乃南アサのレビュー一覧

  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)

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    待ちに待ったあの名コンビが帰ってきた。
    凍える牙以来、短編や長編で貴子のそれからを読んできた。苦難や悲しみを乗り越え、成長していく彼女の姿を見てきたのだから、前置きが長かったこともあるのだろう、滝沢とのコンビは素直に嬉しくて、また面白かった。初めから終わりまで安定のクオリティ。後半が楽しみ。

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    2018年09月04日
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)

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    面白かった!途中から感情が溢れてくるのが止められなかった。感動と爽快感。
    加恵子の肉親の反応がとても現実的で、それ以上の情報がないところが自然で良かった。そこで無理矢理に感動的なクライマックスに持ち込むことができたが、読者に情報を与えすぎないところが現実的で安定感がある。また、星野への報復も意外とあっさりしていて、その後の星野や加恵子と肉親、加恵子の判決、井川が息子に言いたかった事など、どうなったのかもっと知りたいと思ってしまうところが、著者乃南アサの凄さだろう。
    貴子は毎回、困難と悲しみと苦しみに立ち向き、つい重く暗くなりそうなストーリーなのだが、そこには必ず小さな希望や幸せや喜びが探せばあ

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    2018年08月22日
  • ウツボカズラの夢

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    Rさまオススメ本。ちょっとぶりの乃南さんは久々に面白かった。
    実はテレビドラマの最終回をうっかり観てしまい、ある程度の内容は判ってしまっているものの、志田未来ちゃんがとても良かったので原作も期待できるだろうと思って読み始めました。

    やはり既にキャスティングされた状態で読むとちょっと邪魔かなぁとも思ったけど、ドラマとも違う終わりかたで、良い感じの読後感でした。
    しかし、ドラマも見事なキャスティングだったと改めて感心したかな。

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    2018年06月30日
  • 結婚詐欺師(下)

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    完全に引き込まれた。
    次にどんな手で女性を騙すのか?
    20−60代までを手玉にとる。
    そして刑事のかつての恋人まで。
    ちなみにAoudibleで、車で聴いていたが、映像で見るドラマよりも引き込まれました。
    ドラマの方はまだ見てないけど、音声で小説を聞く方が想像力が働いてこういうドラマは絶対に面白いと思う。

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    2018年05月03日
  • 地のはてから(下)

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    最後まで暗い内容だった。終章で幾分明るくなったが。
    大正から昭和、第二次世界大戦まで、北海道東部への入植者の苦労が描かれている。
    暗いけど、面白く一気に読んだ。以前、吉村昭の赤い人という北海道樺戸刑務所の囚人が北海道開拓に一役をなしたという小説があるが、時代は赤い人より後になるが寒さ厳しき北海道東部の開拓本当に大変だったと思う。人間のすごさを感じるととともにそのような環境の中で、少しのことで幸せを感じるということに感動した。

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    2018年04月10日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)

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    一気に読んでしまいました。途中から滝沢さんの身体が心配で気になって仕方がなかった。犯人のアイツの言い分にイライラ。音道さん良くぞ言ってくれました。これからも活躍を期待しています。

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    2018年03月28日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)

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    音道さんと滝沢さん、もう少し歩み寄っているのかと思いきや。皇帝ペンギンから立ち歩きするアザラシとは、音道さんも容赦ないですなあ。さあ、下巻を読もうっと(^。^)

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    2018年03月27日
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)

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    6本出てる音道貴子シリーズの3作目だけど、長編としては「凍える牙」以来の2作目。音道貴子は01年にNHKで天海祐希主演でドラマ化された「凍える牙」のハードなイメージがあり、この作品は少し違和感がある。16年に小池栄子主演でテレビ東京系でドラマ化されており、それは見たが、同じことを感じた気がする。原作通りだったんだ。

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    2018年03月25日
  • 紫蘭の花嫁

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    ネタバレ

    *「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。同じ頃、神奈川県下では不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長・小田垣の苦悩の日々が始まった…。追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ。傑作長篇ミステリー*

    十ン年ぶりの再読。いやー、今読んでもその巧妙で緻密なストーリー展開には脱帽です。あれこれと想像を巡らせながら読み進めると、一層楽しめます。
    ただ、改めて読むと、それまでは丁寧かつ周到な運びだったわりに、運を天に任せたような夏希の罠はやや雑な気が…初読時は、その劇的な展開に胸を躍らせたものですが。エピローグの

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    2018年03月17日
  • 火のみち(上)

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    Rさまオススメ本乃南さんの上巻
    久々に?最初から面白い。
    時代背景もさらっと交えて描かれるので話に納得感もあり。
    それにしても、良い兄弟だなぁと思う。
    私としては八重子がほんとにイライラしてしまう。
    女に暴力は絶対に許せないけど、殴り付けたくなるのはわかる気がする。

    上巻でこんなに面白くして、下巻ではどんな話になっていくのか?
    楽しみです。

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    2018年02月22日
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―

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    いきなり廃線となった能登線の珠洲駅が出てきて、鉄道ファンとしては嬉しい表題作。猫が主役だが心に爪あとは残らないほっこりした結末。それに気を許し、以降の短編を読み進めると毒のある結末に、気持ちが掻き乱される。「秋旱」で不倫と自由恋愛の狭間で揺れ動く女性の描き方が心に残る。書名に惹かれて購入したが、『新釈 にっぽん昔話』に続く2冊目の著者作品でベスト版を読み、何となく湊かなえのような作風なのかな~と感じ……次は傑作選ではない作品を読んでみよう。

