乃南アサのレビュー一覧

  • 幸福な朝食

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    気がついたときにはもう
    崩れていて、壊れていた。
    もう最初から壊れていたのかも。
    こんなはずじゃなかっただろうに、志穂子が報われない。

    これがデビュー作だなんて、、
    乃南さんさすが。

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    2020年12月13日
  • それは秘密の(新潮文庫)

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    男と女の恋愛模様を描いた短編集。

    人間の不器用なところであったり、
    素直なところ、
    汚いところが上手に描かれている。

    共感できたり、できなかったり。
    おもろい。

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    2020年12月13日
  • 女刑事音道貴子 花散る頃の殺人

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    凍える牙で興味を持った、音道刑事の続篇が読みたくてに取った。「おっちゃん」と呼ぶ新たな相棒との活躍を集めた短編集。凍える牙に反して日常の穏やかな時間が感じられた。おっちゃんが標的になる事件をからかう元相棒である滝沢との会話が時の経過を教えてくれるようで、新たな展開が気になった。

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    2020年12月02日
  • いつか陽のあたる場所で

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    芭子と綾香のやり取りがなんともいい。
    また、二人の前科の自虐的なやり取り
    たまにスリリングな雰囲気になる場面も絶妙で
    ただ最後には何気にほっこり終わるところも良かった。谷根千の描写はリアルです。懐かしい。

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    2020年11月29日
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)

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    フィクションではあるし、誇張もあるかと思いますが、あの時代に各地で起こっていただろう出来事なのだと思います。たくさんの「すぅちゃん」や「お母さま」がいたと思います。
    戦争について語る方が少なくなり、学校でも教えてくれなくなっていく時に、小説として読んで知り感じることはとても大事だと思います。14歳のみんなにも読んでほしい。

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    2020年11月21日
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―

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    感動物もあるが、大半はオチが黒い物。それが面白い。僕のトンちゃんは初めから異様な世界観が展開されていて面白い。

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    2020年11月10日
  • すれ違う背中を

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    ふと友達の話だったかな。

    と、思ってしまいそうになるほどに身近に感じるこの2人。あれ?昨日電話で話たんだっけ?とか、あーあそこに住んでるはこちゃんね。

    と、つい近所の人の話のような気分にさせられるほどに、何とも言えずやたら身近なんだ。この2人。
    どうしてなんだろう。

    小説として楽しむんじゃなくて、久々に会った友達の近況を聞いてるような、いやいやそうじゃなくて、股聞きなんだけどやたらよく知ってる人ーみたいな感じ?

    昨日もすれ違ったんだけど元気なかったなーとか。

    ホントそのくらいに身近に感じてしまう。この筆者。どうしてかな。なんでかな。不思議なんだ。まるで近所の出来事くらい視点が一緒にな

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    2020年11月02日
  • 夜離れ

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    男性に執着し結婚が幸せと信じて振り回される不幸な女性たちの話。
    一見リアルには起こらなそうな話ばかりだけど、一方で心境や振り回される感じはリアルそのもの。
    小説を読んだ後に心が洗われる感覚は全くなく、むしろ見たくないし見せたくもない汚い部分をまざまざと見せつけられる感じ。
    人に幸せを委ねるから振り回されるのであって自分のことは自分で幸せにするのが一番とやっぱり思った。

    短編集の中では最後の夜離れの銀座のホステスさんが1番好き。なんだかんだで恋愛への執着はなく冷静に自分の幸せを見てる気がする。

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    2020年10月31日
  • いつか陽のあたる場所で

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    面白い。

    ハコ29歳と、綾香41歳。刑務所からでてからの2人の暮らし。

    後ろ暗い過去がある2人が刑務所で知り合いその後を懸命に生きていく2人。

    暖かいような冷たいような近所や世間にもまれつつ、なんとか普通の生活に戻ろうとする中で、刑務所の生活を思い出したり、やっぱりわたしは幸せになんてなれないと思ったり。

    家族との葛藤だったり、隣近所に知られまいとするのに必死だったり、仕方なかった犯罪だったのかもしれないし、誰でも起こしうる犯罪だったんだけど、捕まってしまった2人のその後。

    性格も正反対で持ちつ持たれつの2人の生活がよんでいて、まるで私もその仲間に入れたような、隣の家の人を覗き見るよ

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    2020年10月21日
  • 暗鬼

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    後味の悪さが抜群。ぞわっとする怖さを楽しむ本。
    途中までは法子の身を心配して読むけど、いつの間にか紀子まで「宗教」の一員になっていっている。
    解説の「家族とは、ひとつの宗教である」とはその通り。カレシ家族の言動で理解できないことが多々あったけど、それは宗教が違うから、ということか。入信したくないなあ、カレシは好きだけど。

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    2020年09月07日
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)

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    戦後の女性たちを描いた小説。
    実際にあったとされる、進駐軍に向けた特殊慰安施設で働かざるをえなかった女性たち。
    他に働く当てもなく、食べていく、生きていくためには仕方なかった。
    そんな慰安施設での通訳の仕事を紹介してもらった鈴子の母は、英語が話せたことが幸いした。
    ただ、そんな母を鈴子は受け入れられなくなる。
    14才の鈴子にとって、戦争に負けたからといってアメリカ人と仲良くしたり、愛想を振り撒く母を信じられなくなる。
    鈴子にとっては、自分たちの家族や友達を殺した憎き敵でしかない。
    そんな鈴子の気持ちも、生きていくために娘を守るために強くならざるをえなかった母の気持ちもわかるだけに、辛くなる。

