乃南アサのレビュー一覧

  • ウツボカズラの夢
    ドラマが放送されていたのは数年前なので、うる覚えだが、隆平のキャラがドラマとは少し違う気がした。
    尚子も未芙由に依存している描写があったような気がするが、小説では割とあっさりしている印象だった。
  • 来なけりゃいいのに
    女って怖い、、などと単純な感想を持つだけでなく人間誰しも多かれ少なかれこういうことを考えてるんだなと改めて感じた。そんな感情が蠢くオフィスという環境が改めて凄いものに思えてきた。
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
     先日読んだ『しゃぼん玉』(2004年)が物語構成が巧妙でなかなか良かったので、この乃南アサさんの直木賞を受賞した本作(1996年)を手に取ってみた。
     ミステリもので、本作の女刑事音道貴子を主人公としたシリーズが何冊かあるらしい。
    『しゃぼん玉』もそうであったが、本作も読み始めてしばらくはあまり面...続きを読む
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)
    これまであまりなかったテーマなのではないかと思う。戦争モノでは、実際に戦争に駆り出された世代か、その親世代からの目線の物、もしくは、戦時中幼い子供で、戦後苦労した世代の目線の物ならいろいろあった。本作は、戦争が終わった当時多感な思春期(12,3歳?)だった主人公の少女が、戦後、進駐軍相手に体を売って...続きを読む
  • 来なけりゃいいのに
    どの話もどっかの日常で普通にありそうな話なのにちょっとした違和感を徐々にいれてきていて読み進めていくにつれて面白かった
    物語を読んだ後にその物語の題名を見直して意味がやっとわかる瞬間がすき
  • いつか陽のあたる場所で
    刑務所からでてきた2人の女性のお話
    自分には想像したこともないような世界の話だった。芭子が「多くの人は犯罪を犯す前に踏みとどまる」と言いながら激しい後悔に襲われているのを見て、刑期を終えただけで終わりではないということを痛感させられた。
    シリーズものだということ知ったので次を探してみたい。
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)
    表題作、いっちみちはコロナ禍だからなしえた帰郷でのドラマ。ラストが良かった。
    それ以外は少し怖いので注意。
    私は「青い手」は怖い昔話系で好みでした。
  • 美麗島プリズム紀行
    乃南アサの台湾の歴史に触れる主に建物探訪旅行記。

    ・カバランからバックスキンへ
    ・台湾最南端で台風に遭う
    ・「日本語世代」それぞれの思い
    ・映画の中の日本家屋
    ・台北MRTに生かされる日本の技術
    ・アクシデント
    ・パイワン族・陳媽媽のしなやかさ
    ・清き水が湧き、歴史が降り積もる町
    ・端午節の一日・...続きを読む
  • 六月の雪
    祖母が生まれたのは日本の統治下にあった台湾。入院した祖母に代わりに台湾へ行き当時の面影を探す未來。知らなかった台湾の歴史に触れながらそこで生活する人たちの思いにも触れていく。

    未來の祖母は生まれた家を懐かしみ帰りたいと言う。私の母も帰りたいのは生まれた家。年を取るとみんなが生まれたところへ帰りたく...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
    機動捜査隊の音道貴子が孤独と闘いながら連続殺人犯に挑む。リンダラプラントのロレインペイジが個人的には好きだが女性刑事の孤独は90年代半ば以降良く取り上げられた時代を映すテーマ。それをさすが直木賞受賞作だけによく出来ている。欲を言えば、もっと熱く激しく燃えて欲しかったかも。
  • いつか陽のあたる場所で
    結構好きな作品でした。

    性格も年も違う2人だけどその凸凹具合がぴったり。
    お互いに何かがあるとさりげなく寄り添い合うのが素敵だと思った。
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)
     久しぶりに乃南さんの作品を読みました。「いっちみち」、2021.3発行、短編8話、傑作を選び編集したものです。タイトルの「いっちみち」は読み応えのあるラブストーリー、面白かったです。「ルール」「青い手」「4°Cの恋」「夕がすみ」は乃南さんならではの気持ち悪いというか、怖い話。「青い夜の底で」「他人...続きを読む
  • いちばん長い夜に
    刑務所から出てきた二人の女性。一人はペットの服を作り一人はパン屋で働く。ある日東日本大震災に巻き込まれそこから運命が変わっていく。これは乃南アサが実際に原稿を書くために仙台へ向かった時に偶然に体験した事を書いたそう。
  • あなた(下)
    良かった〜…
    夜トイレに行けんぐらいのレベルでなくて…(ホラー読んでて、ほんまにこれで良いんかは、分からん…)
    まぁ、何となく犯人というか、正体は、途中で分かるわな。
    これは、ストーカーやな。幽霊版の。
    でも、ストーカーするほど、そんな奴が良いのか?何か、ストーリー的にはイケメンで、女垂らしって感じ...続きを読む
  • あなた(上)
    知らんかった…これホラーやん(~_~;)
    古本屋閉店の時、1冊11円やったんで、知ってる作者、内容見んと買った…
    これは、まだ上巻、頑張ろ〜
    感想は、下巻に書きます…はぁ〜…
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)
    音道貴子貴子シリーズの2番目の長篇。4人の惨殺事件で貴子とコンビを組むのは捜査一課の星野。こいつがとんでもない食わせ者だった。貴子に告白し、断られるととことん無視。挙句は一人で捜査させてしまう。
    そして貴子は犯人グループに拉致されてしまう。
    ここから警察の長い戦いが始まる。まず貴子がどこにいるかを地...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
    【再読】
    以前読んだ事があったが、音道貴子シリーズを通読しようと再読した。
    オートバイで疾走する貴子と連続咬殺事件に利用されたオオカミ犬疾風との高速道路上でのデッドヒートは何度読んでも爽快だ。
    貴子と中年デカ・滝沢のコンビは今ではセクハラの極みでとても受け入れられるものではないだろう。首都高湾岸線が...続きを読む
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)
    いっちみち/ルール/青い手/4℃の恋/夕がすみ/
    青い夜の底で/他人の背広/団欒

    いろんな事があったとさ、今の私になるために
    いろんな事があったのさ、今日の私になるために
    いろんな事があって、明日の私ができるのさ
  • 6月19日の花嫁
    母のお気に入りの本。
    続きが気になってさくさく読めた。

    「この後どうなるの!?どういうこと!」と続きが気になり早く読みたかったが、自分の活字を読むスピードが1ページ1分程と遅いため、「早く読みたいけどなかなか進めない、、」ともどかしさを感じた笑

    千尋の人柄がわかるにつれて、どんどん好きになってい...続きを読む
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―
    どの短編も味わい深く読み応えがありましたが 「ふく」と言う名の猫の主人公の目線で書かれた「すずの爪あと」では心が温まるラストに感動。

    歯科技工士とジュエリー・デザイナーの組み合わせが新鮮で 恐怖を覚える結末の「こころとかして」 
    タイトルと内容がぴったりマッチしていてとても良い。

    夫婦の心理戦...続きを読む