乃南アサのレビュー一覧

  • ボクの町
    内容(「BOOK」データベースより)
    警視庁城西署・霞台駅前交番に巡査見習いとして赴任した高木聖大は、研修初日から警察手帳に彼女のプリクラを貼っていたことがバレるような、今風のドジな若者。道案内、盗難届の処理、ケンカの仲裁などに追われるが、失敗の連続でやる気をなくしていた。が、所轄の同期見習いが犯人...続きを読む
  • 駆けこみ交番
    内容(「BOOK」データベースより)
    新米巡査の高木聖大は、世田谷区等々力の交番に赴任した。大事件などない閑静な住宅街で、不眠症のおばあさん神谷文恵の夜の話し相手が聖大の目下の役割だった。ところが、ひょんなことから、聖大は指名手配中の殺人犯を逮捕するという大手柄を挙げた。以降、文恵の態度が微かに変化...続きを読む
  • 結婚詐欺師(下)
    内容(「BOOK」データベースより)
    練習場で橋口に声をかけられた江本美和子は、その強引な誘い方に驚くが、結局デートに応じる。一方、阿久津らの捜査から松川と橋口が同一人物であることが判明した。だが被害者の中にかつての恋人、美和子がいるのを知り、阿久津は愕然とする。あのしっかり者の彼女がなぜ…。橋口と...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    内容(「BOOK」データベースより)
    白骨死体、今川老人殺害事件、父娘惨殺事件。これらの事件に関連はあるのか。音道の立てたある仮説は、深く重く沈殿しつつあった捜査を大きく動かした。一方、刑事を騙る男が捜査を撹乱する。目的は何なのか。誰が情報を漏洩しているのか。深まる謎と謎が交錯し、溶け合っていく―。...続きを読む
  • 死んでも忘れない
    内容(「BOOK」データベースより)
    夫婦と、息子ひとりの3人家族。どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。妻が妊娠したことで、新たなる喜びに一家は包まれる…はずだった。しかし、ある朝、夫が巻き込まれた小さな事件が思いもよらぬ展開を見せ、彼らの運命を大きく狂わせていく―。次第に追い詰めら...続きを読む
  • 結婚詐欺師(上)
    あらすじ
    橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ・洋服・職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追わ...続きを読む
  • 再生の朝
    あらすじ
    十月七日午後五時三十分。萩行きの夜行高速バスが品川のバスターミナルを出発した。乗客乗務員は十二人。約十四時間で目的地到着の予定だったのだが…。深夜に乗務員が殺害され、バスは殺人者とともに、何処とも知れぬ闇の中に放り出される。台風接近で風雨も激しさを増し-。それぞれの人生を背負って乗り合わせ...続きを読む
  • 結婚詐欺師(下)
     結婚詐欺師の正体が分かり、警察によって徐々に迫っていく下巻。下巻の主役は元恋人が追いかけていた詐欺師に落ちてしまったことを知った刑事。元恋人を助けたい思いと今手出しすれば犯人に逃げられてしまうという状況の板挟みになった苦悩を描いている。
     登場人物の心理描写が丁寧に描かれていて、まるで映像を見てい...続きを読む
  • 結婚詐欺師(上)
     稀代の結婚詐欺師とそれを追う刑事の様を描いた長編小説。
     著者はこの作品の約半年前に発表した「凍える牙」で直木賞を受賞している。
     本編はその上巻。ようやく事件の概要と結婚詐欺師と繋がりのある人物を特定できたところまでが描かれている。主人公は恐らく刑事だが、本編ではどちらかというと詐欺師の駆け引き...続きを読む
  • 地のはてから(下)
    力強い物語。
    舞台は、北海道知床。大正から昭和にかけての、開拓者の家の娘、とわの物語。とわ自身の意志で入植したわけでもなく、足を前に進ませる明るい夢があるわけでもなく、それでも流されるだけではない。懸命に生活を営む物語はたくましく、力強い。
    NHKの朝ドラに刺激されて、久しぶりに再読。
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)
