乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
祖母の故郷、台湾を訪れることによって、異なる文化や生活習慣、さらには根深く現地の人々に残された歴史の爪痕を知ることになる主人公。入院している祖母のモノローグと、主人公の進行形の旅の様子が交錯して描かれ、時に双方の誰かの性格や人生が近似する様が面白く描写されていた。
蒋介石統治時代の悲しい歴史は、初めて知ることとなった。日本統治時代は日本語を強要され、日本軍が引き上げてからの時代は中国語を母国語とすることになる。母国語を自由に話せないなんて、現代の日本人には考えられないことである。
祖母の容態は楽観できないが、主人公が現況から一歩踏み出していこうとする矢先、悲しい事故が起きる。六月の雪をバ -
Posted by ブクログ
乃南アサさんのエッセイ。小説は多少読んでいたけど、エッセイは初。
「犬棒」とは、「犬も歩けば棒に当たる」を略したようで、乃南アサさんが、外で出会った人達…時に知り合いだったり、完全にゆきずりの人だったり、顔だけは知っている人だったり…そんないろんな人とほんの一瞬すれ違いで見えたものを書いたエッセイだ。
「犬も歩けば棒に当たる」という諺は、どちらかというと、運のいいことに出会った、という意味でとらえてきたが、辞書を引いてみると、棒に当たる=痛い目をみる、という意味の方が先にくるらしい。
そして、このエッセイはその通り、どちらかといえば痛い目寄りの内容になっている。
全てが痛い話ではないにしろ、ど