乃南アサのレビュー一覧

  • 殺意はないけど(新潮文庫)

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    1991年の作品を改題して2025年新潮文庫に。たまに思い出して読みたくなる作家。さすがに時代背景に古さを感じるものの、いわゆる小中高から延々と続く女性の「グループ」としての友人づきあいが、4人のうち3人の視点を行き来しながら描かれていて引き込まれる。こういう心理確かにあるという感じがじわじわと迫ってくる。

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    2026年08月29日
  • しゃぼん玉

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    人間、どうやったらどう成長するか、どんな人間、どんな人生になるのか分からないなっていう人間の可能性を感じることができるのが、本のいい所だなって改めて気づきました!

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    2026年08月22日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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    ネタバレ

    分厚い割にすんなり読めた。
    警察社会における女性蔑視の側面が、貴子と滝沢の皮肉な掛け合いから描き上げられていて面白かった。特に印象に残ったのはオオカミ犬の疾風の描写。その文字からだけでも凛とした佇まいや神聖な雰囲気を感じ取れて、話の世界にのめり込めた。終盤にかけて貴子と滝沢の視点が交互に展開していき、コンビとして事件を追いかけていく構図も読んでいて爽快だった。
    面白かったから音道貴子シリーズは時間をかけて全部読んでいこうと思った。

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    2026年08月08日
  • チーム・オベリベリ (上)

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    明治初期の帯広開拓の話。主人公のカネは横浜に住む元・下級武士の娘。宣教師が作った女学校(共立のイメージ)で教師として働くが、蝦夷地開拓を目指す父と兄と共に伊豆の百姓を率いて移住。アイヌとも協力しながらなんとか生活を始める。バッタの襲来、豚放牧、澱粉製造、などなどのトラブルが続く中で、カネは娘を授かる。兄貴は独身のまま時は過ぎる。

    この前巻は移住して数年が経つところまでだが、彼らの開拓村がちゃんと発展していくかは不明なまま下巻に突入〜!

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    2026年07月22日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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     良かった。
    復讐のためにおきた事件を軸に、
    警察の中で数少ない女性の貴子が等身大に描かれている。
    ウルフドッグというものを初めて知った、
    強くて優しい「疾風」が神秘的に感じられた。

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    2026年07月16日
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)

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    少女のみずみずしい感性からみた戦後。
    当時女性がどのように強く生きねばならなかったかが描かれている。正解がなく、正しいだけでは生きていけない時代。「強い」というのがどういうことなのか考えさせられる。

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    2026年06月26日
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

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    内容(ブックデータベースより)

    事件は「家庭」で起きている!


    「本当の心の内までは分かりませんけれど――」
    「嘘をつきますからねえ、みんな」

    庵原かのんは、横浜家庭裁判所川崎中央支部の家裁調査官。離婚や相続など家庭内のさまざまな問題である「家事事件」を担当している。
    彼女のもとに持ち込まれるのは、記憶喪失の男の身元確認、行方不明者の居場所探し、奇妙な離婚調停など、一筋縄ではいかない案件ばかり。隠された秘密の先に待つのは、ほろ苦い真実か、微かな希望か⁉ 人気シリーズ第二弾。

    令和8年6月15日~19日

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    2026年06月19日
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

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    家裁調査官シリーズ第2段。

    みんな必死で、損したくないと思ってて
    そんな人たちのいざこざを取り持つ仕事って大変だなぁ。

    そんな中でもキツネの章の申立人の思いやりや
    はなむけの申立人の愛情に涙が出た。

    誰かを思いやって生きられる人でありたい。

    第3段が楽しみ。

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    2026年06月16日
  • 結婚詐欺師(下)

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    ネタバレ

    阿久津の乱れっぷり!読みながら、身の回りに同じ被害者がいたら言えるかなぁ、言ったところで信じてもらえるかなぁって考えてたからちょっと分かると思った。それにしても頑丈なカツラだなぁ...笑

    橋口が動くたびにもうやめてくれ〜!はよ捕まえてくれ〜!とハラハラドキドキできて面白かった。上下巻なのに読みやすすぎてあっという間だったわ。口がうまい人には要注意。

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    2026年06月07日
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―

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    ゾクゾクして怖さがあるのに面白かったです。
    ハッピーエンドが好きだけど、こういう話もたまには読んでみたいと思いました。

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    2026年06月07日
  • 殺意はないけど(新潮文庫)

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    いつメンの女子4人組
    それぞれがこっそり抱いている嫉妬や恨みって根が深い。明らかに破綻している関係なのに、4人の同調圧力があるから、グループって意外と離散しないのよね。