    戦争が終わった終戦の日からの日々を14歳の鈴子の目線で描いた戦後の物語。
    読み応えがあった。知らなかったことがたくさんあった。戦争中の悲惨な話は見聞きすることがあったけど、戦後の混乱期にこんなことがあったとは。
    もちろん戦時中の鈴子の体験は凄まじく、戦争で母と二人生き残るも焼け野原となった東京同様に...続きを読む
  • ヴァンサンカンまでに
    ヴァンサンカン(25歳)までに。
    心情描写がリアルなところが面白くて、ドロドロしていたけど読み進めてしまった。
    翠は性格悪いな〜と思いつつも、読み進めていくとその背景には育った家庭環境での苦い経験があることが分かって同情した。恋愛の渦中にいる間はボロボロになっていても気付かないものだと痛感させられた...続きを読む
  • ニサッタ、ニサッタ(下)
    Rさまオススメ本の下巻。
    ようやくちゃんと働くようになったかと思ったら、なぜそのような女に?と思うような女性に入れ込み。
    果ては飲酒運転で事故とは。
    もうほんと読んでて情けない、歯がゆい思いをさせられるのだけど、思いの外、芯は優しく人に対しても誠実な良い人間なのだと思う。だからなおさら歯がゆいのか。...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)
    タイトルにもなっている音道貴子とは、『凍える牙』以来、久しぶりの再会となる。滝沢とのコンビもどうやら健在のようである。
    本編は上下巻に分割されているから、上巻だけでは事件の全貌はまだつかめない。むしろ滝沢と音道が、互いに相方をどう感じているのかという描写を楽しませてもらった。互いが相手を評する言葉は...続きを読む
  • それは秘密の(新潮文庫)
    短編小説はあまり好きではないのだが、乃南氏の作品は、短編も読み応えがある。わずか数ページの掌編でさえ唸らせる。とても良い一冊だった。
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)
    6月-2。4.0点。
    戦後直後。母以外の兄弟が死に、二人きりに。
    英語の話せる母が、強く戦後を生き抜いていく。
    主人公の娘は、翻弄されながら生きていく。

    面白い。さすが乃南アサ。
    強い女性と、その娘。後半、友との再開に感涙。
    そこから一気読み。主人公の成長がとてもよく分かる。
  • 地のはてから(上)
    明治の終わり~大正にかけて、北海道開拓に赴いたある家族、という設定の物語。当時の暮らしや北海道の生活、アイヌの人々の知恵などが物語の中にほどよく散りばめられており、読みやすい。
    最初は開拓に巻き込まれた母親目線で、そのあとは北海道で育った記憶しかない娘の目線で描かれる。北海道の山の生活しか知らない彼...続きを読む
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)
    1945/8/15終戦の日は水曜日。その日が14歳の誕生日の少女・鈴子の目線で、戦争末期から戦後の混乱期を乗り越える生き様を描く。内田百閒『東京焼盡』では兵隊にもとられず、山の手に住む老境の実体験を読んだが、東京市井の人々はもっと悲惨な体験をしただろう。思春期の女の子が抱く嫌悪感、真っ直ぐな正義感が...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 未練
    R様オススメ本。音道刑事シリーズの短編集。
    なかなかにしんどい事件の数々に読みながら眉をひそめてしまうこともしばしば。
    また、機捜ということもあって、事件解決まではいたらないという話も多く、もやもやして終わる話も多い。
    それなのにすごく面白かったと思えるのは、音道さんの人間性みたいなもののおかげ?と...続きを読む
  • 結婚詐欺師(下)
    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    練習場で橋口に声をかけられた江本美和子は、その強引な誘い方に驚くが、結局デートに応じる。一方、阿久津らの捜査から松川と橋口が同一人物であることが判明した。だが被害者の中にかつての恋人、美和子がいるのを知り、阿久津は愕然とする。あのしっかり者の彼女がなぜ…...続きを読む