乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実生活では馴染みのないあるいはほとんど関わり合いのない職業や仕事に出会えるのが、小説を読む楽しみのひとつといえる。
この小説の家裁調査官についてもそうだし、ほとんどの人は関わったことのない職業だろう。
シリーズ2作目は、主人公の庵原かのんは横浜家裁川崎中央支部に転勤となり、栗林と結婚生活を送っている。
家裁での担当は、「家事事件」となり、離婚やそれに伴う面会交流、慰謝料問題、相続等々、「少年事件」以上の雑多な事件が、かのんに押し寄せる。
それらを、逃げずに正面から立ち向かい、真剣に取り組んでいて、彼女の「人間力」に魅了される。
収められている七事件のそれぞれ冒頭に、家事審判申立書が掲載され、読者も彼女とともに、様々な問題の解決を学んでゆくことが出来る。
シリーズ3作目も期待したい。 -
Posted by ブクログ
北海道開拓に挑んだ明治の若者たちを、実話より描いた作品。
子供を産み、ますます逞しくなるカネ。
何もない、作物も育たないのは当たり前の日々を、休むまもなく働きながら過ごす。
娯楽もなければ、医者もいない。
なんとも、寂しく心細いことか…
それでも、あれこれと工夫しながら日々を過ごし、やって来る人たちをもてなすカネは、本当に凄いとしか言いようがない。
酒を飲んでは暴れ、豹変する夫の勝はホトホト情けないし、読んでいて腹が立つ。
まだまだ男女の差が激しい時代。
思うことも言えず、学んだことも活かせず、悶々と過ごすしかないカネが可哀想でならなかった。
確かに北海道の歴史にこうして触れると興味深いものがあった。
2026.2.17