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    2018年02月15日
  • 紫蘭の花嫁

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    Rさまオススメ本
    久々の警察も絡んだミステリー。
    やはりこういう作品が好きだ。
    と思ったのもつかの間、途中である男の名前が呼ばれたときに、
    予想が一気に覆されました。
    一連の連続殺人事件のほうは、おおよその予想通りだったのに、
    もうひとつ出てくる幼い頃からのお話が渋沢?
    いや違った、など、なかなかつかめなかった。
    そしてようやく解決したと思ったのにあのラスト。
    怖かった~。
    ほんとに読みごたえ十分な作品でした。

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    2018年02月11日
  • 幸せになりたい

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    タイトル通りただ"幸せになりたい"だけの女達の短編集。
    1話もう少しの辛抱だったのに、やはりやっちまったか。
    2話やられたな。養育費、慰謝料……‥。
    果たして不倫してまで手に入れた者と幸せと思える再婚をした人はどれぐらいいるのだろう。案外少ないんではないか。人の者だから魅力的に見えていただけ。居るんだよね、人の者が好きな人。不倫している人に読んでほしい一作。目が覚めるかも。
    3話村上さん屈辱的ですねーーwざまぁみろ。
    4話気持ち悪い毒親。
    5話悪魔のような女だ。
    6話女の嫉妬は怖いというけど男の嫉妬もなかなか怖いものだ。努力でどうにもならないのが才能。
    7話女を舐めていると

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    2018年02月04日
  • それは秘密の(新潮文庫)

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    ハズバンズ/女は女で問題あったが、なんたってできる男の腹黒さは半端ない。
    ピンポン/最初だけだと思う。欠点というのはだんだん許せなくなってくると思うけど精々幸せになってください。
    僕が受験に成功したわけ/こういう親が毒親っていうのだろうな。小学生に色目とか気持ち悪。
    内緒/お婆ちゃんとの会話が初々しい。
    アンバランス/男と女というのは何故こんなにも考えてる事が違うのだろう。男は忙しくなるとそのことだけで頭がいっぱいになって女を放置しがち。すると女は冷めたんだと思いがち。順調だと思ってる男、けじめをつけようとする女。よく書かれている。
    代表作それは秘密の/墓場まで持っていったほうがお

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    2018年02月02日
  • あなた(下)

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    ネタバレ

    R様おすすめ本、下巻
    上巻に比べて一気に面白くなった下巻。我慢して読んだ甲斐があったというもの。
    ホラーはあまり得意ではないので、ちょっと引いてましたが途中からだんだんわかってきてスイスイと読めました。
    ろくでもなかった男がなんか若干大人になってきて、ほんとふざけんなよと思いつつ、こういう男が憎めないタイプなんだろうと悔しい気もしたりして。
    しかし、おキツネ様必要でした?というのはちょっと感じたかな?
    まあありえない現象の要因としては必要だったのだろうなぁというところでしょうか。
    それにしても、樋口君がほんと浮かばれない。

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    2018年01月25日
  • 女刑事音道貴子 嗤う闇

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    音道貴子シリーズの短編集。滝沢さんのプライベートな事に首を突っ込む羽目になったり、恋人が犯人扱いされたり、大変でしたね。

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    2018年01月14日
  • 女刑事音道貴子 未練

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    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する―男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。公園の砂場で保育園児が殺害され、その容疑者の素性に慄然とする音道…「聖夜」。監禁・猟奇殺人・幼児虐待など、人々の底知れぬ憎悪が音道を苛立たせる。はたして彼女は立ち直れるのか?好評の音道シリーズ短編集第二弾。

    残酷な描写の回も有れば、結局うやむやで謎を残したまま終わる回もあり。
    時折主人公が入れ替わり、逆の目線で同じ描写を再現するなどそれなりに楽しめた。

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    2018年01月05日
  • 火のみち(下)

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    主人公の南部次郎は、鳥取に移り住み、弟夫婦も引き取り、備前焼作家として世に認められ始め、やっと落ち着いた生活を手に入れることができた。が、その矢先、上京の折に、ふとデパートの展覧会で目にした青磁、そのなかでも最高傑作といわれる汝官窯に惹かれ、のめり込み、生活も顧みず研究とそのための費用を妹の君子に依存していく。
    家族や仕事、家計を顧みず、歯車が狂い始めた次郎は、果たして………。

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    2018年01月03日
  • ウツボカズラの夢

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    ウツボカズラ、言わずと知れた食中植物である。支えとなる樹木に蔓を這わせ、捕虫袋でじっと獲物となる虫たちを誘き寄せる。そのウツボカズラとは、誰か?そして、その夢とは?
    母を亡くし親戚のおばを頼って上京してきた主人公。それは立派な高級住宅街に建つ家。しかし、この家族、どうも様子がおかしい・・・。

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    2017年12月29日
  • ライン

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    ネット社会の到来により電脳仮想が、一般の人々にも普及し始めた時代、90年代が舞台。高校時代の友人たち、現役大学生・浪人生など社会にまだ出ぬ若者たち。チャットで繰り広げられる仮想人間関係。しかし、次々に起こる連続殺人事件。地理的に広がるチャット世界。しかし、意外に狭い人間関係。

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    2017年12月18日