む
  • それは秘密の(新潮文庫)
    ハズバンズ/女は女で問題あったが、なんたってできる男の腹黒さは半端ない。
    ピンポン/最初だけだと思う。欠点というのはだんだん許せなくなってくると思うけど精々幸せになってください。
    僕が受験に成功したわけ/こういう親が毒親っていうのだろうな。小学生に色目とか気持ち悪。
    内緒/お婆ちゃんとの会...続きを読む
  • あなた(下)
    R様おすすめ本、下巻
    上巻に比べて一気に面白くなった下巻。我慢して読んだ甲斐があったというもの。
    ホラーはあまり得意ではないので、ちょっと引いてましたが途中からだんだんわかってきてスイスイと読めました。
    ろくでもなかった男がなんか若干大人になってきて、ほんとふざけんなよと思いつつ、こういう男が憎めな...続きを読む