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    2020年08月27日
  • しゃぼん玉

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    最後の数ページで涙を堪えるのに必死だった。
    人の温かさ、自分自身もかつて触れたものを思い出させてくれた。
    田舎を持つことに煩わしさを感じた時期もあったが、この本を読んで改めて、わたしは幸せ者だと思えた。

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    2026年02月04日
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)

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    緊張感が続く下巻だった。
    音道刑事の心情の揺れ動きがヒシヒシと伝わってきた。
    犯人グループの中のかなこがキーパーソンであり、この作品に厚みを持たせている。
    人の心の弱さ、強さ、そして人との繋がりの持つ力を感じられた。

    これまでの活動で性別の壁を越え、仲間との信頼関係を築いてきたのは彼女の努力と賢明さからだと思う。
    これからの活躍も見ていきたい。

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    2020年08月18日
  • 晩鐘〈中〉 新装版

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    ネタバレ

    被害者遺族だった真裕子が少しずつ幸せへと向かう中、
    加害者の家族はどんどん不幸の方へと向かっていく。
    結果、主婦殺しの高校教師は、
    その息子の姿を持って己の罪深さを、心底悔いるのだが、
    それは何ともつらい結末でした。

    加害者家族も、被害者家族も、
    どちらの家族もある意味、事件の被害者であり、
    それはどこまでも、どこまでも、死ぬまで苦しめるという事を、
    改めて感じた作品でした。

    心の繊細な動きの描写は、
    さすが乃南アサさんと言う感じでした。

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    2020年08月11日
  • 晩鐘〈上〉 新装版

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    ネタバレ

    被害者遺族だった真裕子が少しずつ幸せへと向かう中、
    加害者の家族はどんどん不幸の方へと向かっていく。
    結果、主婦殺しの高校教師は、
    その息子の姿を持って己の罪深さを、心底悔いるのだが、
    それは何ともつらい結末でした。

    加害者家族も、被害者家族も、
    どちらの家族もある意味、事件の被害者であり、
    それはどこまでも、どこまでも、死ぬまで苦しめるという事を、
    改めて感じた作品でした。

    心の繊細な動きの描写は、
    さすが乃南アサさんと言う感じでした。

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    2020年08月11日
  • いつか陽のあたる場所で

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    乃南アサの2作品目。
    しっかりとした世界観で描かれていて、読みやすい。しゃぼん玉とこの作品を読んでそう思った。

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    2020年08月03日
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)

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    14歳の夏に終戦を迎えた。
    父親を事故で亡くし、長兄は戦死。
    姉は嫁ぎ先の空襲で亡くなり、出征した次兄は帰らない。
    空襲から逃げる中で妹は行方知れずになった。
    母親と二人だけになった二宮鈴子。

    戦時中に教えられてきた価値観が180度変わる渦の中で、
    日本の防波堤となった数千人の女性たち。
    「新日本女性に告ぐ。戦後処理の国家的緊急施設の一端として、
    進駐軍慰安の大事業に参加する新日本女性の率先協力を求む」
    RAA(特殊慰安施設協会)を設立して、敗戦国の日本は、
    進駐軍兵士からの性の防波堤として女たちを差し出すことを決めた。
    勝手に無理な戦争を始めて、そして負けた男たち。
    今度は、女たちの戦いが

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    2020年06月26日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)

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     現在のところ、音道貴子シリーズ最終巻。
     相方の滝沢刑事との絶妙のコンビが活躍する。上巻に引き続き、息の長い展開が続くが、事件は最終章で急転直下、突然に解決する。
     犯人像を徐々に絞っていったり、といった展開ではないが、これはこれで楽しめる内容になっている。
     音道刑事のその後が気になるが、現在のところ続編はない。

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    2020年06月24日
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)

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     犯人の潜伏先(音道の監禁先)特定から事件解決までを描く下巻。
     タイトル「鎖」には、音道刑事自身が鎖に繋がれて監禁されていたという意味合いがまず読み取れる。しかし、それとは別に、本作では人と人との切っても切れない関係というか、相互依存の関係というか、そのような人間模様が浮き彫りになって描かれているので、その有様がまるで鎖に繋がれているようと思わせる構成になっていると感じる。
     人は誰かに必要とされることで存在価値を認めることができ、生きる希望を見出すことができるということがよくわかる作品である。警察ミステリーではあるが、ミステリー要素よりも、そういった人間模様を如実に表現している印象が強く残

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    2020年06月14日
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)

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     女刑事音道貴子シリーズ第3弾。「凍える牙」で音道の相棒として活躍した滝沢刑事も登場する、上下巻合わせて800ページを超えるシリーズ最大長編。
     担当部署は全く異なるのだが、今回は捜査中に音道自身が拉致されるという事件が発生。その結果、滝沢刑事も事件に加わるという設定。
     刑事事件が起きた場合、1組2人で捜査陣は組まれるが、その相方次第で捜査の良し悪しは大きく変わるということがよく分かる。事件解決を優先すべきなのだが、やはり手柄を得て出世するということも組織の中では大切な要素になる。そのためには全ての情報を公開することも憚られる。そこの狭間で揺れる刑事の思いも描かれており、そこも本作の見どころ

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    2020年06月11日