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    2026年05月26日
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

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    実生活では馴染みのないあるいはほとんど関わり合いのない職業や仕事に出会えるのが、小説を読む楽しみのひとつといえる。
    この小説の家裁調査官についてもそうだし、ほとんどの人は関わったことのない職業だろう。
    シリーズ2作目は、主人公の庵原かのんは横浜家裁川崎中央支部に転勤となり、栗林と結婚生活を送っている。
    家裁での担当は、「家事事件」となり、離婚やそれに伴う面会交流、慰謝料問題、相続等々、「少年事件」以上の雑多な事件が、かのんに押し寄せる。
    それらを、逃げずに正面から立ち向かい、真剣に取り組んでいて、彼女の「人間力」に魅了される。
    収められている七事件のそれぞれ冒頭に、家事審判申立書が掲載され、読者も彼女とともに、様々な問題の解決を学んでゆくことが出来る。
    シリーズ3作目も期待したい。

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    2026年05月18日
  • 家裁調査官・庵原かのん(新潮文庫)

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    家庭調査官といった馴染みのの無い職業の小説でしたが、少年ならではのそれぞれの事情や調査官の熱い思いを感じることができた作品でした。

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    2026年05月12日
  • 行きつ戻りつ

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    妻であり母であり娘であり、そして私である「彼女」たちが、様々な事情を抱えて、日本の各地に足を運ぶ。
    さりげない風景の描写と彼女たちの心情が相まって、それぞれ短い話なのにぐんと引き込まれた。
    何かが劇的に変化して全てがすっきり解決するわけではないけれど、読後は彼女たちも少しずつ変わっていけるかもしれないと暖かい気持ちになった。

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    2026年05月06日
  • しゃぼん玉

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    ストーリーがすごく良かったです。
    1人の男が自分の罪と向き合って、心境が変わっていく姿に、グッとくるものがありました。
    田舎の人情味あふれる情景が想像できて、人の成長とは人との出会いだなと改めて感じました。

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    2026年03月31日
  • 殺意はないけど(新潮文庫)

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    殺意はないけど、殺したいほど憎い。
    女の友情は均衡の上でしか成り立たないのだと思う。少しでも何かが抜きん出たり、環境が変わって、均衡でなくなった瞬間に崩れるもろくも儚い砂の城。だからこそ、心通わせた僅かな瞬間が美しくも儚い、女の友情。

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    2026年03月29日
  • マザー

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    母親に関する5つの短編集。
    どれもラストがモヤモヤと嫌な気持ちになる話ばかり。
    子育てと介護に明け暮れた元気いっぱいの母を描くセメタリー、うつ病を患う兄の結婚の話ワンピース、子連れで帰ってきた娘との同居の話ビースト、胎児から小学生になるまで、親を見つめてきた娘の話エスケープ、管理人から見た、一人暮らしになった女性の話アフェア。
    どれも、こうならないといいな、と思う終わり方で、その嫌な感じは悪くない。
    私自身、母の立場としては、心当たりがないわけではなく、ここまでのことはなくとも、共感する人は多いのではとは思った。

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    2026年02月28日
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

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    現場のやりとりがリアリティがあり読み応え有り。通常知り得ないプライベートな事、現代社会の課題が浮き彫りに ノンフィクションTVのようなリアルが面白い。

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    2026年02月28日
  • 家裁調査官・庵原かのん(新潮文庫)

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    家裁調査官が事件を起こした少年達と向き合う話。全てのケースが、必ずしも問題が解決する訳ではないが、前向きになれる終わり方で良い。自分がもし調査官になっていたらと思いながら読んでいた。

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    2026年02月25日
  • チーム・オベリベリ (下)

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    北海道開拓に挑んだ明治の若者たちを、実話より描いた作品。
    子供を産み、ますます逞しくなるカネ。
    何もない、作物も育たないのは当たり前の日々を、休むまもなく働きながら過ごす。
    娯楽もなければ、医者もいない。
    なんとも、寂しく心細いことか…
    それでも、あれこれと工夫しながら日々を過ごし、やって来る人たちをもてなすカネは、本当に凄いとしか言いようがない。
    酒を飲んでは暴れ、豹変する夫の勝はホトホト情けないし、読んでいて腹が立つ。
    まだまだ男女の差が激しい時代。
    思うことも言えず、学んだことも活かせず、悶々と過ごすしかないカネが可哀想でならなかった。
    確かに北海道の歴史にこうして触れると興味深いものがあった。

    2026.2.17

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    2026年02月17日